- 原産:日本/北東アジア
- 科:キンポウゲ(Ranunculaceae)
- 属:クレマチス(Clematis)
- 種:パテンス(patens)
- 別名:カザグルマ
- 品種:フランシスカマリー
- 開花時期:5月~6月(10月まで再開花する事もあります)
- 花の色:青色●紫色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:落葉ツル性木本
- 分類①:パテンス系
- 分類②:早咲き大輪系
- 登攀方法:まきヒゲ
- 草丈:約150~250cm
- 誕生花:5月10日/5月12日
- 花言葉:精神的な美しさ/美しい心/旅人の喜び/策略
- 用途:開花期間長い/壁面緑化/切り花
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
クレマチス(フランシスカマリー)とは!?
クレマチス(フランシスカマリー)は、やや盛り上がるように咲く八重咲きの花姿と、静かで優雅な印象を与える青みを帯びた紫色の花色が魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さ約150~250cmに成長します。
クレマチス(パテンス系)とは!?
クレマチス(パテンス系)は学名Clematis patens、別名では「カザグルマ」とも呼ばれる日本および北東アジアが原産の落葉ツル性木本です。
クレマチス(パテンス系)の語源(由来)
- 属名のClematisは古代ギリシア語で「ツル」「枝」を意味する「κληματῐ́ς(klematis)」を意味しており、成長習慣に由来します。
- 種小名のpatensはラテン語で「開いた」「開いている」を意味しています。
- 和名カザグルマの由来は花の形が「風車」に似ている所からきています。
クレマチス(パテンス系)の特徴(魅力)
- クレマチス(パテンス系)は、萼片8個が平開して並び「風車」のような外観の花姿をつくる所と、比較的に早咲きする性質、直径20cmに達する事もある巨大な花が魅力的な植物です。また多くのクレマチスと同様に他の植物や物体に絡みながら成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があります。
- 園芸では、大きく平開して咲く花を鑑賞する目的や、ツルをトレリスなどに絡ませて壁面緑化などとして利用する目的で育てられます。
- 樹形はツル性、茎は基本的に自立せず、他の植物や物体に接触すると葉柄を巻き付けて茎を固定します。
- そのため、トレリスやオベリスク等の資材を準備して育てる必要があります。
- 開花はふつう晩春から初夏に咲きますが、軽く剪定する事で再開花する事があります。
- 花は萼片がふつう8個あり、萼片は花弁のように大きく平開するため華やかな印象を与えます。※萼片の数は変異するため一概ではありません。
- 花中央には雄蕊が多数ありますが、雄蕊は花弁化する事も多く八重咲きする品種もあります。
- 葉は小葉が幾つも集まり羽状に広がる形からレースの編み物の様な繊細な印象を与えます。
- 葉柄はまきヒゲ(葉まきヒゲ)としての機能があり、他の植物や物体に葉柄を巻き付けて茎を支える働きがあります。
クレマチス(パテンス系)の樹形はツル性、茎の長さは約200~400cm、茎の色は緑色もしくは赤みを帯びます。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉柄はあり、葉身は羽状複葉、羽状複葉は小葉が3(~5)個、小葉は卵形、ふち部分は全縁もしくは浅裂(~深裂)します。※葉柄は、まきヒゲ(葉まきヒゲ)になっており、他の植物や物体に葉柄を巻き付けて植物体を固定します。
花序は腋花、花は直径7(~20)cm、萼片は花弁状、萼片の長さ約4(~8)cm、萼片の数は4(~8)個、萼片の色は白色・青色・紫色・赤色・桃色・黄色・緑色があります。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)、痩果は卵形、羽毛状の花柱が多数残ります。
クレマチスの切り花の楽しみ方
- 切り花の収穫は花が十分水分を含んでいる朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫のタイミングは花が半分以上開いたタイミングで行うと日持ちが長くなります。
- 茎に付いた葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて全て取り外しましょう。
- クレマチスは水揚げを少し苦手にしています。そのため根元叩きを行った後に湯揚げを行い、深水した状態で冷暗所に1時間ほど置いて水揚げをします。
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 管理は必要に応じて数日ごとに切り戻しと根元叩きを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約5~14日です。
