- 原産:ポリビア/コロンビア/ペルー
- 科:ムラサキ(Boraginaceae)
- 属:キダチルリソウ/ヘリオトロープ(Heliotropium)
- 種:アルボレンシス/ヘリオトロープ(Heliotropium arborescens)
- 別名:キダチルリソウ/香水草/ニオイムラサキ/恋の花/ガーデン・ヘリオトロープ(garden heliotrope)/チェリーパイ(cherry pie)/コモン・ヘリオトロープ(common heliotrope)
- 品種:ライム
- 開花時期:5月~11月
- 花の色:紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●黄色●
- 香り:花
- 分類:多年草/常緑低木
- 草丈:約30cm
- 誕生花:5月24日
- 花言葉:献身的な愛/夢中/忠誠心
- 用途:開花期間長い/香りが良い
- 庭のスタイル:ロマンチックガーデン/エレガントガーデン/モダンガーデン/ギリシャ庭園
- 購入方法:ライムを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ヘリオトロープ(ライム)とは!?
ヘリオトロープ(ライム)は、ヘリオトロープでは珍しいライムグリーンの明るい葉を持っていて、またほんのり紫色に染まる白色の花を咲かせます。そのため、明るく開放的な雰囲気を楽しめるカラーリーフとしても楽しめる品種です。草姿はドーム状、株は高さ約30cmに成長します。
ヘリオトロープとは!?
ヘリオトロープは学名Heliotropium arborescens、別名では「キダチルリソウ」「香水草」「ガーデン・ヘリオトロープ(garden heliotrope)」とも呼ばれる、ポリビアおよびコロンビア、ペルーが原産の多年草または常緑低木です。
ヘリオトロープの語源(由来)
- 属名のHeliotropiumは、古代ギリシア語で「太陽」を意味する「Ἥλιος(helios)」と、古代ギリシア語で「方向転換」「向く」を意味する「τρόπος(tropes)」の二語の造語で「太陽を向く」を意味します。
- Heliotropium(太陽を向く)の名前の由来はギリシア神話に出てくるクリュティエー(Clytie)から来ています。ギリシア神話によるとクリュティエー(Clytie)は、太陽神ヘーリオスを愛しあっていました。しかし、アフロディーテの謀略により太陽神ヘーリオスはバビロニアの王女レウコトエ(Leucothoe)の元にいってしまい、クリュティエー(Clytie)は捨てられてしまいます。捨てられたクリュティエー(Clytie)は、それでも太陽神ヘーリオスに実らない愛を注ぎ続け、食事もとらず憔悴しながら太陽(太陽神ヘーリオス)を見続け、倒れてしまいます。クリュティエー(Clytie)が倒れた後、そこからヘリオトロープまたはひまわり、キンセンカ等がうまれたとされており、植物になった後も太陽を見つめ続けたという伝承があります。
- 種小名のarborescensは「木になる」「木のような」を意味しています。
- ヘリオトロープの幾つかの別名(香水草・ニオイムラサキ・チェリーパイ(cherry pie)・コモン・ヘリオトロープ(common heliotrope))は強烈な花の香りに由来しています。
ヘリオトロープの特徴(魅力)
- ヘリオトロープは、花の香りの良さや、開花期間の長さ、重厚的で落ち着いた色合い等が特徴の植物です。
- そのため、甘い香りを楽しみリラックスした空間を作りたい人や、低メンテナンスで長く庭を彩りたい人、格式高い雰囲気やエレガントな雰囲気をお庭の中に演出したい人などに向いています。
- 草姿はブッシュ状、多くの場合は高さ約30~50cmの間で成長してドーム状の外観をつくります。
- そのため、花壇の中でボリュームを出したり、縁どりとして使ったり、鉢植えで育てるのに良いでしょう。また香りが良いため、小道などの人通りに近い所や、ガーデンファニチャー等の休憩所の近くに植えて上げると良いかもしれません。
- 葉は明度が低い濃い緑色をしているため、重厚的で落ち着いた雰囲気を演出する事ができます。
- 花は開花期間がとても長くて殆ど休みなく霜が降りる前まで花を咲かせ続けます。そのため、お庭の景観を長く維持したい人に向く植物です。
