- 原産:地中海沿岸
科:シソ(Lamiaceae)
属:ラヴァンドラ(Lavandula angustifolia)
種:アングスティフォリア(angustifolia)
英名:ラベンダー(lavender)
別名:ラベンダー・アングスティフォリア/コモン・ラベンダー(common lavender)/トゥルー・ラベンダー(true lavender)/ガーデン・ラベンダー(garden lavender)/ナローリーブ・ラベンダー(narrow-leaved lavender) - 品種:エレガンス・パープル(Lavandula angustifolia ‘elegance purple’)
- 開花時期:5月~6月
- 花の色:紫色●青色●
- 葉の色:緑色●
- 香り:花・葉
- 分類:常緑低木
- 草丈:約20~30cm
- 誕生花:6月19日/7月2日
- 花言葉:沈黙/誘惑/あなたを待っています
- 用途:カラーリーフ/香りが良い/切り花
ラベンダー(エレガンス・パープル)とは!?
ラベンダー(エレガンス・パープル)は、深い闇や上品な着物を想像させるような濃い紫色の花色が魅力的な園芸品種です。株は高さが30cm程度とコンパクトなため鉢植えの中でも育てやすく、また種から育てることも可能です。
ラベンダー(エレガンス・シリーズ)とは!?
ラベンダー(エレガンス・シリーズ)は、株の高さが20~30cm程度にしかならずコンパクトなため小さな鉢植え等でも育てやすく、また種からでも育てられるイングリッシュラベンダーの園芸シリーズです。
シリーズの中には花色に合わせて「エレガンス・ピンク」「エレガンス・スノー」「エレガンス・スカイ」「エレガンス・パープル」があります。そのため、お庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶ事が可能になっています。
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イングリッシュラベンダーとは!?
イングリッシュラベンダーは学名Lavandula angustifolia、単にラベンダーと呼ぶ場合は属全体をさすかイングリッシュラベンダー(Lavandula angustifolia)をさしている事がおおく、別名では「コモン・ラベンダー(common lavender)」や「ラベンダー・アングスティフォリア」とも呼ばれる地中海沿岸が原産の常緑低木です。
イングリッシュラベンダーの語源(由来)
- 属名のLavandulaの由来は諸説あり、一説にはラテン語で「青みがった」を意味する「lividus」からきている説、古代ローマ人が入浴時の香水として利用したり洗濯に利用していたことから「洗っている」を意味する「lavo」もしくは「洗浄」を意味する「lavare」からきていると言う説の2説があります。
- 種小名のangustifoliaは「狭い」を意味するラテン語の「angusti」と「葉」を意味する「folia」の2語からなり、イングリッシュラベンダーの葉の幅が狭い事に由来します。
イングリッシュラベンダーの特徴(魅力)
- イングリッシュラベンダーは甘い香りがする花や葉を鑑賞もしくは収穫して香りの良いドライフラワーとして楽しんだり、料理の香り付け等にして利用する目的で育てられる植物です。
- 花はふつう丸みを帯びた萼(蕾)と花を鑑賞する目的で育てられており、萼は節ごとに多数ついてブドウの様な可愛らしい外観をつくります。
- 花(花序)の長さは約2~8cm、花序につく苞(葉が変化したもの)は小さく目立たず直ぐ落ちるため、花だけの様な洗練された外観をつくります。
- 萼からはシソ科でよく見られる唇形の花が咲きます。
- 上品な紫色の花は、静かで優雅な雰囲気を漂わせ、高貴(貴族等)な印象を与えたり、ミステリアスな印象を与えたりします。そのためエレガントなお庭や格式高い風格あるお庭等によく合うでしょう。
- イングリッシュラベンダーの葉は細長く洗練された形をしているため、雑多な印象にならず、上品な雰囲気をつくります。
- 葉は白色の腺毛が密生するため灰みを帯びた白緑色の外観をしており、シルバーリーフの様な上品な印象を与えます。
- イングリッシュラベンダーの香りは他のラベンダーと比べて香りが甘い所が特徴です。
- 他のラベンダーと比べて樟脳の含有率が非常に低いため「薬品」や「木」を連想させる様な鋭い香りが殆どありません。
- イングリッシュラベンダーに含まれる主な精油はリナロール・酢酸リナリル・ゲラニオール等です。
