レンギョウは属の中に約13種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、枝が横へと大きく広がる傾向が強く早春に一斉に黄色の花を咲かせるレンギョウ、レンギョウとは逆に枝が横に広がらず上に伸びる傾向が強く他のレンギョウと比べ開花が2週間程度遅いシナレンギョウ、レンギョウとシナレンギョウの交雑種で園芸品種が非常に豊富にあるアイノコレンギョウ等が親しまれています。
レンギョウ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
レンギョウの主な種の目次
レンギョウの特徴や園芸品種
- 原産:中国
- 学名:forsythia suspensa
- 草丈:約200~300cm
- 分類:落葉低木
- 開花時期:3月~4月
- 花色:黄色●
- 葉色:緑色●黄色●白色〇
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 誕生花:1月10日/1月18日/2月12日/3月22日
- 花言葉:期待/希望/集中力/叶えられた希望
- 用途:
レンギョウとは!?
レンギョウは学名forsythia suspensa、別名「レンギョウウツギ」や「ウィーピング・フォーシィシィア(weeping forsythia)」とも呼ばれる中国原産の落葉低木です。
レンギョウの語源(由来)
- 属名のforsythiaはスコットランドの植物学者William Forsythへの献名からきています。
- 種小名のsuspensaはラテン語で「垂れ下がった」を意味しており、枝が垂れ下がる樹形に由来します。
- レンギョウの由来は漢名の連翹を音読みしたものです。
レンギョウの特徴(魅力)
- レンギョウは地際から何本も茎を伸ばし株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)の樹形をつくります。
- 枝は弧状に枝垂れる傾向が強く、放射状に横へと大きく広がります。
- 枝は地面に接触すると根を下ろすことがあり、そこから栄養繁殖して新しい株をつくります。
- レンギョウ(連翹)の枝は髄が早期に喪失するため切断すると中が空洞になっています。そのため別名でレンギョウウツギ(連翹空木)と呼ばれます。
- 花は葉が展開する前に開花が始まるため葉に邪魔される事なく綺麗な花を鑑賞する事ができます。
- 花は葉腋から1個もしくは数個の花が束生(葉・花・茎等が1箇所から束状に生える)します。
- 花は雌雄異株ですが雄株の雄花にも短い雌蕊があり、雌株の雌花にも短い雄蕊があります。
- 果実の形は楕円形で長さ2.5cmあり茶褐色をしています。
- 果実は生薬名が「連翹」と呼ばれており、強い抗菌性等がある漢方薬の素材等として利用されています。
- レンギョウは秋に紅葉した後に葉が落ちる落葉低木です。
- 葉は紅葉すると一気に黄色から赤紫色に強く染まり美しい景観をつくります。
- レンギョウの生垣は一般的に自然な樹形を活かしたインフォーマルな生垣となりますが、刈り込みを行い形状を整えてフォーマルな生垣として楽しむ事も可能です。
- 生垣として利用する場合は品種によって変わりますが一般的に約90~150cmの間隔で植えます。
- レンギョウの生垣は他の生垣と比べても圧倒的に多い花を楽しめる所が魅力です。
- 葉は落葉性で光を通すややオープンな構造をしているため目隠し効果は他の生垣と比べて劣るかもしれません。
- レンギョウは夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も基本的に不要になるため放ったらかしで育てる事も可能です。
レンギョウの茎は木質で樹皮は赤褐色(~灰褐色)をしています。樹高は約200(~300)cm、樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)で、枝は弧を描き横へと大きく広がる傾向にあります。葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身の大きさは長さ約3(~10)cm、幅約2(~5)cm、葉身の形は狭卵形もしくは楕円形で、縁部分に鋸歯があります。花序は腋性で1個もしくは数個が葉腋から束生(葉・花・茎等が1箇所から束状に生える)します。花は雌雄異株(雄花と雌花の2種類の花がそれぞれ別個体に生じる)です。雄花は直径約2(~3)cm、花の色は黄色、花の形は筒状で裂片が4個あり、長い雄蕊が2個、短い雌蕊があります。雌花は直径約2(~3)cm、花の色は黄色、花の形は筒状で裂片が4個あり、長い雌蕊、短い雄蕊があります。果実は蒴果(複数の心皮からなり果皮が裂開して種子を放出する)です。蒴果は楕円形で、長さ約2.5cm、色は茶褐色をしています。
レンギョウの切り花の楽しみ方
- レンギョウの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫したら水切りもしくは根元割りを行い水揚げします。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水切り(or 根元割り)と水換えを行います。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが7~10日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
根元割り法・根元叩き法
根元割り法・根元叩き法とは、硬い茎や枝の根元に縦にハサミを入れて割る、または金槌などで硬い茎や枝の根元を叩いて潰して、水揚げする方法です。
根元割り・根元叩きをする事で、吸水する場所の面積が増えて、吸水力が高まり水揚げしやすくなります。
根元割り
- 切り花の根元をハサミを使って斜めにカットします。
- カットした切り口に対して垂直に、ハサミを入れて、十時に切れ込みをいれます。
根元叩き
切り花の切り口を、金槌で叩いて潰します。
レンギョウの園芸品種の紹介
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アイノコレンギョウの特徴や園芸品種
- 学名:forsythia × intermedia
- 草丈:約200~300cm
- 分類:落葉低木
- 開花時期:3月~4月
- 花色:黄色●
- 葉色:緑色●黄色●白色〇
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 用途:カラーリーフ
アイノコレンギョウとは!?
