- 原産:中国
- 科:サクラソウ(Primulaceae)
- 属:サクラソウ/プリムラ(Primula)
- 種:マラコイデス(Primula malacoides)
- 別名:ケショウザクラ/オトメザクラ/ヒメザクラ/フェアリー プリムローズ(fairy primrose)/ベイビー プリムローズ(baby primrose)
- 品種:古都さくら・シリーズ
- 開花時期:11月~5月
- 花の色:赤色●桃色●紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:二年草
- 被覆方法:ロゼット状
- 草丈:約20~30cm
- 株張り:約
- 誕生花:2月12日・3月25日
- 花言葉:素朴・運命を開く・気取らない愛
- 用途:開花期間長い
- 購入方法:プリムラ(古都さくら・シリーズ)を楽天で購入
目次 | ||
| ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
プリムラ(古都さくら・シリーズ)とは!?
プリムラ(古都さくら・シリーズ)の特徴は、開花が早く11月頃から花が見られる所や、花穂が株元から沢山出るためボリュームのある花姿を楽しめる所、花の大きさは2cm程度と小ぶりですが、ピシッと咲くため、強い存在感と華やかさを感じさせる所、シリーズの中には赤・桃・紫・白と花の色が豊富にある事からお庭の雰囲気に合わせて品種が選べる所、草丈が20~30cm程度とコンパクトなため鉢植えの中でも管理がしやすい所などにあります。
古都さくら・シリーズの品種
プリムラ(マラコイデス)とは!?
プリムラ(マラコイデス)の学名はPrimula malacoides、別名では「ケショウザクラ」や「オトメザクラ」とも呼ばれている中国が原産の二年草です。
プリムラ(マラコイデス)の語源(由来)
- 属名のPrimulaはラテン語で「早い」を意味する「primus」から来ており、プリムラ属の開花が早いことに因んで、植物学者のCarl von Linnaeus (1707-1778)が命名しました。
- 種小名のmalacoidesは古代ギリシアで「柔らかい」「優しい」「女々しい」「粘液性の」を意味する「μᾰλᾰκός(malakós)」から来ており、柔らかな見た目をする植物の外観に由来します。
プリムラ(マラコイデス)の特徴(魅力)
- プリムラ(マラコイデス)の特徴は、萼・花茎・葉が白粉を帯びて化粧をしているように見える所や、花は小ぶりなため可憐な印象を感じさせる所、花茎の頂部や節に沢山の花が咲くためボリュームのよい花姿をつくる所、開花期間が長く11月頃から4月頃まで花が長く楽しめる所、耐陰性が比較的に高いため部屋の中でも花が楽しめる所、近縁のオブコニカ種よりも耐寒性が高いため暖地や平地であれば屋外でも花が楽しめる所等にあります。
- 園芸では冬の花壇を長く彩る代表的な植物として利用されてたり、インドアガーデンとしてお部屋の窓際などに飾られたりします。草姿の行儀が良くて、高さを出せるため寄せ植え素材としても利用されます。
- 草姿はロゼット状、株の根元から複数の葉を放射状に広げますが、一定の範囲から逸出しないため、管理が楽な植物です。
- 開花期間は長く、晩秋から春にかけて花が咲きます。そのため長く花を楽しみたい人におすすめの植物です。
- 花序は散形花序で頂部に約4~20個の花をつけて、花茎の節からも複数の花を束生させます。そのため、とてもボリューミーで華やかな花姿が楽しめます。
- 花の大きさは小ぶりで、花冠の形は高盆形花冠、基部が筒状で先端が皿状に広がります。皿状に開いた部分の裂片は五個あり、裂片の中央に切れ込みが入る傾向にあります。そのため、花弁はハート形になり、可愛らしい印象を感じさせることがあります。
- 花を支える萼は白粉を強く帯びるため、おしろいを塗ったような見た目をしています。そのため、小さな花とも合間り、女性的で優しい雰囲気を感じさせる植物です。
プリムラ(マラコイデス)の草丈は約20~40cm、草姿はロゼット状、葉序は根生葉、葉柄は約2~15cm、葉身の長さ約4~8cm、葉身の形は腎形または広卵形か円形、葉縁部分が鋸歯があり、葉の色は緑色です。花序は散形花序で頂部に花を約4~20個つけて、節からも複数の花を束生させます。花冠の形は高盆形花冠で、花冠の先端の裂片は五個、裂片の中心に浅い切れ込みが入る、花の色は赤・桃・黄・青・紫・緑・白、雄蕊は5本、雌蕊は1本、花茎は白色の毛が生えます。
プリムラの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
プリムラ(古都さくら・シリーズ)の育て方
花壇の土づくり
日当り
プリムラ(古都さくら・シリーズ)は、日向から明るい日陰までで育てる事が出来ます。※理想的な環境は気温にも左右されるため、夏の暑さが厳しい地域では西日の当たらない半日陰や明るい日陰で管理したり、冷涼な気候は日向や半日影に管理してあげると良いでしょう。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
プリムラ(古都さくら・シリーズ)は、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
また基本的に弱酸性から中性の土壌でよく育ちます。アルカリ性の土壌では栄養(鉄など)が上手く溶解せず、栄養を上手く吸収出来ないため生育不良を引き起こす事があります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性・PHを改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
楽天で人気の高いおすすめの堆肥
鉢土づくり
日当り
プリムラ(古都さくら・シリーズ)は、日向から明るい日陰までで育てる事が出来ます。※理想的な環境は気温にも左右されるため、夏の暑さが厳しい地域では西日の当たらない半日陰や明るい日陰で管理したり、冷涼な気候は日向や半日影に管理してあげると良いでしょう。
屋内で育てる場合は、管理する場所の照度のレベルを調べて、中程度の照度または高程度の照度になる場所で管理してあげると良いでしょう。植物に当たる光が少ないと葉色が悪くなったり、生育が非常に遅くなったり、生育不良で枯れる事もあるため十分な光がある場所で育ててあげて下さい。
