- 原産:オーストラリア
- 科:フトモモ(Myrtaceae)
- 属:ワックスフラワー/カメラウキウム(Chamelaucium)
- 種:ウンキナツム(Chamelaucium uncinatum)
- 別名:ワックスフラワー(waxflower)/ジェラルドトン・ワックスフラワー(Geraldton waxflower)/ジェラルドトン・ワックス(Geraldton wax)
- 品種:パープルブライド(Chamelaucium uncinatum ‘purple pride’)
- 開花時期:4月~6月
- 花の色:明るい紫色
- 葉の色:緑色
- 香り:葉
- 分類:常緑低木
- 被覆方法:
- 樹高:約200~300cm
- 誕生花:月19日・3月12日・7月17日・8月2日・11月12日
- 花言葉:長所・気まぐれ・愛らしい人柄・可愛らしさ・気まぐれな人
- 用途:生垣/切り花/香りが良い
- 購入方法:ワックスフラワー(パープルブライド)を楽天で購入
■ワックスフラワー(パープルブライド)の特徴
- 学名:Chamelaucium uncinatum ‘purple pride’
- 樹形:ブッシュ状
- 花の色:明るい紫色
- 樹高:約200~300cm
- 備考:紫色の花が上品さを感じさせる品種です。
■カメラウキウム・ウンキナツムとは!?
カメラウキウム・ウンキナツムの学名は Chamelaucium uncinatum 、最も広く栽培されているカメラウキウム属の植物であり、単にワックスフラワーと呼ぶ場合はこの種をさしている事が多く、また別名では「ジェラルドトン・ワックスフラワー(Geraldton waxflower)」「ジェラルドトン・ワックス(Geraldton wax)」とも呼ばれる常緑低木です。
カメラウキウム・ウンキナツムの原産地はオーストラリアの西オーストラリア州、自生地は半乾燥地域の砂地や花崗岩の露頭などにあります。
■カメラウキウム・ウンキナツムの語源(由来)
- 属名のChamelauciumは、ラテン語ではないですが「地面の」「矮性」を意味する「chamai」と、ギリシャ語で「白色」を意味する「leukos」の二語で構成されています。
- 種小名のuncinatumは、ラテン語で「フック」や「トゲ」を意味しており、葉の先端に返しがある事に由来するします。
■カメラウキウム・ウンキナツムの特徴(魅力)
- 主な特徴と魅力
- カメラウキウム・ウンキナツムの特徴は、樹形がブッシュ状で分枝が多いためふさふさとした見た目をしている所、枝・葉はとても細いため繊細な見た目をしている所、開花は春から初夏頃にあり、枝の上部で房状に花が咲くためボリュームのよい花姿が楽しめる所、花はワックスで塗られたような光沢があるためジュエリーのような高級感を感じさせる所、花は円形の花弁が円環状に並び、花の色が赤色や桃色をしているため女性的な可愛らしさを感じさせる所、雄蕊と仮雄蕊はリング状に合着して花托の縁部分に沿って並ぶため王冠を思わせるようなお洒落な見た目をしている所、葉の形状は線形で葉先端にフック状の返しがある所、葉には精油の溜まっている腺点があるため揉んだり折ったりすると香りが広がる所、カメラウキウム・ウンキナツムの精油の中にはα-ピネン・シトロネラール・リモネンなどが含有しているためレモンや針葉樹を想像させる爽やかな香りがある所等にあります。
- 鑑賞用途としては、可愛らしさや高級感を感じさせる花を咲かせる事から可愛いをテーマにするお庭・恋愛をテーマにするロマンチックなお庭・ラグジュアリーな雰囲気のお庭などで利用されたり、葉に含まれる精油が心地よい香りを周囲に漂わせたり触れて香りが楽しまれたりするため休憩所の傍に植えられたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、温暖な地域では生垣として利用されたり、花を収穫して切り花として利用されたりします。
- その他の用途としては、切り花の市場でカメラウキウム・ウンキナツムの花がアレンジメントの素材として流通しています。
- 外観の特徴
- 樹高は約15~300cm、樹形は直立、茎は分枝が多く、茎の向きは直立または斜上する。
- 葉序は対生葉序、葉身の形は線形・針形、葉先端にフック状の返しがある、葉の色は緑色、葉には精油を溜めている腺点がある。
- 花序は複散房花序、花は花柄・花托・萼・花冠・雄蕊・雌蕊で構成される。
- 花柄(花梗):花柄は花や果実は支えている小さな枝(柄)の部分になります。
- 花托:花托は花柄の先端が厚く台状になった器官で、花托の上に花葉(萼・花弁・雄蕊・雌蕊)が付いています。カメラウキウム・ウンキナツムの花托の形状は倒円錐形です。
- 萼:萼は花の最も外側に位置しており、開花前の花を保護する役割を持っていて、葉的な要素を残しています。カメラウキウム・ウンキナツムの萼は花托の外周にあり、萼に萼片が5個、萼片の形状は三角形・半円形をしている。
- 花冠:花冠は花弁の集合体です。カメラウキウム・ウンキナツムの花冠の直径は約1.5~2cm、花冠は平開する、花冠には花弁の数が5個、花弁は花托の縁部分に並び萼と雄蕊の中間にある、花弁の形状は円形、花弁の色は赤色・桃色・紫色・白色です。
