原産:南アフリカ
科:ツルボラン(Asphodelaceae)
属:クニフォフィア/トリトマ(kniphofia)
種:ムルチフローラ(multiflora)
別名:トリトマ・ムルチフローラ/ジャイアント・ポーカー(Giant poker )
開花時期:8月~10月
花の色:赤色●橙色●黄色●白色〇
葉色:緑色●
分類:多年草
草丈:約90~200cm
花言葉:「恋するつらさ」「あなたを思うと胸が痛む」
誕生花:8月4日/7月20日
用途:背が高い花/切り花
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
クニフォフィア(ムルチフローラ)とは!?
クニフォフィア(ムルチフローラ)は学名kniphofia multiflora、別名では「トリトマ・ムルチフローラ」や「ジャイアント・ポーカー(Giant poker )」とも呼ばれる南アフリカ原産の多年草です。
クニフォフィア(ムルチフローラ)の語源(由来)
- 属名のkniphofiaはドイツの医師で植物学者のJohann Hieronymus Kniphofへの献名です。
- 種小名のmultifloraラテン語で「たくさん」「多く」を意味する「multi」と、ラテン語で「花」を意味する「flora」の2語からなり、たくさんの花を咲かせる所に由来します。
クニフォフィア(ムルチフローラ)の特徴(魅力)
- クニフォフィア(ムルチフローラ)は他のトリトマ(クニフォフィア)と比較して非常に背が高くなります。
- 花(花序)は他のトリトマと比べて幅が狭く非常に長い所も特徴です。
- 多茎でたくさんの花を咲かせます。
- 花は筒状の花が穂状に沢山集まり円柱形をしています。
- 筒状の花からは雄蕊が突出するためぼやけた外観になる事もあります。
- 花は下から上に向かって開花していき通常赤色(~橙色)から成熟するにつれて黄色(~黄緑色・白色)へと色が変わっていきます。
- そのため多くの場合は花が下と上で2色になります。
- 切り花としては管理の仕方にも左右されますが約5~7日日の日持ちがあります。
- クニフォフィア(ムルチフローラ)は地面下に地下茎をもちます。
- 葉は細長い線形で根生してロゼットの様に中央から外側へと広がります。
クニフォフィア(ムルチフローラ)は地下茎をもちます。草姿は中央から外側へと広がるロゼットの様な草姿をしており、葉は根生葉、葉色は緑色、葉身の長さは約150cm、葉身の形は線形です。花茎は太く高さ90(~200)cmまで伸び、花序は総状花序です。個々の花は筒状で裂片は6個あります。
クニフォフィア(ムルチフローラ)の切り花の楽しみ方
- クニフォフィア(ムルチフローラ)の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫は3分の1以上の花が開いてきたタイミングで行いましょう。
- 収穫したら水に漬けた状態で水切りを行います。
- 水切りしたら延命剤(栄養入り)入りの花瓶に生けましょう。
- 延命剤の効果によって蕾が開きやすくなり日持ちが長くなります。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水換えと水切りを行います。
- 管理場所や管理の方法でも左右されますが日持ちは5~7日程度です。
クニフォフィア(ムルチフローラ)の栽培方法
園芸では、クニフォフィア(ムルチフローラ)の色鮮やかで大きく豪華な花を鑑賞する目的や、花を収穫して切り花として利用する目的で育てられます。オオトリトマは背が高くなり、また葉がロゼットの様に大きく広がるため十分なスペースをとり花壇や植込みの中で育てる必要があるでしょう。
トリトマの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
トリトマの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2022】
クニフォフィア(ムルチフローラ)の育て方
花壇の土づくり
日当り
クニフォフィア(ムルチフローラ)は日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため、基本的には直射日光が6時間以上当たる日向で育てましょう。
土壌の土質
クニフォフィア(ムルチフローラ)は良好な水捌けがない場合、根腐れを引き起こし生育不良を引き起こす可能性があります。そのため通気性と排水性のよい土壌に植えて上げましょう。また適度に肥沃な土壌を好むため必要に応じて腐葉土等をいれてあげましょう。
