- 原産:オーストラリア
- 科:フトモモ(Myrtaceae)
- 属:ワックスフラワー/カメラウキウム(Chamelaucium)
- 種:ベルティコルディア(Verticordia)
- 別名:
- 開花時期:4月~6月
- 花の色:桃色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:常緑低木
- 草丈:約200~250cm
- 用途:香りが良い/切り花
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ワックスフラワー(ベルティコルディア)とは!?
ワックスフラワー(ベルティコルディア)は学名Chamelaucium × Verticordia、ワックスフラワー(Chamelaucium)属とベルティコルディア(Verticordia)属の属間交雑の雑種です。
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の語源(由来)
- 属名のChamelauciumは語源不明ですが、ギリシャ語で「地面に」や「小さい」を意味する「chamai」と、ギリシャ語で「白色」を意味する「leukos」から来ていると考えられており、また中世の教皇の帽子(camauro)から来ているとも考えられています。
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の特徴(魅力)
- ワックスフラワー(ベルティコルディア)は春から初夏にかけて一斉に開花する花を鑑賞もしくは切り花にして楽しむ目的で育てられます。
- 花は茎の頂部で半球状(複散房花序/円錐花序)に密に咲く傾向があります。
- 花はワックスや蝋細工を思わせる質感と光沢があります。
- 花弁は丸みを帯びており5個つきます。
- 雄蕊は仮雄蕊と交互に10個をずつついており王冠のような外観をしています。
- 花はカット後の日持ちが約7~14日と長く個性的な花姿のため切り花として高い人気があります。
- 葉には腺があり指などで潰すと甘くスパイシーな芳香が広がります。
- ワックスフラワー(ベルティコルディア)は家の境界等に等間隔で植えて生垣として利用されます。
- 葉は常緑のため一年を通して鑑賞価値と目隠し効果が保たれます。
- ワックスフラワー(ベルティコルディア)は乾燥に対して非常に強い耐性があります。
- 一方で湿度の高い環境を苦手にしており、そのような地域では短命になる傾向にあります。
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の切り花の楽しみ方
- ワックスフラワー(ベルティコルディア)の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水に漬けて水切りを行います。
- 水切りしたら延命剤(栄養入り)入りの花瓶に生けましょう。
- 延命剤の効果によって日持ちが長くなります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りと水換えを行います。
- 管理場所や管理の方法でも左右されますが日持ちは5~14日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の園芸品種の紹介
ワックスフラワーの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ワックスフラワーの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2022】
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
ワックスフラワー(ベルティコルディア)は直射日光が6時間以上あたる日向から直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。
土壌の土質
ワックスフラワー(ベルティコルディア)は通気性がよく適度に肥沃な砂壌土を好みます。雨の後もジメジメした状態が長く続いたり、浸水する様な土壌では根腐れなどの病気を引き起こし枯れてしまいます。そのため植え付けの前に土壌診断を行いしっかり土作りを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 土を適度に濡らして手にとり握って土塊を作り通気性・保水性を診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。必要に応じて田土や黒土などを入れ土壌を改善しましょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ワックスフラワー(ベルティコルディア)は日当り好むため、基本的には直射日光が6時間以上当たる日向から3時間~5時間の半日影までで管理しましょう。ただし長雨が当たると根腐れや病気を引き起こす原因にもなるため、必要に応じて雨の当たらない場所(軒下等)に移動します。
培養土
培養土は通気性の高い草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+鹿沼土(小粒・中粒)+腐葉土=4:3:3
水やりの仕方
地植え
ワックスフラワー(ベルティコルディア)は乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。ただし土の中に指を入れて湿り気がない場合、葉や茎が萎れている場合は直ちに水やりを行いましょう。
鉢植え
ワックスフラワー(ベルティコルディア)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
ワックスフラワー(ベルティコルディア)はある程度、肥沃な土壌であれば多くの肥料を必要としません。必要に応じて毎年1度、早春から春に緩効性肥料を与えておけば、追肥は不要です。
剪定のやり方
ワックスフラワー(ベルティコルディア)は基本的に剪定をせずに育てる事が出来ます。剪定は高さを抑えたい場合、枝分かれを促したい場合、形を整えたい場合などに必要に応じて剪定されます。剪定の時期は早春から春です。強い剪定にも耐えますが、基本的には必要な分だけの剪定を行いましょう。
夏越しする方法
ワックスフラワー(ベルティコルディア)は夏の暑さに耐えますが、多湿を苦手にしており、特に暑さと多湿のストレスが組み合わさる高温多湿を苦手にしています。そのため必要に応じた夏越し対策が必要です。
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の夏越し対策
- 鉢植えで育てている場合は軒下等に移動して雨に当てない工夫をするといいでしょう。
- 地植えする場合は雨にあたりにくい場所に植えてあげるのも1つの対策です。
- 土壌の排水性を高めておき、ジメジメした過湿が続かない環境や浸水しない環境をつくる事も大切です。
冬越しする方法
Hardiness:9b~11a
ワックスフラワー(ベルティコルディア)は基本的に霜の降りる地域では、対策を行わないと屋外での越冬はむずかしいです。そのため必要に応じて冬越し対策を行いましょう。
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の冬越し対策
- 鉢植えで育てている場合は、日当りのよい室内もしくは温室に入れて管理しましょう。
- 地植えしている場合は、株を掘り起こし鉢植えにして屋内などで管理するか、不織布等をかけて霜から株を守ります。
挿し木や株分けで増やす
ワックスフラワー(ベルティコルディア)は挿し木で増やすことが出来ます。
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の挿し木の方法
- ワックスフラワー(ベルティコルディア)の挿し木時期は晩春から夏が適します。
- 挿し穂は今年成長した部分を長さ7~15cmとりましょう。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 茎の下部の葉を取り除きます。
- 挿し穂の切り口を水の中に30分程浸けて水揚げを行います。
- 挿し木用の培養土に幾つかの節を入れ挿し穂を深く挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の病気
ワックスフラワー(ベルティコルディア)の害虫