- 雄蕊:雄蕊は花糸と葯で構成されており、葯の中で花粉を形成して放出する働きがあります。カメラウキウム・ウンキナツムの雄蕊の数は10本、仮雄蕊の数は0~10本、雄蕊は花托縁部分に並び花弁の内側にある、仮雄蕊は雄蕊の中間についていて、雄蕊と仮雄蕊はリング状に合着しているため王冠のような見た目をしている。
- 雌蕊:雌蕊は子房・花柱・柱頭で構成されており、花粉を受け入れて受粉する器官です。カメラウキウム・ウンキナツムの雌蕊の数は一本、花托の中心部についている。
- 果実は堅果、堅果は木化した硬い果皮の中に一個の種子が包まれていて、成熟しても裂開しない果実です。
- 栽培時の注意点
- カメラウキウム・ウンキナツムを育てる際に注意することは「霜」「過湿」などです。
- 霜とは、季節が晩秋頃から翌年の早春頃、時間は早朝に起こり、空気中の水蒸気が地面や植物の表面に氷の結晶となって付着する現象です。カメラウキウム・ウンキナツムは軽い霜に耐える事が出来ますが、個体によっては氷点下や霜に耐えられずに枯れる事もあります。そのため、冬の間は氷点下を下回らない環境で育てた方が良いでしょう。
- 過湿とは、土壌の中の水分が多い状態です。主な原因は土壌の排水性が悪かったり、水やりを頻繁に行う等にあります。過湿を嫌う植物は根腐れや腐敗などを引き起こしやすい傾向にあるため、土壌の通気性・排水性を高めたり、水やりの頻度を考える必要があります
カメラウキウム・ウンキナツムの切り花の楽しみ方
- カメラウキウム・ウンキナツムの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水に漬けて水切りを行います。
- 水切りしたら延命剤(栄養入り)入りの花瓶に生けましょう。
- 延命剤の効果によって日持ちが長くなります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りと水換えを行います。
- 管理場所や管理の方法でも左右されますが日持ちは5~14日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
■カメラウキウム・ウンキナツムの園芸品種の紹介
パープルブライド
学名:Chamelaucium uncinatum ‘purple pride’
樹形:ブッシュ状
花の色:明るい紫色
樹高:約200~300cm
備考:紫色の花が上品さを感じさせる品種です。
■ワックスフラワー(カメラウキウム)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■カメラウキウム・ウンキナツムの育て方
花壇の土づくり
環境
カメラウキウム・ウンキナツムは、自生地が西オーストラリア州の半乾燥地域の砂地や花崗岩の露頭などにあります。
そのため、育てる環境も乾燥気味の場所が良いでしょう。
日当り
カメラウキウム・ウンキナツムは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
- 基本的に通気性と排水性が高めの土壌を好みます。そのため土質は砂壌土あたりにした方が良いでしょう。※注意することは水捌けの悪い場所で育てたり、粘土質な土壌で育てる事です。水分が停滞するような土壌で育てると根腐れを引き起こして生育不良になったり、枯れたりすることがあります。
- 堆肥の入る肥沃な土壌は、生育を促進する働きがありますが、夏場に蒸れて根腐れを引き起こす原因になることもあるため、堆肥の量は少なめにして入れすぎないように注意しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
カメラウキウム・ウンキナツムは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土よりも少し通気性・排水性を高めた培養土がおすすめです。※一般的な培養土に通気性・排水性を高める改良用土を混ぜるのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 基本的には通気性・ 排水性が優れている培養土をつくります。
- 堆肥の入れ過ぎは夏場に蒸れる原因となるため、一般的な植物よりも少なめにする。ただし堆肥を少し入れた方が生育がよい事もある、必要に応じて少量入れると良いでしょう。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を利用したり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 川砂+赤玉土(小粒)+腐葉土+くん炭=3:4:2:1
- 日向土(細粒・小粒)+赤玉土(小粒)+バーク堆肥+竹炭=4:3:2:1
- 赤玉土(小粒)+桐生砂(細粒・小粒)+パーライト+腐葉土+木炭=3:2:2:2:1
培養土は基本用土を単体で使うか、または基本用土をベースにしながら改良用土を組み合わせて作ります。
植物の育ってきた環境、水やりの頻度、用土の費用などを考えて培養土を作ると良いでしょう。
基本用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた用土です。
- 赤玉土の特徴は、通気性・排水性・保水性のバランスが抜群によく、鹿沼土と比べるとより保水性・保肥力にすぐれている所にあります。ただし、赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすく、微塵が出ることで通気性・排水性が悪化しやすい傾向にあります。そのため長く使い続けるのには向きません。
