コマツナギは属の中に約665種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、優雅に枝を横に広げながらフジの様な下垂する花を咲かせるニワフジ、葉腋から直立に伸びる花をいくつも咲かせるコマツナギ、葉から染料がとれ窒素固定菌と共生する事から緑肥としても利用されるタイワンコマツナギ等が親しまれています。
コマツナギ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ニワフジの特徴や園芸品種
原産:日本/中国
学名:Indigofera decora
草丈:約30~75cm
分類:落葉低木
開花時期:5月~6月
花色:桃色●紫色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
花言葉:「歓迎」「陶酔」「恋に酔う」
用途:
特徴:ニワフジは学名Indigofera decora、別名では「サマー・ウィステリア(summer wisteria)」とも呼ばれる日本および中国原産の落葉低木です。日本では本州・四国・九州に分布して、川岸等に自生しています。
ニワフジの語源(由来)
- 属名のIndigoferaは「紫みの青色」を意味する「indigo」と、「-fera」の2語からなり、幾つかの種が藍色(Indigo)の染料をとるために栽培されていました。
- 種小名のdecoraは「装飾」「飾る」を意味しており、恐らく花の美しさに由来します。
- ニワフジは元々はイワフジと呼ばれており、「岩(イワ)」の多い場所に自生して「藤(フジ)」の様な花を咲かせる事から名付けられていました。現在はイワフジが転訛(訛り)してニワフジ(庭藤)の名で呼ばれています。
ニワフジの特徴(魅力)
- ニワフジはその名前からも分かる通り「フジ」の様に下垂して咲く花が魅力です。
- 花色は品種により桃色・紫色・白色があり
- ↳桃色であればロマンチックな雰囲気をつくったり紫色であればエレガントな雰囲気をつくります。
- 茎は横へと優雅に広がる傾向があります。
- 剪定に強く春になると根元から蘖を出します。
- ニワフジは夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫です。
- ↳また肥料や水遣りも殆ど不要なため放ったらかしでも育てられます。
ニワフジの茎の色は若い時は緑色で成熟すると木質化して樹皮は赤褐色から灰褐色になり、茎は枝分かれがよく横へと優雅に広がる傾向があり高さ30(~75)cm幅約90(120)cmに成長します。葉は茎に対して互生葉序に配置され、葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉で小葉は楕円形もしくは披針形で9~15個つきます。花序は下垂しながら長さ約10~20cmの総状花序になり、個々の花は桃色もしくは紫色か白色の蝶形花です。花後の果実(豆果)は円筒形です。
開花時期は晩春から初夏、花色は桃色や紫色、白色があり、個々の花は蝶形、花序は総状花序に咲きます。草姿は分枝がよくアーチ状になり高さ約30(75)cm × 幅は約90(120)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉して小葉は披針形もしくは楕円形、葉序は互生葉序につきます。
ニワフジの栽培方法
園芸では、フジの様に下垂して咲く花を鑑賞する目的であったり、優雅に広がる美しい樹形を楽しむ目的で育てられる事が多いです。またニワフジは庭木として植え込みの中で育てられる事も多いですが、底の浅い鉢に仕立てられて盆栽としても楽しまれます。
育てる際に注意する事は基本的にありません。夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で、一度活着すれば水やりや肥料を与える事が基本的に不要になるため、放ったらかしでも育ちます。
ニワフジの主な園芸品種
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コマツナギの特徴や園芸品種
原産:日本/中国/朝鮮
学名:Indigofera pseudotinctoria
草丈:約60~90cm
分類:落葉低木
開花時期:7月7月~9月
花色:桃色●紫色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:8月17日
花言葉:「希望を叶える」
用途:
特徴:コマツナギは学名Indigofera pseudotinctoria、日本および朝鮮と中国が原産の落葉低木です。日本では本州・四国・九州に分布して、草地や道端等に自生しています。
コマツナギの語源(由来)
- 属名のIndigoferaは「紫みの青色」を意味する「indigo」と、「-fera」の2語からなり、幾つかの種が藍色(Indigo)の染料をとるために栽培されていました。
- 和名のコマツナギ(駒繋ぎ)の由来は諸説あり、一説には茎が頑丈で「馬(駒)」を「繋ぎ」とめれる所から来ているといわれています。
