
- 原産:メキシコ、ベリーズ、コロンビア、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、パナマ、ベネズエラ
- 科:キョウチクトウ(Apocynaceae)
- 属:プルメリア/インドソケイ(Plumeria)
- 種:インドソケイ(Plumeria rubra)
- 別名:プルメリア/コモン・フランジパニ(common frangipani)/レッド・フランジパニ(red frangipani)/レッド・パウシパン(red paucipan)
- 開花時期:周年(主な開花期は4月~10月)
- 花の色:赤色・桃色・橙色・黄色・白色
- 葉の色:緑色
- 香り:
- 生活形:落葉小高木
- 樹高:約200~800cm
- 誕生花:1月27日/11月16日
- 花言葉:気品/上品/魅力/しとやか/内気な乙女 /恵まれた人
- 用途:開花期間長い/香りが良い/多肉植物/ロックガーデン
- 購入方法:インドソケイを楽天で購入
■インドソケイとは!?
インドソケイ(学名: Plumeria rubra)は、別名で「プルメリア」「コモン・フランジパニ(common frangipani)」「レッド・フランジパニ(red frangipani)」「レッド・パウシパン(red paucipan)」とも呼ばれるキョウチクトウ科プルメリア属(インドソケイ属)に分類される落葉小高木の種です。
インドソケイの原産地はメキシコ、ベリーズ、コロンビア、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、パナマ、ベネズエラで、自生地は熱帯の山地の斜面や岩場、疎林などにあります。
■インドソケイの語源(由来)
- Plumeriaの語源:フランスの植物学者である【シャルル・プリュミエ(Charles Plumier)】への献名です。
- rubraの語源:ラテン語で「赤い」を意味しており、本種の花の色に由来します。
- インドソケイの語源:「インド」からきた「ソケイ(ジャスミン)」を意味します。ただし、正しい原産地は中央アメリカです。
■インドソケイの特徴(魅力)

- 形態:樹高は約200~800cm、生育型は若木の時期は主軸が明瞭な【直立型】ですが、仮軸分枝の性質により開花が始まると主軸が不明瞭になり【分枝型】になります。幹・枝は多肉質で肥厚し膨らみがあり、水分・養分を蓄えています。葉序は互生、葉は長さ約15~50cm、形は長楕円形・倒披針形、革質で光沢あり、色は緑色です。花序は集散花序、ただし花軸・花梗(小花梗)が短いため散形花序または散房花序のような見た目になり、花の形は高杯形、蕾の時期は螺旋状に花冠裂片が巻きますが、開花が進むと平開します。
- ライフサイクル:生活形は落葉小高木です。
- 春:暖かくなってくると新しい芽が芽吹き、開花が始まり、生育旺盛に枝を伸長させながら葉を展開させます。
- 夏:高温期も生育旺盛にぐんぐん成長し、開花の最盛期とも言えます。
- 秋:気温が低くなり始めると生育がやや鈍りますが、この時期も生育期間中で開花も続きます。
- 冬:自生地では乾季に対応し、葉を落とし休眠します。ただし、十分な温度・日当たり・降水量がある熱帯地域ではこの時期も花が咲くこともあります。
- 近縁種との比較:本種は近縁種と比較して、花の色がとても多彩です。また葉の先端が尖っている傾向にあります。
- 葉の魅力:本種の葉は、休眠期等で落ちると同じ箇所から再度生えてこないため、枝先の方に集中して展開し、ロゼット状の見た目になります。またこの葉は約15~50cmと非常に大きく存在感があるため、まるで【ヤシの木】を見ているようなトロピカルな雰囲気を感じさせます。
- 花の装飾性:本種は、枝先に直径約5~7.5cmの大きな花が、約10~60個集まり、ボリューム感のある半球形の花房を形成します。そのため、遠くからでもよく目立つ豪華な花姿が楽しめる植物です。またこの花は蝋質でマットな光沢があるため、宝飾品のような高級感を感じさせ、また暖色の色鮮やかな色彩が南国の果物を想像させるようなトロピカルな雰囲気を醸し出します。そのため、南国をテーマにしたトロピカルなお庭などによく合うでしょう。
- 香りの特徴:本種は開花期(特に夕方から夜)になると、花が数メートル先まで芳香を漂わせます。この芳香は南国の果物の【マンゴー】や【桃】を想像させる濃厚な甘い香りがします。
- 主要な芳香成分:サリチル酸ベンジル(パウダリーでフローラルな甘い香り)・安息香酸ベンジル(フローラルでウッディな甘い香り)・ゲラニオール(ローズに似た華やかな香り)・リナロール(甘く爽やかなフローラル調の香り)などが含まれ、香りに複雑さと奥行きを与えています。
