- 原産:マダガスカル
- 科:ベンケイソウ(Crassulaceae)
- 属:カランコエ(Kalanchoe)
- 種:プミラ(Kalanchoe pumila)
- 流通名:白銀の舞(シロガネノマイ)
- 別名:カランコエ・プミラ/フラワー・ダスト・プラント(flower dust plant)
- 開花時期:1月~5月
- 花の色:紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●灰色●白色〇
- 香り:
- 分類:亜低木
- 被覆方法:匍匐性
- 草丈:約15~30cm
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/ロックガーデン
- 購入方法:白銀の舞を楽天で購入
目次 | ||
| ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
白銀の舞(シロガネノマイ)とは!?
白銀の舞(シロガネノマイ)は学名Kalanchoe pumila、別名では「カランコエ・プミラ」や「フラワー・ダスト・プラント(flower dust plant)」等とも呼ばれるマダガスカルが原産の多年草です。
白銀の舞(シロガネノマイ)の語源(由来)
- 属名のKalanchoeは、中国語の「伽藍菜」に由来すると考えられています。
- 種小名のpumilaはラテン語で「矮性」「低い」を意味しており、草姿に由来しています。
白銀の舞(シロガネノマイ)の特徴(魅力)
- 白銀の舞(シロガネノマイ)は、白銀を思わせるような上品な葉色と、匍匐しながら広がっていく草姿が特徴の植物です。
- そのため、園芸では上品で洗練された印象を与える葉をシルバーリーフとして楽しむ目的だったり、ロックガーデンの地被植物またはハンギング仕立てで枝垂れる姿を楽しむ目的で育てられます。
- 草姿はマット状に広がる性質があり、茎は匍匐したり、また下垂する性質もあります。そのため、乾燥しやすいロックガーデンの地被植物として使われたり、大鉢やハンギングバスケットに植えて優雅に枝垂れる姿を鑑賞する目的で育てられたりします。
- 草姿は直立、栽培環境下では50~200cm程度ですが、野生では高さが400cmを超えることもあります。
- 葉は多肉質、葉表面に白粉を帯びたような毛が生えており、ワックスのような質感があります。
- 葉の色は灰緑色から灰色または銀色をしていることから、上品な印象を与えるシルバーリーフとして楽しめます。
- 葉の表面には羊毛のような毛が密生しています。そのため、ベルベットやフェルトのような質感を持っています。
- 開花は冬の終わりごろから春にかけて、光沢のある桃色の花はシルバーリーフとの相性がとてもよく、女性が好む宝石やアクセサリーなどを想像させます。そのため、高級感のあるラグジュアリーなお庭などによく合うでしょう。
- 白銀の舞(シロガネノマイ)は水やりや肥料の手間がほとんどなく、環境を整えて上げれば育てるのが容易です。ただし栽培する際は「過湿」「強光」「冬の寒さ」に注意する必要があります。
- 過湿とは、何時までも土壌がジメジメしているような状態です。基本的に他の多肉植物と同様に、乾燥に強いですが、水分の過剰な状態を苦手にしています。そのため、水のやりすぎないこと、長雨に当てないことが大切になるでしょう。
- 強光とは、強過ぎる直射日光です。日当たりに関しては気温にも左右されるため一概ではないですが、基本的に明るい日陰または半日陰で育てる事が理想です。日向で育てた場合、光合成能力を超える強光となるため、葉焼け(葉の先端や縁部分等が褐色に変色して萎れや落葉を招く症状)を引き起こしやすくなります。
- 冬の寒さを苦手にしています。そのため、冬の管理は基本的に屋内で行いましょう。
白銀の舞(シロガネノマイ)の草丈は約15(~30)cm、草姿はマット状、茎はほふく性、茎の質感は多肉質、茎の色は緑色または赤みを帯び、新しい茎は白粉を帯びて白っぽくなります。
葉序は対生葉序、葉柄はあり、葉の色は灰色または灰緑色、葉の長さ約2(~4)cm、葉の形は倒卵形または菱形、葉縁部分に鋸歯があり、葉の質感は多肉質、葉は白粉を帯びたような毛で覆われています。
花序は茎の末端に集まる集散花序、花冠は壺形、花冠の裂片は4個、裂片は外側に反る傾向があり、花の色は桃色です。
カランコエ(プミラ)の園芸品種の紹介