根元割り法・根元叩き法
根元割り法・根元叩き法とは、硬い茎や枝の根元に縦にハサミを入れて割る、または金槌などで硬い茎や枝の根元を叩いて潰して、水揚げする方法です。
根元割り・根元叩きをする事で、吸水する場所の面積が増えて、吸水力が高まり水揚げしやすくなります。
根元割り
- 切り花の根元をハサミを使って斜めにカットします。
- カットした切り口に対して垂直に、ハサミを入れて、十時に切れ込みをいれます。
根元叩き
切り花の切り口を、金槌で叩いて潰します。
湯揚げ法
湯揚げ法とは、切り花の切り口をお湯の中と冷水につけて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
湯揚げは、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。またお湯で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
湯揚げの方法
- お湯(約60~100度)と冷水を準備します。
- 切り花の花や葉が湯気で弱らないように、新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分はお湯につけるため、茎の下部は新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- お湯(約60~100度)の中に切り口を付けて、切り口から空気が出てこなくなるのをまちます。お湯につける時間はおおよそ20~60秒です。
- お湯から切り花を出して、そのまま冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
深水法
深水法とは、深い水の中に切り花を漬けて水揚げする方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
深水は、深い水の中に切り花をつけるため、水圧が高まり、水上がりがとてもよくなります。また茎や葉からも水分を吸水するため、萎れが素早く改善します。
深水は水の吸い上げが弱い花材(バラ・ダリア・ラナンキュラス等)でよく行われます。また茎や葉が繊細な植物で深水をすると傷むため、基本的に茎葉が丈夫な花材で行います。
深水のやり方
- バケツの中に切り花が半分程度浸かる程度の水をいれておきます。
- 切り花を新聞紙で包みながら、花や葉が潰れない程度で、しっかり立つように固定して、茎の下部数cmを新聞紙から出しておきます。
- 切り花の切り口を水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- バケツの中に切り花が半分以上浸かる様にして入れておき、水揚げのため一から数時間程度放置します。
- 水揚げが終わったら花瓶の中に生けて楽しみます。
クレマチス(パテンス系)の園芸品種の紹介
- ゆきおこしは、花の直径が10~15cmと大きく、八重咲きするため、豪華な印象を与える花姿となります。また白色もしくは薄い緑色の花色が爽やかで柔らかな印象を与えるため清潔感のあるお庭やロマンチックな雰囲気のあるお庭などによくあう園芸品種です。樹形はツル性、高さは約100~300cmに成長します。
- ピール(Clematis patens ‘piilu’)は、一株の中に一重咲き・八重咲き(半八重咲き)の花が入り交じり、ロマンチックな印象を与える濃い桃色と薄い桃色の2色の花色が魅力的な園芸品種です。花は1番花は八重咲きする傾向が高く、開花が進むと一重咲きになります。花色はふち部分が薄い桃色となるため、濃い桃色と薄い桃色のグラデーションをつくります。樹形はツル性、高さは約180cmまで成長します。
- マルチブルー(Clematis patens ‘multi blue’)は、花の直径が約8~13cmと大きいため豪華な雰囲気をつくり、また八重咲きする花姿が華やかな印象を与える園芸品種です。また花色は青みを帯びる紫色をしているため、落ち着いた印象と上品な雰囲気をつくります。樹形はツル性、高さ約150~350cmに成長します。
- アークティック・クイーン(Clematis patens ‘arctic queen’)は、清潔感や明るく輝くような印象を与える真っ白な花色と、直径約10~15cm、巨大で八重咲きする豪華な花姿が魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さ約150~300cmに成長します。
- ダッチェス オブ エジンバラ(Clematis patens ‘duchess of edinburgh’)は、中央にクリーム色の雄蕊が集まり、外側で真っ白な花弁が幾重にも集まり八重咲きの花姿が魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さ約250~350cmに成長します。
