ビャクシンは属の中に約75種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、生垣や盆栽等の様々な用途で利用されるイブキビャクシン、匍匐するように広がる樹形と園芸品種により様々な葉色があるニイタカビャクシンやビャクシン(フィツェリアーナ)、果実が料理のスパイスとしても使われ蒸留酒のジンの香料にも使われるセイヨウネズ等が親しまれています。
ビャクシン属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ビャクシンの主な種の目次
ハイネズの特徴や園芸品種
- 原産:日本/サハリン
- 学名:Juniperus conferta
- 草丈:約10~50cm
- 分類:常緑低木
- 開花時期:4月~5月
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●黄色●青色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:グランドカバー
ハイネズとは!?
ハイネズは学名Juniperus conferta、別名では「這杜松」や「ショア・ジュニパー(shore juniper)」とも呼ばれる日本およびサハリンが原産の常緑低木です。日本では北海道・本州・四国・九州に分布しており、海岸地帯の岩場や砂地などに自生しています。
ハイネズの語源(由来)
- 属名のJuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
- 種小名のconfertaはラテン語で「混雑」「高密度」を意味しています。
- ハイネズの由来は「這い」性の性質があるネズ(ビャクシン属の中の1種)からきています。
ハイネズの特徴(魅力)
- ハイネズは地面を這うように広がる匍匐性の性質と、千枚通しのようなチクチクとする針のような葉が特徴の植物です。
- 園芸では、コニファー(針葉樹)の仲間として流通している事が多く、茎が匍匐して地面を覆う性質がある事から、植え込みやロックガーデンの地被植物とした利用されたり、鉢植えの側面を下垂させて優雅な樹形を鑑賞する目的で利用したりされます。
- 葉は針形で先端が尖っているため触るとチクチクとしています。
- 葉の断面は3角形、上面は白色の気孔帯があるため葉の1部(上面)の色が白色に見えます。
- 葉の色はふつう緑色ですが、爽やかな印象を与える黄色の葉色や、落ち着いた印象を与える青色の葉色などがあるため、品種を選びカラーリーフとして楽しむ事もできます。
- 果実は球形、色は白粉を帯びるため白緑色をしていますが成熟すると紫色~黒色になります。
- ハイネズは自生地が海岸の岩場や砂地にあるため乾燥や栄養の乏しい土壌によく適応します。
- 一方で雨が降った後に何時までもジメジメとする環境や浸水する環境を許容しないため育てる際は注意が必要です。
ハイネズの樹高は約10~30cm、幅は約150(~300)cm、茎は匍匐性、樹皮は赤褐色から灰褐色をしています。
葉序は輪生葉序、葉色は緑色、葉身の長さは約2cm、葉身の形は針形、先端は鋭利に尖り、葉の断面は三角形、上面には白色の気孔帯があります。
花は腋花、雌雄異株のため雄株(雄花だけ作る)と雌株(雌花だけ作る)が別々の木にあります。雄花は楕円形で黄色(~茶色)、雌花は球形で緑色(~黄緑色)をしています。
果実は球果、球果の形は球形、大きさは直径約0.8(~1.0)cm、成熟前は白粉を帯びたような白緑色で成熟すると紫色(~黒色)になります。
ハイネズの主な園芸品種
- ブルーパシフィック(Juniperus conferta ‘Blue Pacific’)は、葉全体が白色を帯びており、青緑色の美しい葉色をしている事から、落ち着いた印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性、高さ約10(~30)cm、幅は約100~200cmに成長します。そのため地被植物として利用されたりロックガーデン等に利用するとよいでしょう。
- サンスプラッシュ(Juniperus conferta ‘Sunsplash’)は、葉に不規則に黄色の班が入るため、1つの株に黄色と緑色の2色の葉が混在するカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため被覆植物として利用されます。高さは約10(~30)cm、幅は約100(~200)cmに成長します。
- シルバーミスト(Juniperus conferta ‘Silver Mist’)は、その名前からも分かる通り、葉全体が強く白色を帯びているため葉色が白緑色もしくは青緑色をしています。そのため落ち着いた印象や洗練されたカッコイイ印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため被覆植物として利用されます。高さは約10(~30)cm、幅は約100(~200)cmに成長します。
- オーレア(Juniperus conferta ‘Aurea’)は、若葉で見られる鮮やかな黄色の葉色と、成熟した葉で見られるイエローグリーンの爽やかな葉色が魅力の園芸品種です。樹形は匍匐性のため被覆植物として利用されます。高さは約10(~30)cm、幅は約100(~200)cmに成長します。
- オールゴールド(juniperus conferta ‘all gold’)は、葉全体が明るい印象を与える黄色の葉色をしており、また冬になると葉全体がオレンジゴールドに変わることから暖かな印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため被覆植物として利用されます。高さは約10(~30)cm、幅は約150~300cmに成長します。
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ニイタカビャクシンの特徴や園芸品種
- 原産:中国/ヒマラヤ
- 学名:juniperus squamata
- 草丈:約30~1000cm
- 分類:常緑低木/常緑小高木
- 開花時期:4月~5月
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●黄色●青色●白色〇
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:グランドカバー/カラーリーフ
ニイタカビャクシンとは!?
