- 原産:日本
- 科:ヒノキ(Cupressaceae)
- 属:クロベ(Thuja)
- 種:クロベ(standishii)
- 別名:ネズコ/ゴロウヒバ/クロベスギ/クロビ/ジャパニーズ・ツジャ(Japanese thuja)
- 花の色:桃色●緑色●黄色●
- 葉の色:緑色●黄色●青色●白色〇
- 分類:常緑高木
- 草丈:約2000~3500cm
- 用途:コニファー/カラーリーフ
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
クロベとは!?
クロベは学名Thuja standishii、別名では「ネズコ」や「ジャパニーズ・ツジャ(Japanese thuja)」とも呼ばれる日本原産の常緑高木です。日本では本州・四国に分布しており、山地の岩場などに自生します。
クロベの語源(由来)
- 属名のThujaは古代ギリシア語の「θυία」に由来します。
- クロベの由来は富山県の黒部渓谷でよく見られることからきています。
クロベの特徴(魅力)
- クロベは円錐形の樹形が美しく、材は主に家具や建材などに利用されます。
- クロベは垂直に伸びる幹と横に伸びる枝葉でつくる円錐形の樹形が美しい植物です。
- 剪定しなくても円錐形の樹形になる習慣(決まりのように繰り返す癖)があります。
- 葉は小枝に鱗の様につく非常に小さな鱗片葉です。
- 枝葉は羽状に広がり隙間があり光を通すためレースの編み物の様な上品な外観をつくり全体として柔らかな印象を与えます。
クロベの茎は木質で樹皮は赤褐色もしくは灰褐色をしており、樹齢が重なると縦方向に裂けます。樹高は約2000(~3500)cm、樹形は円錐形、幹の太さは約100cmになり単幹(根元から上部まで幹が1本)、枝は横に広がります。葉色は緑色、葉裏に目立たない白緑色の気孔帯があり、葉身は羽状して小枝に長さ約0.2(~0.4)cmの鱗片葉がつきます。花は雌雄同株(雄花と雌花の2種類が同一個体に生じる)です。雄花は小枝の枝先に付き楕円形で色は茶褐色(~黒色)をしており数個の花粉嚢があります。雌花は枝先に付き球形で色は黄緑色をしており受粉後に果実(球果)になります。果実は球果(裸子植物の果実で鱗片が重なり円錐形や球形をつくり内部に種子がある)です。球果は楕円形をしており直径約1cmあり、色は緑色から褐色に変わります。種子は淡褐色、楕円形で、長さ約0.5(~0.6)cmで翼をもちます。
クロベの園芸品種の紹介
クロベの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
クロベの珍しい種類、主な種やおすすめの園芸品種などの紹介【2022】
クロベの育て方
花壇の土づくり
日当たり
クロベは成長するために多くの光を必要とするため、基本的には直射日光が6時間以上あたる日向で育てましょう。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。
作土層
クロベがしっかり根を張り健康な成長するには、十分な深さの作土層(表層にある柔らかな土)が必要です。苗(根鉢)の1.5~3倍(約50~60cm)の深さまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除いておきましょう。
土壌の土質
クロベは土質を選びません。基本的に通気性が良ければ幅広い土壌で育てることが出来ます。植え付けの前に土壌診断を行い通気性がよく適度に肥沃な土壌をつくりましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 土を適度に濡らして手にとり握って土塊を作り通気性・保水性を診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
クロベは日当り好むため、基本的には直射日光が6時間以上当たる日向で育てましょう。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。
培養土
クロベの培養土を自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土+鹿沼土+腐葉土=4:2:4
- 赤玉土(中粒)+鹿沼土+バーク堆肥+くん炭=4:2:3:1
水やりの仕方
生育初期
クロベは植え付けから2年、根が張り活着するまでは、土が完全に乾燥しないように定期的に水やりを行い育てましょう。
地植え
クロベは乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。
鉢植え
クロベを鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
クロベはある程度、有機物を含んだ肥沃な土壌であれば肥料を必要としません。成長を促進させる目的で春に一度、肥料を与えることが出来ます。ただし窒素成分の多い肥料を施すと肥焼けする事があるため注意が必要です。
オススメは肥料の代わりに、株の周りに堆肥(腐葉土等)をマルチングする事です。堆肥でマルチングする事で、肥沃な土壌が作られ、雑草が生える事も防げます。
肥料を与える場合(寒肥)
植え付け後の肥料は毎年冬から晩冬(1月~2月)に与えます。基本的にある程度肥沃な土壌であれば肥料を必要としないことから、牛糞堆肥や腐葉土等を株から少し離れた場所にマルチングもしくは、穴を掘って埋めるだけで良いです。肥料を与える場合は配合肥料もしくは緩効性肥料を選びます。施し方は株元から少し離した場所に何ヶ所か穴を掘り、その中に配合肥料もしくは緩効性肥料を施しましょう。
剪定のやり方
クロベは剪定をしなくても自然樹形のままで同じ形(円錐形等)をとる習慣(決まりのように繰り返す癖)があるため低メンテナンスで育てられます。剪定する際に注意する事は、葉のない場所まで強く剪定しない事です。何故なら古い茎(葉のない茎)から新しい芽が出て復活する事が基本的にないからです。また強い剪定も避けてください。何故なら外観を大きく損ねたりストレスで枝葉が枯れてしまう原因にもなるからです。
クロベの剪定時期は晩春から初夏です。
クロベの剪定のやり方は枯れた茎や損傷した茎、病気の茎等の健康な成長を阻害する不要な茎を見つけて根元から間引き剪定します。また樹形を乱す不要枝も必要に応じて根元もしくは枝分かれした部分から間引き剪定します。枝の途中から切り戻し剪定を行う場合は、葉のない場所まで強く切り戻すと残された枝がそのまま枯れこむため、必ず葉の上で切り戻し剪定する様にしましょう。
剪定をプロに任せる
剪定を自分で行う事が不安な場合は、剪定のプロに任せて綺麗に仕上げて貰う事も出来ます。また剪定する時間がとれない、他にも庭の作業を依頼したい時などもプロに作業を任せてしまう事が可能です。
- 剪定作業を自分で行う時に不安がある時
- 剪定は重労働になるため体力が最後までもつか不安がある。
- 大きな木を剪定する時は高所作業になるため怪我をするリスクがあり不安がある。
- 間違った剪定を行う事で、数年後に不格好な樹形になったり、スカスカした生垣になるかもしれない不安がある。※必要な枝と不要な枝の見極めが素人には難しい場合があり、太い枝や古い枝などを残すと不格好な樹形になることもある。
- 剪定を行う時間がとれず放ったらかしになっている
- 生垣の管理が疎かになると枝が暴れるため見た目が悪くなったり、枝が歩行者の邪魔になり怪我をさせるリスクがある。
- 木がどんどん成長していくと管理が難しくなったり、鑑賞したい花が上の方に咲いてしまったり、電線の近くだと枝が電線にかかる可能性がある。
- 剪定の他にも作業を依頼したい
- 庭の草が育って薮のようになっている、芝が伸びてボウボウになっている、庭石を並べたり外壁工事を頼みたい、庭にある不要物を撤去して欲しい等の相談も、剪定依頼をする時に一緒に行うことが可能です。
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夏越しする方法
クロベは夏の暑さに強く基本的には対策不要です。
冬越しする方法
Hardiness:5b~7a
クロベは耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
クロベは挿し木で増やすことが出来ます。
播種で増やす
クロベの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
クロベの病気
クロベの害虫