ヒアシントイデスは属の中に約12種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、ぶら下がる様に青色の鐘形の花が咲き真夜中になると鐘を鳴らして妖精を呼ぶという逸話もあるブルーベル、ブルーベルと似ますが香りが薄く花被片があまりカールしないツリガネズイセン等が親しまれています。
ヒアシントイデス属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ヒアシントイデスの主な種の目次 | |
①ブルーベル 開花時期:4月~5月 | ②ツリガネズイセン 開花時期:4月~5月 |
原産:西ヨーロッパ
学名:Hyacinthoides non-scripta
草丈:約20~50cm
分類:多年草
開花時期:4月~5月
花色:赤色●桃色●黄色●橙色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:2月6日/4月25日
花言葉:「謙遜」「変わらぬ心」
特徴:ブルーベルは学名Hyacinthoides non-scripta、別名「コモン・ブルーベル(common bluebell)」や「イングリッシュ・ブルーベル(British bluebell)」等とも呼ばれる西ヨーロッパ原産の多年草です。
ブルーベルの語源(由来)
- 属名のヒアシントイデス(Hyacinthoides)は、ヒアシンスに似ている事に由来しています。
- 種小名のnon-scriptaは「~でない」「非~」を意味する「non」と、「書き込み」を意味する「scripta」の2語の造語で書き込みが無いことを意味しており、ヒヤシンスと区別するためにつけられています。
ブルーベルの特徴(魅力)
- ブルーベルは釣鐘の様にぶら下がり咲く花姿が特徴です
- ↳俯く様に咲く青色の花は上品で気品があります
- ↳品種により白色や桃色の花もあります
- 花茎は最大50cmまでスラリと垂直に伸び
- ↳1つの花茎に5~32個の花をつけます
- ↳花の付け根には青色(花の色で変わる)の苞葉が2個あります
- ブルーベルは他の近縁種と比べて強くて甘い香りがある所が特徴です
- ↳また近縁のツリガネズイセンと比べて花被片が強くカールします
- 葉は春先に現れ夏に枯れ休眠します
- ↳葉は肉質で光に当たると反射する光沢があります
- 1個の球根に葉は3(~6)個ついて
- ↳ロゼット状に広がり地面を被覆します
- ブルーベルを種から育てた場合は球根になるまでに5年かかります
- イギリスにはブルーベルに纏わる神話や伝承が数多くあります
- ↳ブルーベルの花は真夜中に鐘を鳴らし悪戯好きの妖精を引き寄せると言われています
- ↳悪戯好きの妖精はブルーベルの花に魔法の罠をかけており
- ↳ブルーベルの森に入った人間はブルーベルに魅了され帰れなくなる事もあるようです
- イギリスには沢山のブルーベルの森(Bluebell wood)があります
ブルーベルは地面下に薄黄色をした球根があり、球根からは3~6個の葉と高さ約20~50cmまで伸びる花茎が生成されます。葉は球根から出る根生葉のみで構成され、葉の色は光沢のある緑色、葉の形は広線形もしくは剣形で長さ約20(~50)cmあります。花は花茎が約20(~50)cmまで伸び、花茎には5(~32)個の花がぶら下がる様に総状花序につき、個々の花は鐘形で青色(~紫色)の花被片が6個と青色の雄蕊6個と雌蕊があり、各花の付け根には青色の苞葉が2個あります。花は受粉すると果実(蒴果)が出来て3つに分かれた部屋の中に黒色の種子が入っています。
開花時期は春から晩春、花色は青色や紫色、白色があり、個々の花は鐘形で6個の花被片があり、花序は花茎に5(~32)個の花を総状花序に咲かせます。草姿はロゼット状で高さは約20(50)cm × 幅は約20(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は広線形、葉序は根生葉につきます。