- 主な園芸用途:小道の傍らやテラス、ガーデンファニチャーの周辺に配置して、通行人が通り抜ける際やコーヒーブレイクで休憩する際に、香りを最大限楽しめるようにするのがおすすめです。
- ⚠️毒性⚠️:本種は全草に有毒なアルカロイド類やイリドイド配糖体などを多数含有しています。そのため、誤って摂取した場合は嘔吐・胃痛などの中毒症状を引き起こし、また切り口から出る白色の樹液に触れると皮膚炎を起こす可能性があり、目に入ると激しい痛みや失明を起こすリスクもあります。そのため、小さい子供やペットのいる家庭で栽培する際は注意が必要です。
- ⚠️栽培時の注意⚠️:本種は、多湿・過湿を苦手にしており、特に夏場の高温多湿で根腐れを引き起こし枯れる可能性があります。そのため、土壌の通気性・排水性を高めたり、水やりの頻度に注意が必要です。また熱帯・亜熱帯の植物のため、冬の寒さを苦手にしています。基本的に10度を下回ると株が弱り、氷点下になると枯れるリスクが跳ね上がるため屋内に取り込むなどの対策が必要です。
■インドソケイの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 生活形:落葉小高木
- 樹高:約200~800cm
- 樹冠:傘状形
- 生育型:若木の時期は主軸が明瞭な【直立型】ですが、仮軸分枝の性質により開花が始まると主軸が不明瞭になり【分枝型】になります。
- 幹:直立
- 分枝:斜上
- 若い茎の色:緑色
- 樹皮:色は暗灰色・灰白色、平滑ですが葉痕があります。
- 備考:幹・枝は多肉質で肥厚し膨らみがあり、水分・養分を蓄えています。またこれを傷つけると白い樹液(有毒)を分泌します。
●葉の形態
- 葉序:互生※ただし葉は葉柄ごと落ちやすく、茎頂に密生するためロゼットのような見た目になる傾向があります。
- 葉柄:約2~12cm
- 葉身の長さ:約15~50cm
- 葉身の幅:約6~15cm
- 葉身の概形:長楕円形・倒披針形
- 葉先:鋭突形・円形
- 葉縁:全縁
- 葉脈:羽状脈※葉縁で合流します。
- 葉の質感:革質で表面は光沢があります。
- 葉の色:緑色
- 備考:葉は傷つけると白い樹液(有毒)を分泌します。
●花の形態
- 花序:花が約10~60個集まり【集散花序】を形成します。ただし花軸・花梗(小花梗)が短いため散形花序または散房花序のような見た目になります。
- 花梗:長さ約1~2cm、色は緑色・赤紫色です。
- 苞:小花梗の基部にあり、非常に小さく、早落性です。
- 花:花托・萼・花冠・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 花托:萼・花冠・雄蕊・雌蕊を支えています。
- 萼:5枚の萼片が基部で合着し、裂片は非常に小さく、花と比べ目立たない【合片萼】です。
- 花冠:花冠の分類は高杯形花冠、直径は約5~7.5cmです。花冠筒部は細長い円柱形、色は黄緑色・赤色・桃色・橙色・黄色・白色です。花冠裂片は開出して平開しており、花冠裂片は蕾時は直立し螺旋を描いていますが、開花が進むと螺旋が完全に開き【平開】し、裂片の数は5枚、裂片の形は類円形・倒卵形・広楕円形、色は赤色・桃色・橙色・黄色・白色、花冠喉部に黄色または橙色の2次色が入る傾向があります。
- 雄蕊:5本※花冠筒部に付着します。
- 雌蕊:2心皮・1花柱・2柱頭
●果実・種子の形態
- 果実の分類:袋果
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■インドソケイの園芸品種を紹介
●フラメンコ
学名:Plumeria rubra ‘Flamenco’
開花時期:周年(主な開花期は4月~10月)
花の色:濃赤色
葉の色:緑色
樹高:約200~700cm
優美な花形:花弁の縁部分が波打つことで、優美な雰囲気を醸しだします。
色彩効果:濃赤色は、熟成された高級な赤ワインやベルベットの重厚感ある絨毯の色を想像させるため、見る人にプレミアムな感情と、深い情熱を抱かせます。そのため、格調高い雰囲気の【ラグジュアリーなお庭】や、大人の色気を感じさせる【ロマンチックなお庭】を演出するのに役立ちます。
芳香:芳香は南国の果物の【マンゴー】や【桃】を想像させる濃厚な甘い香りがします。
●ボレロ
学名:Plumeria rubra ‘Bolero’
開花時期:周年(主な開花期は4月~10月)
花の色:レッドピンク・橙色・黄色
葉の色:緑色
樹高:約200~700cm
色彩効果:花の色は黄色(橙色)・レッドピンクの複色で、グラデーションのような色彩を生み出します。この配色は、南国の果物のような色彩をしているため、トロピカルなお庭によくあいます。