- リナロールは柑橘類やブルーベリーやバラ等に例えられる甘く華やかな香りがあり、風味は甘くフルーティーです。精油は化粧品やアロマテラピー等の様々な場面にも使われており、精油の効果にはイライラや興奮といった神経系の過活動を抑える働き(鎮静効果)や、不安や緊張を和らげる効果(抗不安効果)等があります。
- 酢酸リナリルはラベンダーやベルガモット(柑橘類)等に例えられる甘い香りがあります。精油はアロマセラピー等に利用されており、精油の効果には、痛みを抑える鎮痛作用や、イライラや興奮といった神経系の過活動を抑える鎮静作用があります。
- ゲラニオールは「柑橘類」「ローズ」等に例えられる甘く華やかな香りがあり、風味はフルーティーで、精油は食品の香料やアロマオイル等にも利用されています。
- イングリッシュラベンダーの茎・葉・萼には腺毛があり、腺毛からは液体(精油)を分泌しており香りを漂わせています。
- また腺毛には精油が多く含まれているため茎・葉・萼を手で触ったりして壊すとイングリッシュラベンダー特有の甘い香りを周囲に漂わせます。
- 花は料理用のハーブとしても利用されており、焼き菓子等に入れて香り付けや色味として利用されたりします。
- 花は砂糖に混ぜて風味づけに使われる事もあり、ラベンダーを入れた砂糖はラベンダー・シュガーと呼ばれています。
- ラベンダー・シュガーはラベンダーの甘くフルーティーな香りと風味が砂糖に加わり、ケーキに入れる砂糖として利用されたり、ヨーグルトに入れられて食べられたりします。
- 花はハーブティーに入れて飲まれており、精油の優しい香りが不安や緊張を和らげ、寝る前に飲むと安眠に繋がると言われています。
- イングリッシュラベンダーには不安・緊張・興奮といった精神的ストレスを抑える精油が多く含まれている事から、アロマテラピーでもよく利用されます。
- 花(萼)は乾燥しても型崩れや色褪せが少ないためドライフラワーとしてよく利用されており、乾燥した後も香りが失われず残るためポプリ等に利用されたりします。
- イングリッシュラベンダーは切り花としても利用されます。
- ただし水揚げが悪く花瓶の中で3日ほどしか楽しめません。
- イングリッシュラベンダーは非常に少ない水と肥料で育つため、環境が合えば殆ど放ったらかしでも育てる事が出来ます。
- ただし多湿を許容しないため、特に夏場などは雨に当てないなどの工夫が必要です。
- また茎は木質化すると芽を生成する事が殆どなくなるため、木質化を遅らせる剪定がとても重要です。
イングリッシュラベンダーの樹高は約30(~100)cm、樹形はブッシュ状で、茎は根元付近でよく枝分かれして直立します。若い茎の色は緑色、白色の腺毛が生えるため白緑色の外観をしています。成熟した茎は木質化して灰褐色もしくは暗褐色になります。葉序は対生葉序、葉色は緑色、白色の腺毛が多い場合は白緑色の外観をしています。葉身の大きさは長さ約1.5(~5)cm、幅約0.2(~0.5)cm、葉身の形は線形です。花序は輪散花序、輪散花序は長さ約2(~8)cmです。萼(蕾)は筒状、長さ約0.5cm、幅約0.2cm、色は緑色・紫色・青色・白色・桃色があり、腺毛が密に付いています。花冠は唇形花、唇形花は長さ約1cm、上唇は2裂、下唇は3裂、雄蕊は約4個、雌蕊は1個です。果実は分離果(雌蕊が複数室をもつ子房をもっており熟すと子房がそれぞれ縦に割れて分離します)です。
イングリッシュラベンダーのドライフラワーの楽しみ方
- 収穫は乾燥が続く日の朝(朝露が消えた後)もしくは夕方に行いましょう。
- 収穫のタイミングは花の見栄えが良いものを選びます。
- 茎を好みの長さで剪定ハサミで切って収穫して下葉を取り除きましょう。
- 収穫した花はハンギング法で乾燥させます。
ハンギング法
ハンギング法とは、植物を壁や天井等から吊り下げて自然乾燥でドライフラワーをつくる方法です。ハンギング法は最も一般的に利用されるドライフラワーを作る手順で、用意する物も花材以外には殆ど要らず手軽に作れる所が魅力です。手順は花の茎の下部を固定する物(麻紐・洗濯バサミ等)で抑えて、逆さにし壁や天井から吊り下げます。管理する場所は基本的に直射日光の当たらない涼しく乾燥した場所です。乾燥させる時間は2~4週間程度で、自然乾燥させます。
イングリッシュラベンダーの切り花の楽しみ方
- 収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 茎に付いた葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて取り外しましょう。
- 水揚げは水切りを行います。