アイノコレンギョウは学名forsythia × intermedia、別名では「レンギョウ」や「レンギョウ・インターメディア」等とも呼ばれる、シナレンギョウ(Forsythia viridissima)とレンギョウ(Forsythia suspensa)の交雑種の落葉低木です。
アイノコレンギョウの語源(由来)
- 属名のforsythiaはスコットランドの植物学者William Forsythへの献名からきています。
- 種小名のintermediaはラテン語で「中間体」や「中間の」を意味しており、交雑種であることに由来します。
アイノコレンギョウの特徴(魅力)
- アイノコレンギョウは地際から何本も茎を伸ばし株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)の樹形をつくります。
- 枝はシナレンギョウの直立する習慣(決まりのように繰り返す癖)を強く受け継ぐ傾向にあり、幾つかの品種でレンギョウの様に弧状に広がる習慣(決まりのように繰り返す癖)ももちます。
- 花は葉が展開する前に開花が始まるため葉に邪魔される事なく綺麗な花を鑑賞する事ができます。
- 花は葉腋から1個もしくは2~6個の花が束生(葉・花・茎等が1箇所から束状に生える)します。
- 花は直径約3~4cmとレンギョウより大きくなる傾向にあります。
- アイノコレンギョウは秋に紅葉した後に葉が落ちる落葉低木です。
- 葉は紅葉すると一気に黄色から赤紫色に強く染まり美しい景観をつくります。
- 葉の色は通常緑色ですが幾つかの品種では黄色の葉色や白色の葉色があるためカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。
- アイノコレンギョウの生垣は一般的に自然な樹形を活かしたインフォーマルな生垣となりますが、刈り込みを行い形状を整えてフォーマルな生垣として楽しむ事も可能です。
- 生垣として利用する場合は品種によって変わりますが一般的に約60~150cmの間隔で植えます。
- アイノコレンギョウの生垣は他の生垣と比べても圧倒的に多い花を楽しめる所が魅力です。
- 葉は落葉性で光を通すややオープンな構造をしているため目隠し効果は他の生垣と比べて劣るかもしれません。
- アイノコレンギョウは夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も基本的に不要になるため放ったらかしで育てる事も可能です。
アイノコレンギョウの茎は木質で樹皮は赤褐色(~灰褐色)をしています。樹高は約200(~300)cm、樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)で、枝は直立する傾向が強いです。葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身は狭卵形もしくは楕円形で、縁部分に鋸歯があります。花序は腋性で1個もしくは2~6個が葉腋から束生(葉・花・茎等が1箇所から束状に生える)します。花は直径約3(~4)cm、花色は黄色、花の形は筒状で裂片が4個あります。果実は蒴果(複数の心皮からなり果皮が裂開して種子を放出する)です。蒴果は楕円形で色は茶褐色をしています。
アイノコレンギョウの切り花の楽しみ方
- アイノコレンギョウの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫したら水切りもしくは根元割りを行い水揚げします。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水切り(or 根元割り)と水換えを行います。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが7~10日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
根元割り法・根元叩き法
根元割り法・根元叩き法とは、硬い茎や枝の根元に縦にハサミを入れて割る、または金槌などで硬い茎や枝の根元を叩いて潰して、水揚げする方法です。
根元割り・根元叩きをする事で、吸水する場所の面積が増えて、吸水力が高まり水揚げしやすくなります。
根元割り
- 切り花の根元をハサミを使って斜めにカットします。
- カットした切り口に対して垂直に、ハサミを入れて、十時に切れ込みをいれます。
根元叩き
切り花の切り口を、金槌で叩いて潰します。
アイノコレンギョウの園芸品種の紹介
- フイリレンギョウ(forsythia intermedia ‘variegated’)は葉のふち部分に黄色(薄黄色)の班が入るため、花のない時期も明るく柔らかな雰囲気をつくるカラーリーフとして楽しめる魅力的な園芸品種です。また他のレンギョウと同様に早春には枝いっぱいに黄色の花を咲かせるため美しい景観をつくり、また秋になると黄色から赤紫色に葉色が変わるため美しい紅葉が鑑賞できます。
- スペクタビリス(forsythia intermedia ‘spectabilis’)は早春に枝を覆い尽くすように咲く、圧倒的な花数と花姿が魅力の園芸品種です。枝は直立する習慣(決まりのように繰り返す癖)があり、途中で弧状に曲がり優雅な樹形をつくります。
- リンウッド・ゴールド(forsythia intermedia ‘lynwood gold)は、花の直径が約4cmと他のレンギョウと比べてやや大きめで、樹形は横への広がりが少なく直立する習慣(決まりのように繰り返す癖)をもつことから洗練された雰囲気もつくる魅力的な園芸品種です。
シナレンギョウの特徴や園芸品種
- 原産:中国
- 学名:forsythia viridissima
- 草丈:約200~300cm
- 分類:落葉低木
- 開花時期:3月~4月
- 花色:黄色●
- 葉色:緑色●黄色●白色〇
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 用途:カラーリーフ
シナレンギョウとは!?
