ヒノキは属の中に約6種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、庭木や生垣や盆栽等として楽しまれ緑色の他に黄色や青色の葉色があるローソンヒノキ、日本固有種で優れた耐湿性がある事から木材が風呂桶等にも利用され葉色が緑色の他に黄色等があるサワラ、日本原産で木材は心地よい香りがある事から高級木材として利用され園芸では庭木や生垣や盆栽として利用されるヒノキ等が親しまれています。
ヒノキ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ヒノキの主な種の目次
ローソンヒノキの特徴や園芸品種
- 原産:北アメリカ
- 学名:Chamaecyparis lawsoniana
- 草丈:約3000~6000cm
- 分類:常緑高木
- 開花時期:2月~5月
- 花色:赤色●緑色●黒色●
- 葉色:緑色●黄色●青色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 誕生花:11月15日
- 花言葉:不老/不死/不滅/強い忍耐力
- 用途:コニファー/生垣/カラーリーフ
ローソンヒノキとは!?
ローソンヒノキは学名Chamaecyparis lawsoniana、別名では「ポート・オーフォード・シーダー(Port Orford cedar)」や「ローソン・サイプレス(Lawson cypress )」とも呼ばれる北アメリカが原産の常緑高木です。
ローソンヒノキの語源(由来)
- 属名のChamaecyparisは古代ギリシア語で「地球上」や「地面の上」を意味する「χαμαί(khamaí)」と、古代ギリシア語で「ヒノキ」を意味する「κυπάρισσος(kupárissos)」の2語からきています。
- 種小名のlawsonianaは商人で植物収集家のCharles Lawson(1795–1873)への献名です。
- Charles Lawson(1795–1873)は1854年に北アメリカのカリフォルニアからスコットランドに送られてきたローソンヒノキの種子を受け取りました。Charles Lawsonは受け取った種子を、父親が設立して死後引き継いだスコットランドのエディンバラにあるLawson and Son nurseryで栽培導入して、ローソンヒノキを広く売り出した人です。
ローソンヒノキの特徴(魅力)
- ローソンヒノキの材は、ヒノキと同様に針葉樹の心地よい強い香りがあり、腐朽に強く害虫に対して優れた耐性があります。日本ではヒノキの代用品として寺院などの建材で利用される事が多く、海外から多く輸入されています。また日本に多く輸出された事により価値を高めた植物でもあります。
- 園芸では、コニファーとして流通している事が多く、針葉樹特有の整った円錐形の美しい樹形をつくるため、洗練された印象を与える庭木として利用されたり、枝葉が密な生垣として利用されたりします。
- ローソンヒノキは他の針葉樹と同様に円錐形の整った樹形に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があります。
- 樹高は自生種では6000cmに達する事もありますが、園芸品種では高さ100cm程度のコンパクトな品種も多いため小さなお庭でも扱いやすいです。
- 木には「生姜」にも似た針葉樹特有の心地よい香りがあります。
- ローソンヒノキの葉は小枝に鱗の様につく非常に小さな鱗片葉です。
- 枝葉は羽状に広がり隙間があり光を通すためレースの編み物の様な上品な外観をつくり柔らかな印象を与えます。
- 葉の色はふつう青緑色ですが、開放的で明るい印象を与える黄色の葉色などもあるためカラーリーフとしても楽しめます。
- ローソンヒノキの生垣は円錐型の自然な樹形を生かしながら楽しむ並木のような生垣と、刈り込み剪定を行い形状を整えながら楽しむフォーマルヘッジのどちらでも利用出来ます。
- 並木のような生垣として楽しむ場合は、円錐型の木が並ぶ事から洗練された印象を与えるお洒落な雰囲気の生垣になります。
- フォーマルヘッジとして剪定して形を整える生垣の場合は、枝葉が小さく緻密に仕上がるため、しっかりお手入れされた洗練された雰囲気の生垣になります。
- ローソンヒノキの年間成長率は、園芸品種では約30~50cmほどです。※自生種は更に早い速度で成長します。
- ローソンヒノキは他の針葉樹と同様に背が高くなるため高い生垣をつくりたいお庭等におすすめです。ただし背が低い品種もあります。
- ローソンヒノキの生垣の植え付け間隔は30~50cm以上です。枝葉が密に茂るフォーマルヘッジで楽しみたい場合は植え付け間隔を狭めにして、自然な樹形を生かしたインフォーマルヘッジで楽しみたい場合は成熟した木の横幅を目安にしながら広めの間隔をとるとよいでしょう。
ローソンヒノキの茎は木質で樹皮は赤褐色から灰褐色になり、縦に割れ不規則に剥がれます。樹形は円錐形もしくは円柱形で高さ約3000(~6000)cmに成長します。葉色は緑色、葉身は羽状して小枝に長さ約0.2(~0.3)cmの鱗片葉がつきます。花は雌雄同株のため雄花と雌花が一つの木にあります。雄花は花粉嚢が赤く赤黒色をしています。雌花は球形で青色から緑色をしています。果実は球果で、球果は直径約0.7(~1.4)cmの球状で鱗が約6(~10)個あり、成熟するにつれて緑色から褐色へと色がかわります。