- 花瓶の水は少なめの浅水にしましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約2~3日です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
浅水法
浅水法とは花瓶等の容器に入れる水の量を減らして、浅い水で花を生ける方法です。
浅水は、水に浸かる茎の面積が減るため、腐敗のリスクを低減することが出来ます。そのため浅水は主に茎が柔らかく腐敗しやすい花等で行われます。
イングリッシュラベンダーのハーブティーの楽しみ方
- ハーブティーに必要な物を準備します。
- 急須・カップ・お湯・新鮮な花(小さじ4杯) or 乾燥した花(小さじ1杯)
- イングリッシュラベンダーの花の蕾(新鮮or乾燥)を急須に入れます。
- 新鮮な花の場合は小さじ4杯
- 乾燥した花の場合は小さじ1杯
- 急須の中にお湯を180~200ml入れて蓋をします。
- 蓋を閉めておかないと精油(揮発成分)が抜けるため注意です。
- 急須の中で約5分~10分蒸らしましょう。
- 蒸らし終わったら急須の中のお茶をカップに注ぎ入れます。
- お好みで蜂蜜やレモン等を加えてください。
クックパッドのレシピ
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イングリッシュラベンダーの園芸品種の紹介
四季咲き品種
ほのか
- ラベンダー(ほのか)は、四季咲き性が強いため、春はもちろんの事ですが、秋にも花が返り咲いて楽しめる事があります。そのため、何度もラベンダーの花を楽しみたい人におすすめの品種です。
- 花付きがとてもよいため、カットすると脇芽からも花を出して二番花が楽しめます。
- 花の色は蕾が濃い紫色、花が薄い紫色をしています。そのため、上品さや優雅さをテーマにするエレガントガーデン等にピッタリな品種です。
- 樹形はブッシュ状、樹高は約30~45cmになります。
フォーエバーブルー
- ラベンダー(フォーエバーブルー)は、夏の間も花を咲かせ続ける耐暑性を兼ね備えたラベンダーです。そのため、晩春から夏を越えて秋まで花が開花し続ける事があります。
- 花の色は蕾が非常に濃い青紫色をしていて、蕾から明るいラベンダー色の花を咲かせます。そのため、上品で落ち着いた雰囲気のお庭などによくあいます。
- 花茎は少し長くなる傾向があり、分岐がよく樹形がブッシュ状になるため、地植えするとボリュームのよい見た目となります。
- 株の樹高は約30~80cmになります。
センティヴィア ブルー
- ラベンダー(センティヴィア ブルー)は、四季咲きの性質があるため、春の開花後にしっかり切り戻す事で、秋にも花が楽しめます。そのため、何度もラベンダーの花を楽しみたい人におすすめの品種です。
- 花の色は蕾が濃い紫色で、蕾から明度の高い薄い紫色の花が咲きます。そのため、落ち着いた雰囲気と上品な雰囲気を感じさせるエレガントなお庭などによく合う品種です。
- 株は基部でよく枝分かれるする性質がある事からフサフサとしたボリュームのある樹形になりやすいです。
- 樹形はブッシュ状、株は樹高が約50cm、幅が約30cmになります。
長崎ラベンダー
- 長崎ラベンダーは、1998年に長崎県率大村城南高校で他とは違う性質を持ったラベンダーが発見された事で育成プロジェクトが発足して生産・研究がされているラベンダーのシリーズです。
- 長崎ラベンダーは、高い耐熱性があるため夏越しがしやすい所が魅力です。
- 四季咲きの性質があるため、春の開花後にしっかり切り戻す事で、秋にも花が楽しめます。そのため、何度もラベンダーの花を楽しみたい人におすすめの品種です。
- 長崎ラベンダー・シリーズの品種
- しずか:早咲き性があるため長崎ラベンダーの中で最も早く開花が始まります。株の分枝が良く、次々と花を咲かせる多花性の性質があるため開花期はボリュームのある花姿が楽しめる事はもちろん、四季咲き性があるため普通のラベンダーよりも長く花を楽しめます。
- しおり:開花は初夏と秋にあり、花は花穂が大きいためボリュームがあり、鮮やかな紫花が上品さを感じさせる園芸品種です。優れた耐熱性があるため、夏越しがしやすくなっています。
- ナイトブルー:長崎ラベンダーの中で最も濃い濃紫色の花色が特徴の園芸品種です。返り咲き性があるため、初夏と秋に二回花を楽しめます。また暑さに強いため夏越しが普通のイングリッシュラベンダーよりも楽になります。
- リトルマミーは、城南一号に続く改良品種です。城南一号と比べて、草丈が低いため鉢植え等でも育てやすく、また早咲き性があるため早くから開花が楽しめます。花の色は紫色、四季咲き性があるため何度も花が楽しめて、また優れた耐熱性があるため夏越しが楽になります。
