- 原産:中国
- 科:キンポウゲ(Ranunculaceae)
- 属:クレマチス(Clematis)
- 種:ラヌギノーサ(lanuginosa)
- 別名:ウーリー・クレマチス(Woolly Clematis)/ニンポー・クレマチス(Ningpo clematis)
- 品種:ディアマンティナ(clematis ‘Diamantina’)
- 開花時期:5月~6月(10月まで散発的に開花します)
- 花の色:紫色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:落葉ツル性木本
- 分類①:ラヌギノーサ系
- 分類②:早咲き大輪系
- 登攀方法:まきヒゲ
- 草丈:約200~300cm
- 誕生花:5月3日/5月9日/7月1日/7月2日/9月12日
- 花言葉:精神的な美しさ/美しい心/旅人の喜び/策略
- 用途:開花期間長い/壁面緑化/切り花
目次 | ||
| ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
クレマチス(ディアマンティナ)とは!?
クレマチス(ディアマンティナ)は、中央にあるクリーム色の蕾から、青紫色の花弁が幾重にも広がり八重咲きする花姿をつくります。花弁は不規則に捻りが入るため動きのある優雅な印象の花姿となり、また青紫色の花色は落ち着いた印象や上品な雰囲気をつくります。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
クレマチス(ラヌギノーサ系)とは!?
クレマチス(ラヌギノーサ系)は学名Clematis lanuginosa、別名では「ウーリー・クレマチス(Woolly Clematis)」や「ニンポー・クレマチス(Ningpo clematis)」とも呼ばれる中国が原産の落葉ツル性木本です。
クレマチス(ラヌギノーサ系)の語源(由来)
- 属名のClematisは古代ギリシア語で「ツル」「枝」を意味する「κληματῐ́ς(klematis)」を意味しており、成長習慣に由来します。
- 種小名のlanuginosaは「羊毛」「腺毛」を意味しており、恐らく茎や葉に軟毛が生えている事に由来します。
クレマチス(ラヌギノーサ系)の特徴(魅力)
- クレマチス(ラヌギノーサ系)は、最も大きな花を咲かせるグループの1つに属しており、新旧両枝に花が付き四季咲き性で長く花を楽しめる所が魅力の植物です。また多くのクレマチスと同様に他の植物や物体に絡みながら成長する習慣(決まりのように繰り返す癖)があります。
- 園芸では、大きく平開して咲く花を鑑賞する目的や、ツルをトレリスなどに絡ませて壁面緑化などとして利用する目的で育てられます。
- 樹形はツル性、茎は基本的に自立せず、他の植物や物体に接触すると葉柄を巻き付けて茎を固定します。
- そのため、トレリスやオベリスク等の資材を準備して育てる必要があります。
- 花は四季咲き性があり、開花は晩春から初夏頃に最も沢山の花が咲き、後は秋まで散発的に花が開花します。
- 花は直径が約7~20cmと大きく大輪、花弁状の萼片がふつう5~8個あり、萼片は花弁のように大きく平開するため華やかな印象を与えます。
- 葉は1枚の葉からなる単葉、もしくは小葉が3~5個集まり羽状に広がる形をしています。
- 葉柄はまきヒゲ(葉まきヒゲ)としての機能があり、他の植物や物体に葉柄を巻き付けて茎を支える働きがあります。
クレマチス(ラヌギノーサ系)の樹形はツル性、茎の長さは約200(~300)cm、茎の色は緑色もしくは赤みを帯びます。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉柄は約4(~8)cm、葉身は単葉(心形・卵形)もしくは羽状複葉、羽状複葉は小葉が3(~5)個、小葉は卵形です。※葉柄は、まきヒゲ(葉まきヒゲ)になっており、他の植物や物体に葉柄を巻き付けて植物体を固定します。
花序は頂花もしくは腋花、花は直径7(~20)cm、萼片は花弁状、萼片の数は5(~8)個、萼片の色は紫色、雄蕊は多数。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)、痩果は卵形、花柱が羽毛状に広がり多数残ります。
クレマチスの切り花の楽しみ方
- 切り花の収穫は花が十分水分を含んでいる朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫のタイミングは花が半分以上開いたタイミングで行うと日持ちが長くなります。
- 茎に付いた葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて全て取り外しましょう。