ニイタカビャクシンは学名juniperus squamata、別名では「フレイキー・ジュニパー(flaky juniper)」や「ヒマラヤン・ジュニパー(Himalayan juniper)」とも呼ばれる中国およびヒマラヤが原産の常緑低木もしくは常緑小高木です。
ニイタカビャクシンの語源(由来)
- 属名のjuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
- 種小名のsquamataはラテン語で「鱗状」や「鱗がある」を意味しており、鱗を思わせる様な葉の付き方に由来します。
ニイタカビャクシンの特徴(魅力)
- ニイタカビャクシンは、一般的に樹形が匍匐性をしており高さが50cmまでの常緑低木として育つ植物ですが、稀に樹形が円錐形になり高さ1000cmまでの常緑高木として育ちます。
- 園芸では、コニファー(針葉樹)の仲間として流通している事が多く、茎が匍匐して地面を覆う性質がある事から、植え込みやロックガーデンの地被植物とした利用されたり、盆栽に仕立てられて優雅に枝垂れる樹形を鑑賞する目的で利用したりされます。
- 葉は長さ約1cmの針形をしており枝に鱗状に密に付きます。
- ニイタカビャクシンの葉はふつう緑色(青緑色)をしていますが、落ち着いた印象を与える青色の葉色や、明るく爽やかな印象を与える黄色の葉色があり、品種を選べばカラーリーフとして楽しむ事ができます。
- 果実は球形もしくは卵形、色は白粉を帯びており多くは黒色をしています。
- ニイタカビャクシンはハイネズと外観が似ている事から比較されることがあります。
- ニイタカビャクシンは葉の幅がやや広めで葉の長さが約1cmと短めです。
- ハイネズは葉の長さが約2cmと長めで先端が鋭利に尖り触るとチクチクとしています。
- ニイタカビャクシンは匍匐性(1部で円錐形)ですが、樹高は50cmとやや高めになる傾向があると言われています。
- ハイネズは匍匐性で、樹高は30cm程度で広がります。
- ニイタカビャクシンは葉の幅がやや広めで葉の長さが約1cmと短めです。
- ニイタカビャクシンは個性的な樹形を作りやすく、底の浅い鉢植えで仕立てられ盆栽として育てられる事もあります。
ニイタカビャクシンの樹高は約30(~1000)cm、樹形は匍匐性、稀に円錐形に直立します。樹皮は赤褐色もしくは灰褐色をしており、縦に割れ不規則に剥がれます。葉序は輪生葉序で密につき、葉色は緑色(青緑色)、葉身は長さ約0.5(~1)cmの針形です。花は腋生で雌雄異株のため雄株(雄花だけ作る)と雌株(雌花だけ作る)が別々の木にあります。果実は球果、長さ約0.4(~0.9)cm、幅約0.4(0.6)cm、形は卵形もしくは卵形、色は光沢のある黒色です。
ニイタカビャクシンの主な園芸品種
- ブルースター(juniperus squamata ‘blue star’)は、葉全体が白色を帯びており、青白色の美しい葉色をしている事から、落ち着いた印象や洗練された印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性もしくはマウンド状、高さ約30(~100)cm、幅は約30(~120)cmに成長します。そのため地被植物やロックガーデン等に利用するとよいでしょう。
- ブルーカーペット(juniperus squamata ‘blue carpet’)は、その名前からも分かる通り青みを帯びる灰緑色の葉色と、カーペット状に広がる樹形が特徴の園芸品種です。樹形は匍匐性、高さ約15(~30)cm、幅は約100(~200)cmに成長します。そのため地被植物やロックガーデン等に利用する事ができます。
- ゴールデンジョイ(Juniperus squamata ‘Golden Joy’)は、葉全体が黄色もしくは黄緑色の葉色となるため、開放的で明るい印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性もしくはマウンド状、高さ約30(~100)cm、幅は約100(~200)cmに成長します。そのため地被植物やロックガーデン等に利用する事ができます。
- メイリー(Juniperus squamata ‘meyeri’)は、樹形が匍匐性にならずに直立して伸びる習慣(決まりのように繰り返す癖)がある園芸品種です。樹形は木のように幹が1本伸びて成長したり、多数の茎が直立して伸びて噴水のように弧を描いて垂れたりします。高さは約400(~1000)cmです。
- チャイニーズシルバー(Juniperus squamata‘Chinese Silver’)は、葉全体が白色を帯びており、白緑色の美しい葉色をしている事から、落ち着いた印象や清潔感ある印象を与えるカラーリーフとして楽しめる所が魅力です。樹形は直立して横へ広がる傾向が強く、高さが約50(~250)cm、幅が約50(~250)cmに成長します。
- ホルガー(Juniperus squamata‘Holger’)は、葉全体が白色を帯びているため白緑色の美しい葉色をしており、また新しい葉はクリーム色をしている事から、柔らかでふんわりした印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形はマウンド状、枝が弧を描くように広がる傾向があり、高さ約50(~100)cm、幅約100(~150)cmに成長します。
- ドリームジョイ(Juniperus squamata ‘Dream Joy’)は、若葉の葉色が黄色(クリーム色)をしているため、開放的で明るい印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。葉色は若い時は黄色ですが、成熟すると青緑色へと変化します。樹形は匍匐性もしくはマウンド状、枝が弧を描くように広がる傾向があり、高さ約30(~50)cm、幅約100(~150)cmに成長します。
- ブルースパイダー(Juniperus squamata‘Blue Spider’)は、蜘蛛の巣ように優雅に広がりまた枝垂れる樹形と、強く白色を帯びる白緑色の美しい葉色が魅力的な園芸品種です。樹形は匍匐性、高さ約30(~50)cm、幅約100(~150)cmに成長します。
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セイヨウネズの特徴や園芸品種
- 原産:北アメリカ/ヨーロッパ/アジア
- 学名:juniperus communis
- 草丈:約60~180cm(稀に1600cm)
- 分類:常緑低木/常緑高木
- 開花時期:4月~5月
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:グランドカバー
セイヨウネズとは!?
