カナメモチは属の中に約50種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、新葉が綺麗な赤色をしており生垣等として親しまれている日本原産のカナメモチ、カナメモチとオオカナメモチの雑種で園芸品種が多く様々な葉色が楽しめるセイヨウカナメモチ等が親しまれています。
カナメモチ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
カナメモチの主な種の目次
セイヨウカナメモチの特徴や園芸品種
- 原産:
- 学名:Photinia × fraseri
- 草丈:約300~600cm
- 分類:常緑小高木
- 開花時期:5月~6月
- 花色:白色〇
- 葉色:緑色●黄色●赤色●橙色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 用途:カラーリーフ/生垣
セイヨウカナメモチとは!?
セイヨウカナメモチは学名Photinia × fraseri、別名では「フレイザー・フォティニア(Fraser Photinia)」や「レッドチップ・フォティニア(red tip photinia)」等とも呼ばれる、オオカナメモチ(P. serrulata)とカナメモチ(P. glabra)の交雑種の常緑小高木です。
セイヨウカナメモチの語源(由来)
- 属名のPhotiniaは古代ギリシャ語で「輝く」「明るい」を意味する「ϕωτεινός」に由来します。
セイヨウカナメモチの特徴(魅力)
- セイヨウカナメモチは一般的に生垣として利用される事が多く、新葉で見られる赤色の美しい葉や、春に散房状(花柄が茎下部ほど長く茎頂部ほど短い)に白色の小花が集まり開花するボリューミーで清楚な印象を与える花が魅力の植物です。
- セイヨウカナメモチの花は半球状に小花が集まるため、ボリュームある雰囲気をつくり、また白い花色が明るい印象や清潔感を感じさせるため、花を鑑賞する目的で庭木として育てられる事もあります。
- ただし花には甲虫などを連想させるような不快な臭いがあるため剪定して取り除かれる事もあります。
- 白色の花は赤色の葉とのコントラストが美しく、紅白のおめでたい印象を与えます。
- セイヨウカナメモチは新しく成長する幼葉や新葉が鮮やかな赤色になり成熟するにつれ緑色へと変わります。
- 幾つかの品種では桃色の葉色やクリーム色の班が入るためお庭の雰囲気等に合わせて品種が選びが可能です。
- セイヨウカナメモチの果実は赤く秋頃に実ります。
- ただし殆どの場合、剪定されてしまうため鑑賞前になくなります。
- セイヨウカナメモチはカナメモチと似ているためしばしば比較対象にされます。
- カナメモチは葉柄には鋸歯の痕跡がのこりますが、セイヨウカナメモチは鋸歯がありません。
- セイヨウカナメモチの生垣は形状が整えられたフォーマルヘッジの生垣して利用されます。
- セイヨウカナメモチは比較的に背が高い生垣につくる事も出来て、冬も葉が落ちないため生垣としての機能性(目隠し効果・侵入防止効果・耐風効果等)をしっかり発揮する事が出来ます。。
- セイヨウカナメモチはやや葉が大きいため全体的に緩い印象を与えたり、刈り込み剪定を行った時に剪断された葉が少し気になるかもしれません。
- 新葉で見られる赤色の葉がカラーリーフとして明るく華やかな印象を与えます。
- セイヨウカナメモチの生垣の植え付け間隔はふつう約50cm~100cmです。
- セイヨウカナメモチは夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も殆ど不要になるため放ったらかしで育てる事も可能です。
セイヨウカナメモチの樹高は約300(~600)cm、樹形は丸みを帯び、幹は曲がりながら上に伸びて、枝は下部からよく枝分かれします。葉序は互生葉序、葉色は新葉が赤色で成葉が緑色をしており強い光沢があります。葉身の大きさは長さ約7(~9)cm、葉身は長楕円形で縁部分に鋸歯があります。花序は複散房花序、花は直径約0.7(~0.8)cm、花弁の色は白色、花弁の数は5個、雄蕊は約20個、雌蕊は1個(柱頭2個)です。果実はナシ状果(偽果とも呼ばれており、子房を包む花托が肥大して多肉質になり果実の大部分を占める)です。果実の形は球状で熟すと赤色になります。
セイヨウカナメモチの園芸品種の紹介
- レッドロビン(photinia fraseri ‘red robin’)は最も人気が高く広く栽培される園芸品種で、優れた耐病性と新しい葉に表れる色鮮やかな赤色の葉色が魅力です。樹高は約250~400cmまで成長します。用途に合わせて剪定しながら鉢植えで育てたり、庭木や生垣などに利用するとよいでしょう。【楽天で購入】
- ピンクマーブル(photinia fraseri ‘pink marble’)は葉の縁部分に入るクリーム色の覆輪と、新しく成長する葉で見られる桃色(~赤色)の葉色が魅力の園芸品種です。樹高は約250~400cmまで成長します。用途に合わせて剪定しながら鉢植えで育てたり、庭木や生垣などに利用するとよいでしょう。