芳香:芳香は南国の果物の【マンゴー】や【桃】を想像させる濃厚な甘い香りがします。
■プルメリア属(インドソケイ属)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■インドソケイの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
- 主なバイオーム:亜熱帯乾燥林・熱帯林・サバナ
- 原産地:メキシコ、ベリーズ、コロンビア、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、パナマ、ベネズエラ
- 自生地:熱帯の山地の斜面や岩場、疎林など
- 気候:主に熱帯モンスーン気候・サバナ気候に属します。
- 熱帯モンスーン気候:最寒月の平均気温が18℃以上あり、降水量は基本的に多雨ですが短い乾季があります。
- サバナ気候: 最寒月の平均気温が18℃以上あり、明確な乾季があり樹木は疎らです。
- 日照:日向から半日陰
- 土壌:主にカルシソル(Calcisols)・ルビソル(Luvisols)・レゴソル(Regosols)などが分布します。
- カルシソル:石灰が集積する土壌で、土壌中の水分が乾燥する際に、水に溶けていた炭酸カルシウムが特定の層で沈殿・集積します。そのため、有機物が少なく痩せた土壌となります。また石灰が集積しているためPHはアルカリ性を示します。土壌は礫を多く含むため通気性は高く、保水性は極めて低いです。有機物が乏しく、痩せた土壌となり、またpHが高いため植物は微量要素を吸収しにくくなる傾向があります。
- ルビソル:下層に粘土が集積し、この集積層の粘土は陽イオン交換容量が高く、塩基飽和度50%以上あります。そのため、肥沃度が高い傾向がある。土壌は表層が適度な通気性を持ち、下層の粘土で良好な保水性を兼ね備えています。カルシウムやマグネシウムなどの養分を保持する力が強く、肥沃度も高い傾向にあります。
- レゴソル:母材が砂または非固結岩屑土からなり、風化が弱く層位の発達がほとんど見られない。土壌は基本的に砂礫質であるため通気性・排水性は非常に高いです。一方で、水を留める力がないため保水性が極めて低いです。有機物も少なく、保肥力・肥沃度ともに低いです。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
インドソケイは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が一日を通して6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的には、午前中のみ日が当たり、午後から日陰になる場所となります。そのため、お庭の向きは東向き、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度までしか当たらないか、殆ど当たらずに間接光だけで明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または建物の影など日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に高い通気性と排水性を兼ね備える土壌を好みます。日照条件・周囲の水捌け具合などを考慮して、土質は水捌けのよい【砂壌土】に調節すると良いでしょう。水分が停滞してジメジメと湿りやすい粘土質の土質は適さず、根腐れを引き起こすため避けて下さい。
- 肥沃さ:本種の自生地は乾燥気味の山地の斜面や岩場にあり、痩せた土壌から肥沃な土壌に自生しています。ただし、日本の気候で、土壌を肥沃にすると保水性が高まり、夏場に蒸れる原因になったり、高温多湿で有機物の分解過程による発酵熱で土壌が高温・酸欠状態になったりして、根腐れを引き起こす原因になるため【肥沃さを抑制した土壌】で栽培する方が無難です。土壌の状態にもよりますが、土色や質感などを見て肥沃さが極端に足りないと感じる時に、必要に応じ未熟な堆肥は使用せず【完熟腐葉土・完熟牛糞堆肥】を1~2割程度を目安にして混ぜ込むと良いでしょう。
- pH:pHは6.0~7.0の弱酸性から中性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
- 元肥:本種は肥料食いの植物であり、生育期に沢山の栄養を必要とします。そのため、植え付け前に緩効性肥料の元肥を土壌全体に混和しておきましょう。
土壌診断と改善の行い方(参考)
