アンミは属の中に約6種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、レースの編み物などにも例えられる上品な花姿が魅力的なレースフラワー(ドクゼリモドキ)、花が半球状に密に集まりボリュームある豪華な花を咲かせるアンミ(ビスナガ)等が親しまれています。
アンミ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
アンミの主な種の目次
レースフラワー(ドクゼリモドキ)の特徴や園芸品種
- 原産:エジプト
- 学名:Ammi majus
- 草丈:約30~150cm
- 分類:一年草
- 開花時期:5月~7月
- 花色:桃色●紫色●白色〇
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 誕生花:2月17日/3月15日/5月7日
- 花言葉:繊細/可憐な恋
- 用途:切り花
レースフラワー(ドクゼリモドキ)とは!?
レースフラワー(ドクゼリモドキ)は学名Ammi majus、 一般的に流通する際は「レースフラワー」の名称で呼ばれており、レースフラワーは花の形が似ている幾つかの種(ドクゼリモドキ/ノラニンジン(Daucus carota)/オルラヤ属/Ptilimnium nuttallii等)の総称です。
ドクゼリモドキは別名では「アンミ・マユス」や「ビショップ・レース(bishop’s lace」等とも呼ばれており、エジプトを原産とする一年草です。
レースフラワー(ドクゼリモドキ)の語源(由来)
- 属名のAmmiは、古代ギリシアでこの属の植物を意味する「ἄμμι」に由来します。
- またギリシャ語で「砂」を意味する「ammos」からきているとも言われており、ナイルデルタや地中海に起源がある事に由来するとも言われています。
- 種小名のmajusはラテン語で「より大きい」「巨大な」を意味します。
- ドクゼリモドキの由来は、花や葉の形がドクゼリに似ている所からきています。
レースフラワー(ドクゼリモドキ)の特徴(魅力)
- レースフラワー(ドクゼリモドキ)は、レースの名前に恥じない上品な花と、羽状に裂ける装飾的な葉が魅力的な1年生の植物です。
- 花は非常に小さな花が茎の頂部で平面的(複散形花序)に集まり直径4~15cmの大きな花を咲かせます。
- 小花と小花の間には均一な空間があり光を通すため、透かし模様が入るレースの編み物の様な上品で繊細な印象を与えます。
- 葉は上部にいくほど細かく裂け細くなるため雑多な印象を与えず、洗練された印象を与えます。
- 葉は下部ほど大きくなり裂ける回数も1~2回と少なく、上部は葉が細くなり裂ける回数も2~3回と増えます。
- 花は収穫して切り花やフラワーアレンジメントの素材として利用されます。
- 花は白色でレースの編み物の様な形をしているため、部屋に飾ることで清潔感や上品な雰囲気をつくります。
- フラワーアレンジメントとして花束やブーケ等に利用すると、ふんわりとしたボリュームと質感を与え、かすみ草のように他の花と上手く調和します。
- 切り花やフラワーアレンジメントとして楽しむ場合は持続的に収穫するため週をまたぎ数回にわけて種を撒くとよいかもしれません。
- レースフラワー(ドクゼリモドキ)は一年草ですが、こぼれ種が地面に落ちて自然に芽生えてくる事も多いです。
レースフラワー(ドクゼリモドキ)は草丈が約30(~150)cm、根は直根性、茎は直立して、斜上に分枝します。葉序は互生葉序、葉色は緑色、下部の葉身は羽状複葉もしくは2回羽状複葉、上部の葉身は2回羽状複葉もしくは3回羽状複葉、小葉は楕円形(~狭楕円形)もしくは倒卵形(~倒披針形)、縁部分に鋸歯があります。花序は複散形花序、複散形花序は直径約4(~15)cm、複数の散形花序が集まる複合花序です。花は花弁が5個、花弁の色は白色、雄蕊は5個、雌蕊は1個です。果実は楕円形で直径約0.2cm、目立つ稜があります。
レースフラワー(ドクゼリモドキ)の切り花の楽しみ方
- 収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫は花(小花)が半分以上が開き、茎に弾力が出てきたタイミングで行うとよいでしょう。あまり収穫が早いと萎れやすくなります。
- 茎に付いた葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて全て取り外しましょう。
- 水揚げは水切りもしくは湯揚げを行います。
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 延命剤の効果によって蕾が開きやすくなったり腐敗が抑制され日持ちが長くなります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りもしくは湯揚げを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約3~7日です。
水切り
水切りとは茎の根元を水の中に浸けた状態で、茎の根元から上に約1~5cmの部分でハサミを使い斜めにカットして、吸水面を広げる水揚げ方法です。水切りを行う目的は「細菌」「空気」「その他」が原因で茎が詰まり水揚げが悪くなってる部分を、水の中で切り戻して正常な状態に戻し水揚げを改善する事です。水切りは水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。
湯揚げ
湯揚げとは約80度に沸騰させたお湯に切り花の切り口をつけて、内部の気泡(空気)を膨張させて外に押し出し、水揚げを改善する方法です。
①湯上げする際は熱や水蒸気が余計な部分に当たらないように切り花の下部(約20cm)を残して花全体を新聞紙で包みます。
②切り花をお湯につけた後は冷水に浸ける必要があるため、予めバケツ等に冷水を入れて準備しておきましょう。
③鍋で沸騰させたお湯(約80度)に約30秒ほど切り花の切り口をつけましょう。
④お湯に浸け終わったら予め準備しておいた冷水に浸けて2時間程度水揚げを行います。
⑤水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い再度花瓶に生けて楽しみます。
おすすめの延命剤
- 花に十分な栄養を与え、花を大きく咲かせ、蕾をしっかり開かせます。
- 水のみと比べて切り花の日持ちが大幅に長くなります。
- pHを下げて雑菌の増殖を抑制して、水揚げを促進します。
- 萎凋や変色を抑制します。
- 花瓶の中の水のぬめりを抑え水を清潔に保ちます。
- 全ての切り花に利用できます。
レースフラワー(ドクゼリモドキ)の園芸品種の紹介
アンミ(ビスナガ)の特徴や園芸品種
- 原産:ヨーロッパ/アジア/北アフリカ
- 学名:Ammi visnaga(synonym:Visnaga daucoides)
- 草丈:約50~120cm
- 分類:一年草
- 開花時期:5月~7月
- 花色:白色〇
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:切り花
アンミ(ビスナガ)とは!?
