- 原産:地中海沿岸
- 科:マメ(Fabaceae)
- 属:ルピナス(Lupinus)
- 種:黄花ルピナス(luteus)
- 別名:アニュアル・イエロー・ルーピン(annual yellow-lupin)/ヨーロピアン・イエロー・ルーピン(European yellow lupin)/イエロールーピン(yellow lupin)
- 開花時期:3月~6月
- 花の色:黄色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:一年草
- 草丈:約30~80cm
- 誕生花:
- 花言葉:
- 用途:背が高い花/切り花
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
黄花ルピナスとは!?
黄花ルピナスは学名Lupinus luteus、別名では「アニュアル・イエロー・ルーピン(annual yellow-lupin)」や「ヨーロピアン・イエロー・ルーピン(European yellow lupin)」などとも呼ばれる地中海沿岸原産の一年草です。
黄花ルピナスの語源(由来)
- 属名のLupinusはラテン語で「狼」を意味する「lupus」と、接尾辞の「-īnus」の2語からなり、花の内部に狼の牙を連想させる部分がある所に由来すると言われています。
- 種小名のluteusはラテン語で「黄色」を意味しており、花の色に由来します。
黄花ルピナスの特徴(魅力)
- 黄花ルピナスは、その名前からも分かる通り黄色の花を咲かせる珍しいルピナスです。
- 花はマメ科特有の蝶形花で大きく、個々の花が穂状に並び華やかな花を咲かせます。
- 黄花ルピナスは茎や葉が白色の毛で覆われているため、光が反射して輝いているように見える事があります。
- 葉は9~11個の小葉が掌状に集まる事で非常に装飾的な形をつくっています。
- 黄花ルピナスは他のマメ科植物と同様に根粒菌と共生しており大気中から窒素を固定する事が出来ます。
- そのため栄養の乏しい土壌でも育つ事が可能で、逆に肥沃すぎる土壌では根腐れや病気になるなど、短命になる傾向が強くなります。
- また窒素固定能力がある事から緑肥としても利用されます。
黄花ルピナスは草丈が約30(~80)cm、茎の色は緑色で白色の毛で覆われるため白緑色の外観をしており、茎は直立に伸びます。葉序は互生葉序、葉柄は長く、葉色は緑色で白色の毛が生えており、葉身の形は掌状複葉、掌状複葉は小葉が9(~11)個、小葉は狭楕円形もしくは倒卵形です。花序は総状花序、花冠は蝶形花、花弁は旗弁1個・翼弁2個・竜骨弁2個(花内部)、花弁の色は黄色、雄蕊10個、雌蕊は1個あります。果実は豆果(1枚の心皮からなり、腹縫線と背縫線が一方もしくは二方ともが裂けて種子を放出する)、豆果は約5cmの円筒形、色は緑色で白色の毛が密生しており、熟すと暗褐色になり4~6個の種子を放出します。
黄花ルピナスの切り花の楽しみ方
- 黄花ルピナスの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水揚げは水切りもしくは湯揚げを行いましょう。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は必要に応じて数日(約1~3日)ごとに水折りと水換えを行いましょう。
- 萎れた花を手で丁寧に摘み取ると蕾の花が咲きやすくなります。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~7日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
湯揚げ法
湯揚げ法とは、切り花の切り口をお湯の中と冷水につけて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
湯揚げは、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。またお湯で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
湯揚げの方法
- お湯(約60~100度)と冷水を準備します。
- 切り花の花や葉が湯気で弱らないように、新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分はお湯につけるため、茎の下部は新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- お湯(約60~100度)の中に切り口を付けて、切り口から空気が出てこなくなるのをまちます。お湯につける時間はおおよそ20~60秒です。
- お湯から切り花を出して、そのまま冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
黄花ルピナスの園芸品種の紹介
ルピナスの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ルピナスの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2022】
黄花ルピナスの育て方
花壇の土づくり
日当たり
黄花ルピナスは日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向が理想です。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられますが、花数は減ります。
作土層
黄花ルピナスがしっかり根を張り健康な成長するには、十分な深さの作土層(表層にある柔らかな土)が必要です。深さ約30cmまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除いておきましょう。
土壌の土質
黄花ルピナスは通気性と排水性がよく適度に肥沃な土壌を好みます。水捌けの悪い粘土質な土壌や、有機物が豊富に入る土壌では、浸水したり、夏に蒸れて病気や根腐れ(腐敗)を招き短命になりやすいです。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 土を適度に濡らして手にとり握って土塊を作り通気性・保水性を診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。必要に応じて田土や黒土などを入れ土壌を改善しましょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
黄花ルピナスは日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向で基本的には育てましょう。日陰では上手く開花しないため注意が必要です。
培養土
黄花ルピナスは一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
黄花ルピナスは健康な成長のために、光と同様に十分な量の水を必要とします。基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで、定期的に水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
黄花ルピナスは菌根菌と共生しており、基本的に肥料を必要としません。肥料が多い土壌では花のかわりに葉が多く茂ったり、病気や害虫の被害が多くなりやすいです。基本的には不要ですが、必要に応じて春に軽く肥料を与えましょう。
剪定のやり方
黄花ルピナスの剪定は基本的に不要です。必要に応じて「花がら摘み」を行いましょう。
夏越しする方法
冬越しする方法
Hardiness:5b~9a
挿し木や株分けで増やす
播種で増やす
黄花ルピナスの種蒔の方法
播種時期:9月~10月・3月~4月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:5日~14日
発芽条件:
植物の病気
黄花ルピナスの病気
黄花ルピナスの害虫