- 原産:アジア
- 科:タデ(Polygonaceae)
- 属:イヌタデ/ペルシカリア(Persicaria)
- 種:マイクロセファラ(Persicaria microcephala)
- 別名:タイニーヘッド・ノットウィード(Tiny Head Knotweed)/スモールヘッド・ノットウィード(small-headed knotweed)
- 開花時期:7月~10月
- 花の色:桃色●白色〇
- 葉の色:緑色●紫色●赤色●橙色●白色〇
- 分類:多年草
- 草丈:約50~100cm
- 用途:カラーリーフ/エレガントなお庭
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ペルシカリア(マイクロセファラ)とは!?
ペルシカリア(マイクロセファラ)は学名Persicaria microcephala、別名では「タイニーヘッド・ノットウィード(Tiny Head Knotweed)」とも呼ばれるアジアが多年草です。
ペルシカリア(マイクロセファラ)の語源(由来)
- 属名のPersicariaはラテン語で「桃」を意味する「persicum」と、「~に関係する」を意味する「-aria」の二語からきており、葉の形に由来します。
- 種小名のmicrocephalaは、古代ギリシア語で「小さい」「少し」を意味する「μικρός」と、古代ギリシア語で「頭」を意味する「κεφαλή」の二語からきており、花が小さい事に由来します。
ペルシカリア(マイクロセファラ)の特徴(魅力)
- ペルシカリア(マイクロセファラ)は、近縁のペルシカリアやポリゴナムと比べて花がとても小さいため、花の鑑賞価値は低めです。
- 一方で、葉は三角形のシャープな外観をしているため洗練された印象を与えます。また葉には三角形の班が入り、紫色・赤色・橙色の葉色があるため、お洒落な印象を与えるカラーリーフとして楽しまれます。
- ペルシカリア(マイクロセファラ)は、地面下に根茎があり、根茎は徐々に広がる事で群生をつくります。
- 茎は直立して50~100cmまで伸びるため花壇の中で立体感を出します。
- 開花期間は夏から秋、花は球形で直径が約0.7cmと小さく目立たないため、あまり重要視されません。
- 葉はシャープな印象を与える三角形をしているため洗練された雰囲気があり、また葉の中には三角形の中班が入り、葉色には緑色の他に紫色・赤色・橙色があるため、お洒落な印象を与えるカラーリーフとして楽しめます。
ペルシカリア(マイクロセファラ)は根茎が地面下にあり、草姿は直立性、高さ約50(~100)cm、茎の色は緑色または赤みを帯びます。
葉序は互生葉序、葉色は緑色・紫色・赤色・橙色があり、葉の中央に三角形の中班が入る、葉柄には翼があり、葉身の長さ約6(~10)cm、幅は約2(~4)cm、葉身の形は三角形または卵形、葉のふち部分に鋸歯があります。
花序は頭花、頭花は直径が約0.7cm、形は球形、多数の花が集まります。花は花被片が5個、花被片は白色または桃色、雄蕊は8個あります。
ペルシカリア(マイクロセファラ)の園芸品種の紹介
- レッドドラゴン(Persicaria microcephala ‘red dragon’)は、葉の中央に三角形の赤紫色の中班が入り、若い葉は葉全体が赤紫色をしているため、上品でお洒落な印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。葉は細長い三角形、葉の色は若い葉では全体が赤紫色で中央に濃い赤紫色の班が入り、成熟すると全体が緑色になり中央に三角形の紫色の班が入ります。草姿は直立、高さ約50~100cmに成長します。
- シルバードラゴン(persicaria microcephala ‘silver dragon’)は、ひとつの葉の中に灰緑色・白色(薄い緑色)・赤色・赤紫色の四色の葉色が入り交じるため、上品な印象を与えたり、涼し気な印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。葉は三角形、葉の色は灰緑色の下地に、白色(薄い緑色)の中班が入り、しばしば葉全体または中班が赤紫色をしており、茎及び葉脈が赤色になります。草姿は直立、高さ約50~100cmに成長します。
- パープルファンタジー(persicaria microcephala ‘purple fantasy’)は、驚く程に綺麗な紫色の班が入り、上品で華やかな印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。葉は三角形、葉の色は緑色の下地に、濃い紫色の中班が中央に入り、紫色の班の外側に白色の班が入ります。草姿は直立、高さ約30~50cmに成長します。
- ドラゴンズアイ(persicaria microcephala ‘dragon’s eye’)は、ドラゴンの目を連想させるようなかっこいい葉の形と葉の色が特徴で、葉はつり上がるような三角形の外観をしており、中央に大きな濃い紫色の班が入ります。葉の形は三角形、葉の色は中央に三角形の大きな中班、中班の外側に白色の班、葉のふち部分は紫色または緑色をしています。草姿は直立、高さ約30~50cmに成長します。