セイヨウネズは学名juniperus communis、別名では「コモン・ジュニパー(common juniper)」とも呼ばれる北アメリカおよびヨーロッパ、アジアが原産の常緑低木もしくは常緑高木です。
セイヨウネズの語源(由来)
- 属名のjuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
- 種小名のcommunisはラテン語で「共通」や「ありふれた」を意味しており、最も普及している事に由来します。
セイヨウネズの特徴(魅力)
- セイヨウネズは世界の広い地域に分布しており亜種や変種が多く多様な形態があるため、茎が直立に立ち上がり成長する習慣がある常緑高木や、茎が立ち上がらずに地面を這うように広がる匍匐性の習慣をもつ常緑低木等があります。
- セイヨウネズ(juniperus communis subsp. communis)はふつう茎が直立に伸び常緑低木もしくは常緑小高木として成長します。
- リシリビャクシン(juniperus communis subsp. alpina)は茎が立ち上がらず地面を這うように広がり常緑低木として成長します。
- 葉は針形で上面に目立つ白色の気孔帯があります。
- 葉の色はふつう緑色ですが、爽やかな印象を与える黄色の葉色や、落ち着いた印象を与える青色の葉色などがあるため、品種を選びカラーリーフとして楽しむ事もできます。
- セイヨウネズの果実はジュニパーベリーとも呼ばれ主にスパイスとしてヨーロッパ料理等で利用されています。
- 果実はスッキリとしたシャープな風味を与える事から蒸留酒のジンの香り付けや、肉料理のスパイス等に利用されます。
- 果実は一般的に安全と認められていますがアレルギー反応を引き起こしたり、また大量摂取した場合は幾つかの懸念(腎臓機能の低下・痙攣)が示されています。
- ネイティブアメリカンは果実を女性の避妊薬として利用してきた歴史があり、妊娠中の女性が摂取すると流産するリスクが高まると指摘されています。
- セイヨウネズの木材は、頑丈で長続きする心地よい香りがある事から、装飾品や工芸品などに加工して利用される事があります。
- ただし木材としては小さすぎるため使われる用途は少ないです。
セイヨウネズの樹高は100(~1600)cm、樹形は変種が多く匍匐性もしくは直立する習慣(決まりのように繰り返す癖)があります。樹皮は灰褐色もしくは赤褐色をしており、縦に割れ不規則に剥がれます。
葉序は輪生葉序、葉色は緑色(上面に白色の気孔帯がある)、葉身は針形です。
花は腋花、雌雄異株のため雄株(雄花だけ作る)と雌株(雌花だけ作る)が別々の木にあります。雄花は楕円形で黄色(~茶色)の小胞子葉に保護されて黄色の花粉囊を保持します。雌花は楕円形で緑色(~黄緑色)の鱗片があります。
果実は球果、球果の大きさは直径約0.4(~1.2)cm、色は緑色で約8(~24)ヶ月かけて成熟すると紫色(~黒色)になり、内部には2(~4)個の種子があります。
セイヨウネズの主な園芸品種
- シルバーライニング(juniperus communis ‘silver lining’)は、葉全体が白色を帯びるため白緑色の落ち着いた印象を与えるカラーリーフとして楽しめる所が魅力です。また樹形は匍匐性で地面を覆うように広がるため地被植物やロックガーデンなどに利用できます。高さは30(~50)cm、幅は約100(~150)cmに成長します。
- コンプレッサ(juniperus communis ‘compressa’)は、樹形が円柱形もしくは円錐形に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があるため、洗練された印象やお洒落な印象を与える低木として楽しめます。高さは50(~100)cm、幅は約30(~50)cmに成長します。そのため並木のように等間隔に並べて植栽してみたり、鉢植えの中でコンパクトに楽しむのも良いでしょう。
- ゴールドコーン(juniperus communis ‘gold cone’)は、若葉が黄色の葉色になるため、開放的で明るい印象を与えるカラーリーフとして楽しめる所が魅力です。また樹形は円柱形もしくは円錐形に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があるため、洗練された印象やお洒落な印象を与える低木として楽しめる園芸品種です。高さは100(~150)cm、幅は約30(~50)cmに成長します。
- グリーンカーペット(juniperus communis ‘green carpet’)は、その名前からも分かる通りカーペットのように匍匐性に広がる樹形が特徴の園芸品種です。樹形は匍匐性、高さ約10(~15)cm、幅は約100(~150)cmに成長します。
- スエシカ・ナナ(juniperus communis ‘suecica nana’)はホソイトスギを思わせるような細長く鉛筆を連想させる洗練された樹形と、樹高が約100~200cmと背が低く育てやすい所等が魅力の園芸品種です。
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イブキビャクシンの特徴や園芸品種
- 原産:日本/中国/朝鮮/ロシア
- 学名:Juniperus chinensis
- 草丈:約100~2500cm
- 分類:常緑低木/常緑高木
- 開花時期:1月~4月
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●黄色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:生垣/カラーリーフ
イブキビャクシンとは!?