ローソンヒノキの主な園芸品種
ローソンヒノキの園芸品種
- シルバースター(chamaecyparis lawsoniana ‘ellwoodii’)は、葉が全体的に白銀色を帯びており青緑色の落ち着いた葉色をしているため、洗練された印象を与えるカラーリーフとして楽しめます。樹形は円柱状に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があるため、等間隔に並べて並木にしたり、左右対象に植栽したりすると、お洒落で洗練された雰囲気をつくるかもしれません。高さは約300(~600)cm、幅は約150(~250)cmに成長します。
- サマースノー(chamaecyparis lawsoniana ‘summer snow’)は、ふんわりと枝葉が広がり枝垂れる傾向の強い個性的な樹形と、白色にも見えるクリーム色の柔らかな葉色が、優しい雰囲気やロマンチックな雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。樹形は不定形もしくは緩い円錐形、高さ100(~250)cm、幅は約75(~150)cmに成長します。
- エルウッズゴールド(chamaecyparis lawsoniana ‘ellwood’s gold’)は、春から夏の若い葉が黄色の葉色となるため、開放的で明るい印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。葉色は若い時は黄色ですが、成熟すると緑色へと変化するため1つの株に黄色と緑色の葉が混在します。樹形は円錐形に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があるため、等間隔に並べて並木にしたり、左右対象に植栽したりすると、お洒落で洗練された雰囲気をつくるかもしれません。高さ約200(~400)cm、幅は約50(~100)cmに成長します。
- エルウッズ エンパイア(chamaecyparis lawsoniana ‘ellwood’s empire’)は、年間の成長率が約20cmと非常に緩やかで成熟しても高さ約120cm程度までしかならないため、鉢植えや小さな花壇でも育てやすい所が魅力で、またライムグリーンの柔らかな葉色が爽やかな印象や明るい印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は円錐形もしくは円柱形に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があるため、等間隔に並べて並木にしたり、左右対象に植栽したりすると、お洒落で洗練された雰囲気をつくるかもしれません。高さ約120cm、幅は約50cmに成長します。
- スターダスト(chamaecyparis lawsoniana ‘stardust’)は、枝の先端の新しい葉の成長で黄色やライムグリーンの葉色となるため、爽やかな印象や明るく開放的な印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は円錐形に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があるため、等間隔に並べて並木にしたり、左右対象に植栽したりすると、お洒落で洗練された雰囲気をつくるかもしれません。高さ約200(~400)cm、幅は約100(~150)cmに成長します。
- コルムナリス(Chamaecyparis lawsoniana columnaris)は、葉が全体的に白色を帯びており青緑色の落ち着いた葉色をしているため、輝くような印象や落ち着いた印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は円錐形に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があるため、等間隔に並べて並木にしたり、左右対象に植栽したりすると、お洒落で洗練された雰囲気をつくるかもしれません。高さは約500(~1200)cm、幅は約100(~300)cmに成長します。
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サワラの特徴や園芸品種
- 原産:日本
- 学名:Chamaecyparis pisifera
- 草丈:約3000~4000cm
- 分類:常緑高木
- 開花時期:4月
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●黄色●青色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 誕生花:不老/不死/不滅/強い忍耐力
- 用途:コニファー/カラーリーフ
サワラとは!?