- 赤玉土は通気性・排水性・保水性に優れている事から、万能な園芸用土として多くの植物に利用されています。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。そのため、多肉植物・サボテン・山野草などに使われることが多い用土になります。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 鹿沼土の特徴は、軽石と同様に通気性や排水性に優れている所、軽石と比べると保水性に優れている所、赤玉土と比較すると鹿沼土の方が形状が崩れにくい所、酸性度が強めな所などにあります。※ただし赤玉土よりも強度は強めですが、軽石と比べると脆いです。
- 鹿沼土はどの植物にも利用出来ますが、酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよいでしょう。どうしても使う場合はアルカリ性の改良用土を配合します。一般的に酸性度が強めな事から、酸性土壌を好むツツジやサツキ等の植物によく利用されています。
- 硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 日向土の特徴は、通気性と排水性に非常に優れていいる所、多孔質なため保水性も適度に確保出来る所、鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくく、PHが殆ど中性なため扱いやすい所などにあります。※鹿沼土と比べると保水性は高くありません。
- 日向土はどの植物にも使えますが、一般的な植物を育てる場合は日向土(細粒)を使ったり、腐葉土や改良用土を配合して保水性を高めた方がよいでしょう。形質が硬く繰り返し利用できるため重宝します。また一般的に通気性・排水性が高い事から軽石と同様に多肉・サボテン・山野草などの用土などにもよく利用されます。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 桐生砂の特徴は、通気性と排水性に非常に優れている所、また多孔質なため保水性も適度にある所、鹿沼土と比べると頑丈で形状が崩れにくく保水性はやや劣る所、PHはやや酸性に傾いた中性なため扱いやすい所等にあります。
- 桐生砂は通気性・排水性が高い事から、一般的に多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などによく利用されます。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 軽石の特徴は、通気性と排水性が非常に優れていてまた多孔質なため保水性も適度にある所、鹿沼土と比べると頑丈で形状が崩れにくいため繰り返し利用出来る所、鹿沼土と比べると保水性がやや劣る所などにあります。
- 軽石は通気性・排水性が高い事から、一般的に多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などによく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 川砂の特徴は通気性・排水性が優れている所、保水性と保肥力が殆どない所、比重が大きく安定感がある所などにあります。
- そのため、この用土がよく利用される植物は多肉・サボテン・山野草・盆栽等になります。
改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のあるものを選びましょう。完熟してる物は見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため土がふわふわになる所、土壌の通気性・保水性・保肥力を高める働きがある所、PHが中性のため扱いやすい所、腐葉土はピートモスと比べて微生物を活性化する働きがあるため土を肥沃にする所などにあります。
- 腐葉土は用土の通気性・排水性・保水性を改良して肥沃さを増す、万能な園芸用土として多くの植物に利用されています。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- ピートモスは腐葉土の代わりとして用いられることも多いですが、基本的に養分を殆ど含くまないため、腐葉土の様に微生物を活性化する力は弱く、無菌で清潔感があり腐敗しにくいです。そのため、挿し木や種まき用の土として使われたり、また屋内の観葉植物の用土として使われたりします。ただし無調整のピートモスは酸性度が強いため、アルカリ性の用土と組み合わせたり、酸性を好む植物に使ったりすると良いでしょう。
- パーライト:パーライトは真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- パーライトの特徴は、パーライトの中に真珠岩系と黒曜石系の2タイプがある所、黒曜石系は表面に光沢があり比較的に滑らかで通気性・排水性に非常に優れている所、真珠岩系は表面が粗く多孔質なため保水性も兼ね備えている所、比重が0.1程度と非常に軽いため用土の軽量化が出来る所などにあります。