- クレマチスは水揚げを少し苦手にしています。そのため根元叩きを行った後に湯揚げを行い、深水した状態で冷暗所に1時間ほど置いて水揚げをします。
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 管理は必要に応じて数日ごとに切り戻しと根元叩きを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約5~14日です。
根元割り法・根元叩き法
根元割り法・根元叩き法とは、硬い茎や枝の根元に縦にハサミを入れて割る、または金槌などで硬い茎や枝の根元を叩いて潰して、水揚げする方法です。
根元割り・根元叩きをする事で、吸水する場所の面積が増えて、吸水力が高まり水揚げしやすくなります。
根元割り
- 切り花の根元をハサミを使って斜めにカットします。
- カットした切り口に対して垂直に、ハサミを入れて、十時に切れ込みをいれます。
根元叩き
切り花の切り口を、金槌で叩いて潰します。
湯揚げ法
湯揚げ法とは、切り花の切り口をお湯の中と冷水につけて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
湯揚げは、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。またお湯で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
湯揚げの方法
- お湯(約60~100度)と冷水を準備します。
- 切り花の花や葉が湯気で弱らないように、新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分はお湯につけるため、茎の下部は新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- お湯(約60~100度)の中に切り口を付けて、切り口から空気が出てこなくなるのをまちます。お湯につける時間はおおよそ20~60秒です。
- お湯から切り花を出して、そのまま冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
深水法
深水法とは、深い水の中に切り花を漬けて水揚げする方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
深水は、深い水の中に切り花をつけるため、水圧が高まり、水上がりがとてもよくなります。また茎や葉からも水分を吸水するため、萎れが素早く改善します。
深水は水の吸い上げが弱い花材(バラ・ダリア・ラナンキュラス等)でよく行われます。また茎や葉が繊細な植物で深水をすると傷むため、基本的に茎葉が丈夫な花材で行います。
深水のやり方
- バケツの中に切り花が半分程度浸かる程度の水をいれておきます。
- 切り花を新聞紙で包みながら、花や葉が潰れない程度で、しっかり立つように固定して、茎の下部数cmを新聞紙から出しておきます。
- 切り花の切り口を水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- バケツの中に切り花が半分以上浸かる様にして入れておき、水揚げのため一から数時間程度放置します。
- 水揚げが終わったら花瓶の中に生けて楽しみます。
クレマチス(ラヌギノーサ系)の園芸品種の紹介
- 白雪姫は、花の直径が10~15cmと大きいため華やかで存在感のある花姿となり、また真っ白な花色が輝く様な印象や清潔感を感じさせる魅力的な園芸品種です。花は萼片が6~8個の一重咲き、萼片の色は白色です。樹形はツル性、高さ約100~200cmに成長します。
- フェアリークイーン(clematis ‘fairy queen’)は、花の直径が15~20cmと大きいため華やかで存在感のある花姿となり、また白色と桃色の二色の花色が可愛らしい印象と清楚な雰囲気を感じさせる魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
- ペネルズピューリティ(clematis ‘Pennells Purity’)は、花弁のふち部分がフリルドレスのように波打ち、また花姿は半八重咲きするため、華やかな印象を与える園芸品種です。花色は白色、白色は輝いている様な明るい印象を与えるため、明るく清潔感のあるお庭や、洗練された品の良いお庭などにおすすめです。樹形はツル性、高さ約100~200cmに成長します。