サワラは学名Chamaecyparis pisifera、別名では「サワラヒノキ」や「サワラ・サイプレス(Sawara cypress )」とも呼ばれる日本固有の常緑高木です。日本の分布は本州・四国・九州で、山地の谷や沢沿い等の湿った場所に自生しています。
サワラの語源(由来)
- 属名のChamaecyparisは古代ギリシア語で「地球上」や「地面の上」を意味する「χαμαί(khamaí)」と、古代ギリシア語で「ヒノキ」を意味する「κυπάρισσος(kupárissos)」の2語からきています。
- 種小名のpisiferaはラテン語で「えんどう豆」を意味する「pisum」と、ラテン語で「運ぶ」「耐える」等を意味する「ferre」の2語からきており、えんどう豆サイズの実に由来します。
サワラの特徴(魅力)
- サワラは商業的にはヒノキ程の価値はないものの、木材がヒノキより柔らかく脂分が多く水湿に強いため、柱以外の建材や風呂桶などによく用いられます。
- 園芸ではコニファー(針葉樹の総称)として流通している事が多く、針葉樹特有の整った円錐形の美しい樹形の他に、垂れ下がるような個性的な樹形や地被植物のように広がる樹形を楽しめる所が魅力です。
- サワラはやや丸みを帯びた円錐形の整った樹形に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があります。
- 樹高は自生種では4000cmに達する事もありますが、園芸品種では高さ300cm程度のコンパクトな品種も多いため小さなお庭でも扱いやすいです。
- サワラの樹皮は古くなると縦に裂けて剥がれます。
- サワラの葉は小枝に鱗の様につく非常に小さな鱗片葉です。
- 枝葉は羽状に広がり隙間があり光を通すためレースの編み物の様な上品な外観をつくり柔らかな印象を与えます。
- サワラの葉(鱗片葉)は先端が鋭利に尖ります。
- ヒノキの葉(鱗片葉)は先端が尖りません。
- サハラの葉(鱗片葉)の気孔帯はX字型のようになります。
- ヒノキ葉(鱗片葉)の気孔帯はY字型です。
- 葉の色は通常緑色ですが幾つかの品種では黄色の葉色があるためカラーリーフとして楽しまれる事もあります。
- サワラはこまめに刈り込み剪定することで生垣として利用する事が出来ます。
- 枝葉が小さく緻密に仕上がるため、剪定をこまめに行えば洗練された雰囲気の生垣になります。
- サワラは他の針葉樹と同様に背が高くなるため高い生垣をつくりたいお庭等におすすめです。ただし背が低い品種もあります。
サワラの茎は木質で樹皮は赤褐色から灰褐色になり、縦に割れ不規則に剥がれます。樹形は円錐形、幹は直径最大100cmに達し垂直、枝は横に伸び、高さ約3000(~4000)cmに成長します。葉序は対生、葉色は緑色、葉身は羽状して小枝に長さ約0.2(~0.3)cmの鱗片葉(葉先が尖る)がつき、葉裏にある白い気孔帯は「X字型」に見えます。花は雌雄同株のため雄花と雌花が一つの木にあります。雄花は楕円形で黄褐色(~紫褐色)をしています。雌花は球形で緑色をしています。実は球果で、球果は直径約0.6cmの球状で鱗が約6(~10)個あり、成熟するにつれて緑色から黄褐色へと色がかわります。
サワラの主な園芸品種
- フィリフェラオーレア(chamaecyparis pisifera filifera aurea)は葉全体が鮮やかな黄色の葉色をしているため、明るい印象や開放的な印象を与えるカラーリーフとして楽しめます。また枝葉が全体的に枝垂れている所が特徴で、ややルーズもしくは優雅な雰囲気をつくる円錐形の樹形をつくります。高さは約180~600cmまで成長します。
- 黄金糸ヒバは葉全体が色鮮やかな黄色をしているため明るい雰囲気をつくり、また高さ180~600cmまでの広円錐形に広がる美しい樹形と、優美に枝葉が枝垂れる姿が魅力の園芸品種です。
- ゴールデンモップ(chamaecyparis pisifera golden mop)は、葉全体が鮮やかな黄色の葉色をしているため、明るい印象や開放的な印象を与えるカラーリーフとして楽しめる所が魅力で、また枝葉が全体的に枝垂れており横に広がる傾向が強いため「モップ」のような外観をつくる園芸品種です。樹形は広円錐形に広がる傾向があり、高さは約100(~150)cm、幅は約150(~200)cmに成長します。
- ボールバード(chamaecyparis pisifera’Boulevard’)は、葉の全体が白く灰みを帯びており粉雪が積もったかのような美しい青白色もしくは灰緑色の外観をしています。そのたまスッキリとした印象や洗練された印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は丸みを帯びる円錐形、高さは約400(~800)cm、幅は約200(~400)cmに成長します。