- リトルレッドロビン(photinia fraseri ‘little red robin’)は、レッドロビンと同様に優れた耐病性と新しい葉に表れる色鮮やかな赤色の葉色が魅力ですが、同時に高さが150cm程度までしか成長せず鉢植えや小さな庭でも育てやすい所が魅力の園芸品種です。
- スーパーヘッジ(photinia × fraseri ‘super hedge’)は生垣(hedge)の名前からも分かる通り、生垣に向く品種です。非常に成長が早く、枝分かれが密で優れた目隠し効果をもちます。樹高は約300~500cmまで成長します。用途に合わせて剪定しながら鉢植えで育てたり、庭木や生垣などに利用するとよいでしょう。
カナメモチの特徴や園芸品種
- 原産:日本/中国/タイ
- 学名:Photinia glabra
- 草丈:約300~900cm
- 分類:常緑小高木
- 開花時期:5月~6月
- 花色:白色〇
- 葉色:緑色●黄色●赤色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 誕生花:
- 花言葉:賑やか
- 用途:カラーリーフ/生垣
カナメモチとは!?
カナメモチは学名Photinia glabra、別名では「アカメモチ」や「カナメノキ」等とも呼ばれる日本および中国、タイが原産の常緑小高木です。日本では本州(東海地方以西)・四国・九州に分布して、山地などに自生しています。
カナメモチの語源(由来)
- 属名のPhotiniaは古代ギリシャ語で「輝く」「明るい」を意味する「ϕωτεινός」に由来します。
- 種小名のglabraは「毛がない」「無毛の」を意味します。
カナメモチの特徴(魅力)
- カナメモチは一般的に生垣として利用される事が多く、新葉で見られる赤色の美しい葉や、春に散房状(花柄が茎下部ほど長く茎頂部ほど短い)に白色の小花が集まり開花するボリューミーで清楚な印象を与える花が魅力の植物です。
- カナメモチの開花は春で白色の小花が半球状(複散房花序)に集まりボリュームある花姿を見せます。
- 花はあまり重要視されず、甲虫などを連想させる不快な臭いがあるため剪定して取り除かれる事が多いです。
- 白色の花は赤色の葉とのコントラストが美しく、紅白のおめでたい印象を与えます。
- カナメモチは新しく成長する幼葉や新葉が鮮やかな赤色になり成熟するにつれ緑色へと変わります。
- カナメモチの果実は赤く秋頃に実ります。
- ただし殆どの場合、剪定されてしまうため鑑賞前になくなります。
- カナメモチはセイヨウカナメモチと似ているためしばしば比較対象にされます。
- カナメモチは葉柄には鋸歯の痕跡がのこりますが、セイヨウカナメモチは鋸歯がありません。
- カナメモチの生垣は形状が整えられたフォーマルヘッジの生垣して利用されます。
- カナメモチは比較的に背が高い生垣につくる事も出来て、冬も葉が落ちないため生垣としての機能性(目隠し効果・侵入防止効果・耐風効果等)をしっかり発揮する事が出来ます。。
- カナメモチはやや葉が大きいため全体的に緩い印象を与えたり、刈り込み剪定を行った時に剪断された葉が少し気になるかもしれません。
- 新葉で見られる赤色の葉がカラーリーフとして明るく華やかな印象を与えます。
- カナメモチの生垣の植え付け間隔はふつう約50cm~100cmです。
- カナメモチは夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も殆ど不要になるため放ったらかしで育てる事も可能です。
カナメモチの樹高は約300(~900)cm、樹形は丸みを帯び、幹は曲がりながら上に伸びて、枝は下部からよく枝分かれします。樹皮の色は灰褐色で縦に裂けます。葉序は互生葉序、葉色は新葉が赤色で成葉が緑色をしており強い光沢があります。葉身の大きさは長さ約5(~12)cm、葉身は長楕円形で縁部分に鋸歯があります。花序は複散房花序、複散房花序は直径約4(~10)cmあります。花は直径約0.7(~0.8)cm、花弁の色は白色、花弁の数は5個、雄蕊は約20個、雌蕊は1個(柱頭2個)です。果実はナシ状果(偽果とも呼ばれており、子房を包む花托が肥大して多肉質になり果実の大部分を占める)です。果実の形は球状で熟すと赤色になります。
カナメモチの園芸品種の紹介
- ベニカナメモチは、カナメモチよりも若葉の色が色鮮やかな赤色をしている所が特徴の園芸品種です。色鮮やかな赤色の葉色は、遠くからでも目を引き付ける効果があり、また気分を高揚させるなどの効果もあります。そのため、パーティ会場を思わせるような華やかで明るいお庭等によく合うでしょう。樹高は約200~900cmまで成長します。用途に合わせて剪定しながら鉢植えで育てたり、庭木や生垣などに利用するとよいでしょう。【楽天で購入】
オオカナメモチの特徴や園芸品種
- 原産:中国/東アジア
- 学名:Photinia serratifolia
- 草丈:約300~700cm
- 分類:常緑小高木
- 開花時期:4月~5月
- 花色:白色〇
- 葉色:緑色●黄色●赤色●桃色●橙色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 用途:カラーリーフ/日陰植物
オオカナメモチとは!?
