ハゴロモグサ(アルケミラ)は属の中に約598種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、丸みを帯びた葉が地面をこんもりと覆う草姿から地被植物として利用されるアルケミラモリス、アルケミラモリスと比べて全体的に小ぶりなため小さなお庭などでも育てやすいアルケミラ(エリスロポダ)等が親しまれています。
ハゴロモグサ(アルケミラ)属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
目次
アルケミラモリスの特徴や園芸品種
- 原産:南ヨーロッパ
- 学名:Alchemilla mollis
- 草丈:約30~45cm
- 分類:多年草
- 開花時期:5月~7月
- 花色:黄色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 誕生花:5月7日/10月24日
- 花言葉:輝き/初恋/献身的な愛
- 用途:グランドカバー/日陰植物/ナチュラルガーデン
アルケミラモリスとは!?
アルケミラモリスは学名Alchemilla mollis、別名では「ガーデンレディースマントル(garden lady’s-mantle)」や「レディースマントル(lady’s-mantle)」とも呼ばれる南ヨーロッパが原産の多年草です。
アルケミラモリスの語源(由来)
- 属名のAlchemillaは、ラテン語で「錬金術」を意味する「alchemia」からきており、中世の錬金術師が、この植物の葉に溜まる水を利用して、卑金属を金に変える目的で利用していた事からきています。
- 種小名のmollisは、ラテン語で「柔らかい」を意味しており、葉の毛に由来します。
アルケミラモリスの特徴(魅力)
- アルケミラモリスは、葉全体が白色の毛で覆われており、白色の毛は降雨の後に沢山の水玉を保持する事から装飾的な外観をつくります。また、葉の上に保持される水玉は「ダイヤ」「水銀」などに例えられ、以前は卑金属を金に変換するために錬金術師が用いていました。
- 園芸では、ふんわりと盛り上がり地面を覆う外観から、主に地被植物として利用されています。
- アルケミラモリスは地面下にある根茎でゆっくり広がり、茎や葉を出して地面を覆い、高さ約30~45cm、幅は約50~100cmに成長します。
- 花序は複散房花序、小さな花が半球状または円錐状に沢山集まるため、非常にボリュームのある花姿を作ります。
- 葉の形は腎形、腎形は葉の先端が丸く基部が凹んでおり、丸みを帯びた可愛らしい外観をしています。ただし茎葉は、托葉と結合するため円形の葉のように見える事があります。
- 葉は全体的に白色の毛が密生しているため、白緑色の柔らかな印象を与える外観をしています。
- 白色の毛は水分を保持する能力があるため、降雨の後は沢山の水玉が葉の上に残ります。中世の錬金術師はこの水玉を使って卑金属を金に変えていたと言われており、そのため錬金術師はこの植物を大切に扱っていました。
- 葉はふち部分がフリル状に波打つ傾向にあるため優雅な雰囲気をつくっており、また波状縁があり裂片が7~11個あります。
- 葉は全体的に白色の毛が密生しているため、白緑色の柔らかな印象を与える外観をしています。
- アルケミラモリスは、根茎で緩やかに広がり、ドーム状の外観をした地被植物になります。
- また円形の葉の形が可愛らしく、白色の毛が柔らかな質感をつくるため、優しい印象を与えるお庭や、ナチュラルガーデンなどにおすすめの地被植物です。
- ただし冬になると地上部が枯れるため、冬の間は地面が剥き出しになります。
- アルケミラモリスは耐陰性がある事から、日陰植物(シェードガーデン)として利用される事もあります。
アルケミラモリスの草丈は約30(~45)cm、横幅は約50(~100)cm、根茎は太く地面を這い、草姿は直立、茎の色は緑色、茎には柔らかな白色の毛が密に生えます。