- 城南一号は、大村城南高校で育種された品種です。四季咲き性と優れた耐熱性が特徴で、爽やかな印象を与える薄い紫色の花を咲かせます。
アネット
- ラベンダー(アネット)は、夏の間も花を咲かせ続ける耐暑性を兼ね備えたラベンダーです。そのため、晩春から夏を越えて秋まで花が開花し続ける事があります。
- 花の色は蕾が濃い紫色で、蕾から明度の高い薄い紫色の花が咲きます。そのため、落ち着いた雰囲気と上品な雰囲気を感じさせるエレガントなお庭などによく合う品種です。
- 株は基部でよく枝分かれして、茎は行儀よく直立する傾向にあります。また茎は硬く丈夫なためフラワーアレンジメントに利用しやすいです。
- 樹形はブッシュ状、株は高さ約30~40cm、幅は30~40cmに成長します。
カラーリーフの品種
香りが良い品種
おかむらさき
- ラベンダー(おかむらさき)は、オカムラサキから抽出された精油は、フランスで開催されたラベンダーオイル品評会で最高賞を受賞した事からも分かる通り、非常に良い香りがあります。
- そのため、ガーデンファニチャーの傍や、エントランスガーデンなどの人がよく通る場所等で育てながら香りを楽しんだり、収穫してドライフラワーやポプリにするとよいかもしれません。
- 花穂が長いため花材として利用しやすかったり、長く花の香りが楽しめたりします。
- 花の色は蕾が濃い紫色で、蕾から明度の高い薄い紫色の花が咲きます。そのため、落ち着いた雰囲気と上品な雰囲気を感じさせるエレガントなお庭などによく合う品種です。
- 樹形はブッシュ状、株は樹高が約60~80cmまで成長します。
ロングセラー
マンステッド
- ラベンダー(マンステッド)は、1916年に発売され以降、現在に至るまで高い人気を保ち続けている園芸品種です。
- 花の色は蕾が濃い青紫色で、蕾から明度の高い紫色の花が咲きます。
- 花は他のイングリッシュラベンダーと同様に香りがとてもよく、また乾燥しても色あせが少ない事からドライフラワー等の花材によく利用されます。
- マンステッドは境界線の自然風の生垣等に利用される事が多い植物です。※生垣として利用する場合は、土壌の排水性等に注意する必要があります。
- 樹形はブッシュ状、株は樹高が約45~60cm、幅が約60~80cmまで成長します。
ヒドコート・ピンク
- ラベンダー(ヒドコート・ピンク)は、1958年に発売されて以降、現在に至るまで高い人気を保ち続けている園芸品種です。
- 花の色は蕾が白色または白緑色で、蕾から薄い桃色の花が咲きます。
- 花は他のイングリッシュラベンダーと同様に香りがとてもよく、また乾燥しても色あせが少ない事からドライフラワー等の花材によく利用されます。
- 樹形はブッシュ状、株は樹高が約30~60cm、幅が約50~60cmまで成長します。
ロゼア
- ラベンダー(ロゼア)は、1937年に発売されて以降も、現在に至るまで高い人気を保ち続けている園芸品種です。
- 花の色は蕾が白色から薄い桃色で、蕾から薄い桃色の花が咲きます。そのためロマンチックな雰囲気のお庭によくあいます。
- 花は他のイングリッシュラベンダーと同様に香りがとてもよく、また乾燥しても色あせが少ない事からドライフラワー等の花材によく利用されます。
- 樹形はブッシュ状、株は樹高が約60~80cm、幅が約60~90cmまで成長します。
その他
- 開花長い
- スイート・ロマンス
- エレガンスパープル
- 花の色の変化
- カノンスター
- ココナッツアイス
- 白花
- ナナアルバ
- ブルーマウンテン・ホワイト
- 桃花
- ミスキャサリン
- ナナロゼア
- シャインピンク
- ピンクパフューム
- 矮性品種
- アヴィニョン アーリーブルー
- シャインブルー
- スーパーブルー
- ブルースピア
- ブルークッション
- ドワーフブルー
- ブルーリバー
- ブルーセントアーリー
- 香りが良い
- リトルロッティー
- ラバンスディープパープル
- 生垣
- インペリアム ジェム
- ブルーマウンテン
- その他
- エレガンス・シリーズ
- オックスフォードゼム
- カシオペア
- しほ
- 濃紫早咲き3号
- バイオレットメモリー
- ピーターパン
- ビーチウッドブルー
- フォーボーストーム
- 富良野ブルー
- ブルーアイス
- ホルゲイト
- メリッサライラック
- ロドンピンク
ラベンダーの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ラベンダーのおすすめの種類、主な種と珍しい園芸品種【2022】