- ベルオブウォーキング(Clematis patens ‘belle of woking’)は、繊細で上品な印象を与える薄い紫色の花色と、花の大きさが直径10~15cm、豪華な印象を与える八重咲きの花姿が魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さ約150から350cmに成長します。
- レッドスター(Clematis patens ‘red star’)は、クレマチスでは珍しい真っ赤な花を咲かせる所が特徴です。発色のよい赤色の花色は遠くからでも目をひく華やかさがあり、また花は八重咲きして盛り上がるため豪華な雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さ約200cmまで成長します。
- エンプレス(Clematis patens ‘empress)は、花の直径が約10~15cmと大きいため遠くからでも目立ち華やかな印象を与える所が特徴で、また8個の大きく平開する萼片とぽんぽん状の花弁・雄蕊がボリューミーな花姿をつくる魅力的な園芸品種です。花色は、萼片が薄い桃色に濃い桃色の筋状の班が入り、中央の細い花弁と雄蕊は薄い桃色と黄色と橙色の3色が入り交じります。また花は、萼片が落ちても中央の針状の細い花弁・雄蕊は残るため長く楽しめる所も魅力です。樹形はツル性、高さ約150~250cmまで成長します。
- 紫宸殿は、花色が非常に濃い紫色をしているため落ち着いた印象と優雅な雰囲気をつくり、また花の大きさが直径約10~15cm、八重咲きする花姿が豪華な雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。
- ドクターラッペル(clematis ‘doctor ruppel’)は、直径が15cmを超える事もある巨大な花を咲かせる所が特徴です。花は萼片がふつう8個、萼片は成熟するにつれてふち部分が波打つ傾向にあり、優雅な印象を与えます。また花色は薄い桃色と濃い桃色の2色の花色になるため、可愛らしい印象を与えたり、ロマンチックな雰囲気を作り出します。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
- フランシスカマリーは、やや盛り上がるように咲く八重咲きの花姿と、静かで優雅な印象を与える青みを帯びた紫色の花色が魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さ約150~250cmに成長します。
- 彗星は、花弁が規則正しく重なるように放射状に広がるため洗練された印象や豪華な雰囲気をつくる花姿となり、また青みを帯びた紫色の花色が落ち着いた印象や上品な雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。
- バイオレットエリザベスは、直径が15cmを超える事もある巨大な花と、八重咲きする豪華な花姿、ロマンチックな印象を与える薄い桃色の花色が魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さ約150~250cmに成長します。
- ルリオコシは、花弁がぽんぽんのように丸みを帯びて集まり可愛らしい外観の花姿をつくる園芸品種です。花は八重咲き、花色は薄い紫色をしています。薄い紫色の花色は、繊細でシックな印象を与えたり、心や体が癒される雰囲気をつくります。そのため、緊張が解れリラックス出来るようなお庭や、シックで落ち着いた雰囲気のあるエレガントなお庭などにおすすめです。樹形はツル性、高さ約150~250cmに成長します。
- リトルマーメイドは、可愛らしい印象を与える桃色の萼片と、解放的な印象を与える黄色の雄蕊の対比が魅力的な園芸品種です。花は半八重咲き、花色は萼片が桃色、雄蕊は黄色をしています。樹形はツル性、高さ約250cmあります。
- 天空は、花の大きさがやや小ぶりな一方で、花弁が重なり八重咲きするため、可愛らしい印象を与えながら華やかな雰囲気もつくる園芸品種です。薄い紫色の花色は、繊細でシックな印象を与えたり、心や体が癒される雰囲気をつくります。そのため、緊張が解れリラックス出来るようなお庭や、シックで落ち着いた雰囲気のあるエレガントなお庭などにおすすめです。樹形はツル性、高さ約150~250cmに成長します。
- ラプソディー(clematis ‘rhapsody’)は、成熟するにつれて色が濃くなる青紫色の花色が魅力の園芸品種です。花は直径が約10~12cm、萼片は6個、萼片の色は青紫色、雄蕊は黄色をしています。樹形はツル性、高さ約150~300cmに成長します。