- 花は散房状(花柄が茎下部ほど長く茎頂部ほど短い)になるため、頂点に集まるように花が集まり半球状の外観をつくります。大きさは直径約3~15cmになり、非常に大きくボリューミーなため、豪華な雰囲気を演出する事が可能です。
- 花の色は品種によって紫色・青色・白色がありますが、個人的には紫色の花が、濃い緑色の葉との相性もよく、エレガントさと格式高さの統一性を出すため、おすすめです。
- 花の香りはとても良く、特に花の咲き初めは精油の揮発が少なく大量のため、数メートル先までバニラの甘い香りを漂わせます。もちろん、咲き進んでも、花に近づけば甘く心地よい香りを楽しめます。
- その香りの良さから、以前は香水を作るために精油が採られていましたが、収油率の低さや揮発のしやすさ等から、合成香料で香水が作られるようになったようです。
- 花の香りは植物の上でも楽しめますが、花を収穫してポプリやサシェなどを作り、身近に香りを楽しむことも出来ます。
- 植物にはピロリジジンアルカロイドが含まれており食べられません。食べた場合は胃のムカつきや肝障害を引き起こす可能性があります。
- ヘリオトロープは軽い霜を耐える事が出来ますが、寒さに弱いため基本的には寒さ・霜対策が必要です。寒さに当たって葉が落ちてしまっても茎が無事であれば翌年また芽吹きます。
ヘリオトロープの草丈は約30(~120)cm、草姿はブッシュ状、茎は分枝があり、直立または斜上するためドーム状の外観をつくります。茎の色は緑色または暗紫色、基部は木質化して淡褐色になり、白色の毛が生えます。
葉序は対生葉序、葉色は濃い緑色、葉身の大きさは長さ約4(~9)cm、幅は約2(~4)cm、葉身の形は楕円形または披針形、葉脈部分に強い凹凸がある。
花序は散房状に集散花序が集まる複合花序、大きさは直径約3(~15)cm、形状は半球状です。花冠は漏斗状で裂片は5個、大きさは直径が約0.5(~0.9)cm、花の色は紫色・青色・白色がある。果実は核果(薄い外果皮・多肉質な中果皮・殻状の硬い内果皮がある)です。
ヘリオトロープの園芸品種の紹介
楽天で購入 ブライドブルーは、分枝がとても良い所が特徴です。そのため茎の数が多く花の数も多くなります。また連続開花性にも優れているため、沢山の花が楽しめます。花の色は青紫色、青紫色は落ち着いた雰囲気とミステリアスな雰囲気をつくります。また濃い緑色の葉との相性もとても良く、重厚的で落ち着いた雰囲気を演出するため、格式高い雰囲気のお庭や、エレガントガーデンなどにおすすめです。草姿はドーム状で高さ幅共に約40cmと、コンパクトに成長する習慣があります。そのため、管理がしやすく行儀よい見た目をしています。 | 楽天で購入 ミッドナイトスカイは、高さ幅ともに約30cmとコンパクトに成長する習慣があり、心地よいバニラの甘い香りと、上品で優雅な印象を与える紫色の花色が特徴の園芸品種です。コンパクトに成長する習慣があるため、小さなお庭の花壇や鉢植えなどでも育てやすく、紫色の花色が上品で優雅な印象を与える事が出来ます。 |
楽天で購入 エレガンスは、非常に濃い紫色の花色が特徴です。濃い紫色の花は、濃い緑色の葉との相性が抜群によく重厚的で落ち着いた雰囲気を演出します。そのため、格式高いお庭やエレガントガーデンなどにおすすめの品種です。草姿はドーム状、株は高さ約30cmに成長します。 | 楽天で購入 ミルクは、ミルクを想像させるような白色の花色とバニラを想像させる甘い香りが特徴の園芸品種です。真っ白な花は清潔感があり、明るい雰囲気をつくるため、玄関先などのエントランスガーデンや、上品で清潔感のあるエレガントガーデンなどにおすすめです。草姿はドーム状、株は高さ約30cmに成長します。 |
楽天で購入 スイートバニラ・シリーズは、その名前からも分かる通り花の香りの良い株を選抜して育種されたシリーズです。そのため、より香りを楽しみたい人におすすめの品種群になります。シリーズの中には花の色に合わせて「ホワイト」「ピンク」「パープル」等があり、ホワイトが最も香りが良いと言われています。草姿はドーム状、株は高さ約30cmに成長します。 | 楽天で購入 ライムは、ヘリオトロープでは珍しいライムグリーンの明るい葉を持っていて、またほんのり紫色に染まる白色の花を咲かせます。そのため、明るく開放的な雰囲気を楽しめるカラーリーフとしても楽しめる品種です。草姿はドーム状、株は高さ約30cmに成長します。 |