イヌタデ(ポリゴナム)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ペルシカリア(マイクロセファラ)の育て方
花壇の土づくり
日当り
ペルシカリア(マイクロセファラ)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向(直射日光が6時間以上)で育てましょう。また半日影(直射日光3時間~5時間)までで育てる事が可能です。
土壌の土質
ペルシカリア(マイクロセファラ)は通気性と保水性のバランスがよく、適度に肥沃な土壌を好みます。やや湿り気のある土壌でよく育ちますが、水分が停滞するようなジメジメした土壌では生育不良を引き起こすことがあるため注意が必要です。土壌診断を行い、通気性や保水性が悪かったら、土壌改善を行ってから植え付けを行いましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ペルシカリア(マイクロセファラ)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向(直射日光が6時間以上)で育てましょう。また半日影(直射日光3時間~5時間)までで育てる事が可能です。
培養土
ペルシカリア(マイクロセファラ)は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は部屋に入れる事も考えて、腐葉土のかわりに無菌のピートモスなどを利用すると良いかもしれません。培養土は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+ピートモス(PH調整済)=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
地植え
ペルシカリア(マイクロセファラ)は乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。雨が長く降らない場合、指を入れて土壌の表面(2~5cm)が乾燥している場合、葉や茎が萎れている場合などは、必要に応じて水やりを行いましょう。
鉢植え
ペルシカリア(マイクロセファラ)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
ペルシカリア(マイクロセファラ)は、ある程度肥沃な土壌で育てている場合は肥料が無くても育てられます。栄養が多すぎる土壌では葉ばかり茂り花が少なくなる傾向にあるため注意が必要です。
肥料は、栄養の乏しい土壌で育てていたり、土壌の劣化や栄養がなくなるのが早い鉢植えで育ている場合は、早春に一度だけ肥料を与えるようにしましょう。
肥料と堆肥の与え方
- 晩冬から早春に与える肥料
- 肥効が必要な栄養成分がしっかりはいっており非常に肥効が長く続く緩効性肥料を選びましょう。
- 肥料の成分は山型肥料(リン成分が多く入る)または水平型肥料(肥料成分がバランスよく入る)を選びましょう。
- 肥料の与え方
- 緩効性肥料は株元から少し離れた場所に置き肥します。置き肥とは地面に埋めずにそのまま地面の上に置く肥料です。
剪定のやり方
ペルシカリア(マイクロセファラ)は基本的に剪定不要です。ただし剪定しないと、色褪せた花がいつまでも残り汚い印象を与えたり、茎が奔放に伸びて外観を崩してしまったり、範囲を逸出して歩道に茎が飛びてて邪魔になったりします。必要に応じて剪定を行いましょう。
夏越しする方法
ペルシカリア(マイクロセファラ)は、夏の暑さに強いため、基本的に夏越し対策は不要です。
冬越しする方法
Hardiness:6b~8a
ペルシカリア(マイクロセファラ)は、耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にありません。
挿し木や株分けで増やす
ペルシカリア(マイクロセファラ)は挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- ペルシカリア(マイクロセファラ)の挿し木時期は晩春から初夏が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約10cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
株分け手順
- ペルシカリア(マイクロセファラ)の株分け時期は早春もしくは秋が最適です。
- 株を掘りあげます。
- 土を軽く落として根茎の広がりと芽・茎の位置を確認します。
- 根茎に茎を何本か残すように根茎を切り分けましょう。
- 切り離した株を新しい鉢植えまたは植えたい場所に地植えします。
- 植え直した株に水をたくさん与えたら株分けの終了です。
播種で増やす
ペルシカリア(マイクロセファラ)の種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ペルシカリア(マイクロセファラ)の病気
ペルシカリア(マイクロセファラ)の害虫