- 原産:ブラジル/ウルグアイ
- 科:キョウチクトウ(Apocynaceae)
- 亜科:ガガイモ(Asclepiadoideae)
- 属:ルリトウワタ/オキシペタラム(Oxypetalum)
- 種:ルリトウワタ/カエルレウム(caeruleum)
- 同義語(synonym):Tweedia caerulea
- 流通名:ブルースター
- 別名:オキシペタラム・カエルレウム/ツィーディア(tweedia)/ツィーディア・カエルレア(Tweedia caerulea)
- 品種:ピンクスター(oxypetalum caeruleum ‘pink star’)
- 開花時期:5月~10月
- 花の色:桃色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:多年草/亜低木
- 草丈:約50~100cm
- 誕生花:3月8日/4月14日
- 花言葉:幸福な愛/信じあう心
- 用途:開花期間長い/切り花
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
オキシペタラム(ピンクスター)とは!?
オキシペタラム(ピンクスター)は柔らかな桃色の花が可愛らしい印象を与える魅力的な園芸品種です。花は一重咲きで、花弁は桃色、複花冠は白色をしています。
オキシペタラム(ブルースター)とは!?
オキシペタラム(ブルースター)は学名Oxypetalum caeruleum(Tweedia caerulea)、和名は「ルリトウワタ」で、別名では「オキシペタラム・カエルレウム」や「ツィーディア(tweedia)」とも呼ばれるブラジルおよびウルグアイが原産の多年草もしくは亜低木です。
オキシペタラム(ブルースター)の語源(由来)
- 属名のOxypetalumはラテン語で「鋭い」「酸」などを意味する「oxus」とラテン語で「花」を意味する「petalum」の2語からなります。
- 種小名のcaeruleumはラテン語で「青色」や「空色」を意味しており、花色に由来しています。
- ルリトウワタの由来は、花色が「ルリ(色)」をしている所や、ルリトウワタが「トウワタ」に似ているところからきています。
オキシペタラム(ブルースター)の特徴(魅力)
- オキシペタラム(ブルースター)は空の色を連想させる様な淡い青色の花と、白色の毛で覆われている柔らかな質感の葉、パステルグリーンの優しい色合いをもつ葉色などが魅力の植物です。
- パステル調の柔らかな花色や葉色、白色の毛で覆われふわふわとした質感から、ベビーグッズのような可愛らしい印象を与えるため、可愛らしい雰囲気のお庭などによくあいます。
- 花はふつう5弁花(八重咲き品種もある)で中央に筒状の複花冠があります。
- 花は布のように柔らかく一般的には青色(水色)をしています。
- 青色の他に白色・桃色の花色があります。
- 複花冠の先端は花弁よりも濃い色をしており濃い青色です。
- 花は布のように柔らかく一般的には青色(水色)をしています。
- 花は結婚式のブーケとしてよく利用されており、また切り花として楽しまれることもあります。
- オキシペタラム(ブルースター)は「幸福な愛」「信じあう心」と結婚式にピッタリなよい花言葉が並んでいます。
- 切り花としては管理の仕方にも左右されますが5~7日の日持ちがあります。
- 葉はハート形で白色の毛が密生しているためパステルグリーンの柔らかな外観をしています。
- 葉は柔らかな質感がありさわり心地がよいです。
- 茎は半ツル性の性質があり直立もしくはアーチ状に倒れる傾向があります。
- そのため倒れないように誘引される事がおおく、また切り戻しを行い倒れない範囲でコンパクトに楽しむことも可能です。
オキシペタラム(ブルースター)は草丈が約50(~100)cm、茎は下部でよく枝分かれして直立もしくはアーチ状に伸び、茎の色は緑色もしくは赤みを帯び、茎には白色の毛が密生します。葉序は対生葉序、葉色は緑色で白色の毛が密生しているため灰緑色の外観をしており、葉身の長さ約3(~6)cm、葉身の形は矢じり形です。花序は複集散花序、花冠は車形花冠(花冠筒部が短く先端が殆ど水平に開く)、花弁は5個、花弁の色は青色・桃色・白色があり、花冠中央には筒状に飛び出る副花冠があり、副花冠の先端は濃い青色をしています。果実は袋果(1枚の心皮からなり、成熟すると果皮は乾燥して、癒合してできた縫合線から縦に裂けて種子を放出します)、袋果は鞘状で長さ約8(~12)cmあります。種子は白色の長い冠毛をもちます。
オキシペタラム(ブルースター)の切り花の楽しみ方
- オキシペタラム(ブルースター)の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水揚げは水切りもしくは湯揚げか燃焼を行いましょう。
- 水揚げ後は花瓶に生けて飾ります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)に置くと日持ちがよくなります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りもしくは湯揚げか燃焼で水揚げを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~7日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
湯揚げ法
湯揚げ法とは、切り花の切り口をお湯の中と冷水につけて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
湯揚げは、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。またお湯で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
湯揚げの方法
- お湯(約60~100度)と冷水を準備します。
- 切り花の花や葉が湯気で弱らないように、新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分はお湯につけるため、茎の下部は新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- お湯(約60~100度)の中に切り口を付けて、切り口から空気が出てこなくなるのをまちます。お湯につける時間はおおよそ20~60秒です。
- お湯から切り花を出して、そのまま冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
燃焼法