フレグラントデライトは、一般的な種や品種よりも香りが強く、甘く心地よいバニラの香りを漂わせる所が特徴です。そのため、ヘリオトロープの香りをより楽しみたい人におすすめの園芸品種になります。草姿はドーム状、株は高さ約30~60cmに成長します。 | マリンは、花の大きさが直径15cmに達する事もあり非常に巨大で、また濃い紫色の花色と、心地よいバニラの香りが魅力的な園芸品種です。草姿はドーム状、株は高さ約30~50cmに成長します。 |
ヘリオトロープの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
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ヘリオトロープ(ライム)の育て方
花壇の土づくり
日当り
ヘリオトロープ(ライム)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。ただし夏の暑さが非常に厳しい地域では、花が傷みやすくなるため、午後の日差しを避けた方が良い場合もあります。
そのため管理する場所は環境に合わせて日向(直射日光が6時間以上)もしくは、午後から日陰になる半日影(直射日光3時間~5時間)で育てましょう。
土壌の土質
ヘリオトロープ(ライム)は、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
一方、粘土質土壌では水分が停滞してジメジメするため、根腐れして生育不良を引き起こす可能性があります。また砂質土壌でも直ぐに乾燥したり栄養不足になり、上手く成長しなかったり花が少なくなる事があります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れ肥沃な土壌にしましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ヘリオトロープ(ライム)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。ただし夏の暑さが非常に厳しい地域では、花が傷みやすくなるため、午後の日差しを避けた方が良い場合もあります。
培養土
ヘリオトロープ(ライム)は、一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
ヘリオトロープ(ライム)は、基本的にやや湿り気のある土壌を好みます。そのため、土壌の状態を見ながら、やや湿り気のある土壌に保つようにしましょう。 ただし、何時までも水分が停滞するジメジメした環境は根腐れを引き起こす原因となるため、土質や水やりの頻度には注意が必要です。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
ヘリオトロープ(ライム)は、株を大きく成長させて、しっかり花を咲かせるために、普通の植物よりも多めの肥料を必要とします。肥料が足りないと生育が衰えて、花の数も少なくなるため、生育期間中(春・夏・秋)も定期的に追肥を与えましょう。
元肥の与え方
- 元肥は苗の植え付け時に与える肥料の事です。
- 肥料の選び方
- 肥料は肥効が長く続くマグアンプや緩効性肥料を選びましょう。
- 肥料の成分はリン酸が多めに入る山型肥料、または窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料を選びましょう。
- 元肥の与え方
- 元肥は苗を植え付ける前の土壌に肥料を入れて、均一に混ぜこみます。
追肥の与え方
- 追肥は春から秋の生育期間中に与えます。
- 追肥はリンが多めの液肥、もしくは肥効が長く続く固形肥料を選びましょう。※ただし固形肥料だけでは栄養が足らなくなる場合もあるため、頻度を抑えながら液肥も同時に与えましょう。
- 化成肥料や緩効性肥料などの固形肥料を与える場合は、袋に規定された量を約1~3ヶ月ごとに施します。
- 液体肥料で与える場合は、規定された分量で希釈して約10~14日に1回のペースで水やりの際に一緒に液肥を与えるとよいでしょう。
剪定のやり方
ヘリオトロープ(ライム)の剪定は「摘芯」「花がら摘み」「切り戻し」の3つに分かれます。必ずしも必要な作業ではありませんが、剪定を行うメリットもあります。
摘芯とは!?