管理場所は基本的に明るい窓辺が理想です。ただし南向きの窓から当たる直射日光は、想定以上の強光となる事があり、葉焼けを引き起こす原因になる事があります。そのため、管理する場所の照度を調べて、必要に応じて光が強すぎる場合はカーテン越しにしてあげたり、窓から少し離す等の工夫をしてみてください。
照度のレベル
- 弱い照度:500~2500lux
- 中程度の照度:2500~10000lux
- 高程度の照度:10000~20000lux
- 強い直射日光:20000~100000lux
※照度(lux)を調べる方法は、携帯のアプリや照度計などがあります。携帯のアプリでも手軽に調べられますが、詳しく調べたい方は楽天に売ってある照度計を利用すると良いでしょう。
※照度が少ない場所で育てたい場合は楽天に売ってある植物育成ライトを利用してみるとよいかもしれません。植物育成ライト以外の人工的な照明の光には光合成に必要な波長が僅かにしか含まれない事があるため、十分の照度あると思っても植物がしっかり育たない事もあるため注意が必要です。
培養土
プリムラ(古都さくら・シリーズ)は通気性・排水性・保水性のバランスが良く、弱酸性の培養土を好みます。自作する場合はPHを下げるためピートモスや鹿沼土を利用したりすると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+ピートモス=6:4
- 鹿沼土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
水やり
プリムラ(古都さくら・シリーズ)は、やや湿り気のある土壌を好みます。ただし水分の多い過湿状態が続くと腐敗したり根腐れをおこしたりする事もあるため、水やりのタイミングは注意が必要です。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境にも左右されますが、基本的には土の表面から2cm程が乾いてきたら水やりを行うといいでしょう。乾燥の確認は指を入れる、または土の色の変化などを見ることで行えます。
水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
プリムラ(古都さくら・シリーズ)は、生育期間中にしっかり肥料を与える事で、様々な恩恵を受けることができます。
土壌の栄養が足りなくなると、葉の色が薄くなるため光合成がしっかり出来なくなり株が衰えたり、開花期間中でも花の数が減ったりして見応えがなくなることがあります。
そのため、生育期間中はしっかりと肥料を与えるようにしましょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 肥料は葉が展開してくる9月頃から開花が終わる頃まで与えます。
- 肥料の選び方
- 肥料は化成肥料(固形肥料)、または液肥がおすすめです。
- 肥料の成分はリン酸が多めに入る山型肥料、または窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料を選びましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
プリムラ(古都さくら・シリーズ)の剪定は、花がら摘みと古葉取りを行います。花がら摘みをする事で、次の花の蕾に栄養が回りたくさんの花を咲かせることができます。
花がら摘み
花がら摘みとは、花色が悪くなったり花の外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みのやり方は、花が咲き終わったら、花茎の根元をハサミなどの道具を使って剪定して取り除くか、指で捻り折るようにして取り除きます。
花がら摘みを行う事で、新しい花や葉に栄養が回り、次の花が咲きやすくなります。また花がらを摘む事で、腐敗した物が好きな灰色カビ病などの病気が予防出来たり、外観が良くなったりする効果もあります。
古葉とり
古葉取りは、枯れた葉・古い葉・黄色い葉などを、葉柄の根元から取り除きます。
古葉取りを行う事で、健康な葉に多くの光が当たり光合成が活発に行われて生産性が高まります。また株元に光が当たりやすくなるため、多湿環境が改善したり新しい芽に光が当たりやすくなったりする効果などもあります。
冬越しする方法
Hardiness:9~11
プリムラ(古都さくら・シリーズ)は軽い霜であれば耐えられるため、暖地や平地であれば地植えでも冬越し出来ます。
ただし強い霜が降りる前日や、寒さが厳しい地域では、冬越し対策を行った方が良いでしょう。
冬越し対策
- 花壇で育てている場合は、寒さが厳しくなる前日等に不織布などをかけて対応すると良いでしょう。
- 鉢植えで育てている場合は、屋内の窓辺で管理するか、霜の当たらない軒下で管理するとよいでしょう。
- 温度が10度を下回ると、葉が黄変するなどの低温障害を引き起こす可能性が高まるため、屋内で管理する場合は、温度が10度以上ある日当りのよい環境で管理するとよいでしょう。
播種で増やす
プリムラ(マラコイデス)の種蒔の方法
播種時期:5月~7月(春撒き)・8月~10月(秋撒き)
発芽適温:約15~20度
発芽日数:約
発芽条件:好光性種子
種まき手順
- 種まきの時期
- 5月~7月(春撒き)
- 8月~10月(秋撒き)
- 土の準備
- ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減るでしょう。自分で用土を作成する場合は、弱酸性のピートモスなどを使うと良いでしょう。
- 種の撒き方
- 種は重ならないように点まき、またはばら撒きします。
- 好光性種子のため、光がないと発芽しません。そのため、種の上に土を被せないか、乾燥を抑えるため極薄く土を被せます。
- 種まき後の管理
- 風通しがよく西日の当たらない半日影で管理します。
- 種が乾燥すると発芽率が落ちるため、土と種が乾燥しないように水やりをしっかり行いましょう。
- 仮植え
- 本葉が2枚~4枚になったタイミングで、個別のポット等に植え替えを行い育てましょう。
- 葉色等も観察しながら液肥を与えはじめます。
- 定植
- ポットの苗が十分に大きくなったり、蕾が付いてきたりしたら、花壇やプランターに定植する事が出来ます。