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
インドソケイは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
●培養土
インドソケイの培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土よりも通気性・排水性を高めた培養土、または多肉やサボテンの土等でも栽培されています。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:本種の自生地は乾燥気味の山地の斜面や岩場にあり、痩せた土壌から肥沃な土壌に自生しています。ただし、日本の気候では高温多湿で蒸れて根腐れを引き起こしやすいため管理場所にもよりますが【肥沃さを抑制した排水性の高い土壌】で栽培するのがおすすめです。また本種は弱酸性から中性の土壌を好むため、pHの値にも注意しながら培養土を作成しましょう。
- 無機質の用土:一般的な植物の培養土よりも、特に通気性と排水性を高める目的で、赤玉土や日向土などを7割~9割を目安にして多めに配合します。土粒は基本的に小粒・中粒を利用します。大きすぎる土粒を使うと、培養土の中に大きな空隙が出来て根の活着が悪くなり、保水性の低下や植物の生育不良の原因となるため避けてください。
- 有機質の用土:腐葉土などの堆肥は、一般的な植物よりもかなり控えめに1~3割を目安にして培養土の中に配合します。腐葉土などの有機物は培養土の水分・養分を保持して、根の活着を助け、生育を促進する効果がありますが、本種の場合は堆肥を入れ過ぎると、夏場に蒸れて過湿状態になり根腐れを引き起こす原因ともなります。そのため、バランスを考えて必要量を入れる事が大切です。
- 元肥:本種は肥料食いの植物であり、生育期に沢山の栄養を必要とします。そのため、植え付け前に緩効性肥料の元肥を土壌全体に混和しておきましょう。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)7割+腐葉土3割+元肥適量
- 培養土が劣化しにくい配合:日向土(細粒・小粒)4割+硬質赤玉土(小粒)4割+ピートモス(酸度調整済)2割+元肥適量
- 排水性高め:日向土(小粒・中粒)4割+硬質赤玉土(小粒・中粒)3割+赤玉土(小粒・中粒)2割+腐葉土1割+元肥適量
水やりの仕方
インドソケイの自生地は中央アメリカの山地の斜面や岩場、疎林などにあります。気候は熱帯モンスーン気候からサバナ気候で、降水量は比較的多雨な場所から長い乾季がある場所まであります。
また本種は茎が太く多肉質で、水分や養分を多く蓄えており非常に高い【耐乾性】を兼ね備えています。
その一方で、過湿を苦手にしています。水のやり過ぎや長雨で、ジメジメとした状態が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因になったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やり頻度には十分な注意が必要です。
●栽培環境での違い
- 地植え:基本的に降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、根系が未発達で株が定着していなかったり、高温や強光で乾燥しやすい夏の季節だったり、雨が全く降らず土壌が乾燥していたり、土壌が砂質で乾燥しやすい状態にあったりする場合は、必要に応じて水やりが必要となるでしょう。
- 鉢植え:地植えと比べて、土の容量が限られるため乾燥がかなり早いです。そのため、定期的な水やりが必要となります。
●水やりの方法
- 春の水やり:株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 夏の水やり:この時期は、特に乾燥しやすいため、水やりの頻度が多くなる傾向があります。ただし、高温多湿に弱く水を与え過ぎると根腐れを引き起こすため注意が必要です。基本的には、多湿にならないよう注意しながら、朝の涼しい時間帯に土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 秋の水やり:生育がやや緩慢になりますが、生育期間中です。土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 冬の水やり:休眠期は、気温にもよりますが、基本的に葉が落ちたら断水します。ただし、気温が10度以上あり、葉が落ちず休眠していない場合は、土壌の表層が乾燥して数日後に水やりをし、乾燥気味に保ちましょう。
注意点