オオカナメモチは学名Photinia serratifolia、別名では「チャイニーズ・フォティニア(Chinese Photinia)」や「タイワン・フォティニア(Taiwanese photinia)」等とも呼ばれる中国および東アジアが原産の常緑小高木です。
オオカナメモチの語源(由来)
- 属名のPhotiniaは古代ギリシャ語で「輝く」「明るい」を意味する「ϕωτεινός」に由来します。
オオカナメモチの特徴(魅力)
- オオカナメモチは花が大きく華やかで春に一斉に枝を覆うようにたくさんの花を咲かせます。
- 花は直径約0.8cmの小花が半球状に多数集まり直径約8~22cmの花を咲かせます。
- 花は臭いが強く人によっては「やや不快」と感じるようです。
- オオカナメモチの葉はとても長く長さ約6~22cmあります。
- 葉の色は通常緑色ですが幾つかの品種では桃色の葉色や赤色(~橙色)の葉色があるためカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。
- オオカナメモチは家の境界等に等間隔で植えて生垣として利用されます。
- 葉は常緑のため一年を通して鑑賞価値が保たれます。
- 成長が早いため剪定作業が大変と感じる場合があります。
- オオカナメモチは夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も殆ど不要になるため放ったらかしで育てる事も可能です。
オオカナメモチの樹高は約300(~700)cm、樹形は丸みを帯び、幹は曲がりながら上に伸びて、枝は下部からよく枝分かれします。樹皮の色は灰褐色(~赤褐色)で縦に裂け剥がれます。葉序は互生葉序、葉色は緑色で強い光沢があり革の様な質感があります。葉身の大きさは長さ約6(~22)cm、幅約3(~6.5)cm、葉身は長楕円形で縁部分に鋸歯があります。花序は複散房花序、複散房花序は直径約8(~12)cmあります。花は直径約0.6(~0.8)cm、花弁の色は白色、花弁の数は5個、雄蕊は約20個、雌蕊は1個(柱頭2個)です。果実はナシ状果(偽果とも呼ばれており、子房を包む花托が肥大して多肉質になり果実の大部分を占める)です。果実の形は球状で熟すと赤色(~赤褐色)になります。
オオカナメモチの園芸品種の紹介
- ピンククリスピー(photinia serratifolia ‘pink crispy’)は、葉全体に網状に入るクリーム色の班と、新しく成長する葉で見られる濃い桃色の葉色が魅力の園芸品種です。鮮やかな桃色の葉色は、遠くからでも目を引き付ける刺激的な色合いをしています。そのため明るくてポップな印象を与えるカラフル(様々な色を組み合わせる)なお庭や、愛情や情熱を感じさせるような可愛らしいお庭などによく合うでしょう。樹高は約100~180cm、幅約100cmまで成長します。用途に合わせて剪定しながら鉢植えで育てたり、庭木や生垣などに利用するとよいでしょう。
- クランチ(photinia serratifolia ‘crunchy’)は、一般的なオオカナメモチと比べて高さが約150~250cmまでしか成長しないため狭いお庭などでも育てやすく、また新しく成長する葉が赤色(~橙色)をしているためカラーリーフとしても楽しめる園芸品種です。