イブキビャクシンは学名Juniperus chinensis、別名では「イブキ」や「チャイニーズ・ジュニパー(Chinese juniper)」とも呼ばれる日本および中国、朝鮮、ロシアが原産の常緑低木もしくは常緑高木です。
イブキビャクシンの語源(由来)
- 属名のjuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
- 種小名のchinensisは「中国の」を意味しており自生地に由来します。
- 和名の「イブキ」は伊吹山からきていると言われています。
イブキビャクシンの特徴(魅力)
- イブキビャクシンは葉の形態が針形と鱗片葉の2通りあり幼木と成木で葉の形が変わる所が特徴で、また立ち上がる枝葉と針葉樹特有の円錐形の洗練された樹形をつくる所が魅力です。
- 園芸では、コニファー(針葉樹)の仲間として流通している事が多く、円錐形の洗練された樹形を楽しむ目的で庭木として利用されたり、等間隔に並べ生垣として利用されたり、盆栽として楽しまれたりします。
- 樹形は円錐形、枝葉は上に向かい成長する傾向が強いため、ふさふさとした箒のような外観をつくります。
- 葉は針のような針形の葉と小枝に鱗のようにくっつく小さな鱗片葉の2つの形態があります。
- 針形の葉は幼木と成木の下部で見られる葉っぱで、長さ約0.6~1.2cmあります。
- 鱗片葉は成木で見られる葉っぱで、小枝に鱗状に密について長さ約0.4~0.6cmの大きさがあります。
- イブキビャクシンの生垣は円錐型の自然な樹形を生かしながら楽しむ並木のような生垣と、刈り込み剪定を行い形状を整えながら楽しむフォーマルヘッジのどちらでも利用出来ます。
- 並木のような生垣として楽しむ場合は、円錐型の木が並ぶ事から洗練された印象を与えるお洒落な雰囲気の生垣になります。
- フォーマルヘッジとして剪定して形を整える生垣の場合は、枝葉が小さく緻密に仕上がるため、しっかりお手入れされた洗練された雰囲気の生垣になります。
- イブキビャクシンは他の針葉樹と同様に背が高くなるため高い生垣をつくりたいお庭等におすすめです。ただし背が低い品種もあります。
- イブキビャクシンの生垣の植え付け間隔は50~100cm以上です。枝葉が密に茂るフォーマルヘッジで楽しみたい場合は植え付け間隔を狭めにして、自然な樹形を生かしたインフォーマルヘッジで楽しみたい場合は成熟した木の横幅を目安にしながら広めの間隔をとるとよいでしょう。
- イブキビャクシンは底の浅い鉢で仕立てられながら盆栽として育てられる事も多い植物です。
- 特にイブキビャクシンの中の1品種である「シンパク」は盆栽世界の中で最も人気のある盆栽の1つとして数えられています。
- イブキビャクシンは夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も基本的に不要になるため低メンテナンスで育てられます。
イブキビャクシンの樹高は約100(~2500)cm、樹形は円錐形(不規則)、樹皮は灰褐色もしくは褐色をしており、縦に割れ不規則に剥がれます。
葉序は輪生葉序、葉色は緑色、葉身は針形と鱗片葉の2つの形態があり、幼木および成木の下部は針形が優勢で、成木の殆どは鱗片葉となります。針形は長さ約0.6(~1.2)cmあり、鱗片葉の長さ0.4(0.6)cmです。
花は腋生で雌雄異株(稀に雌雄同株)のため雄株(雄花だけ作る)と雌株(雌花だけ作る)が別々の木にあります。雌花は楕円形(~円錐形)で緑色(~黄緑色)をしています。
果実は球果、球果は球形、大きさは直径約09cm、色は緑色から成熟するにつれて黒色(~紫色)になり2(~4)個の種子を含有します。
イブキビャクシンの主な園芸品種
- カイヅカイブキ(juniperus chinensis ‘kaizuka’)は枝葉が上に向かい立ち上がり不規則に捻れるため、アートを見ているような個性的な外観をつくる園芸品種です。高さは400(~800)cm、幅は約200(~400)cmに成長するため、個性的な印象を与える庭木として育てたり、等間隔に並べて生垣として利用するのもおすすめです。
- シンパク(juniperus chinensis ‘shimpaku’)は盆栽の世界の中で最も人気のある盆栽の1つです。非常に成長が緩やかでコンパクトな樹形をつくり、灰緑色から濃い緑色の柔らかな針状の葉をもち、剥き出しの美しい樹皮が魅力の園芸品種です。高さは約30(~100)cm、幅は約30(~150)cmに成長します。
- スパルタン(juniperus chinensis ‘spartan’)は、樹形が幅の狭い円錐形から円柱形をつくるため、洗練された印象を与える庭木となります。高さは約300(~600)cm、幅は約100(~150)cmに成長するため、お洒落な印象を与える庭木として育てたり、等間隔に並べて並木や生垣として利用するのもおすすめです。
- ストリクタ(juniperus chinensis ‘stricta’)は、枝葉が上に向かい立ち上がりながら、円錐形の洗練された樹形をつくるため、ふさふさとした外観になります。成長は緩やかで、高さは約100(~200)cm、幅は約100(~150)cmに成長するため、お洒落な印象を与える庭木として育てたり、等間隔に並べて並木や生垣として利用するのもおすすめです。
- ブルーポイント(juniperus chinensis ‘blue point’)は、葉全体が青色に近い青緑色の葉色をしているため、落ち着いた印象を与えるカラーリーフにもなり、また樹形が整った円錐形になることから洗練された印象を与える庭木として楽しめる園芸品種です。高さは約150(~350)cm、幅は約150(~200)cmに成長するため、お洒落な印象を与える庭木として育てたり、等間隔に並べて並木や生垣として利用するのもおすすめです。
サビナの特徴や園芸品種
- 原産:中央・南ヨーロッパ/中央アジア
- 学名:Juniperus sabina
- 草丈:約100~500cm
- 分類:常緑低木
- 開花時期:4月
- 花色: 黄色●緑色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い:
- 用途:グランドカバー
サビナとは!?