シナレンギョウは学名forsythia viridissima、別名では「チャイニーズ・ゴールデンベル・ツリー(Chinese golden bell tree)」や「グリーンステム・フォーシィシィア(greenstem)」等とも呼ばれる中国原産の落葉低木です。
シナレンギョウの語源(由来)
- 属名のforsythiaはスコットランドの植物学者William Forsythへの献名からきています。
- 種小名のviridissimaはラテン語で「濃い緑色」を意味します。
シナレンギョウの特徴(魅力)
- シナレンギョウは地際から何本も茎を伸ばし株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)の樹形をつくります。
- 枝は直立する習慣(決まりのように繰り返す癖)が強くありレンギョウの様に横へあまり広がりません。
- 花は他のレンギョウと比べて開花が約2週間程度遅いため、葉の展開と被る場合があります。
- 花は葉腋から1個もしくは2~4個の花が束生(葉・花・茎等が1箇所から束状に生える)します。
- シナレンギョウは秋に紅葉した後に葉が落ちる落葉低木です。
- 葉は紅葉すると一気に黄色から赤紫色に強く染まり美しい景観をつくります。
- 葉の色は通常緑色ですが幾つかの品種では黄色の葉色や白色の葉色があるためカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。
- シナレンギョウの生垣は他のレンギョウと比べると横への広がりが少ないため、形状の整ったフォーマルな生垣として楽しみやすく、また自然樹形を活かしたインフォーマルな生垣として楽しんだりもできます。
- アイノコレンギョウの生垣は他の生垣と比べても圧倒的に多い花を楽しめる所が魅力です。
- 葉は落葉性で光を通すややオープンな構造をしているため目隠し効果は他の生垣と比べて劣るかもしれません。
- シナレンギョウは夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も基本的に不要になるため放ったらかしで育てる事も可能です。
シナレンギョウの茎は若い時は緑色、成熟すると木質化して樹皮は赤褐色(~灰褐色)をしています。樹高は約200(~300)cm、樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)で、枝は直立します。葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身の大きさは長さ約3.5(~15)cm、幅約1(~4)cm、葉身は披針形もしくは狭楕円形で、縁部分に鋸歯があります。花序は腋性で1個もしくは2~4個が葉腋から束生(葉・花・茎等が1箇所から束状に生える)します。花は直径約3cm、花色は黄色、花の形は筒状で裂片が4個あります。果実は蒴果(複数の心皮からなり果皮が裂開して種子を放出する)です。蒴果は楕円形で色は茶褐色をしています。
シナレンギョウの切り花の楽しみ方
- シナレンギョウの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫したら水切りもしくは根元割りを行い水揚げします。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水切り(or 根元割り)と水換えを行います。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが7~10日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
根元割り法・根元叩き法
根元割り法・根元叩き法とは、硬い茎や枝の根元に縦にハサミを入れて割る、または金槌などで硬い茎や枝の根元を叩いて潰して、水揚げする方法です。
根元割り・根元叩きをする事で、吸水する場所の面積が増えて、吸水力が高まり水揚げしやすくなります。
根元割り
- 切り花の根元をハサミを使って斜めにカットします。
- カットした切り口に対して垂直に、ハサミを入れて、十時に切れ込みをいれます。
根元叩き
切り花の切り口を、金槌で叩いて潰します。
シナレンギョウの園芸品種の紹介