葉序は根生葉(基部に付いた葉)または互生葉序、葉色は緑色、葉身の直径は約10(~14)cm、葉身の形は腎形(先端に丸みがあり基部が凹む)、葉のふち部分には波状縁があり裂片が7(~11)個、葉全体に白色の毛が密生します。※茎葉の托葉は葉と結合するため円形の葉のように見える事がある。
花序は複散房花序、複散房花序は半球状または円錐状に花が多数集まります。花は花弁が5個、花弁の色は黄色です。
アルケミラモリスの園芸品種の紹介
- スリラー(alchemilla mollis ‘thriller’)は、一般的なアルケミラモリスよりも多花性のため、開花期には株を覆うように咲く沢山の花を楽しめる園芸品種です。
- アウスレーゼ(alchemilla mollis ‘auslese’)は、一般的なアルケミラモリスよりも遥かに大きくなり豪華な雰囲気の草姿をつくる園芸品種です。
アルケミラ(エリスロポダ)の特徴や園芸品種
- 原産:東ヨーロッパ
- 学名:Alchemilla erythropoda
- 草丈:約10~15cm
- 分類:多年草
- 開花時期:5月~7月
- 花色:黄色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 誕生花:5月7日/10月24日
- 花言葉:輝き/初恋/献身的な愛
- 用途:グランドカバー/日陰植物/ナチュラルガーデン
アルケミラ(エリスロポダ)とは!?
アルケミラ(エリスロポダ)は学名Alchemilla erythropoda、別名では「ドワーフレデースマントル(dwarf lady’s mantle)」とも呼ばれる東ヨーロッパが原産の多年草です。
アルケミラ(エリスロポダ)の語源(由来)
- 属名のAlchemillaは、ラテン語で「錬金術」を意味する「alchemia」からきており、中世の錬金術師が、この植物の葉に溜まる水を利用して、卑金属を金に変える目的で利用していた事からきています。
- 種小名のerythropodaは古代ギリシア語で「赤」を意味する「erythro」と、古代ギリシア語で「足」を意味する「poda」の2語からなり、恐らく茎が赤みを帯びたり、強い日差しを浴びると葉が赤みを帯びることから名前の由来がきています。
アルケミラ(エリスロポダ)の特徴(魅力)
- アルケミラ(エリスロポダ)は、近縁種のアルケミラモリスと比べて全体的に小さい事から、英名では小さいを意味する「ドワーフ」の名前が付いており、ドワーフレデースマントル(dwarf lady’s mantle)と呼ばれています。
- 園芸では、地面を覆うように広がる外観から、主に地被植物として利用されており、アルケミラモリスと比べて小型なため小さなお庭などでも使いやすい植物です。
- アルケミラ(エリスロポダ)は地面下にある根茎でゆっくり広がり、茎や葉を出して地面を覆い、高さ約15cm、幅は約30~60cmに成長します。
- 茎の色は緑色または赤みを帯びます。
- 花序は複散房花序、小さな花が半球状または円錐状に沢山集まるため、非常にボリュームのある花姿を作ります。
- 葉の形は腎形、腎形は葉の先端が丸く基部が凹んでおり、丸みを帯びた可愛らしい外観をしています。
- 葉は全体的に白色の毛が密生しているため、白緑色の柔らかな印象を与える外観をしています。
- 白色の毛は水分を保持する能力があるため、降雨の後は沢山の水玉が葉の上に残ります。中世の錬金術師はこの水玉を使って卑金属を金に変えていたと言われており、そのため錬金術師はこの植物を大切に扱っていました。
- 葉はふち部分がフリル状に波打つ傾向にあるため優雅な雰囲気をつくっており、また浅裂から中裂に裂けており裂片が7~11個あります。
- 葉は強光に当たると赤色に染まる事があります。
- 葉は全体的に白色の毛が密生しているため、白緑色の柔らかな印象を与える外観をしています。
- アルケミラ(エリスロポダ)は、根茎で緩やかに広がり、葉が地面を覆うため地被植物として利用されます。