サビナは学名Juniperus sabina、別名では「サビナビャクシン」や「サビン・ジュニパー(savin juniper)」とも呼ばれる中央・南ヨーロッパおよび中央アジアが原産の常緑低木です。
サビナの語源(由来)
- 属名のjuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
サビナの特徴(魅力)
- サビナは茎が湾曲しながら地を這う習慣(決まりのように繰り返す癖)があり、また葉の形態が針形と鱗片葉の2通りある所が特徴の植物です。
- 園芸では、コニファー(針葉樹)の仲間として流通している事が多く、茎が匍匐して地面を覆う性質がある事から、植え込みやロックガーデンの地被植物とした利用されたり、鉢植えで盆栽として利用されたりします。
- 樹形は匍匐性もしくは上部で湾曲して広がる習慣(決まりのように繰り返す癖)があり、高さ約100~400cmの間で成長します。
- 葉は針のような針形の葉と小枝に鱗のようにくっつく小さな鱗片葉の2つの形態があります。
- 針形の葉は幼木と成木の下部で見られます。
- 鱗片葉は成木で見られる葉っぱで、小枝に鱗状に密につきます。
- サビナの葉は潰すと刺激的な芳香(悪臭)を放ちます。
- サビナは個性的な樹形をつくる事から底の浅い鉢で仕立てられながら盆栽として育てられる事も多い植物です。
サビナの樹高は約100(~400)cm、樹形は匍匐性もしくは上部で湾曲して地を這う性質があります。樹皮は灰褐色もしくは赤褐色をしています。葉序は輪生葉序、葉色は緑色、葉身は針形と鱗片葉の2つの形態があり、幼木は針形が優勢で、成木の殆どは鱗片葉となります。花は腋花で雌雄異株(稀に雌雄同株)のため雄株(雄花だけ作る)と雌株(雌花だけ作る)が別々の木にあります。花後に出来る果実は球果、球果は球形もしくは卵形をしていて青白色(~紫色)です。
サビナの主な園芸品種
ビャクシン(フィツェリアーナ)の特徴や園芸品種
ビャクシン(フィツェリアーナ)とは!?
ビャクシン(フィツェリアーナ)は学名Juniperus × pfitzeriana、別名では「フィツァー・ジュニパー(Pfitzer Juniper)」とも呼ばれる、イブキビャクシン(Juniperus chinensis)とサビナ(Juniperus sabina)の交雑種の常緑低木です。
ビャクシン(フィツェリアーナ)の語源(由来)
- 属名のjuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
ビャクシン(フィツェリアーナ)の特徴(魅力)
- ビャクシン(フィツェリアーナ)は茎が湾曲しながら地を這うように広がる習慣(決まりのように繰り返す癖)があり、モップのようなふさふさとした外観をしています。
- 園芸では、コニファー(針葉樹)の仲間として流通している事が多く、茎が匍匐して地面を覆う性質がある事から、植え込みやロックガーデンの地被植物とした利用されたり、鉢植えで盆栽として利用されたりします。
- 葉の色はふつう緑色ですが、明るく爽やかな印象を与える黄色の葉色や、落ち着いた印象を与える灰緑色の葉色などがあるため、品種を選びカラーリーフとして楽しめます。
- ビャクシン(フィツェリアーナ)の葉は潰すと芳香が漂います。
- ビャクシン(フィツェリアーナ)は夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も基本的に不要になるため低メンテナンスで育てられます。
ビャクシン(フィツェリアーナ)の主な園芸品種
- セイブロックゴールド(juniperus× pfitzeriana ‘saybrook gold’)は、葉全体が鮮やかな黄色もしくはイエローグリーンの葉色をしているため、明るく開放的な印象を与えるカラーリーフとして楽しめます。また枝は湾曲しながら地面を覆うように弧状に広がるため優雅な印象を与える地被植物として利用する事ができます。高さは50(~100)cm、幅は約100(~200)cmに成長します。
- オールドゴールド(juniperus × pfitzeriana ‘old gold’)は、若葉が黄色の葉色となるため、開放的で明るい印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。葉色は若い時は黄色ですが、成熟すると緑色へと変化するため1つの株に黄色と緑色の葉が混在します。枝は湾曲しながら地面を覆うように弧状に広がるため優雅な印象を与える地被植物として利用する事ができます。高さは50(~100)cm、幅は約100(~150)cmに成長します。
- ゴールドコースト(juniperus pfitzeriana ‘gold coast’)は、葉全体が鮮やかな黄色もしくは黄緑色をしているため、開放的で明るい印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。枝は湾曲しながら地面を覆うように弧状に広がるため優雅な印象を与える地被植物として利用する事ができます。高さは50(~100)cm、幅は約100(~150)cmに成長します。
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ハイビャクシンの特徴や園芸品種
- 原産:日本
- 学名:20~50cm
- 草丈:約20~50cm
- 分類:常緑低木
- 開花時期:
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:グランドカバー
ハイビャクシンとは!?
