- 原産:ヨーロッパ/中央アジア
- 科:アヤメ(Iridaceae)
- 属:アヤメ/アイリス(Iris)
- 種:コアヤメ(Iris sibirica)
- 別名:シベリアン・アイリス(Siberian iris)/シベリアン・フラッグ(Siberian flag)
- 開花時期:4月~6月
- 花の色:青色●紫色●黄色●桃色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 草丈:約60~120cm
- 誕生花:5月5日・5月10日・6月1日・6月6日
- 花言葉:使者・朗報・希望・よい便り・メッセージ・神秘的な人
- 用途:切り花/球根植物
- 購入方法:コアヤメを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
コアヤメとは!?
コアヤメの学名はIris sanguinea、別名では「シベリアン・アイリス(Siberian iris)」や「シベリアン・フラッグ(Siberian flag)」とも呼ばれる多年草です。
コアヤメの原産地はヨーロッパおよび中央アジアにあり、草地や牧草地などに自生しています。
コアヤメの語源(由来)
- 属名のIrisは、ギリシャ語で「虹」を意味する「ἶρις(îris)」からきており、またギリシャ神話に出てくる虹の女神(Iris)にも因んでいます。
- アイリスの名前の由来は花の色が虹のように多種多様にある所からきています。
- 種小名のsibiricaはラテン語で「シベリアの」を意味しています。
コアヤメの特徴(魅力)
- コアヤメの特徴は、花の色が青紫色・黄色・白色の三色で萼片の基部の脈間に黄色と白色の班が入る所、花弁と萼片の向きが上下に分かれているため鳥が羽ばたいているような優雅な見た目をしている所、 葉の形が細い剣形で垂直に立ち上がる所、茎は分枝しないか1~3回する所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所、乾燥に比較的につよく育てやすい所などにあります。
- コアヤメは根茎アイリスに分類されており、地面下に肥大化した地下茎があります。
- 根茎は太く横走しながら分枝して伸びる傾向があり、根茎から何本も株が生まれるため年を追うごとに株が増えて群生をつくります。
- 葉の形は細い剣形をしているためシャープで洗練された見た目をしており、直立または途中で湾曲して優雅に広がる傾向があります。
- 開花期間は春から晩春、花は茎の上部に2~5個の花を付けてます。
- 花は萼片3個が内側に湾曲しながら垂れ下がり、花弁3個が垂直に立ち上がり、雌蕊は花弁状で三個の柱頭が横に広がります。そのため、八重咲き花のような豪華さと、ダンスで揺れるドレスのような優雅さを感じさせます。
- 花の色は青紫色、萼片の基部の脈間には黄色と白色の班が入ります。
- 花は切り花としても親しまれており、花瓶に生けて部屋に飾ることで豪華さ優雅さを演出することが可能です。
- 切り花の日持ちは、 管理の仕方などにも左右されますが花瓶の中で七日程度の日持ちがあります。
コアヤメの草丈は約60~120cm、根茎は太く横走して分枝しながら伸びる、草姿は叢生、茎は直立、茎は分枝しないか分枝を1~3回する。
葉序は根生または互生、葉身の長さ約25~80cm、葉身の形は剣形または剣状線形、 葉脈は平行脈、葉の色は緑色、葉の向きは垂直または途中で湾曲して外側に広がります。
花序は茎の上部に2~5個の花をつける。花の大きさは直径が約6~7cm、花は苞の数が3枚、萼片の数が3枚・花弁の数が3枚・雄蕊の数が3本・雌蕊(子房3・花柱1・柱頭3)です。苞の形は披針形、苞の長さは約3~5cm、苞の色は緑色から赤みを帯びる。萼片の形は倒卵形または卵形、萼片の長さ約5~7cm、萼片の幅は約2~2.5cm、萼片の色は青または青紫色で基部の花脈間が黄色または白色、萼片の向きは湾曲しながら垂れ下がる。花弁の形は狭倒卵形または楕円形、花弁の長さ約4.5~5cm、花弁の色は青色または青紫色、花弁の向きは直立する。雄蕊は雌蕊の裏側にくっつくように隠れてある。雌蕊の花柱の形は花弁状、雌蕊は上部で分裂して柱頭が3個あり、柱頭の向きは外側に広がる。
果実は蒴果、蒴果の形は楕円形で長さは約3~4.5cm、果実は成熟すると緑色から褐色へと変化して、果皮が三裂して種子を放出します。
コアヤメの切り花の楽しみ方
- 収穫タイミング
- 1番上の蕾が開いたばかりの時が一番の収穫タイミングになります。
- 朝の涼しい時間帯もしくは夕方に収穫すると花に十分な水分が含まれているため水揚げしやすいです。
- 水揚げ
- 葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて茎から全て取り外しましょう。
- 水揚げの方法は水切りを行います。
- 花瓶に生ける
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 延命剤の効果は高く日持ちが長くなります。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約7日です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
コアヤメの園芸品種の紹介
スノークィーン
- 花の色は白色と黄色の二色で、基部が黄色になります。そのため、明るさや神々しさを感じさせるようなお庭によくあいます。
- 花は萼片と花弁が同程度に大きくて、上下逆向きにつくため、優雅で遊び心のあるオシャレな花姿が楽しめます。
- 草丈は約50~100cm、立ち姿が真っ直ぐとしていているためお庭の中で洗練された雰囲気を感じさせることが出来ます。
アイリス(アヤメ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
コアヤメの育て方
花壇の土づくり
日当り
コアヤメは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事も出来ますが、日向と比べると花数が少なくなったり、生育が悪くなったりする傾向があります。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
コアヤメは、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
注意することは水捌けの悪い場所で育てたり、粘土質な土壌で育てる事です。水分が停滞するような土壌で育てると根腐れを引き起こして生育不良になったり、枯れたりすることがあります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れ肥沃な土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け方法