カランコエの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
白銀の舞(シロガネノマイ)の育て方
花壇の土づくり
日当り
白銀の舞(シロガネノマイ)は、明るい日陰、または半日影までで育てる事が出来ます。※理想的な環境は気温にも左右されるため、夏の暑さが厳しい地域では明るい日陰で管理したり、冷涼な地域は半日影で管理してあげると良いでしょう。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
※注意する事は、直射日光が6時間以上当たる日向や、日当りが著しく悪い場所を避ける事です。何故なら、日向で育てると強い日差しが葉焼けを引き起こして株が弱りやすくなるからです。また日当りが著しく悪い環境で育てる事も茎が徒長して葉つきや葉色が悪くなったり、成長が遅くなったりするため注意が必要です。
土壌の土質
白銀の舞(シロガネノマイ)は、通気性と排水性がとても良い砂質の土壌を好みます。あまり肥沃さは求められません。
黒土や腐葉土が沢山入る肥沃すぎる土壌は夏場に蒸れる原因となる可能性があります。また粘土質な土壌では水分が停滞してジメジメするため、根腐れして生育不良を引き起こす可能性があります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、粘土質な土壌であれば、パーライトや川砂などを入れて通気性や排水性を改善して、適度に腐葉土等の有機物を入れましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
白銀の舞(シロガネノマイ)は、明るい日陰、または半日影までで育てる事が出来ます。※理想的な環境は気温にも左右されるため、夏の暑さが厳しい地域では明るい日陰で管理したり、冷涼な地域は半日影で管理してあげると良いでしょう。
屋内で管理する場合は、窓辺などの明るい場所に置くとよいでしょう。ただし南向きの窓などで育てる場合は、強い日差しが植物に当たり葉焼けする事もあるため注意が必要です。日差しが強く当たる場合はカーテンやブラインドで光を和らげたり、窓から少し離すと良いかもしれません。
一方で、植物に当たる光量が少ない場合があります。暗い場所では、葉色が悪くなったり、生育が非常に遅くなったり、生育不良で枯れる事があります。植物の健康な成長を促すために、屋内でも凡そですが5000lux~10000luxの光が当たる場所で管理してあげると良いでしょう。
※照度(lux)を調べる方法は、携帯のアプリや照度計などがあります。携帯のアプリでも手軽に調べられますが、詳しく調べたい方は楽天に売ってある照度計を利用すると良いでしょう。
※照度が少ない場所で育てたい場合は楽天に売ってある植物育成ライトを利用してみるとよいかもしれません。植物育成ライト以外の人工的な照明の光には光合成に必要な波長が僅かにしか含まれない事があるため、十分の照度あると思っても植物がしっかり育たない事もあるため注意が必要です。
培養土
白銀の舞(シロガネノマイ)は、他の多肉植物と同様に多湿環境を嫌うため、サボテンの培養土や多肉植物の培養土等を利用すると良いでしょう。自作する場合は通気性が良い培養土をつくります。腐葉土等の堆肥が多いと夏に蒸れる原因にもなるためやや少なめにしましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土+腐葉土=7:3
- 川砂+ボラ土(小粒)+赤玉土+腐葉土=3:3:3:1
水やりの仕方
白銀の舞(シロガネノマイ)は、他の多肉植物と同様に、乾燥に強い植物です。茎や葉に水を蓄えているため、土壌が乾燥してしまった後、水やりが数日遅れてしまったとしても平気な傾向にあります。
水やりの方法
水やりは、土壌が乾燥したタイミング、または数日待ってから行います。水を与える量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、鉢底から水が流れ出る位にたっぷりと与えてください。
注意点:土壌が乾燥する前に、水やりを行うと根腐れを引き起こす可能性があります。そのため、土壌が乾燥したのを確認してから必ず水やりを行いましょう。※水やりのタイミングを掴むのが難しい場合は、サスティを利用しましょう。