ハイビャクシンは学名Juniperus procumbens、別名では「ナレ(磯馴)」や「ガーデン・ジュニパー(Garden Juniper)」とも呼ばれる日本原産の常緑低木です。日本では九州(壱岐・対馬)に分布しており、海岸地帯などに自生しています。
ハイビャクシンの語源(由来)
- 属名のJuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
- 種小名のprocumbensはラテン語で「横臥の」や「前に倒れる」を意味しておりハイビャクシンの樹形に由来します。
ハイビャクシンの特徴(魅力)
- ハイビャクシンは日本が原産で九州に分布しており、地面を這うように広がり密なマットを形成する植物です。
- 園芸では、コニファー(針葉樹)の仲間として流通している事が多く、茎が匍匐して地面を覆う性質がある事から、植え込みやロックガーデンの地被植物とした利用されたり、鉢植えで盆栽として利用されたりします。
- ハイビャクシンは底の浅い鉢で仕立てられながら盆栽として育てられる事も多いです。
- 盆栽では枝が前が倒れるため個性的な樹形がつくられます。
- 乾燥に強く栄養の乏しい土壌にも適応するため低メンテナンスで育てられます。
ハイビャクシンの樹高は15(~50)cm、幅は約200(~400)cm、樹形は匍匐性(横臥)、樹皮は褐色もしくは赤褐色をしています。葉序は輪生葉序、葉色は緑色、葉身は針形もしくは鱗片葉になります。花は腋花で雌雄異株(稀に雌雄同株)のため雄株(雄花だけ作る)と雌株(雌花だけ作る)が別々の木にあります。花後は果実は球果、球果の形は球形で成熟前は青白色、成熟すると紫色(~黒色)になります。
ハイビャクシンの主な園芸品種
ネズの特徴や園芸品種
- 原産:日本/朝鮮/中国/ロシア
- 学名:Juniperus rigida
- 草丈:約600~1000cm
- 分類:常緑小高木
- 開花時期:4月
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:
ネズとは!?
ネズは学名Juniperus rigida、別名では「ニードルジュニパー(needle juniper)」や「ネズミサシ」とも呼ばれる日本および中国、朝鮮、ロシアが原産の常緑小高木です。
ネズの語源(由来)
- 属名のjuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
- 種小名のrigidaはラテン語で「硬い」を意味しており恐らく葉が硬い事に由来します。
- ネズの由来は硬い針形の葉をネズミ避けに使っていた所からきており、別名でもネズミサシと呼ばれています。
ネズの特徴(魅力)
- ネズは、ネズミ避けに使われていた程に硬い針状の葉をもっている所が特徴で、多くの針葉樹と同様に整った円錐形の樹形をつくる所が魅力です。
- 園芸では、コニファー(針葉樹)の仲間として流通している事が多く、円錐形の洗練された樹形を楽しむ目的で庭木として利用されたり、等間隔に並べ生垣として利用されたり、盆栽として楽しまれたりします。
- 幹は単幹(根元から上部まで幹が1本)で枝は水平に伸び円錐形の樹形をつくります。
- ネズは盆栽の世界では「トショウ」とも呼ばれており人気の高い盆栽の1つです。
ネズの樹高は約500(~1000)cm、樹形は円錐形、幹は単幹(根元から上部まで幹が1本)で枝は水平に広がります。樹皮は赤褐色もしくは灰褐色になり、縦に割れ不規則に剥がれます。葉序は輪生葉序、葉色は緑色、葉身の長さ約1(~2.3)cm、葉身の形は針形です。花序は腋花、雌雄異株(稀に雌雄同株)のため雄株(雄花だけ作る)と雌株(雌花だけ作る)が別々の木にあります。雄花は楕円形で黄色(~茶色)をしており胞子葉に保護され4(~7)個の花粉嚢をもちます。花後は果実は球果です。球果は球形をしていて緑色から成熟するにつれて黒色(~紫色)にます。
ネズの主な園芸品種
アメリカハイネズの特徴や園芸品種
- 原産:北アメリカ
- 学名:Juniperus horizontalis
- 草丈:約10~50cm
- 分類:常緑低木
- 開花時期:4月
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:グランドカバー
アメリカハイネズとは!?