- 植え付け時期
- 植え付け適期は2月~3月頃または花後の6月~7月頃になります。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は30~50cm程度離します。
- 根茎は成長点(葉の位置)の方に向かって広がるため、根茎と根茎は同じ方向に向けて並べましょう。
- 植え方
- 根茎を地面に水平に置いたら、根茎の成長点(葉の位置)が地面から出るように調節して、根茎の残りの部分は表面が隠れる程度に穴を掘ります。
- 根茎を穴の中に水平に置いて、根茎の成長点を地表に出し、残りの部分に土をかぶせます。根茎を深植えすると、腐敗する原因にもなるため、必ず根茎が半分程度でるか、表面が隠れる程度の浅さで埋めましょう。
鉢土づくり
日当り
コアヤメは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事も出来ますが、日向と比べると花数が少なくなったり、生育が悪くなったりする傾向があります。
培養土
コアヤメの培養土は、一般的な草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性が高めのバランスが良い培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
植付け方法
- 植え付け時期
- 植え付け適期は2月~3月頃または花後の6月~7月頃になります。
- 植付け間隔
- 根茎は成長点(葉の位置)の方に向かって広がるため、そちらにスペースをあけるようにして植え付けます。
- 植え方
- 根茎を地面に水平に置いたら、根茎の成長点(葉の位置)が地面から出るように調節して、根茎の残りの部分は表面が隠れる程度に穴を掘ります。
- 根茎を穴の中に水平に置いて、根茎の成長点を地表に出し、残りの部分に土をかぶせます。根茎を深植えすると、腐敗する原因にもなるため、必ず根茎が半分程度でるか、表面が隠れる程度の浅さで埋めましょう。
水やりの仕方
コアヤメは、基本的にやや湿り気のある土壌を好みます。
地植え
コアヤメは、地植えしている場合は水やりを殆ど必要としません。
ただし、生育が活発な時期や、雨が長く降らない時などは必要に応じて水やりが必要になります。その場合は土の表面が乾いてきたら、水やりを行うといいでしょう。
鉢植え
コアヤメを鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて土の乾燥が早くなるため注意が必要になります。そのため、水やりの頻度は地植えと比べて多くなります。
水やりのタイミングは、基本的に土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
コアヤメは、適した季節に適量の肥料を与えることで、成長を促進させる効果があります。
また土壌の中にある程度の肥沃さがあれば肥料を与えなくても育てることが可能です。
気をつけることは、肥料(窒素)を与え過ぎてしまうことです。肥料(窒素)が多過ぎると、株は軟弱に育ち病気にかかりやすくなり、また葉ばかりが茂るようになり、花が咲きにくくなります。
そのため、肥料は正しい季節に正しい量を与えるようにしましょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 三月から四月いっぱいの間で肥料を定期的に与えます。
- 追肥の選び方
- 基本的には球根用の肥料がおすすめです。また一般的な化成肥料または液肥を利用することも出来ます。
- 肥料の成分はカリとリンが多めに入る製品を選びます。窒素が多い製品はさけましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を与える場合は、規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
コアヤメの剪定は、花がら摘みを行います。
花がら摘み
花がら摘みとは、花色が悪くなったり花の外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みを行う事で、花がらを摘む事で、腐敗した物が好きな灰色カビ病などの病気が予防出来たり、外観が良くなったりする効果があったりします。
花がら摘みのやり方
花は特段理由がない限りは個別に摘む必要はありません。
一般的に茎の上部に花を2~3個つけますが、この花の開花が終わったら、葉の上まで戻り茎を剪定しましょう。葉は成長に必要なエネルギーを補充するのに役立つため、残しておきます。
夏越しする方法
コアヤメは夏の暑さに強く、基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
夏越しで重要なポイント
- 夏場は、西日の当たらない半日影で育てた方が、葉焼けなどを引き起こしにくく株が弱りにくいでしょう。
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと、根腐れを引き起こして枯れ込む事があります。
- 土壌の通気性・排水性をよくしておきましょう。
- 乾燥が続くと葉が萎れたり落ちたりする事があります。
- 土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
冬越しする方法
Hardiness:3~8
コアヤメは、耐寒性がとても高いため基本的には冬越し対策不要です。
挿し木や株分けで増やす
コアヤメは株分けによって増やす事ができます。
株分けの方法
- 株分けに適する時期
- 株分けの頻度は三年から五年ごとに行います。※鉢植えで育てている場合は一年から二年ごとにおこないましょう。
- 株分け時期は二月から三月または花後の六月から七月頃です。
- 株を掘りあげる
- 株をスコップで掘りおこし、土を軽く落として根茎の広がりと芽(葉)の位置を確認します。
- 株を分割する
- 根茎に芽を付けて、園芸用のハサミまたはナイフを使って株を分割しましょう。
- 葉のカット
- 葉が大きい場合は吸水と蒸散のバランスをとるために、根元から10cm程度の場所で葉をカットします。
- 株分け後の管理
- 切り離した株は、そのまま土壌に植え付けましょう。植え付け方に関しては植付け方法をご覧下さい。
播種で増やす
コアヤメの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
コアヤメの病気
コアヤメの害虫
- アブラムシ
- ヨトウムシ