- 原産:中央・南ヨーロッパ/中央アジア
- 科:ヒノキ(Cupressaceae)
- 属:ビャクシン(juniperus)
- 種:サビナ(sabina)
- 別名:サビナビャクシン/サビン・ジュニパー(savin juniper)/サビン(savin)
- 開花時期:4月
- 花の色:黄色●緑色●
- 葉の色:緑色●黄色●
- 分類:常緑低木/常緑高木
- 草丈:約100~400cm
- 用途:コニファー/グランドカバー
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
サビナとは!?
サビナは学名Juniperus sabina、別名では「サビナビャクシン」や「サビン・ジュニパー(savin juniper)」とも呼ばれる中央・南ヨーロッパおよび中央アジアが原産の常緑低木です。
サビナの語源(由来)
- 属名のjuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
- 種小名のsabinaはイタリア半島に住んでいた古代部族であるサビニ人(Sabines)に由来します。
サビナの特徴(魅力)
- サビナは茎が湾曲しながら地を這う習慣(決まりのように繰り返す癖)があり、また葉の形態が針形と鱗片葉の2通りある所が特徴の植物です。
- 園芸では、コニファー(針葉樹)の仲間として流通している事が多く、茎が匍匐して地面を覆う性質がある事から、植え込みやロックガーデンの地被植物とした利用されたり、鉢植えで盆栽として利用されたりします。
- 樹形は匍匐性もしくは上部で湾曲して広がる習慣(決まりのように繰り返す癖)があり、高さ約100~400cmの間で成長します。
- 葉は針のような針形の葉と小枝に鱗のようにくっつく小さな鱗片葉の2つの形態があります。
- 針形の葉は幼木と成木の下部で見られます。
- 鱗片葉は成木で見られる葉っぱで、小枝に鱗状に密につきます。
- サビナの葉は潰すと刺激的な芳香(悪臭)を放ちます。
- サビナは個性的な樹形をつくる事から底の浅い鉢で仕立てられながら盆栽として育てられる事も多い植物です。
サビナの樹高は約100(~400)cm、樹形は匍匐性もしくは上部で湾曲して地を這う性質があります。樹皮は灰褐色もしくは赤褐色をしています。葉序は輪生葉序、葉色は緑色、葉身は針形と鱗片葉の2つの形態があり、幼木は針形が優勢で、成木の殆どは鱗片葉となります。花は腋花で雌雄異株(稀に雌雄同株)のため雄株(雄花だけ作る)と雌株(雌花だけ作る)が別々の木にあります。花後に出来る果実は球果、球果は球形もしくは卵形をしていて青白色(~紫色)です。
サビナの園芸品種の紹介
ビャクシンの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ビャクシンの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種等の紹介【2022】
サビナの育て方
花壇の土づくり
日当たり
サビナは成長するために多くの光を必要とするため、基本的には直射日光が6時間以上あたる日向で育てましょう。
土壌の土質
サビナは幅広い土壌に耐えますが、ジメジメした過湿が長く続く状態や浸水する様な土壌を許容しません。そのため植え付けの前に土壌診断を行いしっかり土作りを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
サビナは日当り好むため、直射日光が6時間以上当たる日向で育てましょう。
培養土
サビナの培養土を自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+鹿沼土(小粒・中粒)+腐葉土=4:3:3
水やりの仕方
生育初期
サビナは植え付け後、根が張り活着するまでは、土が完全に乾燥しないように、水やりをしっかり行い育てましょう。
地植え
サビナは乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。
鉢植え
サビナを鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
サビナはある程度、有機物を含んだ肥沃な土壌であれば肥料を必要としません。また冬から晩冬に肥料を与える事で成長がよくなる事もありますが、与えなくても問題ありません。
植え付け後の元肥(寒肥)
植え付け後の肥料は毎年冬から晩冬(1月~2月)に与えます。基本的にある程度肥沃な土壌であれば肥料を必要としないことから、牛糞堆肥や腐葉土等を株から少し離れた場所にマルチングもしくは、穴を掘って埋めると良いです。肥料を与える場合は水平型もしくは山型の配合肥料を選びます。施し方は株元から少し離した場所に何ヶ所か穴を掘り、その中に配合肥料もしくは緩効性肥料を施しましょう。
剪定のやり方
サビナは基本的に剪定せずに育てる事が出来ます。ただし、枝が混み合うと日照不足に陥り、葉が落ち枯れ込む事もあるため必要に応じて剪定しながら育てましょう。
- サビナを剪定する場合は暖かな地域では早春、寒い地域では初夏に行います。
- 株全体を観察して枯れた茎・損傷した茎(折れてる茎等)・病気の茎を探して、これを根元から間引き剪定して取り除きます。
- 何故ならこれらの茎は日当りや風通しを阻害したり、エネルギーが分散して、健康に成長している茎に悪影響を及ぼしやすいからです。
- 基本的に剪定は不要ですが、形を整える目的で茎の途中で切り戻し剪定する事も出来ます。
- 切り戻し剪定する場合は、必ず葉の上で剪定しましょう。葉のない場所まで強く切り込むと葉のない枝は復活しないため注意が必要です。
夏越しする方法
サビナは夏の暑さに耐えますが、多湿を苦手にしているため、長雨等で浸水したりジメジメとした過湿が続かない様に注意する必要があります。
夏越し対策
- 湿度の高い環境を嫌うため乾燥した場所で管理しましょう。
- 雨に当たることが少ない場所
- 鉢植えの場合は雨に当たらない場所に移動すると良いでしょう。
- 地植えの場合は雨の当たりにく場所で育てると良いでしょう。
- 直射日光がよく当たる場所
- 直射日光6時間以上が理想です。
- 土壌の排水性がよい場所
- 植付けの際に土壌改良をしっかりおこないましょう。
- ロックガーデンなど、周りより高い場所に植えると、水が下に流れやすく、排水性が高まり根腐れしにくくなります。
- 空気の流れがあり風通しがいい場所
- 周りが壁に囲まれていたり、草が繁茂してる場所で管理すると空気が停滞して湿気が溜まりやすくなります。改善しましょう。
- 雨に当たることが少ない場所
冬越しする方法
Hardiness:4a~8b
サビナは耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
サビナは挿し木で増やすことが出来ます。
サビナの挿し木の方法
- サビナの挿し木時期は秋が適します。
- 挿し穂は今年成長した部分を利用しましょう。
- 挿し穂を長さ約10~20cmとります。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 培養土に幾つかの節を入れ深く挿します。
- 節の部分からも発根する。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
サビナの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
サビナの病気
- 赤星病
サビナの害虫