ブルーベルの栽培
園芸では、スラリと垂直に伸びる花茎に釣鐘の様に咲く気品のある青色の花を鑑賞する目的だったり、光沢のある美しい葉を鑑賞する目的だったり、地面を被覆する目的で利用されます。植える場所は花壇の縁どりや樹木の下等に植えられたりしますが、管理のしやすい鉢植えで楽しまれたりもします。
ブルーベルを育てる際に注意する事は基本的にありません。シラー・ビフォリアは休眠期に長雨で浸水したりすると過湿で球根が腐敗する事もありますが、基本的には環境が合えば放ったらかしでも育つ程に丈夫でお世話も殆ど不要です。
ブルーベル |
原産:スペイン/ポルトガル
学名:Hyacinthoides hispanica
同義語:Scilla hyacinthoides/Scilla campanulata
草丈:約20~50cm
分類:多年草
開花時期:4月~5月
花色:青色●紫色●桃色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:2月1日
花言葉:「冷静」
特徴:ツリガネズイセンは学名Hyacinthoides hispanica、別名「シラー・カンパニュラータ」や「スパニッシュ・ブルーベル」等とも呼ばれるスペイン・ポルトガルが原産の多年草です。
ツリガネズイセンの語源(由来)
- 属名のヒアシントイデス(Hyacinthoides)は、ヒアシンスに似ている事に由来しています。
- 種小名のヒスパニカ(hispanica)はラテン語で「スペインの」を意味しており、自生地に由来しています。
- 和名ツリガネズイセンの由来は「釣鐘」に似た花姿と「スイセン」に似た葉からきています。
ツリガネズイセンの特徴(魅力)
- ツリガネズイセンは釣鐘の様にぶら下がり咲く花姿が特徴です
- ↳俯く様に咲く青色の花は上品で気品があります
- ↳品種により白色や桃色の花もあります
- 花茎は最大50cmまでスラリと垂直に伸び
- ↳最大15個の花をつけます
- 近縁のブルーベルと比較するとツリガネズイセンは花被片があまりカールせず香りも薄めです
- 葉は春先に現れ夏に枯れ休眠します
- ↳葉は肉質で光に当たると反射する光沢があります
- 1個の球根に葉は2(~6)個ついて
- ↳ロゼット状に広がり地面を被覆します
ツリガネズイセンは地面下に薄黄色をした直径1~2cmの球根があり、球根からは2~6個の葉と高さ約20~50cmまで伸びる花茎が生成されます。葉は球根から出る根生葉のみで構成され、葉の色は光沢のある緑色、葉の形は広線形もしくは剣形で長さ約20(~50)㎝×幅約1(~4)㎝あります。花は花茎が約20(~50)cmまで伸び、花茎には12(~15)個の花とがぶら下がる様に総状花序につき、個々の花は鐘形で青色(~紫色)の花被片が6個と青色の雄蕊6個と雌蕊があり、各花の付け根には青色の苞葉が1個あります。花は受粉すると果実(蒴果)が出来て3つに分かれた部屋の中に黒色の種子が入っています。
開花時期は春から晩春、花色は青色や紫色、桃色や白色があり、個々の花は鐘形で6個の花被片があり、花序は花茎に12(~15)個の花を総状花序に咲かせます。草姿はロゼット状で高さは約20(50)cm × 幅は約20(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は広線形、葉序は根生葉につきます。
ツリガネズイセンの栽培
園芸では、スラリと垂直に伸びる花茎に釣鐘の様に咲く気品のある青色の花を鑑賞する目的だったり、光沢のある美しい葉を鑑賞する目的だったり、地面を被覆する目的で利用されます。植える場所は花壇の縁どり等として植えられたりしますが、管理のしやすい鉢植えで楽しまれたりします。
ツリガネズイセンを育てる際に注意する事は基本的にありません。シラー・ビフォリアは休眠期に長雨で浸水したりすると過湿で球根が腐敗する事もありますが、基本的には環境が合えば放ったらかしでも育つ程に丈夫でお世話も殆ど不要です。