摘芯とは、成長の早い段階で、植物の成長点を指で摘むかハサミを使い切り取って、分枝を促す方法です。
摘芯のメリット
- 茎の数が増えてふさふさとボリュームのある草姿になる。
- 草丈が抑えられるためコンパクトに管理出来る。
- 茎の数が増えるため、花の数が増える。
摘芯のデメリット
- 開花時期が遅くなる事がある。
- 草丈が低くなるため花壇に高さを出したい場合はデメリットになる事がある。
- エネルギーが分散するため、個々の花房の大きさが小さくなる可能性がある。
- 茎の数が増えて繁茂するため多湿になる可能性がある。
摘芯のやり方
ヘリオトロープの摘芯のやり方は、成長が始まる春頃に、株の成長を見ながら一回から数回、茎の先端を指で摘んで取り除きます。
花がら摘みとは!?
花がら摘みとは、色褪せたり外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みのメリット
- 種を作るエネルギーが、花に向かうため、花の数が増えたり、開花期間が伸びたり、株の寿命が伸びるなどします。
- 種が作られないため、こぼれ種による雑草化を防ぐ事が出来ます。
- 花にカビ(真菌)等がついて腐敗することを防ぐため、病気の予防に繋がります。
- 花がらはカビが生えたり、褐色になったり、乾燥して縮んだりして外観を悪くするため、花がら摘みを行うことで清潔感を保つことが出来ます。
花がら摘みのデメリット
- 種を採取できません。
- アンティークガーデンなどでは乾燥後の花が魅力的に映る場合があるため、植物上でドライになった花が楽しめません。
花がら摘みのやり方
ヘリオトロープの花がら摘みのやり方は、色褪せたり外観が崩れた花房を、花房の下からハサミで剪定して摘み取ります。
切り戻し剪定とは!?
切り戻し剪定とは、長く伸びすぎたりした茎などを、茎の途中で剪定して形を整える剪定方法です。
切り戻し剪定のメリット
- 切り戻し剪定を行う事で茎の長さなどが均一になり、外観が整います。
- 剪定によって頂芽優勢が崩れ、分枝が促されるため、茎の数が増えて株がボリューミーになり、花の数も増えます。
- 生産性の低い古い茎を切り戻す事で、生産性の高い新しい成長が促されるため、株が若返り、花が咲きやすくなるなど生産性が高まります。
- 茎を切り戻す事で茎の数と葉の数が減るため、株全体または土壌にも日が当たり、日当たりの改善・多湿の改善に寄与します。
- 茎を切り戻す事で茎の数と葉の数が減るため、風の流れが良くなり、多湿の改善が期待出来ます。
- 多湿を改善する事で蒸れによる根腐れを防止、多湿を好むカビ(真菌)の発生を抑制して病気予防、多湿により集まってくる害虫の発生予防等が期待出来ます。
切り戻し剪定のデメリット
- 花芽を剪定する事があるため、開花が暫く(数週間)見られない可能性があります。
- 株のボリュームがなくなり、葉の数も減るため、一時的に見た目が悪くなる事があります。
- 一度に沢山の剪定を行うと、植物に強いストレスがかかり、一時的に成長が止まる可能性があります。
- 傷口が病気の感染ルートになる可能性があります。
切り戻し剪定のやり方
切り戻し剪定は春に行います。好みの高さで剪定しましょう。
冬越しする方法
Hardiness:9~11
ヘリオトロープ(ライム)は軽い霜であれば耐えられるため、暖地であれば地植えでも冬越し出来る可能性があります。ただし基本的に寒さと霜に弱いため冬越し対策を行った方が良いでしょう。
冬越し対策
- 屋外で育てている場合は、霜が降りる前に霜対策として不織布などを被せます。
- また霜が降りる前に株を掘り起こして鉢植えに植え直した後に、軒下に移動したり、温室に移動するなどして管理する事も可能です。
- 鉢植えで育てている場合は、霜の当たらない軒下に移動したり、凍結が心配な場合は屋内や温室に移動したりするとよいでしょう。
播種で増やす
ヘリオトロープの種蒔の方法
播種時期:3月~5月
発芽適温:約15度~20度
発芽日数:約14日~28日
光条件:
種まき手順
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。
- もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。