ラベンダー(エレガンス・パープル)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
ラベンダー(エレガンス・パープル)は日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向が理想です。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。日当たりの悪い環境では花数が減ったり、徒長して茎が倒れやすくなったりするためさけたほうがよいでしょう。
土壌のPH
ラベンダー(エレガンス・パープル)は酸性土壌にも耐えますが、PH6.5~7.5の弱アルカリ性の土壌を好みます。PHが低すぎると生育不良になる可能性が高くなるため、植付け前にPHを診断して、PHが低い場合は苦土石灰を入れる等してPHの改善を行いましょう。
土壌の土質
ラベンダー(エレガンス・パープル)は地中海沿岸の岩場などに自生しており、もともと栄養の乏しい土壌や乾燥した土壌に強い植物です。逆に、粘土質な土壌や有機物が豊富に入る肥沃な土壌を苦手にしています。何故なら、じめじめとした状態が続いたり、蒸れたりすると、根腐れや腐敗等をまねいて生育不良になり枯れる事があるからです。そのため植え付け前に土壌診断を行い、水捌けが良く有機物が少なめの砂壌土に改善してから植え付けを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ラベンダー(エレガンス・パープル)は日当りを好むため、基本的には直射日光が6時間以上当たる日向で管理しましょう。また長雨に当たると根腐れや病気を引き起こす原因にもなるため、必要に応じて雨の当たらない場所(軒下等)に移動しましょう。
培養土
培養土は通気性の高い草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良い培養土をつくります。腐葉土等の堆肥は多いと夏に蒸れる原因にもなるため少なめにします。
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土+くん炭=5:2:2:1
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土+苦土石灰(適量)=7:3
培養土作成時の注意点
イングリッシュラベンダーはPH6.5~7.5の弱アルカリ性土壌を好むため、必要に応じて培養土にアルカリ性のくん炭や草木灰等を混ぜこむか、苦土石灰を混ぜこみましょう。
苦土石灰を混ぜ込む量は培養土の土質にも左右されますが、イングリッシュラベンダーは砂質の土壌を好むため恐らく砂土に近い培養土を使っているはずです。
砂土のPHを1上げるには培養土10Lに対して苦土石灰10~15g程度を目安に使用します。基本的には1Lあたり1~1.5gの苦土石灰を混ぜ込むとよいでしょう。ただし培養土を強い酸性に傾ける無調整ピートモスや鹿沼土を利用した場合は話しが変わります。そのため培養土に使う用土は中性のものを利用する事がおすすめです。
水やりの仕方
地植え
ラベンダー(エレガンス・パープル)は乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。ただし雨が長く降らず、葉や茎が萎れている場合は直ちに水やりを行いましょう。
鉢植え
ラベンダー(エレガンス・パープル)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
ラベンダー(エレガンス・パープル)は栄養の乏しい土壌で問題なく育つ事が出来ます。逆に栄養が多過ぎる土壌では生育不良を引き起こしたり、開花が少なくなる可能性があります。
基本的に肥料は必要としませんが、鉢植えで育てる場合は栄養が足りなくなる場合があります。そのため、早春に一度だけ緩効性肥料を与えましょう。
剪定のやり方
ラベンダー(エレガンス・パープル)の剪定の目的は木質化を遅らせる事にあります。何故なら茎が木質化すると、殆ど新芽の生成をする事がなくなるため、新しい芽が偏った場所からしか出なくなり、疎らで歪な樹形となりやすいからです。毎年定期的に剪定を行う事は、外観の良いコンパクトでふさふさした樹形を保つ事に繋がります。
ラベンダー(エレガンス・パープル)の最も大切な剪定は開花後の剪定です。また他にも春に剪定を行う事でよりコンパクトな樹形をつくり開花を遅らせる事が出来たり、花後と晩夏の2回にわけて剪定する事で、幾つかの品種では2回目の開花を楽しむ事が出来たりします。
春の剪定