また植物の葉に水が残ると、そこから腐敗が始まる可能性があります。そのため、水やり時は葉にかからないように、株元に優しく水を与えるようにしましょう。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
白銀の舞(シロガネノマイ)は、十分に陽の光が当たる環境であれば、基本的に肥料がなくても育てられます。
ただし、株を大きくしたり健康な成長を促したい場合は、生育期間中に定期的に肥料を与える事も大切になります。そのため、必要に応じて肥料を与えましょう。
追肥の与え方
- 肥料を与える時期
- 春から夏にかけて生育期間中です。
- 肥料の選び方
- 多肉植物の液肥などがおすすめです。
- 肥料の与え方
- 液体肥料は、規定された分量で希釈して約10~14日に1回のペースで水やりの際に一緒に液肥を与えるとよいでしょう。
剪定のやり方
白銀の舞(シロガネノマイ)の剪定は春から夏にかけておこないます。枯れた茎や葉を取り除いたり、不要な部分を剪定して取り除きます。
夏越しする方法
白銀の舞(シロガネノマイ)は夏の暑さに耐えますが、強い日差しや多湿に注意する必要があります。
夏越しで重要なポイント
- 直射日光に当たると葉焼けをおこし、葉が傷み枯れることもあります。そのため、夏場は基本的に西日の当たらない半日陰や明るい日陰で管理しましょう。
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと根腐れを引き起こします。そのため、土壌の通気性・排水性をよくしておきましょう。また雨に当たらない環境で育てることも大切です。
- 乾燥に強い植物ですが、乾燥が続くと葉が萎れたり落ちたりする事があります。そのため、土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
冬越しする方法
Hardiness:9a~10b
白銀の舞(シロガネノマイ)は寒さに弱いため屋外での越冬はむずかしいです。冬越しさせたい場合は、冬越し対策が必要です。
- 鉢植えで育てている場合は、室温が10度以上ある日当りのよい室内に入れて管理しましょう。
- 暖地などの暖かい地域であればカバーを被せるなどの、霜対策を行うだけでも越冬出来る可能性があります。
- 地植えしている場合は、株を掘り起こし鉢植えにして屋内などで管理します。それが難しい場合は、株元に腐葉土などを入れて霜から株元を守り、また株全体に寒冷紗等をかけて寒さや凍結から株を守ります。
挿し木や株分けで増やす
白銀の舞(シロガネノマイ)は挿し木や葉挿しによって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂の長さ7~10cm程度にわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 挿し穂の切り口が腐敗する事を防ぐため数日間乾燥させてカルスを形成させます。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂の1/3程を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
葉挿しの方法
挿しの方法
- 葉を選ぶ
- 健康で病気のない葉を選びましょう。新しすぎる葉・古過ぎる葉は避けて、成熟した葉を選びましょう。
- 葉の根元からナイフやハサミ等を使い、葉を切り取ります。
- 葉の切り口を乾燥させる
- 葉の切り口が新鮮なままだと、腐敗することがあります。そのため、数日間は乾燥させましょう。
- 培土を準備
- 挿し穂用の用土を準備しましょう。バーミキュライトや鹿沼土等をブレンドした清潔感のある用土を使うのが一般的です。
- また楽天で販売している挿し芽用の用土を利用する事もできます。
- 倍土に葉を植える
- 容器の中に倍土を入れて、倍土に葉柄を差し込み土で覆うか、葉を横向きにして固定します。
- 管理方法
- 倍土は適度に湿らせておき、直射日光の当たらない所で管理します。
- 根がある程度に成長したら、葉挿しを個々のポットに植え替えます。
播種で増やす
白銀の舞(シロガネノマイ)の種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
白銀の舞(シロガネノマイ)の病気
- 根腐れ病
- 灰色カビ病
白銀の舞(シロガネノマイ)の害虫