- 原産:スペイン(カナリア諸島)
- 科:ムラサキ(Boraginaceae)
- 属:シャゼンムラサキ(Echium)
- 種:ウェビー(Echium webbii)
- 別名:ウェッブ・バイパーズ・ビューグロス(Webb viper’s bugloss)
- 開花時期:5月~6月
- 花の色:青色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:常緑低木
- 草丈:約100~150cm
- 誕生花:
- 花言葉:
- 用途:
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
エキウム・ウェビーとは!?
エキウム・ウェビーは学名Echium webbii、別名では「ウェッブ・バイパーズ・ビューグロス(Webb viper’s bugloss)」等とも呼ばれるスペイン(カナリア諸島)が原産の常緑低木です。
エキウム・ウェビーの語源(由来)
- 属名のEchiumはギリシャ語で「蛇」を意味する「ἔχις(echis) 」からきており、一般的に曲がりくねる茎の形と種の形が蛇の外観に似ている所から来ていると考えられています。
- 種小名のwebbiiは英国の植物学者であるPhilip Barker Webb(1793-1854)への献名です。
エキウム・ウェビーの特徴(魅力)
- エキウム・ウェビーは、優雅に広がるドーム状の樹形と、上向きに咲く円柱形のボリュームのよい青色の花姿が魅力的な植物です。
- 樹形はドーム状、茎の枝分かれがよく、横へと広がる傾向が強いため、優雅な外観を作ります。
- 花は非常に多花性、円錐状に沢山の青色の花が密に咲くため非常にボリュームのある花姿を作ります。
- 花序は穂状円錐花序、穂状花序が円柱状に並んで咲くため、ブラシや塔を思わせるような外観の花姿を作ります。そのため、広い庭園でも一際目立ち、フォーカルポイントとして働かせることが可能です。
- エキウム・ウェビーは温暖な地域では屋外で育てる事も可能ですが、寒さに弱いため霜の降りる地域では冬越し対策が必要になります。
エキウム・ウェビーの樹高は100(~150)cm、樹形はドーム状、茎はよく枝分かれして横へと広がる傾向があります。茎の色は緑色、成熟すると木質化して灰褐色に変化します。葉序は互生葉序、葉色は緑色または白緑色、葉身の形は狭楕円形または狭披針形です。
花序は穂状円錐花序、穂状円錐花序は穂状花序が円柱状に密に付きます。花冠は漏斗形、漏斗形は5個の花弁が合着する合弁花で、筒部の下部は細く上部は広がり先端が浅く裂けます。花の色は青色、雄蕊は5個、雌蕊は1個あります。
果実は堅果(果実の果皮は硬く木化して種子を包んでおり、成熟しても裂開しません)です。一個の花には4個の堅果が実ります。
エキウム・ウェビーの園芸品種の紹介
シャゼンムラサキの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
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エキウム・ウェビーの育て方
花壇の土づくり
日当り
エキウム・ウェビーは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向(直射日光が6時間以上)で育てましょう。また半日影(直射日光3時間~5時間)までで育てる事が可能です。
土壌の土質
エキウム・ウェビーは、通気性と排水性がとても良く、適度に保水性のある土壌を好みます。水分が停滞するようなジメジメした土壌では生育不良を引き起こしたり根腐れする事もあるため粘土質な土壌は避けた方が良いでしょう。植え付けの前に土壌診断を行い、通気性がよく適度に腐葉土等が入った土壌に改良しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
エキウム・ウェビーは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向(直射日光が6時間以上)で育てましょう。また半日影(直射日光3時間~5時間)までで育てる事が可能です。
培養土
エキウム・ウェビーは通気性の高い培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=7:3
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
地植え
エキウム・ウェビーは乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。雨が長く降らない場合、指を入れて土壌の表面(2~5cm)が乾燥している場合、葉や茎が萎れている場合などは、必要に応じて水やりを行いましょう。
鉢植え
エキウム・ウェビーを鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
エキウム・ウェビーは、栄養の乏しい土壌で問題なく育つ事が出来ます。基本的に肥料は必要としませんが、早春に一度だけ緩効性肥料を与える事で健康な成長が促されます。
剪定のやり方
エキウム・ウェビーの剪定は「枯れ枝の剪定」「花がら摘み」のふたつです。基本的には自然樹形で育てます。
夏越しする方法
エキウム・ウェビーは、夏の暑さに耐えますが、雨に当たったり多湿になると根腐れを引き起こしたり病気になり、枯れる事があります。そのため、必要に応じて夏越し対策を行いましょう。
- 雨に当たることが少ない場所
- 鉢植えの場合は雨に当たらない軒下などの場所に移動すると良いでしょう。
- 地植えの場合は難しいですが、長雨が続く場合は花壇に雨避けを作ったり、雨の当たりにく場所で育てると良いでしょう。
- 日光がよく当たる場所
- 太陽の直射日光が6時間以上当たる場所が理想です。日当たりの悪い場所では土壌がいつまでも乾燥せず、ジメジメとした環境が続き、病気になりやすくなります。
- 土壌の排水性がよい場所
- 植付けの際に土壌改良をしっかりおこないましょう。水捌けの悪い土壌では、水分が何時までもほじされてしまいジメジメした環境が続き、根腐れを引き起こしやすくなります。
- 多湿を改善しましょう
- 風通しのよい場所で管理しましょう。周りが壁に囲まれていたり、草が繁茂してる場所で管理すると、空気が停滞してしまい、湿気が溜まり、真菌(カビ)などが繁殖して病気になりやすくなります。風通しよく改善しましょう。
- 春からの強い成長で、茎葉が繁茂して、日当たり・風通しが悪くなっている場合は切り戻し剪定を行いましょう。※切り戻し剪定に関しては剪定の方法からご覧下さい。
- 泥跳ね対策を行う
- 泥はね対策として、バークチップを株元に敷きましょう。土壌には沢山の菌や細菌がいて、植物に悪影響を与える病原菌も存在します。激しい雨で、泥が跳ねて、病原菌がついた泥が葉につくと、病原菌が気孔から入ったり、また弱い部分から腐食させて病気を引き起こす可能性があります。大切な株を守るために対策しましょう。
冬越しする方法
Hardiness:9b~11a
エキウム・ウェビーは軽い霜であれば耐えられる事もありますが、基本的に強い霜が降りたり、霜の期間が長くなると枯れてしまうため、必要に応じて冬越し対策が必要になります。
- 軽い霜が降りる地域であらば、霜対策として腐葉土などでマルチングをしたり、不織布などを被せるとよいでしょう。
- 支柱を立ててビニールを被せるとより対策効果が上がります。
- 鉢植えで育てている場合は、霜の当たらない軒下に移動したり、凍結が心配な場合は屋内や温室に移動したりするとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
播種で増やす
エキウム・ウェビーの種蒔の方法
播種時期:3月~5月・9月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:14日以上
発芽条件:
種まき手順
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。
- もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
エキウム・ウェビーの病気
エキウム・ウェビーの害虫