燃焼法とは、切り花の切り口の先端を火で炙り炭化させた後に、冷水に漬けて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
燃焼は、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。また火で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
燃焼は湯揚げと原理が似ていますが、燃焼な向いているのは、茎が硬く水揚げが悪い花材等に向きます。水分を多く含んでいて柔らかい茎の花材には向きません。
燃焼の方法
- 切り花の花や葉が熱気で弱らないように、濡れた新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分は火につけるため、茎の下部は濡れた新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- 切り口の先端(約1~3cm)を火で炙り、炭化するまで待ちます。
- 切り口が炭化したら、火から離して、冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
オキシペタラム(ブルースター)の園芸品種の紹介
オキシペタラム(ピンクスター)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
オキシペタラム(ピンクスター)は日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向が理想です。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。
土壌の土質
オキシペタラム(ピンクスター)は通気性がよく適度に有機物が入る肥沃な壌土から砂壌土を好みます。雨の後もジメジメした状態が長く続いたり、浸水する様な土壌では根腐れを引き起こしたり生育不良を引き起こしやすいため、植え付けの前に土壌診断を行いしっかり土作りを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 土を適度に濡らして手にとり握って土塊を作り通気性・保水性を診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。必要に応じて田土や黒土などを入れ土壌を改善しましょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
オキシペタラム(ピンクスター)は日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向が理想です。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。
培養土
オキシペタラム(ピンクスター)は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性がよく適度に肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
地植え
オキシペタラム(ピンクスター)は比較的に乾燥に強いため、地植えしている場合は降水のみでも育てられます。ただし成長期に十分に水が与えられる事で最も成長がよくなるため、土の表面(数cm)が乾いてきたらしっかり水やりを行いましょう。
鉢植え
オキシペタラム(ピンクスター)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
オキシペタラム(ピンクスター)は成長期に肥料を施す事で、活発な成長を促す事ができます。肥料は春から夏にかけて、定期的に化成肥料を規定された量、施しましょう。
剪定のやり方
オキシペタラム(ピンクスター)の剪定は早春から春に行います。春に強めに剪定を行うと生産性の高い新しい茎の成長が促されます。
夏越しする方法
オキシペタラム(ピンクスター)は夏の暑さに強く基本的には夏越し対策不要で育てれます。ただし長雨にあたったりすると花弁や葉が傷みやすいため、長雨時などは軒下などに移動した方がよいでしょう。
冬越しする方法
Hardiness:10b~11a
オキシペタラム(ピンクスター)は基本的に霜に耐えられません。そのため冬越しさせたい場合は、寒さ対策や霜対策などが必要になります。
オキシペタラム(ピンクスター)の冬越し対策
- 軽い霜が降りる地域であらば、霜対策として腐葉土などでマルチングをしたり、不織布などを被せると冬越し出来る可能性があります。
- 鉢植えで育てている場合は、霜の当たらない軒下に移動したり、凍結が心配な場合は屋内や温室に移動したりするとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
オキシペタラム(ピンクスター)は挿し芽によって増やす事ができます。
オキシペタラム(ピンクスター)の挿し芽の手順
- 挿し芽の時期は生育が活発で発根力が高い晩春から夏が適します。
- 茎に弾力があり健康な茎をカットします。
- 挿し穂 の長さ約7cmにわけしましょう。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 挿し穂の切り口を水の中に30分程浸けて水揚げと白色の樹液(固まると水揚げ悪化の原因になる)を出します。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 水揚げが終わったら、挿し穂の切り口を下にして培養土の中に挿しましょう。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりをしっかり行い管理しましょう。
播種で増やす
オキシペタラム(ブルースター)の種蒔の方法
播種時期:3月~6月・9月~10月
発芽適温:約20~25度
発芽日数:
発芽条件:
オキシペタラム(ブルースター)は果実(袋果)が成熟すると、乾燥して癒合してできた縫合線が縦に裂け種子を出すため、これを採取して基本的にはすぐに撒きます。
種まき手順
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。
- もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に撒き薄く覆土します。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
オキシペタラム(ブルースター)の病気
- 萎凋病
- 白絹病
- 青枯病
- 疫病
オキシペタラム(ブルースター)の害虫
- アブラムシ