アメリカハイネズは学名Juniperus horizontalis、別名では「クリーピング・ジュニパー(creeping juniper)」や「クリーピング・シダー(creeping cedar)」とも呼ばれる北アメリカ原産の常緑低木です。
アメリカハイネズの語源(由来)
- 属名のjuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
- 種小名のhorizontalisはラテン語で「地平線」を意味する「horizōn」と、接尾辞の「-ālis」の2語からなり、水平に広がる樹形に由来します。
アメリカハイネズの特徴(魅力)
- アメリカハイネズは地を這う習慣(決まりのように繰り返す癖)がある事から地被植物として高い評価をされており、園芸品種が豊富にあります。また葉の形態が針形と鱗片葉の2通りある所が特徴の植物です。
- 園芸では、コニファー(針葉樹)の仲間として流通している事が多く、茎が匍匐して地面を覆う性質がある事から、植え込みやロックガーデンの地被植物とした利用されたり、鉢植えで盆栽として利用されたりします。
- 葉は針のような針形の葉と小枝に鱗のようにくっつく小さな鱗片葉の2つの形態があります。
- 針形の葉は幼木でよく見られます。
- 鱗片葉は成木でよく見られる葉っぱで、小枝に鱗状に密につきます。
- 葉の色はふつう緑色ですが、明るく開放的な印象を与える黄色の葉色や、洗練されたかっこいい印象を与える青白色の葉色などもあるため、品種を選んでカラーリーフとしても楽しめます。
- アメリカハイネズは地面を這うように広がる樹形から地被植物として利用される事がおおく、また盆栽としても利用されます。
- 盆栽では茎が匍匐もしくは前方下へと下垂するため個性的な樹形が楽しめます。
アメリカハイネズの樹高は10(~50)cm、樹形は匍匐性、樹皮は赤褐色をしており、縦に割れ不規則に剥がれます。葉序は対生葉序もしくは輪生葉序、葉色は緑色、葉身は針形と鱗片葉の2つの形態があり、幼木では針形が優勢で、成木の殆どは鱗片葉となります。針形は長さ約0.5(~1)cmあり、鱗片葉の長さ0.1(0.2)cmです。花は腋生で雌雄異株のため雄株(雄花だけ作る)と雌株(雌花だけ作る)が別々の木にあります。果実は球果、球果は球形で直径約0.5(~0.7)cm、色は白粉を帯びた灰緑色(~灰青色)で成熟すると濃い青色(~青黒色)になります。
アメリカハイネズの主な園芸品種
- バーハーバー(juniperus horizontalis ‘bar harbor’)は、葉全体が落ち着いた印象を与える青緑色をしていますが、冬になると赤紫色へと変わり上品な印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため地被植物として利用される事が多く、高さ約15(~30)cm、幅は約150(~300)cmに成長します。
- ゴールデンカーペット(juniperus horizontalis ‘golden carpet’)は、その名前からも分かる通り、葉全体が鮮やかな黄色の葉色をしている所と、カーペットのように広がる樹形が特徴の園芸品種です。樹形は匍匐性のため地被植物として利用される事が多く、高さ約10(~15)cm、幅は約150(~300)cmに成長します。
- ヤングスタウン(juniperus horizontalis ‘youngstown’)は、通常は葉色が緑色をしていますが、冬の間は紫色へと変わるため、上品な印象を与えるカラーリーフとしても楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため地被植物として利用される事が多く、高さ約15(~30)cm、幅は約100(~150)cmに成長します。
- ブルーチップ(juniperus horizontalis ‘blue chip’)は、葉全体が白色を帯びており、青白色もしくは青緑色の美しい葉色をしている事から、落ち着いた印象や洗練された印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため地被植物として利用される事が多く、高さ約10(~15)cm、幅は約100(~150)cmに成長します。
- ウィルトニー(juniperus horizontalis ‘wiltonii’)は、葉全体が落ち着いた印象を与える青緑色をしており、また冬になると紫色に変わるため上品な印象を甘えるカラーリーフとしても楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため地被植物として利用される事が多く、高さ約10(~15)cm、幅は約150(~300)cmに成長します。
- ライムグロウ(juniperus horizontalis ‘lime glow’)は、葉全体が色鮮やかな黄色もしくはライムグリーン色の葉色をしているため明るく開放的な印象を与えます。また冬になると橙色から紫色の葉色へと変化するためカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため地被植物として利用される事が多く、高さ約15(~30)cm、幅は約100(~150)cmに成長します。
- アイシーブルー(juniperus horizontalis ‘icee blue’)は、葉全体が強く白色を帯びているため葉色が白緑色もしくは青緑色をしています。そのため落ち着いた印象や洗練されたカッコイイ印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため地被植物として利用される事が多く、高さ約10(~15)cm、幅は約100(~150)cmに成長します。
- プリンスオブウェールズ(juniperus horizontalis ‘prince of wales’)は、葉全体が落ち着いた印象を与える青緑色をしており、また冬になると紫色に変わるため上品な印象を甘えるカラーリーフとしても楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため地被植物として利用される事が多く、高さ約10(~15)cm、幅は約100(~200)cmに成長します。
- パンケーキ(juniperus horizontalis ‘pancake’)は、非常に成長が緩やかで白色を帯びた青緑色の落ち着いた葉色が魅力的な園芸品種です。樹形は匍匐性のため地被植物として利用される事が多く、高さ約10cm、幅は約100cmに成長します。
- フュージス(juniperus horizontalis ‘hughes’)は、葉全体が強く白色を帯びた青白色から青緑色をしているため落ち着いた印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は匍匐性のため地被植物として利用される事が多く、高さ約15(~30)cm、幅は約100(~200)cmに成長します。
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エンピツビャクシンの特徴や園芸品種
- 原産:北アメリカ
- 学名:Juniperus virginiana
- 草丈:約500~3000cm
- 分類:常緑高木
- 開花時期:4月
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:
エンピツビャクシンとは!?