- パーライトは通気性・排水性・保水性の改善に使われたり、また軽量化が必要なハンギングバスケットの基本用土として使われる事もあります。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- べラボンの特徴は、非常に軽く空気を多く含んでいる所、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため用土などに混ぜ込むと通気性が改善して根張りがよくなる所、保水性もあるため水もちがよくなる所等にあります。
- べラボンは樹木に着生する植物などによく利用されますが、土の変わりとして普通の植物にも利用されます。比重が小さく軽量のため、ハンギングバスケットの基本用土として使われる事もあります。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- くん炭の特徴は、通気性と透水性が抜群によい所、PH8.0前後の高いアルカリ性を示す所、適度に保水性と保肥力も兼ね備えている所、植物の成長に必要とされるミネラルを含有しているため茎葉が丈夫になる所、菌根菌などの有用微生物を活性化させる所などにあります。またくん炭は木炭と比べると、粒が細かいため扱いやすさがあり、ケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなるかもしれません。
- くん炭は、主に根腐れ防止・酸性土壌の改善などに使われる事が多いです。ただしあまり混ぜすぎると土壌がアルカリ性に傾きすぎるため、使う量は培養土の中の10%程度にとどめた方が良いでしょう。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 木炭(竹炭)の特徴は、通気性と透水性が抜群によい所、PH8.0~10の高いアルカリ性を示す所、適度に保水性と保肥力も兼ね備えている所、植物の成長に必要とされるミネラルを含有しているため茎葉が丈夫になる所、菌根菌などの有用微生物を活性化させる所などにあります。
- 木炭(竹炭)の主な用途としては、根腐れ防止・酸性土壌の改善などに使われる事が多いです。ただしあまり混ぜすぎると土壌がアルカリ性に傾きすぎるため、使う量は培養土の中の10%程度にとどめた方が良いでしょう。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴は水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットもあるため注意が必要です。
水やりの仕方
カメラウキウム・ウンキナツムは、一度根付いてしまえば乾燥にとても強くなります。そのため、基本的には降雨に任せて水やりは不要です。
ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時、地植えよりも乾燥が早い鉢植えで育てている場合などには、必要に応じて水やりが必要になります。
注意する事は、極端に過湿状態にしてしまうことです。過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりする頻度などには注意が必要となります。
水やりの方法
土の表土または表層が乾いたタイミングで水を与えます。特に、成長期に水を与える事で、株がしっかりと成長します。
水やりのタイミング
- 表土の乾いたタイミング
- 土の表土(表面)の色が、濡れているなら黒っぽく、乾いたら白っぽくなるため、目視で乾いたのを確認する。
- 目視で確認が難しい場合は、表土を触って乾燥を確認する。
- サスティーを鉢土に差して、色の変化を確認してから水やりをする。
- 鉢内または表層が乾いたタイミング
- 透明な鉢植えで育てると土の色の変化が分かるため、目視で確認する。
- 鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、持ち上げてみて土の乾きを判断する。
- 割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串を色と湿り気を見て確認する。
- サスティーを鉢土に差して、色の変化を確認してから水やりをする。
肥料の与え方
カメラウキウム・ウンキナツムは、自生地が砂地などの痩せ地にある事からも分かる通り、栄養があまりなくても育てられます。
ただし、土壌が極端に痩せている場合や鉢植えで育てている場合は、必要に応じて肥料を入れてあげた方がよい場合もあります。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 成長が始まる前の晩冬から早春に与えます。
- 肥料の選び方
- 肥料はオーストラリアの植物専用の肥料を利用しましょう。オーストラリアの植物は基本的にリン酸の少ない土壌で育っているため、リン酸が多い肥料を与えると生育不良になる事があります。
- 肥料の与え方
- 固形肥料を与える場合は、規定された分量を規定された場所に与えます。基本的には株から少し離れた場所に根があるため、肥料は株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。
剪定のやり方
カメラウキウム・ウンキナツムの剪定は、切り戻し剪定を毎年一度行います。
切り戻し剪定とは!?