- ロココラ(clematis ‘Roko-Kolla’)は、花の直径が15~20cmと大きいため華やかで存在感のある花姿となり、また白色と緑色の二色の花色が瑞々しく爽やかな印象と清楚な雰囲気を感じさせる魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
- クリムゾンキング(clematis ‘crimson king’)は、クリムゾンの名前からも分かる通り、遠くからでも目立つ赤色(濃い桃色)の花色が特徴の園芸品種です。花は直径約10~15cm、萼片は6個~8個、花色は赤色もしくは濃い桃色をしています。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
- ウィル・グッドウィン(clematis will goodwin)は、花弁のふち部分がフリルドレスのように波打つため優雅な印象を与える花姿をつくり、また薄い青紫色の花色が心を癒すような繊細で落ち着いた雰囲気をつくる園芸品種です。花は萼片が6個~8個の一重咲き、花色は薄い青紫色をしています。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
- ジュンパイン(clematis ‘June Pyne’)は、ロマンチックな印象を与える濃い桃色の絞り模様が入る、薄い桃色と濃い桃色の二色の花色が魅力的な園芸品種です。花は直径約10~15cm、萼片は約6~8個のシングル咲き、花色は萼片が薄い桃色に濃い桃色の絞りが入り、雄蕊は黄色です。樹形はツル性、高さ約100~200cmに成長します。
- ベルシュタイン(clematis ‘berstein’)は、ほんのりと黄色に染まる白色の花が優しい雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花は直径約10~15cm、萼片は8個、花色は白色もしくは薄い黄色です。樹形はツル性、高さ約100~200cmに成長します。
- ディアマンティナ(clematis ‘Diamantina’)は、中央にあるクリーム色の蕾から、青紫色の花弁が幾重にも広がり八重咲きする花姿をつくります。花弁は不規則に捻りが入るため動きのある優雅な印象の花姿となり、また青紫色の花色は落ち着いた印象や上品な雰囲気をつくります。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
- ネリーモザー(clematis lanuginosa ‘nelly moser’)は、花の大きさが最大20cmと巨大になるため遠くからでも目立ち豪華な雰囲気をつくります。また濃い桃色と薄い桃色の二色の花色がロマンチックな印象を与える魅力的な園芸品種です。花は直径約10~20cm、萼片は8個、萼片の色は薄い桃色に濃い桃色の絞りが入ります。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
- マダムバンホーテ(clematis ‘madame van Houtte’)は、花の直径が15~20cmと大きいため華やかで存在感のある花姿となり、また真っ白な花色が、輝くような明るい印象や清潔感を感じさせる園芸品種です。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
- ウィリアムケネット(clematis ‘william kennett’)は、神秘的な印象を与えるラベンダー色の萼片と、華やかで上品な印象を与える真紅色の雄蕊の対比が、気品のある雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花は直径約15~20cm、萼片は6個~8個、萼片の色は薄い紫色をしています。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
- HF ヤング(clematis ‘h f young’)は、四季咲き性が強いため長く花を楽しめる所が魅力で、ラベンダーを連想させるような青紫色の上品な花色が落ち着いた雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花は直径約12~15cm、萼片は約7~8個のシングル咲き、花色は萼片が薄い青色もしくは青紫色、雄蕊は黄色です。樹形はツル性、高さ約150~250cmに成長します。
- フェアリーブルー(clematis ‘fairyblue’)は、花芯の雄蕊が糸状に花弁化しているため、ふさふさとした外観の可愛らしい花姿をつくり、薄い紫色の花色が繊細で心が癒されるような優しい雰囲気を作る魅力的な園芸品種です。花は直径約12cm、花色は薄い紫色、中央の雄蕊が花弁化して八重咲きします。樹形はツル性、高さ約200~300cmに成長します。