- オウゴンシノブヒバ(chamaecyparis pisifera’Plumosa Aurea’)は、一般的なサワラと比較して幼葉(若葉)を多く保持するためふんわりとした柔らかな外観をしており、明るい黄色の葉色が、明るく輝くような印象や爽やかな印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は広円錐形、高さ約50~150cmに成長します。
- ヒムロ(chamaecyparis pisifera’Squarrosa’)は、サワラの園芸品種もしくは変種として扱われる常緑低木です。葉が針のように尖っている所と、葉色が全体的に白色を帯びて青緑色をしている所が特徴で、落ち着いた雰囲気をつくるカラーリーフとしてもたのしめます。樹形は円錐形、高さ約500~2500cmに成長します。
- クリームボール(chamaecyparis pisifera ‘cream ball’)は、その名前からも分かる通りボールのように丸みを帯びる樹形と、クリーム色の柔らかな葉色が特徴の園芸品種です。樹形は普通の円錐形の樹形をつくるサワラと違い、クリームボールは丸みを帯び球状(半球状)に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があります。葉色は若葉がクリーム色をしているため、柔らかな印象やロマンチックな雰囲気をつくるカラーリーフとしても楽しめる所が魅力です。高さは成熟しても約45cmと非常に背が低く横幅も同程度にしかなりません。そのため花壇の縁どりや鉢植え等でも育てやすい品種です。
- ブルー・プラネット(Chamaecyparis pisifera ‘blue planet’)はコニファーの中でも一二を争う程に美しい青白色の葉色をもっており、アクアマリンの宝石を連想させるような上品なカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は半球状の形をつくり、枝葉は枝垂れる傾向が強く、成長が非常にゆっくりなため鉢植えや小さなお庭でも育てやすい所が魅力です。高さは約30(~100)cm、幅は約30(~100)cmに成長します。
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ヒノキの特徴や園芸品種
- 原産:日本
- 学名:Chamaecyparis obtusa
- 草丈:約2000~5000cm
- 分類:常緑高木
- 開花時期:4月
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●黄色●青色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 誕生花:11月15日
- 花言葉:不老/不死/不滅/強い忍耐力
- 用途:カラーリーフ
ヒノキとは!?
ヒノキは学名Chamaecyparis obtusa、別名では「ジャパニーズ・サイプレス(Japanese cypress)」や「ヒノキ・サイプレス(hinoki cypress)」とも呼ばれる日本原産の常緑高木です。日本の分布は本州・四国・九州で、山地に自生しています。
ヒノキの語源(由来)
- 属名のChamaecyparisは古代ギリシア語で「地球上」や「地面の上」を意味する「χαμαί(khamaí)」と、古代ギリシア語で「ヒノキ」を意味する「κυπάρισσος(kupárissos)」の2語からきています。
- 種小名のobtusaはラテン語で「鈍形」や「鈍角」を意味しており、恐らく葉の先が尖らず鈍角な事に由来します。
- ヒノキの由来は諸説あり、古代にこの木を擦り火を起こすのに利用された事から「火の木」と呼ばれた説と、神宮の用材などに用いられ尊く最高のものを表す「日」をとり「日の木」と呼ばれた説があります。
ヒノキの特徴(魅力)
- ヒノキは言わずと知れた最高品質の高級木材です。木材は日本人好みの心地よい香りがあり、建材の他に檜風呂など、様々な用途で利用されます。
- 園芸では黄色の葉をもつ品種がカラーリーフとして楽しまれたり、矮性な品種が庭木として利用されたり、盆栽として親しまれたりしています。
- ヒノキは他の針葉樹と同様に円錐形の整った樹形に成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があります。
- 樹高は自生種では5000cmに達する事もありますが、園芸品種では高さ100cm程度のコンパクトな品種も多いため小さなお庭でも扱いやすいです。
- ヒノキの葉は小枝に鱗の様につく非常に小さな鱗片葉です。
- 枝葉は羽状に広がり隙間があり光を通すためレースの編み物の様な上品な外観をつくり柔らかな印象を与えます。
- 葉の色はふつう青緑色ですが、開放的で明るい印象を与える黄色の葉色などもあるためカラーリーフとしても楽しめます。
