- 原産:日本/中国/朝鮮
- 科:バラ(Rosaceae)
- 亜科:サクラ(Amygdaloideae)
- 属:シロヤマブキ(Rhodotypos)
- 種:シロヤマブキ(scandens)
- 別名:ブラック・ジェットビード(Black Jetbead)/ジェットビード(Jetbead)/ジェットベリー・ブッシュ(Jetberry Bush)/ホワイト・ケリア(White Kerria)
- 開花時期:4月~5月
- 花の色:白色〇
- 葉の色:緑色●
- 分類:落葉低木
- 草丈:約100~200cm
- 誕生花:5月20日
- 花言葉:気品/薄情
- 用途:日陰植物
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
シロヤマブキとは!?
シロヤマブキは学名Rhodotypos scandens、別名では「ブラック・ジェットビード(Black Jetbead)」や「ジェットビード(Jetbead)」などとも呼ばれる日本および中国、朝鮮が原産の落葉低木です。日本では本州の中国地方に分布しており、石灰岩地に自生しています。
シロヤマブキの語源(由来)
- 属名のRhodotyposはギリシャ語で「バラ」を意味する「rhodon」と「誤植」を意味する「typos」の2語からなり、バラ属の植物に似ていることからきています。
- 種小名のscandensはラテン語で「登る」を意味しています。
- シロヤマブキの由来は、近縁のヤマブキに似ており、シロヤマブキが黄色の花ではなく白色の花を咲かせる所からきています。
シロヤマブキの特徴(魅力)
- シロヤマブキは枝が途中で湾曲して優雅に広がる樹形や、春に開花する白花を鑑賞する目的で育てられる植物です。
- 樹形は株立ち状で、地際から何本も枝が伸びて広がります。
- 枝は直立もしくは湾曲しながら横へと広がるため、自然と優雅な樹形をつくります。
- 花は春になると開花して枝(側枝)の頂部に白色の花を咲かせます。
- 葉は葉脈が深く、縁部分にギザギザとした重鋸歯があります。
- シロヤマブキとヤマブキは近縁でよく似ておりしばしば比較される事があります。
- シロヤマブキは白花を咲かせます。
- ヤマブキは黄花(1部園芸品種は白花を咲かせる)を咲かせます。
- シロヤマブキの花は花弁が4枚です。
- ヤマブキは5枚の花弁があります。
- シロヤマブキは葉が対生につきます。
- ヤマブキは葉が互生につきます。
- シロヤマブキは白花を咲かせます。
- シロヤマブキは木陰などにも自生しており耐陰性があるためシェードガーデン等に利用する事が可能です。
シロヤマブキの樹高は約100(~200)cm、樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)で、茎は直立もしくは途中で湾曲する傾向にあります。葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身の大きさは長さ約4.5(~10)cm、葉身の形は卵形、縁部分に鋸歯があります。花序は頂花、花の大きさは直径約3(~4.5)cm、花弁の色は白色、花弁は4個、雄蕊は多数、雌蕊は4個あります。果実は核果(薄い外果皮・多肉質な中果皮・殻状の硬い内果皮がある)です。
シロヤマブキの育て方
花壇の土づくり
日当たり
シロヤマブキは西日の当たらない半日影で育てる事が理想です。日向で育てる事も出来ますが、乾燥を苦手にしているため水分管理には注意が必要です。また明るい日陰でも育てる事が出来ます。
作土層
シロヤマブキがしっかり根を張り健康な成長するには、十分な深さの作土層(表層にある柔らかな土)が必要です。深さ約30cmまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除いておきましょう。
土壌の土質
シロヤマブキは通気性と保水性のバランスがよく肥沃な壌土を好みます。基本的には幅広い土壌で育てる事が出来ますが、粘土質な土壌は生育不良を引き起こす可能性があるため避けた方がよいでしょう。植え付け前にしっかり土壌診断を行い、通気性と保水性のバランスがよく肥沃な壌土に改善してから植え付けを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
シロヤマブキは西日の当たらない半日影で育てる事が理想です。日向で育てる事も出来ますが、乾燥を苦手にしているため水分管理には注意が必要です。また明るい日陰でも育てる事が出来ます。
培養土
シロヤマブキは一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+鹿沼土(小粒)+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
シロヤマブキは乾燥をやや苦手にしており、やや湿り気のある土壌を好みます。そのため地植えしてる場合でも、極端に乾燥する夏などは定期的な水やりが必要です。水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。
肥料の与え方
シロヤマブキは有機物を含んだ肥沃な土壌であれば多くの肥料を必要としません。必要に応じて毎年晩冬から早春に1回、肥料(寒肥)と土質を改善する堆肥を与えましょう。
元肥(寒肥)
寒肥は元肥と同様に肥効が長い物を選びましょう。具体的には配合肥料や緩効性肥料を選びます。また肥料の成分も元肥と同様に水平型肥料(窒素・リン・カリがバランスよく入る)を選びます。
寒肥の施し方は株元から少し離した場所に何ヶ所か数cmの穴を掘り、その中に肥料を施すか、もしくは土の上に置き肥しましょう。
堆肥
堆肥は有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。自然な循環のない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
堆肥の与え方
堆肥は寒肥を与える時期(初冬から晩冬の間)に一緒に与えると良いでしょう。株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って埋めましょう。
剪定のやり方
シロヤマブキは剪定せずに育てる事も可能ですが、枝が枯れたり樹形が乱れる事もあるため必要に応じて剪定をおこないましょう。
花後の剪定
- シロヤマブキの剪定は花後(4月~5月)に行います。
- 株全体を観察して【枯れた茎・損傷した茎(折れてる茎等)・病気の茎】を探しこれを根元付近から間引き剪定して取り除きます。
- 古い枝は生産性が落ちるため、必要に応じて根元付近から間引き剪定して、新しい枝の成長をうながしましょう。
- 著しく徒長して外観を乱す太い枝なども必要に応じて剪定します。
- 普通は根元から間引き剪定しますが、枝分かれした部分や根元付近の節の上で切り戻し剪定する事も可能です。
夏越しする方法
シロヤマブキは夏の暑さに強い一方で、乾燥を苦手にしています。そのため、地植えしてる場合でも土の表面が乾燥してきたら水やりをしっかり行いましょう。特に鉢植えで育てている場合は、乾燥がより早くなるため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:4b~9a
シロヤマブキは耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
シロヤマブキは挿し木や株分けによって増やす事ができます。
挿し木の方法
- シロヤマブキの挿し木時期は晩春から初夏が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約7~10cmにわけします。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂の切り口を水の中に30分程浸けて水揚げを行います。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 水揚げした挿し穂の切り口に発根促進剤をつけます。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
株分け手順
- シロヤマブキの株分け時期は春もしくは秋が最適です。
- スコップを使い出来るだけ根が傷まないように慎重に株を掘りあげます。
- 株に数個の芽もしくは枝をつけるようにしてハサミやノコギリ等を使い切り分けます。
- 株分けしたらそれぞれの株を植え直して水をたっぷり与えましょう。
播種で増やす
シロヤマブキの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
シロヤマブキの病気
シロヤマブキの害虫