- ブルーライト(clematis ‘bluelight’)は、咲き進むにつれて花の中央の花がポンポンのような可愛らしい外観、もしくは綺麗な八重咲きの花姿がつくられる園芸品種です。花色は中央の花弁が黄色をしているため、青色と黄色の2色の明るい対比が楽しめます。樹形はツル性、高さ約150~300cmに成長します。
- ザ・プレジデント(clematis ‘the president’)は、花の直径が15cmを超える事もあるため非常に華やかな印象を与えます。また艶やかな印象を与える赤みを帯びる紫色の花色が、優雅な雰囲気や気品のある雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花は萼片が5個~8個の一重咲き、花色は紫色、樹形はツル性、高さは約150~300cmに成長します。
- ハーモニー(clematis ‘Harmony’)は、花の直径が約10~15cmと大きいため遠くからでも目立ち華やかな印象を与えます。また薄い桃色の花色が、可愛らしい印象やロマンチックな雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さは約100~200cmに成長します。
- マリアルイスヤンセンは、フリルのドレスのように萼片のふち部分が波打つため、優雅な印象を与える花姿となり、また赤みを帯びる紫色の花色が気品のある雰囲気をつくる園芸品種です。花は萼片が6個~8個の一重咲き、花色は紫色です。樹形はツル性、高さは約100~200cmに成長します。
- エルサスパスは、花の直径が15cmを超える事もあるため非常に華やかな花姿となり、また紫色の花色が気品を感じさせる魅力的な園芸品種です。花は萼片が6個~8個の一重咲き、花色は紫色、樹形はツル性、高さは約100~200cmに成長します。
- ジリアンブレイズ(clematis ‘Gillian Blades’)は、花の萼片がフリルのドレスのように波打つため、優雅な印象を与える花姿をつくります。また真っ白な花色が、輝いている様な明るい印象を与えたり清潔感を感じさせるため、洗練された品の良いお庭などによくあう園芸品種です。花は萼片が6個~8個の一重咲き、花色は白色です。樹形はツル性、高さは約100~250cmに成長します。
- ザ・ファーストレディーは、花の直径が15cmを超える事もあるため非常に華やかな印象を与える花姿となり、また萼片のふち部分が波打つためフリルドレスのような優雅な雰囲気をつくる園芸品種です。花は萼片が5個~8個の一重咲き、花色は薄い紫色で中央に赤紫色の筋が入る事があります。樹形はツル性、高さは約150~300cmに成長します。
- ビーズジュビリー(clematis ‘Bees Jubilee’)は、花の直径が15cmを超える事もあるため非常に華やかで存在感のある花姿となり、また薄い桃色と濃い桃色の2色の花色が、可愛らしい印象やロマンチックな雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花は萼片が6個~8個の一重咲き、花色は薄い桃色に濃い桃色の絞りが入ります。樹形はツル性、高さは約150~400cmに成長します。
- 風の忘れ物は、睡蓮の花を思わせるような丸みを帯びた可愛らしい花姿や、緑色から白色へと変化していく爽やかな花色が魅力的な園芸品種です。花の大きさは直径10~15cm、形は八重咲き、花色は緑色から白色へと変化します。樹形はツル性、高さは約150~200cmに成長します。
- 千の風は、先の尖る花弁が幾重にも重なり八重咲きするため、洗練された印象や豪華な雰囲気をつくる花姿となります。また緑色から白色へと変化する花色は、瑞々しく爽やかな印象を与えるため、心を癒すような落ち着いたお庭やナチュラルな雰囲気のお庭などによくあうでしょう。
- イワンオルソンは、萼片がほんのりと紫色に染まり、薄い紫色と白色の二色の花色が繊細な印象を与える園芸品種です。花の大きさは直径約10~15cm、萼片は6個~8個の一重咲き、花色は白色でふち部分に薄い紫色の覆輪が入ります。樹形はツル性、高さは約150~250cmに成長します。
- 赤富士は、クレマチスでは珍しい赤色の花を咲かせる所が特徴です。発色のよい赤色の花色は遠くからでも目をひく華やかさがあり、また花は八重咲きして盛り上がるため豪華な雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さ約200cmまで成長します。
- フラウスザンネは、萼片のふち部分がクネクネと波打つため「クラゲ」などを連想させるような個性的な外観をつくり、ほんのりと桃色に染まる花色がロマンチックな雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花は直径約10~15cm、萼片は約6~8個の一重咲き、花色は白色と桃色の2色です。樹形はツル性、高さ約100~200cmに成長します。