植付けの前に土壌診断を行いましょう。
①土を掘る時に硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
②土を濡らして握った時にバラバラと崩れる場合は保水性がない可能性があります。逆に土の塊が出来ても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。
③肥沃な土の場合は土の色が黒っぽくなるため、土の色が薄い場合は土壌の肥沃さが足りない場合があります。
土壌診断後、必要に応じて通気性を高めるパーライトや川砂を入れたり、保水性や保肥力を高める田土や黒土を混ぜたり、肥沃さが足りない場合は牛ふん堆肥や腐葉土等の堆肥を混ぜこみ土壌改善を行いましょう。
鉢土づくり
日当り
クニフォフィア(ムルチフローラ)は日当り好むため、直射日光が6時間以上当たる日向もしくは、午前中のみ日が当たり午後から日陰になるような半日影で育てましょう。
培養土
クニフォフィア(ムルチフローラ)は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
クニフォフィア(ムルチフローラ)は浸水したり水分が停滞する様な環境を嫌いますが、やや湿り気のある土壌を好みます。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう
肥料の与え方
クニフォフィア(ムルチフローラ)は多くの肥料を必要としません。肥料は植付け時に与える元肥もしくは早春に寒肥を入れるのみです。
元肥
クニフォフィア(ムルチフローラ)の元肥は植え付け時もしくは、植付け2週間に前(有機肥料の場合)に与えましょう。
元肥は緩効性肥料もしくは配合肥料を選びましょう。肥料の成分は山型肥料(リン酸多め)を選びます。
元肥の与え方は花壇の場合も鉢植えの場合も、基本的に土壌に均一に混ぜこむ全面施肥です。規定された量を入れましょう。
元肥(寒肥)
寒肥とは休眠中の冬から早春に与える元肥の1種です。
寒肥は元肥と同様に肥効が長い物を選びましょう。具体的には配合肥料や緩効性肥料を選びます。また肥料の成分も元肥と同様に水平型肥料(窒素・リン・カリがバランスよく入る)もしくは山型肥料(リン酸多め)を選びます。
寒肥の施し方は株元から少し離れた場所に何ヶ所か穴を掘り、その中に肥料を施すか、株元から少し離した場所に緩効性肥料を置き肥しましょう。
剪定のやり方
クニフォフィア(ムルチフローラ)の剪定は「花がら摘み」「間引き剪定」の2つに分かれます。
花がら摘み
クニフォフィア(ムルチフローラ)は開花期間中の花がら摘みが大切です。何故なら枯れた花を残すと見た目が悪いばかりか、種を作り初めて株が弱り生育が衰えたり、次の花が咲にくくなったりするからです。
花がら摘みの方法は、花が終わったら、花茎の下から剪定するだけです。
古葉とり
クニフォフィア(ムルチフローラ)は寒くなると葉が黄化して徐々に枯れる事があります。
枯れた葉は残すと見た目が悪くなったり、新しい葉が出にくくなり光合成の妨げになったり、病気の感染源や害虫の発生源になる事があります。そのため基本的には枯れ葉を取り除く必要がありますが、枯れ葉は冬の寒さから株を保護する働きもあるため取り除くタイミングは春が最適です。
夏越しする方法
クニフォフィア(ムルチフローラ)は夏の暑さに強く基本的には夏越し対策不要で育てられます。
冬越しする方法
Hardiness:5a~9b
クニフォフィア(ムルチフローラ)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
クニフォフィア(ムルチフローラ)は株分けによって増やす事ができます。
クニフォフィア(ムルチフローラ)の株分け手順
- クニフォフィア(ムルチフローラ)の株分け時期は成長が始まる前の早春が最適です。
- スコップを使い株を掘りあげます。
- スコップもしくはナイフ等を利用して株(根茎)を個々に切り分けます。
- 株分けした株は、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えましょう
播種で増やす
クニフォフィア(ムルチフローラ)の種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
クニフォフィア(ムルチフローラ)の病気
クニフォフィア(ムルチフローラ)の害虫