- ↳また他説には、コマツナギの葉が馬の好物なため、馬が離れようとしないことからついたという説があります。
コマツナギの特徴(魅力)
- コマツナギは葉腋から長さ約10cmの花穂を幾つもだします。
- ↳花穂は上に向かって開花します。
- 茎は非常に分枝がよく不規則にのびます。
- 底の浅い鉢で仕立てられ盆栽として楽しまれます。
- コマツナギは夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫です。
- ↳また肥料や水遣りも殆ど不要なため放ったらかしでも育てられます。
コマツナギの茎の色は若い時は緑色で成熟すると木質化して樹皮は赤褐色から灰褐色になり、茎は非常に枝分かれがよく横や縦へと不規則に伸び高さ60(~90)cm幅約90(120)cmに成長します。葉は茎に対して互生葉序に配置され、葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉で小葉は楕円形で7~13個つきます。花序は長さ約4~10cmの総状花序になり、個々の花は桃色もしくは紫色の蝶形花です。花後の果実(豆果)は円筒形です。
開花時期は夏から秋、花色は桃色もしくは紫色、個々の花は蝶形花、花序は総状花序に咲きます。草姿は分枝がよく不規則に広がり高さ約60(90)cm × 幅は約90(120)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉して小葉は楕円形、葉序は互生葉序につきます。
コマツナギの栽培方法
コマツナギを育てる際に注意する事は基本的にありません。夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で、一度活着すれば水やりや肥料を与える事が基本的に不要になるため、放ったらかしでも育ちます。
コマツナギの主な園芸品種
コマツナギ |
タイワンコマツナギの特徴や園芸品種
原産:アジア/アフリカ
学名:Indigofera tinctoria
草丈:約60~90cm
分類:多年草
開花時期:6月~8月
花色:桃色●紫色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
用途:
特徴:タイワンコマツナギは学名Indigofera tinctoria、別名では「トルゥー・インディゴ(true indigo)」とも呼ばれアジアからアフリカに分布する多年草です。
タイワンコマツナギの語源(由来)
- 属名のtinctoriaは「紫みの青色」を意味する「indigo」と、「-fera」の2語からなり、幾つかの種が藍色(Indigo)の染料をとるために栽培されていました。
- 種小名のtinctoriaはラテン語で「染料に浸す」を意味する「tingo」からきており、葉から染料がとられていた事に由来します。
タイワンコマツナギの特徴(魅力)
- タイワンコマツナギは葉からインディゴ染料がとれるため以前は世界中で栽培されていました。
- ↳現在は合成染料が主要となったため栽培数は減っています。
- ↳インディゴ染料はジーンズの染色等に使われています。
- タイワンコマツナギは窒素固定菌と共生しているため空気中の窒素を固定する働きがあります。
- ↳そのため緑肥として土壌改良にも利用されています。
- 葉腋から長さ約10cmの花穂を幾つもだします。
- ↳花穂は上に向かって開花します。
- 茎は非常に分枝がよく不規則に伸びます。
- タイワンコマツナギは夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫です。
- ↳また肥料や水遣りも殆ど不要なため放ったらかしでも育てられます。
タイワンコマツナギの茎は緑色で、非常に枝分かれがよく横や縦へと不規則に伸び高さ100(~150)cm幅約100(150)cmに成長します。葉は茎に対して互生葉序に配置され、葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉で小葉は楕円形で9~13個つきます。花序は長さ5(~10)cmの総状花序になり、個々の花は桃色もしくは紫色の蝶形花です。花後の果実(豆果)は円筒形です。
開花時期は初夏から晩夏、花色は桃色もしくは紫色、個々の花は蝶形花、花序は総状花序に咲きます。草姿は分枝がよく不規則に広がり高さ約100(150)cm × 幅は約100(150)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉して小葉は楕円形、葉序は互生葉序につきます。
タイワンコマツナギの栽培方法
タイワンコマツナギを育てる際に注意する事は基本的にありません。夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で、一度活着すれば水やりや肥料を与える事が基本的に不要になるため、放ったらかしでも育ちます。
タイワンコマツナギの主な園芸品種
タイワンコマツナギ |