ヒアシントイデス属の種は約12種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは2種類の原種と、いくつかの園芸品種を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■ヒアシントイデス属の主な種と園芸品種の紹介
イングリッシュ・ブルーベル

イングリッシュ・ブルーベルとは!
イングリッシュ・ブルーベル(学名: Hyacinthoides non-scripta)は、別名で「ブルーベル(bluebell)」「コモン・ブルーベル(common bluebell)」「ブリティッシュ・ブルーベル(British bluebell)」「ヒアシントイデス・ノンスクリプタ」とも呼ばれるキジカクシ科ツルボ亜科ヒアシントイデス属に分類される多年草です。
イングリッシュ・ブルーベルの原産地はフランス、イギリス、スペイン、オランダ、ポルトガル、ベルギー、アイルランドで、自生地は森林(落葉樹林)の林床で見られます。
イングリッシュ・ブルーベルの特徴
- 形態:生活形は球根から葉と花を展開するロゼット型または、球根が増え多数の葉や花を叢生させる叢生型です。基本的に秋になると球根から根が出て、花芽や葉の分化が始まり、冬の低温で春化し、晩冬頃から葉が展開し、春に花を咲かせて、夏になると地上部が枯れて休眠します。
- 花の魅力:本種は、青色または紫色のベル(鈴)のような上品な花が、弧状に湾曲する花茎の片側に並ぶように付き、垂れ下がるように咲きます。そのため、上品さや優美さを感じさせるエレガントなお庭によく調和する植物です。
- 香りの特徴:本種の花には蜂蜜などを想像させる強烈な甘い香りがあります。そのため、お庭のガーデンファニチャーの傍に植栽して休憩時に香りを楽しめるようにしたり、またよく通る小道の傍に植えて行き交う歩行者にも香りを届けるのも良いかもしれませんね。
- シェードガーデン:本種の自生地は、森林(落葉樹林)の林床などで見られます。そのため、高い耐陰性があり、午前中だけ日光に当たる場所から、直射日光が当たらない明るい日陰までで栽培が可能です。
- 伝承:イギリスにはブルーベルの森(Bluebell wood)が至る所にありますが、このブルーベルの森では悪戯好きの妖精がブルーベルの花に魔法の罠をかけていて、この花に人々が魅了され帰れなくなる、という伝承があったりします。そのため、妖精をテーマにするようなお庭にこの植物を取り入れてみるのも面白いかもしれませんね。
ツリガネズイセン

ツリガネズイセンとは!
ツリガネズイセン(学名: Hyacinthoides hispanica)は、同義語で 「シラー・カンパニュラータ(学名:Scilla campanulata)」として扱われることがあり、また別名で「スパニッシュ・ブルーベル(Spanish bluebell)」「ヒアシントイデス・ヒスパニカ」とも呼ばれるキジカクシ科ツルボ亜科ヒアシントイデス属に分類される多年草です。
ツリガネズイセンの原産地はポルトガルとスペインで、自生地は森林の林床で見られます。
ツリガネズイセンの特徴
- 形態:生活形は球根から葉と花を展開するロゼット型または、球根が増え多数の葉や花を叢生させる叢生型です。基本的に秋になると球根から根が出て、花芽や葉の分化が始まり、冬の低温で春化し、晩冬頃から葉が展開し、春に花を咲かせて、夏になると地上部が枯れて休眠します。
- 近縁種との比較:イングリッシュ・ブルーベルと比べて本種は花茎が垂直に伸び弧状に湾曲することがほとんどありません。また品種が多くあり、多彩な花色が楽しめます。
- 花の魅力:本種は、垂直に伸びる花茎にベル(鈴)のような上品な花をつけて、個々の花は垂れ下がるよう咲き、楚々とした可憐な雰囲気を呈します。花の色は青色・紫色・桃色・白色と多彩なため、お庭の雰囲気に合わせて色を選べる点も魅力となります。
- シェードガーデン:本種の自生地は、森林(落葉樹林)の林床などで見られます。そのため、高い耐陰性があり、午前中だけ日光に当たる場所から、直射日光が当たらない明るい日陰までで栽培が可能です。
ツリガネズイセンの園芸品種の紹介
●ホワイトシティー

学名:Hyacinthoides hispanica ‘white city’
花の色:白色
草丈:約20~50cm
備考:花の色は白色をしているため、清潔感がある上品なお庭によく調和します。
●クイーンオブザピンク
学名:Hyacinthoides hispanica ‘queen of the pinks’
花の色:桃色
草丈:約20~50cm
備考:花の色が桃色をしているため、可愛いらしいお庭によく調和します。