楽天で購入 | |||
| |||
| |||
| | ||
| |||
| |||
クレマチスの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
クレマチスの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2021】
クレマチス(ディアマンティナ)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
クレマチス(ディアマンティナ)は日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向で育てる事が理想です。また3時間から5時間の半日影までで育てられます。
土壌の土質
クレマチス(ディアマンティナ)は通気性と保水性のバランスがよく肥沃な壌土を好みます。基本的には幅広い土壌で育てる事が出来ますが、粘土質な土壌は生育不良を引き起こす可能性があるため避けた方がよいでしょう。植え付け前にしっかり土壌診断を行い、通気性と保水性のバランスがよく肥沃な壌土に改善してから植え付けを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
植付け時
植付け時は一節以上を土の中に入れて深植えする事で、土の中の節から新しいツルと根が出やすくなります。
鉢土づくり
日当り
クレマチス(ディアマンティナ)は日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向で育てる事が理想です。また3時間から5時間の半日影までで育てられます。
培養土
クレマチス(ディアマンティナ)の培養土を自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
赤玉土+鹿沼土+腐葉土=4:2:4
赤玉土(中粒)+バーク堆肥=5:5
水やりの仕方
地植え
クレマチス(ディアマンティナ)を地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。ただし土の中に指を入れて湿り気がない場合、葉や茎が萎れている場合は直ちに水やりを行いましょう。
鉢植え
クレマチス(ディアマンティナ)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
クレマチス(ディアマンティナ)は基本的に肥沃な土壌を好むことから、晩冬から早春は堆肥を入れます。また春からの芽出しをよくするために堆肥と一緒に寒肥を与えましょう。生育期間中(春から秋)も定期的に追肥を与える事で成長がよくなります。
寒肥と堆肥の与え方
- 寒肥は晩冬から早春に与える肥料です。
- 肥料の種類は、肥沃な土を好むため有機肥料(配合肥料)が理想ですが、緩効性肥料でも問題ありません、成分は水平型肥料(肥料成分がバランスよく入る)を選びましょう。
- 寒肥は株元から少し離れた場所に穴を掘り肥料を入れるか置き肥しましょう。
- 有機肥料の場合は匂い等で虫がよってくる可能性があるため、株から少し離した場所に穴を掘り肥料を与えた方が良いでしょう。
- 緩効性肥料の場合は株の近くの土の上に置く、置き肥で問題ありません。
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
- 堆肥は寒肥を与える時期(初冬から早春の間)に、寒肥と一緒に与えると良いでしょう。株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を埋めましょう。
追肥の与え方
- 追肥は春から秋の生育期間中に与えます。
- 追肥は肥料の効きが早い速効性肥料(化成肥料)もしくは、緩やかに長く効く緩効性肥料を選びましょう。
- 化成肥料や緩効性肥料などの固形肥料を与える場合は、規定された量を定期的に施します。
- 液体肥料で与える場合は、規定された分量で希釈して約7~14日に1回のペースで水やりの際に一緒に液肥を与えるとよいでしょう。
剪定のやり方
クレマチス(ディアマンティナ)は新旧両枝に花が咲き、あまり剪定をせずに育てられます。剪定を行う目的は、枝がひょろひょろと間延びして外観が悪くなるのを防いだり、花の位置が高くなったり疎らになる事を防いだり、花や葉の生産性が落ちた古い茎を更新する目的で行われます。ただし強い剪定を行うと花の数が減る事にも繋がるため注意が必要になります。
