原産:日本/中国/朝鮮
科:ニシキギ(Celastraceae)
属:ニシキギ/ユオニマス(euonymus)
種:オオツリバナ(planipes)
別名:フラットストーク・スピンドル(flat-stalked spindle)
開花時期:4月~6月
果実時期:8月~11月
花の色:黄色●緑色●白色〇
葉色:緑色●黄色●赤色●
分類:落葉低木
草丈:約150~300cm
用途:
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
オオツリバナとは!?
オオツリバナは学名Euonymus planipes、別名では「フラットストーク・スピンドル(flat-stalked spindle)」等とも呼ばれる日本および中国、朝鮮が原産の落葉低木です。
オオツリバナの語源(由来)
- 属名のeuonymusは古代ギリシャ語で「良い」を意味する「εὖ(eû)」と、古代ギリシャ語で「名前」を意味する「ὄνομα(ónoma)」の2語からなり、「縁起が良い」「評判が良い」等を意味しますが、実際は実が有毒なため皮肉をこめて付けられたとも言われています。
- 別の説ではギリシャ神話に出てくる復讐の女神の母である「Euonyme」に由来するとも言われます。
オオツリバナの特徴(魅力)
- オオツリバナはツリバナと同様に長い花柄があり吊り下がる様に花と果実を付けます。
- オオツリバナの果実は鮮やかな赤色をしていて熟すと4裂に裂けて橙色の種子を放出します。
- 果実は直立約2cmと大きく装飾的なため鑑賞目的で育てられます。
- オオツリバナの花は白色(~薄緑色)で小さく目立たないため鑑賞価値は低く重要視されません。
- オオツリバナは秋に紅葉した後に落葉する落葉低木です。
- 秋になると葉は赤色(~赤紫色)もしくは黄色に紅葉します。
オオツリバナの茎は木質で樹皮は褐色もしくは灰褐色をしています。茎は直立して枝分かれがよく高さ約150(~300)cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色で秋になると黄色もしくは赤色(~赤紫色)に紅葉します。葉身の形は楕円形もしくは卵形(~倒卵形)です。花序は集散花序です。個々の花の白色(~薄緑色)の花弁4個、緑色の雄蕊4個あります。花後の果実は直径約1.2cmの球形の赤色の蒴果で、熟すと4裂して橙色の種子を放出します。
ニシキギ(ユオニマス)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ニシキギ(ユオニマス)の珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2022】
オオツリバナの育て方
花壇の土づくり
日当たり
オオツリバナは直射日光が6時間以上あたる日向から間接光のみが当たる様な日陰まで、幅広い環境で育てる事が可能です。ただし美しい紅葉を見たい場合は日当たりよい場所で育てた方が良いです。
土壌の土質
オオツリバナは土壌の土質をあまり選びません。基本的には通気性と排水性が良く、適度に肥沃な土壌であれば問題なく育ちます。
植付けの前に土壌診断を行いましょう。
①土を掘る時に硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
②土を濡らして握った時にバラバラと崩れる場合は保水性がない可能性があります。逆に土の塊が出来ても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。
③肥沃な土の場合は土の色が黒っぽくなるため、土の色が薄い場合は土壌の肥沃さが足りない場合があります。
土壌診断後、必要に応じて通気性を高めるパーライトや川砂を入れたり、保水性や保肥力を高める田土や黒土を混ぜたり、肥沃さが足りない場合は牛ふん堆肥や腐葉土等の堆肥を混ぜこみ土壌改善を行いましょう。
鉢土づくり
日当り
オオツリバナは日向から間接光のみが当たるような日陰迄で育てる事が可能です。
培養土
オオツリバナは一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
地植え
オオツリバナを地植えしている場合は基本的には降水のみで育てられます。雨が降らず極端に乾燥が続く場合は必要に応じて散水しましょう。
鉢植え
鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
オオツリバナは適度に肥沃な土壌であれば多くの肥料は必要ありません。毎年一度、晩冬から早春の間に肥料と土質を改善する堆肥を与えましょう。
元肥
オオツリバナの元肥は植え付け時もしくは、植付け2週間前(有機肥料の場合)に与えましょう。
元肥は緩効性肥料もしくは配合肥料を選びましょう。肥料の成分は水平型肥料(窒素・リン・カリがバランスよく入る)もしくは山型肥料(リン酸多め)を選びましょう。
元肥の与え方は花壇の場合も鉢植えの場合も、基本的に土壌に均一に混ぜこむ全面施肥です。規定された量を入れましょう。
元肥(寒肥)
寒肥とは休眠中の冬から早春に与える元肥の1種です。
寒肥は元肥と同様に肥効が長い物を選びましょう。具体的には配合肥料や緩効性肥料を選びます。また肥料の成分も元肥と同様に水平型肥料(窒素・リン・カリがバランスよく入る)もしくは山型肥料(リン酸多め)を選びます。
寒肥の施し方は株元から少し離した場所に何ヶ所か穴を掘り、その中に肥料を施しましょう。
また、土質は風雨等でどうしても年々劣化するため、土質を改善する牛ふん堆肥や腐葉土等も穴の中に入れたり、株の近くにマルチングする等して入れてあげるといいでしょう。
剪定のやり方
オオツリバナは剪定せずに育てる事も出来ますが、茎(幹・枝)が混雑して煩雑になるため一般的に冬に「間引き剪定」を行い樹形を整え育てられます。
間引き剪定
オオツリバナの間引き剪定は、芽吹き前の晩冬(2月)に行いましょう。
間引き剪定のやり方は、枯れた茎や古い茎、樹形を乱す不要な茎を根元付近で強く剪定して取り除くだけです。
間引き剪定の目的は不要な茎を取り除く事で、主要な茎もしくは新しく成長する芽にエネルギーを優先的に送ったり、光の通りや風通しをよくしたりする事で健康な成長を促す所にあります
夏越しする方法
オオツリバナは夏の暑さに強く、基本的には夏越し対策不要で育てられます。
冬越しする方法
Hardiness:5b~8a
オオツリバナは耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
オオツリバナは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木手順
- オオツリバナの挿し木時期は生育が活発で発根力が高い晩春から夏の茎、もしくは栄養をしっかり溜めた早春の茎が適します。
- 挿し穂 の長さ約10~20cmにわけしましょう。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残しましょう。
- 水を入れたバケツに30分程浸けて水揚げを行いましょう。
- 切り口に発根ホルモンを付けます。
- 挿し穂を湿らせた培養土に挿して下さい。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりをしっかり行い管理しましょう。
播種で増やす
オオツリバナの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
オオツリバナの病気
オオツリバナの害虫
- カイガラムシ