アンミ(ビスナガ)は学名Ammi visnaga(synonym:Visnaga daucoides)、 別名では「トゥースピック・プラント(toothpick -plant)」や「トゥースピック・ウィード(toopickweed)」等とも呼ばれるヨーロッパおよびアジア、北アフリカが原産の一年草です。
アンミ(ビスナガ)の語源(由来)
- 属名のAmmiは、古代ギリシアでこの属の植物を意味する「ἄμμι」に由来します。
- またギリシャ語で「砂」を意味する「ammos」からきているとも言われており、ナイルデルタや地中海に起源がある事に由来するとも言われています。
- 種小名のvisnagaの由来はスペイン語の「biznaga」からきています。
アンミ(ビスナガ)の特徴(魅力)
- アンミ(ビスナガ)は、半球状に小花が密に集まるボリュームある花姿と、花の重さにも耐える丈夫な茎、繊細な印象を与える細い線形の葉などが特徴の一年草です。
- 茎はやや太めで力強い印象を与えますが、丈夫で大きな花を支えることが出来ます。
- 花は非常に小さな花が茎の頂部で半球状(複散形花序)に密に集まり直径4~12cmの大きな花を咲かせます。
- 小花と小花の間には空間が少ないためボリュームある豪華な花姿をつくります。
- 葉は非常に細く羽状に裂けているため、光や風をよく通し、霞がかかったような柔らかで繊細な印象を与えます。
- 花は収穫して切り花やフラワーアレンジメントの素材として利用されます。
- アンミ(ビスナガ)の白色の花は大きく豪華なため、切り花を部屋に飾ることで清潔感や華やかな印象を与えます。
- 切り花やフラワーアレンジメントとして楽しむ場合は持続的に収穫するため週をまたぎ数回にわけて種を撒くとよいかもしれません。
- アンミ(ビスナガ)の結実した小花柄は爪楊枝として、幾つかの地域(エジプト等)で利用されたり販売されたりしています。
- そのため、英名では爪楊枝の植物を意味する「toothpick plant」と呼ばれたりします。
- アンミ(ビスナガ)は一年草ですが、こぼれ種が地面に落ちて自然に芽生えてくる事も多いです。
アンミ(ビスナガ)は草丈が約50(~120)cm、根は直根性、茎は直立して、斜上に分枝します。葉序は互生葉序、葉色は緑色、葉身の長さ約5(~20)cm、葉身の形は1(~3)回羽状複葉、小葉は線形もしくは披針形です。花序は複散形花序、複散形花序は直径約4(~12)cm、複数の散形花序が集まる複合花序です。花は花弁が5個、花弁の色は白色です。果実は楕円形で直径約0.2cm、目立つ稜があります。
アンミ(ビスナガ)の切り花の楽しみ方
- 収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫は花(小花)が半分以上が開き、茎に弾力が出てきたタイミングで行うとよいでしょう。あまり収穫が早いと萎れやすくなります。
- 茎に付いた葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて全て取り外しましょう。
- 水揚げは水切りもしくは湯揚げを行います。
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 延命剤の効果によって蕾が開きやすくなったり腐敗が抑制され日持ちが長くなります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りもしくは湯揚げを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約3~7日です。
水切り
水切りとは茎の根元を水の中に浸けた状態で、茎の根元から上に約1~5cmの部分でハサミを使い斜めにカットして、吸水面を広げる水揚げ方法です。水切りを行う目的は「細菌」「空気」「その他」が原因で茎が詰まり水揚げが悪くなってる部分を、水の中で切り戻して正常な状態に戻し水揚げを改善する事です。水切りは水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。
湯揚げ
湯揚げとは約80度に沸騰させたお湯に切り花の切り口をつけて、内部の気泡(空気)を膨張させて外に押し出し、水揚げを改善する方法です。
①湯上げする際は熱や水蒸気が余計な部分に当たらないように切り花の下部(約20cm)を残して花全体を新聞紙で包みます。
②切り花をお湯につけた後は冷水に浸ける必要があるため、予めバケツ等に冷水を入れて準備しておきましょう。
③鍋で沸騰させたお湯(約80度)に約30秒ほど切り花の切り口をつけましょう。
④お湯に浸け終わったら予め準備しておいた冷水に浸けて2時間程度水揚げを行います。
⑤水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い再度花瓶に生けて楽しみます。
おすすめの延命剤
- 花に十分な栄養を与え、花を大きく咲かせ、蕾をしっかり開かせます。
- 水のみと比べて切り花の日持ちが大幅に長くなります。
- pHを下げて雑菌の増殖を抑制して、水揚げを促進します。
- 萎凋や変色を抑制します。
- 花瓶の中の水のぬめりを抑え水を清潔に保ちます。
- 全ての切り花に利用できます。
アンミ(ビスナガ)の園芸品種の紹介