- ヒノキの葉(鱗片葉)は先端が鈍角で尖りません。
- サワラの葉(鱗片葉)は先端が鋭利に尖ります。
- ヒノキの葉(鱗片葉)の気孔帯はY字型のようになります。
- サハラの葉(鱗片葉)の気孔帯はX字型のようになります。
- ヒノキの木材は耐水性や耐朽性に優れ、加工が容易な上に緻密で狂いが少なく、日本人が好む心地よい強い香りがある事から、日本では最高品質の木材として高級品として扱われています。
- 木材は檜風呂として利用される他、神社や神宮等の建材として利用されたり一般的家庭の家でも利用されます。
- ヒノキはこまめに刈り込み剪定することで生垣として利用する事が出来ます。
- 枝葉が小さく緻密に仕上がるため、剪定をこまめに行えば洗練された雰囲気の生垣になります。
- ヒノキは他の針葉樹と同様に背が高くなるため高い生垣をつくりたいお庭等におすすめです。ただし背が低い品種もあります。
- ヒノキは底の浅い鉢で仕立てられながら盆栽として育てられる事もあります。
ヒノキの樹高は2000(~5000)cm、樹形は円錐形、幹は単幹(根元から上部まで幹が1本)で、幹の直径は250cmに達する事もあります。樹皮は赤褐色から灰褐色をしており、古くなると縦に割れ不規則に剥がれます。
葉序は十時対生、葉色は緑色、葉身の長さは約0.2(~0.4)cm、葉身の形は鱗片葉で葉先が鈍角、葉裏に「Y字」に見える白い気孔帯があります。
花は雌雄同株のため雄花と雌花が一つの木にあります。雄花は直径約0.2(~0.3)cmで茶褐色をしており枝先に1個つきます。雌花は直径0.3(~0.5)cmの球形で緑色をしています。果実は球果で、球果は直径約0.8(~1.2)cmの球状で鱗が約8(~12)個あり、成熟するにつれて緑色から赤褐色へと色がかわります。
ヒノキの主な園芸品種
- コンパクタ(chamaecyparis obtusa ‘compacta’)は、その名前からも分かる通り普通のヒノキと比べて矮性でコンパクトな成長習慣のある園芸品種です。樹形は円錐形、成長が緩やかで、高さは成熟しても750cmほどと一般的なヒノキと比べ背が低くいため管理が比較的にしやすい所が魅力です。
- クリプシー(chamaecyparis obtusa ‘crippsii’)は、新しく成長する若葉が黄色の葉色をしているため明るく開放的な印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。樹形は円錐形、高さ約250~450cm、幅は約100~200cmに成長します。
- カマラチバ(chamaecyparis obtusa ‘Kamarachiba’)は、枝葉が横へと成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があるため、ふさふさとした外観の地被植物として利用される事が多く、また葉全体が黄色もしくはイエローグリーンの爽やかな葉色をしているため、明るい印象を与えるカラーリーフとしても楽しめる園芸品種です。樹形は横へ広がる傾向があり、高さ約30(~45)cm、幅約50(~100)cmに成長します。
- チリメン(chamaecyparis obtusa ‘chirimen’)は、強く捻った糸で作られる着物のチリメンに因んで品種名がつけられています。チリメンは葉があまり大きく広がらず、くねくねと伸びる枝(枝葉)のシルエットが強調されるため、個性的な外観をつくる園芸品種です。高さは約30(~45)cm、幅は約15(~30)cmに成長します。
- ミニマ(chamaecyparis obtusa ‘Minima’)はは、モコモコと半球状に盛り上がる成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があり、またコンパクトなため鉢植え等で育てやすく、地被植物などにも利用される園芸品種です。樹形は半球状になり、高さ約15(~30)cm、幅約30(~45)cmに成長します。
- ナナ(chamaecyparis obtusa ‘nana’)は、通常と比べて背が低く小さい植物の名前につけられる事が多い「ナナ」を名付けられていることからも分かる通り、成熟しても高さが100cm程度にしかならない矮性品種です。また別名では「ドワーフヒノキ」とも呼ばれています。
- スパイラリス(chamaecyparis obtusa ‘spiralis’)は、枝葉がつよく捻れるため竜巻の風の流れを感じさせるような外観の樹形をつくる園芸品種です。樹形は円柱状、枝葉は螺旋を描くように成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があり、高さは150(~350)cm、幅は約50(~150)cmに成長します。
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