- 水やり時間帯:水やりの時間帯は、基本的に植物が水を欲しがりだす朝に与えるのが最適です。昼や夕方に与える事も出来ますが、夏の昼の高温時に水を与えると、鉢内の温度上昇と共に湿度が上がり、根が酸欠状態(蒸れ)に陥り、根腐れや生理障害を起こす可能性があります。また夕方に水やりを行うと、夜間に土壌が過湿状態になり、病原菌(真菌)の繁殖や呼吸の邪魔となり、根腐れを引き起こす原因になったり、過剰な水分で徒長し株姿が乱れる原因にもなります。そのため、基本的に朝に水をやることが正しいです。
- 水を与える量:1回に与える水の量はたっぷりです。鉢植えで植物を栽培している場合は、鉢底から水がしっかり流れるまで与えます。その際、水を与える場所が1箇所になると水の道が出来てしまい、特定の場所に水が流れないこともあるため水を与える場所を変えながら与えましょう。地植えで水やりを行う場合は、土壌の表面だけでなく奥まで水を染み込ませるつもりでしっかりと水を与えて下さい。
- 水を与える場所:水を与える場所は基本的に株元から少し離れた場所で、植物に直接かけないようにします。植物上に水が溜まると、そこから真菌などが植物の中に侵入し、病気を引き起こし腐敗させる原因になるため注意して下さい。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
インドソケイは、肥料食いの植物であり、生育期に株を大きく成長させ、沢山の花を咲かせるために、多くの栄養を必要とします。そのため、生育期間中は元肥・追肥をしっかりあたえる事が非常に大切です。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または花付きを良くするためにリン酸が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:有機肥料(植付け前)・緩効性肥料・配合肥料がおすすめです。
- 施し方:全面施肥・溝施肥(有機肥料)
- 全面施肥:植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。有機肥料を使用する場合は発酵時のガスや高温で根を傷める事もあるため、植付け2週間程度前に肥料を入れて混和する。
- 溝施肥:植物の植付けを行う場所に深さ20cm程度の穴を掘り、溝(穴)の中に有機肥料を入れる。有機肥料に根が直接触れないよう間に土を1層被せて、苗の高さを調節しながら植付けを行います。
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を施すことで補います。
- 肥料を与える時期:気温が20度以上の生育期の春から初秋に追肥を施します。※夏場も過湿を防げる環境であれば追肥を続けて問題ありません。また初秋以降は肥料を止めて、環境ストレスへの耐性を高めます。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリがバランス良く入る肥料、またはリン酸が多く入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:液肥・固形肥料(速効性肥料・緩効性肥料など)がおすすめです。
- 施し方(液肥):液肥を規定された分量の水で希釈して、約10~14日の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の株元を中心に根が張っている範囲にまんべんなく、全ての根に液肥が行き渡るように施しましょう。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定のやり方
インドソケイは仮軸分枝の性質により、開花により頂芽の成長が止まり自然に分枝を繰り返し【傘状形】の樹冠となります。そのため、普通は剪定せずに栽培されます。
剪定は樹高を抑制したい場合、生育初期に剪定し下部から分枝させて株立ちに仕立てたい場合などに、戦略的に剪定が行われることがあります。
【注意点】剪定の適期は4月~6月です。剪定で大きな切り口が出来ると、そこから病原菌が入り枯れ込むことがあります。太い茎を剪定する時は癒合剤などを利用しましょう。切り口から出る白色の樹液は有毒で皮膚に接触すると皮膚炎を引き起こすことがあるため手袋・長袖・眼鏡を着用して作業しましょう。
夏越しする方法
インドソケイは夏の暑さや乾燥に強いですが、多湿・過湿を苦手にしています。特に高温多湿で、株が蒸れて根腐れを引き起こしたり、病気にかかるなどして生育不良を引き起こしやすいため夏越しする際は長雨・水やりの頻度には注意が必要でしょう。
●夏越し対策一覧