- アンドロメダ(clematis ‘andromeda’)は、花の直径が15cmを超える事もあるため非常に華やかで存在感のある花姿となり、また一株の中に一重咲き・八重咲き(半八重咲き)の花が入り交じるため、賑やかな雰囲気をつくります。花色は薄い桃色の萼片に濃い桃色の筋状の絞りが入るため、可愛らしい印象やロマンチックな雰囲気を感じさせます。樹形はツル性、高さは200~300cmに成長します。
- 火炎は、その名前からも分かる通り「火炎」を連想させるような独特な花色が特徴の園芸品種です。花色はややくすんだ色合いをしており、赤色・薄い赤色・緑色の3色で構成されています。樹形はツル性、高さ約100~200cmに成長します。
- ミゼット・ブルーは、四季咲き性が強く多花性のため、長く花を楽しめる所が魅力です。また花は直径が15cmを超える事もあるため非常に華やかな印象となり、紫色の花色が静かで優雅な雰囲気を漂わせます。樹形はツル性、高さは約100~200cmに成長します。
- スノーパラダイスは、清潔感を感じさせる真っ白な花弁状の萼片と、上品な印象を与える紫色の雄蕊が、洗練された雰囲気や気品を感じさせる魅力的な園芸品種です。花は萼片が6~8個の一重咲き、花色は白色です。樹形はツル性、高さ約100~250cmに成長します。
- マズリーは、花弁が盛り上がるように幾重にも重なり丸みを帯びた可愛らしい外観の花姿をつくる魅力的な園芸品種です。花は八重咲き、花色は薄い紫色をしています。薄い紫色の花色は、繊細でシックな印象を与えたり、心や体が癒される雰囲気をつくります。そのため、緊張が解れリラックス出来るようなお庭や、シックで落ち着いた雰囲気のあるエレガントなお庭などにおすすめです。樹形はツル性、高さ約150~300cmに成長します。
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クレマチスの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
クレマチスの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2021】
クレマチス(フランシスカマリー)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
クレマチス(フランシスカマリー)は日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向で育てる事が理想です。また3時間から5時間の半日影までで育てられます。
土壌の土質
クレマチス(フランシスカマリー)は通気性と保水性のバランスがよく肥沃な壌土を好みます。基本的には幅広い土壌で育てる事が出来ますが、粘土質な土壌は生育不良を引き起こす可能性があるため避けた方がよいでしょう。植え付け前にしっかり土壌診断を行い、通気性と保水性のバランスがよく肥沃な壌土に改善してから植え付けを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
植付け時
植付け時は一節以上を土の中に入れて深植えする事で、土の中の節から新しいツルと根が出やすくなります。
鉢土づくり
日当り
クレマチス(フランシスカマリー)は日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向で育てる事が理想です。また3時間から5時間の半日影までで育てられます。
培養土
クレマチス(フランシスカマリー)の培養土を自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
赤玉土+鹿沼土+腐葉土=4:2:4
赤玉土(中粒)+バーク堆肥=5:5
水やりの仕方
地植え
クレマチス(フランシスカマリー)を地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。ただし土の中に指を入れて湿り気がない場合、葉や茎が萎れている場合は直ちに水やりを行いましょう。
鉢植え
クレマチス(フランシスカマリー)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
クレマチス(フランシスカマリー)は基本的に肥沃な土壌を好むことから、晩冬から早春は堆肥を入れます。また春からの芽出しをよくするために堆肥と一緒に寒肥を与えましょう。生育期間中(春から秋)も定期的に追肥を与える事で成長がよくなります。
寒肥と堆肥の与え方
- 寒肥は晩冬から早春に与える肥料です。
- 肥料の種類は、肥沃な土を好むため有機肥料(配合肥料)が理想ですが、緩効性肥料でも問題ありません、成分は水平型肥料(肥料成分がバランスよく入る)を選びましょう。
- 寒肥は株元から少し離れた場所に穴を掘り肥料を入れるか置き肥しましょう。
- 有機肥料の場合は匂い等で虫がよってくる可能性があるため、株から少し離した場所に穴を掘り肥料を与えた方が良いでしょう。