切り戻し剪定とは、長く伸びすぎたりした茎などを、茎の途中で剪定して形を整える剪定方法です。
切り戻し剪定を行う理由
- 剪定をする事で生産性の高い新しい成長が促進されて、株が若返り、花の数も増えます。
- 切り戻し剪定を行うことで株の大きさや形が制御されて見た目がよくなります。
- 剪定する際に収穫できる花や葉は、切り花としてたのしむことが出来ます。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定の時期
- 開花後
- 剪定方法
- 株を観察して、枯れてる茎・損傷してる茎・病気の茎を探して健康な部分まで切り戻し剪定する。
- 株全体を観察して、株の三分の一を目安にしながら、好みの株の形状をイメージしながら剪定して形を整えましょう。
夏越しする方法
カメラウキウム・ウンキナツムは、夏の暑さに耐えることが出来ますが、多湿をとても苦手にしています。
特に、暑さと多湿が組み合わさる高温多湿は根腐れや病気を引き起こすリスクが高まるため、株が弱ったり、枯れるリスクを高めます。
そのため、必要に応じた夏越し対策が必要になるでしょう。
夏越しで重要なポイント
- 長雨に当たると、病気にかかったり、根腐れを引き起こしたりして、株が弱ったり枯れこみやすいです。そのため、雨に当たらない環境で育てた方が良いでしょう。
- 鉢植えで育てている場合は軒下等の長雨に当たらない環境で育てると良いでしょう。
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと、根腐れをして枯れる事があります。
- 土壌の通気性・排水性をよくしておきましょう。
- レイズベットやロックガーデン等の周りより高い場所に株を植えたりすると、水が下に流れやすくなり、排水性が高まります。
- 乾燥が続くと葉が萎れたり落ちたりする事があります。
- 土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
冬越しする方法
Hardiness:9~11
カメラウキウム・ウンキナツムは、軽い霜であれば耐えられる事もあるため、暖地であれば地植えでも冬越し出来る事があります。
ただし基本的に霜や凍結に弱いため、冬越し対策を行った方が良いでしょう。
- 地植えで育ている場合
- 土壌の表面を腐葉土・バーク堆肥・寒冷紗等で覆いマルチングする事で、根を乾燥・寒さ・霜から守り冬越しがしやすくなります。
- 寒さが厳しくなる日は不織布などをかけて対応しましょう。
- 株の周りに支柱を立ててビニールを張りトンネルを作ったり、ミニ温室を作って上げる事で寒さや霜から植物を守る事ができます。
- 鉢植えで育てている場合
- 鉢植えで育てている場合は、屋内や温室の日当たりの良い場所で管理するか、霜の当たらない軒下で管理するとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
カメラウキウム・ウンキナツムは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期
- 挿し木する時期は初夏・晩夏・初秋が適します。
- 培養土を準備します
- 挿し穂用の培養土には切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 培養土を容器に入れて事前に水をかけて湿らせておきます。
- 挿し穂を採取する
- 挿し穂の茎は当年枝の弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。
- 挿し穂を整形する
- 挿し穂の長さを10~15cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 培養土に挿し穂を挿す
- 挿し穂を挿す場所を決めて、培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を空けておきます。
- 挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程をいれます。
- 管理
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
カメラウキウム・ウンキナツムの種蒔の方法
- 播種時期:春・秋
- 発芽適温:約
- 発芽日数:
- 備考:
種まき手順
植物の病気
カメラウキウム・ウンキナツムの病気
カメラウキウム・ウンキナツムの害虫