エンピツビャクシンは学名Juniperus virginiana、別名では「レッドシダー(red cedar)」や「バージニア・ジュニパー(Virginian juniper)」とも呼ばれる北アメリカ原産の常緑高木です。
エンピツビャクシンの語源(由来)
- 属名のjuniperusはラテン語で「イグサ」や「アシ」を意味する「iuncus」に由来しています。
- 種小名のvirginianaはアメリカの州の「バージニア」からきています。
- エンピツビャクシンの由来は材が鉛筆の材料として利用されている事からきています。
エンピツビャクシンの特徴(魅力)
- エンピツビャクシンの材は、非常に軽く柔らかく心地よい香りがあり、また耐久性が高く、土と接触しても腐敗しにくいため、フェンス等の用途によく利用されており、またエンピツをこの木から作った事から「エンピツビャクシン」の名前がついています。
- 園芸では、コニファーとして流通している事が多く、針葉樹特有の整った円柱形もしくは円錐形の美しい樹形をつくるため、洗練された印象を与える庭木として利用されたり、生垣(並木)として利用されたりします。
- 樹形は円柱形もしくは円錐形になる習慣(決まりのように繰り返す癖)があり、幹は根元から上部まで1本の単幹で、枝は斜上に伸びる傾向があります。
- エンピツビャクシンは葉は針のような針形の葉と小枝に鱗のようにくっつく小さな鱗片葉の2つの形態があります。
- 針形の葉は幼木で見られる葉っぱで、長さ約0.5~1cmあります。
- 鱗片葉は成木で見られる葉っぱで、小枝に鱗状に密について長さ約0.~0.4cmの大きさがあります。
- エンピツビャクシンは材にはシダーウッドの心地よい香りがあり、精油にはαセドレン・ツヨプセン・セドレン等が含まれます。
- 精油は木くずから水蒸気蒸留により抽出され、香料として利用されます。
- エンピツビャクシンは先駆種(パイオニア種)として知られており、山崩れや山火事等によって破壊された不毛な環境に最初に定着する樹木の1つです。
- また900年を超えて生きる事がある長寿の木として知られています。
エンピツビャクシンの樹高は500(~3000)cm、幹は単幹(根元から上部まで幹が1本)で、枝は斜上に伸びる傾向があります。樹皮は灰褐色もしくは赤褐色をしており、縦に割れ不規則に剥がれます。葉序は輪生葉序、葉色は緑色、葉身は針形と鱗片葉の2つの形態があり、幼木は針形が優勢で、成木の殆どは鱗片葉となります。針形は長さ約0.5(~1)cmあり、鱗片葉の長さ0.2(~0.4)cmです。花序は腋花で雌雄異株(稀に雌雄同株)のため雄株(雄花だけ作る)と雌株(雌花だけ作る)が別々の木にあります。雄花は黄色(~黄褐色)で雌花は緑色(~水色)をしています。果実は球果、球果は長さ約0.3(~0.7)cm、形は球形、色は白粉を帯びた青色から紺色をしています。
エンピツビャクシンの主な園芸品種
- バーキー(juniperus virginiana ‘burkii’)は、葉全体が白色を帯びた灰緑色をしているため落ち着いた印象の葉色として楽しめます。また冬になると葉色が紫色に変化するため、上品な印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は円錐形、高さ約300(~750)cm、幅は約100(~300)cmに成長します。そのため、お洒落な印象を与える庭木として育てたり、等間隔に並べて並木として利用するのもおすすめです。
- グレイオウル(juniperus virginiana ‘grey owl’)は、枝を湾曲させながら放射状に外側へと伸ばし優雅な樹形をつくる所と、葉全体が強く白色を帯びて青白色もしくは青緑色の葉色となり落ち着いたカッコイイ印象を与えるカラーリーフとして楽しめる所が魅力的な園芸品種です。樹形は枝が湾曲して地面を覆うように弧状に広がる傾向があり、高さ約50(~100)cm、幅は約100(~200)cmに成長します。
- ブルーアロー(juniperus virginiana ‘blue arrow’)は、横への広がりがなく鉛筆のように真っ直ぐ伸びる樹形が特徴です。また葉全体が強く白色を帯びて青白色もしくは灰緑色の葉色となるため、落ち着いた印象やカッコイイ印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は円柱形、高さ約200(~450)cm、幅約30(~60)cmに成長します。そのため、お洒落な印象を与える庭木として育てたり、等間隔に並べて並木として利用するのもおすすめです。
- スカイロケット(juniperus virginiana ‘skyrocket’)は、横への広がりが殆どなく枝葉も含めて上に向かって成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があり、樹形は幅の狭い円錐形もしくは円柱形をしており、枝葉が上に伸びるため「箒」の様なふさふさとした外観をつくります。葉色は白色を帯びた灰緑色をしているため柔らかな印象や落ち着いた印象を与えます。高さ約200(~450)cm、幅約30(~60)cmに成長します。そのため、お洒落な印象を与える庭木として育てたり、等間隔に並べて並木として利用するのもおすすめです。
- シルバースプレンダー(juniperus virginiana ‘silver spreader’)は、枝葉が殆ど立ち上がることなく湾曲するように広がる樹形と、強く白色を帯びる灰緑色の落ち着いた葉色が魅力の園芸品種です。樹形は枝が湾曲して地面を覆うように弧状に広がる傾向があるため植え込みやロックガーデンなどの地被植物として利用できます。高さは約50(~100)cm、幅は約100(~200)cmに成長します。
- ペンデュラ(juniperus virginiana ‘pendula’)は、末端の枝葉が強く下垂するため、ボロ布を羽織った幽霊のような独特な外観をつくる園芸品種です。樹形は不規則、高さ約300~1000cmに成長します。
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