- 緩効性肥料の場合は株の近くの土の上に置く、置き肥で問題ありません。
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
- 堆肥は寒肥を与える時期(初冬から早春の間)に、寒肥と一緒に与えると良いでしょう。株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を埋めましょう。
追肥の与え方
- 追肥は春から秋の生育期間中に与えます。
- 追肥は肥料の効きが早い速効性肥料(化成肥料)もしくは、緩やかに長く効く緩効性肥料を選びましょう。
- 化成肥料や緩効性肥料などの固形肥料を与える場合は、規定された量を定期的に施します。
- 液体肥料で与える場合は、規定された分量で希釈して約7~14日に1回のペースで水やりの際に一緒に液肥を与えるとよいでしょう。
剪定のやり方
クレマチス(フランシスカマリー)は剪定をしなくても育てられますが、枝が間延びしたり、花の位置が高くなったり疎らになったり、古い枝は花や葉の生産性が落ちたりします。剪定の目的は、形を制御したり、新しい健康な茎の成長を促したり、再開花を促す所にあります。
クレマチス(フランシスカマリー)は茎が基本的に自立しないため巻き付くための園芸資材を準備してあげる必要があります。自らで葉柄を巻き付けて成長するため基本的に誘引は不要ですが、希望の場所に這わせたい場合は葉柄を取り外して誘引する事も出来ます。ただし茎は折れやすいため丁寧に扱ってあげましょう。
剪定方法
- クレマチス(パテンス系)の剪定時期は晩冬と花後の計2回です。
- 晩冬の剪定
- 株全体を観察して枯れ枝や損傷した枝を健康な芽の上で剪定するか根元から剪定して取り除きます。
- 春からの成長が始まる前に不要な枝を剪定する事で、日当たりを改善したり、エネルギーの分散を減らし新しい健康な芽の成長を促します。
- ただしこの時期に剪定し過ぎると花数が減るため、完全に不要な枝を見極めて剪定しましょう。
- 株全体を観察して枯れ枝や損傷した枝を健康な芽の上で剪定するか根元から剪定して取り除きます。
- 花後の剪定
- 最初の開花が一段落したら、花の下の強い側枝の上で剪定するか、もしくは花の下よ1~2節下の節の上で剪定するか、もしくはツルの長さの半分程度を目安に剪定しましょう。
- 花後に軽く剪定する事で、しばしば2番下が開花する事があります。
- 最初の開花が一段落したら、花の下の強い側枝の上で剪定するか、もしくは花の下よ1~2節下の節の上で剪定するか、もしくはツルの長さの半分程度を目安に剪定しましょう。
ツル誘引の目的と方法
クレマチス(パテンス系)の茎は基本的に自立する事が出来ません。葉柄がまきヒゲの働きとなり、他の植物や物体に葉柄を巻き付けて体を固定します。そのため、茎を巻き付けやすい園芸資材を準備してあげる必要があります。
園芸資材は、トレリスやフェンス等がおすすめです。ツルを這わせる資材を準備しておけば、自らの力で茎を固定して成長するため誘引は不要です。
夏越しする方法
クレマチス(フランシスカマリー)は夏の暑さに強いため、基本的に夏越し対策は不要です。ただし花が咲き終わった後も花がらを残しておくと、種作りのためにエネルギーが使われて株が弱る事もあるため、花がらはしっかりとっておきましょう。
冬越しする方法
Hardiness:5b~9a
クレマチス(フランシスカマリー)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
クレマチス(パテンス系)は挿し木や取り木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- クレマチス(パテンス系)の挿し木時期は晩春から初夏が適します。
- 挿し穂の茎は今年成長した健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約10cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
取り木(圧条法)
取り木(圧条法)とは茎が柔軟で曲げやすい植物で行われる技法です。茎の1部を土に触れさせる、または茎全体を土に被せ発根させます。
- クレマチスの取り木(圧条法)を行う時期は4月から7月が適します。
- 春に新しく出てきた茎を曲げて2節程度を土中に埋めクリップ等で固定しておきます。
- 茎の先端部は土から出して支柱に括り垂直に誘引しておきましょう。
- 土中に埋めた茎がしっかり発根したら親株から切り離して、植え直します。
播種で増やす
クレマチス(パテンス系)の種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
クレマチス(パテンス系)の病気
- うどん粉病
- サビ病
- 白絹病
- 立枯病
クレマチス(パテンス系)の害虫
- アブラムシ
- ヨトウムシ
- ナメクジ
- コガネムシ