- ただし冬になると地上部が枯れるため、冬の間は地面が剥き出しになります。
- アルケミラ(エリスロポダ)は耐陰性がある事から、日陰植物(シェードガーデン)として利用される事もあります。
アルケミラ(エリスロポダ)の草丈は約10(~15)cm、横幅は約30(~60)cm、根茎は太く地面を這い、草姿は直立、茎の色は緑色または赤色、茎には柔らかな白色の毛が密に生えます。
葉序は根生葉(基部に付いた葉)または互生葉序、葉色は緑色、葉身の形は腎形(先端に丸みがあり基部が凹む)、葉のふち部分は浅裂(~中裂)しており裂片が7(~11)個、葉全体に白色の毛が密生します。
花序は複散房花序、複散房花序は半球状または円錐状に花が多数集まります。花は花弁が5個、花弁の色は黄色です。
アルケミラ(エリスロポダ)の園芸品種の紹介
レディース・マントルの特徴や園芸品種
- 原産:ヨーロッパ
- 学名:Alchemilla vulgaris
- 草丈:約30~60cm
- 分類:多年草
- 開花時期:5月~7月
- 花色:黄色●緑色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:グランドカバー/日陰植物/ナチュラルガーデン
レディース・マントルとは!?
レディース・マントルは学名Alchemilla vulgaris、別名では「アルケミラ・ブルカリス」とも呼ばれるヨーロッパが原産の多年草です。
レディース・マントルの語源(由来)
- 属名のAlchemillaは、ラテン語で「錬金術」を意味する「alchemia」からきており、中世の錬金術師が、この植物の葉に溜まる水を利用して、卑金属を金に変える目的で利用していた事からきています。
- 種小名のVulgarisはラテン語で「普通の」「ありふれた」を意味します。
レディース・マントルの特徴(魅力)
- レディース・マントルは、葉全体が白色の毛で覆われており、白色の毛は降雨の後に沢山の水玉を保持する事から装飾的な外観をつくる事で知られています。
- 園芸では、この輝く水滴を鑑賞する目的や地被植物として利用する目的、乾燥させた葉をハーブティーとして楽しむ目的などで育てられます。
- レディース・マントルは地面下にある根茎でゆっくり広がり、茎や葉を出して地面を覆い、高さ約30~60cm、幅は約30~60cmに成長します。
- 花序は複散房花序、小さな花が半球状または円錐状に沢山集まるため、非常にボリュームのある花姿を作ります。
- 葉の形は腎形、腎形は葉の先端が丸く基部が凹んでおり、丸みを帯びた可愛らしい外観をしています。
- 葉は全体的に白色の毛が密生しているため、白緑色の柔らかな印象を与える外観をしています。
- 葉はふち部分がフリル状に波打つ傾向にあるため優雅な雰囲気をつくっており、また波状縁があり裂片が5~11個あります。
- レディース・マントルは、根茎で緩やかに広がり、ドーム状の外観をした地被植物になります。
- また円形の葉の形が可愛らしく、白色の毛が柔らかな質感をつくるため、優しい印象を与えるお庭や、ナチュラルガーデンなどにおすすめの地被植物です。
- ただし冬になると地上部が枯れるため、冬の間は地面が剥き出しになります。
- レディース・マントルは耐陰性がある事から、日陰植物(シェードガーデン)として利用される事もあります。
レディース・マントルの草丈は約30(~60)cm、横幅は約30(~60)cm、根茎は太く地面を這い、草姿は直立、茎の色は緑色、茎には柔らかな白色の毛が密に生えます。
葉序は根生葉(基部に付いた葉)または互生葉序、葉色は緑色、葉身の形は腎形(先端に丸みがあり基部が凹む)、葉のふち部分には波状縁があり裂片が5(~11)個、葉全体に白色の毛が密生します。
花序は複散房花序、複散房花序は半球状または円錐状に花が多数集まります。花は花弁が4個、花弁の色は黄色または緑色、雄蕊は5個あります、