春は剪定はしなくても問題ありません。剪定する事で木質部の侵食を最小限に抑え、株をコンパクトに保つ事が出来ます。また剪定する事で開花する時期が遅くなる可能性があります。
春の剪定のやり方は、茎に最低でも3つの芽を残しながら、その上あたりで強く切り戻し剪定を行います。葉のない場所まで強く切り戻すと残された枝がそのまま枯れこむため、必ず葉の上で切り戻し剪定する様にしましょう。また全体として、株の中央の茎を少し長めに、外側の茎を短めにするとドーム状の樹形になりやすいです。
その他にも完全に枯れてしまっている茎も、風通しや日当たりを悪くする原因となるため根元から剪定して取り除きましょう。
開花後の剪定
開花時(~8月下旬)の剪定は再開花を促す目的、もしくは木質化を遅らせる目的で行われます。幾つかの品種では開花後に軽く切り戻す事で、再開花する事があるため、開花時と晩夏の2度に分けて剪定が行われます。ただ一般的には開花後に一度だけ強剪定が行われます。
開花時(~8月下旬)の剪定のやり方は、軽い剪定もしくは強剪定です。再開花を促す目的で軽く切り戻す場合は、晩夏に再度強剪定を行う必要があります。それ以外の場合は開花期間中に強剪定を行いましょう。強剪定は木質部を最小限にするように、茎に最低でも3つの芽を残しながら強く切り戻し剪定を行います。葉のない場所まで強く切り戻すと残された枝がそのまま枯れこむため、必ず葉の上で切り戻し剪定する様にしましょう。また全体として、株の中央の茎を少し長めに、外側の茎を短めにするとドーム状の樹形になりやすいです。
夏越しする方法
ラベンダー(エレガンス・パープル)は冷涼な夏を好む植物です。高温多湿環境では根腐れや病気を引き起こし枯れてしまう事も多いです。そのため必要に応じて夏越し対策が必要です。
ラベンダー(エレガンス・パープル)の夏越し対策
- 高温多湿になる場所を避けて管理しましょう。
- 病気や根腐れの原因となる多湿を避けましょう。
- 鉢植えの場合は長雨に当たらない場所に移動して、地植えの場合は雨の当たりにく場所で育てるといいでしょう。
- 土壌の土質が粘土質だったり腐植が多い場合は、植え付けの前にパーライトや川砂などを混ぜて土壌改善を行っておきましょう。
- 周辺より高い場所に植え付けを行うと土壌の排水性が高くなり、水分が停滞しにくくなります。
- 空気の流れの良い場所で管理しましょう。周りが壁に囲まれていたり、草が繁茂してる場所で管理すると空気が停滞して湿気が溜まりやすくなります。
- 複合的なストレス(日差し・暑さ・乾燥)がかかる環境は避けましょう。
- 一日中日向にある植物は【午後からの暑さ・強い日差し・乾燥】の複合ストレスを強く受け植物へのダメージが酷くなる傾向にあります。基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になるような環境に移動しましょう。
- 必要に応じて強い日差しと暑さを避けるために遮光ネットを利用しましょう。
- 病気や根腐れの原因となる多湿を避けましょう。
冬越しする方法
Hardiness:5b~8a
ラベンダー(エレガンス・パープル)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
イングリッシュラベンダーは挿し木によって増やす事ができます。
イングリッシュラベンダーの挿し木の方法
- イングリッシュラベンダーの挿し木時期は晩春から初夏が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約7cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 挿し穂の切り口を水の中に30分程浸けて水揚げを行います。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 水揚げした挿し穂の切り口に発根促進剤をつけます。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
イングリッシュラベンダーの種蒔の方法
播種時期:3月~4月・9月~10月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:約15日~30日
光条件:
種は通気性・保水性のよい用土に撒き、指で種を軽く押し(鎮圧)上から軽く覆土します。1度撒いた種は乾燥させると極端に発芽率が落ちるため、必ず土と種を乾燥させないように水やりを行い管理して下さい。
植物の病気
イングリッシュラベンダーの病気
- 灰色カビ病
- 葉枯細菌病
- 枝枯病
- 疫病
- 根腐れ病
イングリッシュラベンダーの害虫