- 日照条件: 直射日光を好むため、日向で管理しましょう。
- 水やり:多湿・過湿を苦手にしています。極端な多湿・過湿が萎れや枯れを招いたり、過剰な水分が根腐れを引き起こす原因となったりするため、土壌の状態を見ながら水やりを行うことが大切です。基本的には、早朝の時間帯に、土壌の表層が乾燥したのを確認したら水やりを行いましょう。
- 肥料: 夏も生育旺盛に成長し開花は最盛期を迎えます。リン酸とカリの含有率が高い肥料を定期的に与えることで花付きが良くなります。
- 鉢植えの移動:長雨で株が傷みやすいため、軒下などに移動します。
- 雑草の除去:周囲の雑草は風の流れや太陽光を遮り、育てている植物の成長を妨げたり、多湿を生み出す原因になったりします。そのため、不要な雑草は抜きます。ただし、土壌が剥き出しになることで乾燥が早まる場合もあります。
- 排水性の改善:雨水などが周囲から集まりやすい環境にあったり、硬盤があったりすると排水が上手くいかない場合があります。対策として排水溝をつくったり、縦穴暗渠(縦穴排水)をつくり雨水が外に流れる仕組みをつくります。
- 花壇を高くする:花壇をレイズドベッドにしたり、岩を並べてロックガーデンなどにしたりして、植物を植える環境を周囲よりも高くすることで、排水性が改善されて多湿対策になります。
- 雨避けをつくる:植物に雨が当たらないように雨避けを張り、雨から植物を守ります。これを行うことで、多湿・過湿を防ぎ、また泥はねで病原菌が植物に付着・侵入することを防いで病気対策にもなります。
冬越しする方法

Hardiness:10~12
インドソケイは熱帯・亜熱帯の気候の地域に自生しており冬の低温に弱い植物です。本種は基本的に、気温が10度を下回ると成長が停止して葉が変色して落ちるなど株が弱る可能性があり、氷点下(0℃未満)になると枯死する恐れがあります。そのため、熱帯・亜熱帯気候で栽培していない場合は、鉢植えで管理し、屋内管理で冬越しした方が無難でしょう。
●冬越しの条件
- 屋内環境:植物を育てるのに十分な光量があり、生育に必要な温度を十分に保てる場所です。
- 温度:理想的な温度は10度~18度です。
- 光量の目安:10000~20000Lux/185~370μmol/m2・s ※光量を確保できない場所で栽培したい場合は、植物育成ライトが基本的に必要となります。
- 水やり頻度:休眠期は、気温にもよりますが、基本的に葉が落ちたら断水します。ただし、気温が10度以上あり、葉が落ちず休眠していない場合は、土壌の表層が乾燥して数日後に水やりをし、乾燥気味に保ちましょう。
●冬越し対策一覧
挿し木や株分けで増やす
インドソケイは挿し木によって増やす事ができます。
●挿し木の方法
- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:発根率の高い晩春から初夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを20~30cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を水平にカットして切り口を小さくして、雑菌の侵入を最小限に抑えます。
- 樹液:切り口から白色の樹液が出てくるため、流水で洗い流しましょう。
- カルス形成:整形した挿し穂の切り口は1週間程度風通しの良い日陰で乾燥させます。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で、土壌はやや乾燥気味に湿らす程度に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
- 播種時期:3月~5月
- 発芽適温:約25度
- 備考:
種まき手順
- 種まきの時期:3月~5月
- 培養土の準備:移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 移植栽培:移植栽培をするため、容器(プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブン等)を準備し、その中に種まき用の培養土を入れます。
- 種の撒き方:一定の間隔または一区画の中に数mmの小さな穴を1~5箇所つくります。穴の中に種の一部(膨らんだ部分)を入れます。穴に種を入れたら穴を塞いで種を覆うように土を被せ、種のある場所の土を、上から少し押し込み鎮圧※1します。
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
※鎮圧は土と種の密着度を高め水分の吸収をよくします。