クレマチス(ディアマンティナ)は茎が基本的に自立しないため巻き付くための園芸資材を準備してあげる必要があります。自らで葉柄を巻き付けて成長するため基本的に誘引は不要ですが、希望の場所に這わせたい場合は葉柄を取り外して誘引する事も出来ます。ただし茎は折れやすいため丁寧に扱ってあげましょう。
剪定方法
- クレマチス(ラヌギノーサ系)の剪定時期は晩冬から早春1回、花後に1回、計2回行います。
- 基本的に新旧両枝に花が咲くため、晩冬から早春に強い剪定は行わず、不要な茎を剪定して、春からの新しい茎の成長を促します。
- 株全体を若返らせたりコンパクトにしたい場合は強い剪定を行う事もできます。
- 花後に軽い剪定を行い、種作りによるエネルギー損失を抑えて、新しい茎の成長と再開花を促しましょう。
- 基本的に新旧両枝に花が咲くため、晩冬から早春に強い剪定は行わず、不要な茎を剪定して、春からの新しい茎の成長を促します。
- 剪定のやり方(必須)
- 晩冬から早春に、株全体を観察して枯れ枝や損傷した枝を健康な芽の上で剪定するか根元から剪定して取り除きます。
- 春からの成長が始まる前に不要な枝を剪定する事で、日当たりを改善したり、エネルギーの分散を減らし新しい健康な芽の成長を促します。
- 晩冬から早春に、株全体を観察して枯れ枝や損傷した枝を健康な芽の上で剪定するか根元から剪定して取り除きます。
- 剪定のやり方①
- 基本的に強い剪定をせずに、花後の軽い剪定で済ませます。開花が一段落したら、花の下の強い側枝の上で剪定するか、もしくは花から1~2節下の節の上で剪定するか、もしくはツルの長さの半分程度を目安に剪定しましょう。
- また晩冬に、株全体のバランスを見ながら、生産性が落ちた最も古い茎を枝分かれしている部分の根元で剪定するか、枝分かれさせたい場所の芽の上で剪定しましょう。
- 基本的に強い剪定をせずに、花後の軽い剪定で済ませます。開花が一段落したら、花の下の強い側枝の上で剪定するか、もしくは花から1~2節下の節の上で剪定するか、もしくはツルの長さの半分程度を目安に剪定しましょう。
- 剪定のやり方②
- 株をコンパクトに保ち若返らせたい場合は、強剪定をおこないましょう。強剪定は、地面から約15cm~50cmの間を目安にして、低い位置にある太い新芽のある場所の上で切り戻し剪定を行いましょう。
ツル誘引の目的と方法
クレマチス(ラヌギノーサ系)の茎は基本的に自立する事が出来ません。葉柄がまきヒゲの働きとなり、他の植物や物体に葉柄を巻き付けて体を固定します。そのため、茎を巻き付けやすい園芸資材を準備してあげる必要があります。
園芸資材は、トレリスやフェンス等がおすすめです。ツルを這わせる資材を準備しておけば、自らの力で茎を固定して成長するため誘引は不要です。
夏越しする方法
クレマチス(ディアマンティナ)は夏の暑さに強いため、基本的に夏越し対策は不要です。ただし花が咲き終わった後も花がらを残しておくと、種作りのためにエネルギーが使われて株が弱る事もあるため、花がらはしっかりとっておきましょう。
冬越しする方法
Hardiness:4b~9a
クレマチス(ディアマンティナ)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
クレマチス(ラヌギノーサ系)は挿し木や取り木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- クレマチス(ラヌギノーサ系)の挿し木時期は晩春から初夏が適します。
- 挿し穂の茎は今年成長した健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約10cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
取り木(圧条法)
取り木(圧条法)とは茎が柔軟で曲げやすい植物で行われる技法です。茎の1部を土に触れさせる、または茎全体を土に被せ発根させます。
- クレマチスの取り木(圧条法)を行う時期は4月から7月が適します。
- 春に新しく出てきた茎を曲げて2節程度を土中に埋めクリップ等で固定しておきます。
- 茎の先端部は土から出して支柱に括り垂直に誘引しておきましょう。
- 土中に埋めた茎がしっかり発根したら親株から切り離して、植え直します。
播種で増やす
クレマチス(ラヌギノーサ系)の種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
クレマチス(ラヌギノーサ系)の病気
- うどん粉病
- サビ病
- 白絹病
- 立枯病
クレマチス(ラヌギノーサ系)の害虫
- アブラムシ
- ヨトウムシ
- ナメクジ
- コガネムシ