- 原産:南・東ヨーロッパ/中東/中央アジア
- 科:シソ(Lamiaceae)
- 属:イヌハッカ/ネペタ(Nepeta)
- 種:カタリナ/イヌハッカ(Nepeta cataria)
- 英名:キャットニップ(catnip)
- 別名:イヌハッカ/ネペタ・カタリナ/チクマハッカ/キャッツワート(catswort)/キャットワート(catwort)
- 開花時期:6月~8月
- 花の色:桃色●紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:葉
- 分類:多年草
- 被覆方法:ブッシュ状
- 草丈:約50~100cm
- 株張り:
- 誕生花:5月31日
- 花言葉:無邪気・自由な愛
- 用途:香りが良い
- 購入方法:ネペタ・カタリナを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ネペタ・カタリナとは!?
ネペタ・カタリナの学名はNepeta cataria、一般的には英名のキャットニップと呼ばれている、南・東ヨーロッパおよび中東、中央アジアが原産の多年草です。
ネペタ・カタリナの語源(由来)
- 属名のNepetaは古代のエトルリアの都市の「ネペテ(Nepete)」に因んでいます。
- 種小名のcatariaは「猫のような」を意味しており、猫に関連していることに由来します。
ネペタ・カタリナの特徴(魅力)
- ネペタ・カタリナの特徴は、ネペタラクトンが他のネペタ属の種と比べても多く含まれており、猫を陶酔させる効果がとても高い所、花は長い萼から少し顔を出す程度のため装飾性は低めな所、葉が大きいため繁茂している印象や野暮ったい印象を感じさせやすい所などにあります。
- 園芸では、見た目が野暮ったく、花も装飾性があまりないため、植物を鑑賞する目的で育てられる事は少ないです。飼い猫のため、または猫や花蜂等を呼ぶ目的で育てられます。
- 草姿はブッシュ状、根茎または茎の下部および上部でもよく枝分かれしています。そのため、ふさふさと繁茂しているような見た目をしており野暮ったい印象を感じさせることがあります。
- 葉は卵形または腎形(ハート形)、大きさは約7cm程度と大きめなためキャットミントと比べると繁茂している印象や、野暮ったい印象を与えやすいです。
- 葉にはタイムやオレガノを想像させる刺激的な香りがあり、指で潰すと特に香りがたちます。
- 開花期間は初夏から夏、花序は輪散花序で、花は茎の上部に密に集まり咲くため、ボリューミーな花姿をしています。
- 花は唇形花で、筒部の殆どが萼で隠れています。そのため、緑色の萼がとても目立ち、装飾性がキャットミントなどと比べると劣ります。
- 開花期になると花蜜を求めて蜜蜂が集まるため、花の周りを元気に飛び回る蜜蜂の姿や、花の中に頭を突っ込む蜜蜂の可愛らしい姿を観察する事が出来ます。
- ネペタ・カタリナは、多くのネペタ属の種類と比較して茎や葉にネペタラクトンが多く含まれています。
- ネペタラクトンには猫への陶酔効果があり、ゴロゴロと鳴いたり、茎や葉に体を擦り付けたり、引っ掻いたり、噛み付いたり、はしゃいだり、マタタビを嗅いだ時の様な行動をとることがあります。※ただし成猫の三分の一は何の行動も示さないようです。
- ネペタラクトンはゴキブリや蚊等の一部の昆虫に対して忌避効果があります。そのため不快害虫対策に植えてみるのも良いかもしれません。
- ネペタ・カタリナは薬用ハーブとして利用される事もあり、鎮静作用・解熱・胃腸の不調改善に効果があるとされています。
- 若葉はサラダにいれて食べられたり、お湯で蒸らしてハーブティーとして飲まれたりすることもあります。
ネペタ・カタリナの草丈は約50~100cm、草姿はブッシュ状、短い根茎からも茎は出て、茎は下部および上部で枝分かれしており、直立または分枝は斜上します。葉序は対生葉序、葉身の長さ約2~7cm、葉身の形は卵形または腎形、葉縁部に鋸歯があり、葉の色は緑色です。花序は輪散花序、花冠は唇形花、花の色は白色と紫色、下唇に紫色のスポットが入る。
キャットニップの園芸品種の紹介
ネペタ(キャットミント)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ネペタ・カタリナの育て方
花壇の土づくり
日当り
ネペタ・カタリナは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
ネペタ・カタリナは、水捌けがよい土壌であれば土質は殆ど選びません。ただし、乾燥気味で痩せた土壌の方が沢山の花を咲かせて、葉の香りも良くなるため、通気性と排水性の高い、適度に肥沃な土壌で育てた方が良いでしょう。
注意することは水捌けの悪い場所で育てたり、粘土質な土壌で育てる事です。水分が停滞するような土壌で育てると根腐れを引き起こして生育不良になったり、枯れたりすることがあります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性の高い土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ネペタ・カタリナは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
ネペタ・カタリナは、一般的な草花の培養土でも育てられますが、通気性が高めの草花の培養土を選ぶ方が良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性が高めのバランスが良い培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=7:3
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
ネペタ・カタリナは、乾燥に強い植物のため管理が比較的に楽な植物です。
ただし、過湿を嫌います。水のやり過ぎで過湿になると根腐れを引き起こして枯れる事があるため、水やりの頻度には注意が必要になるでしょう。
地植え
地植えしている場合は、基本的に水やり不要です。ただし、定植したばかりで植物がまだ定着していない時、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時には、必要に応じて水やりが必要になります。
鉢植え
鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて土の乾燥が早くなるため注意が必要になります。
水やりのタイミングは、基本的に土の表面から数cmが乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
剪定のやり方
ネペタ・カタリナの剪定は、切り戻し剪定を二回行います。
一度目は、早春に新しい成長を促す目的で行います。
二度目は花後に再開花を見る目的で行います。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定の時期
- 早春に古い茎を剪定する事で、生産性の高い新しい茎の成長が促されます。
- 花後、最初の開花が終わったら切り戻し剪定することで、再開花を促すことが出来ます。
- 早春の剪定
- 枯れた茎を地面から約10~15cmの間で強く切り戻し剪定します。
- 花後の剪定
- 株全体的の大きさの半分程度を目安にして、ドーム状に形を整えるように切り戻し剪定します
夏越しする方法
ネペタ・カタリナは、それほど夏越しが難しい植物ではありません。基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
夏越しで重要なポイント
- 夏場は、西日の当たらない半日影で育てた方が、株が弱りにくいでしょう。
- 鉢植えであれば西日の当たらない場所に移動します。
- 地植えであれば西日の当たらない場所に植えたり遮光ネットを利用したりしましょう。
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと、根腐れを引き起こし枯れる事があります。
- 土壌の通気性・排水性をよくしておきましょう。
- 軒下等の長雨に当たらない環境で育てることもひとつの対策になります。
- 乾燥が続くと葉が萎れたり落ちたりする事があります。
- 土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
- 半日影や明るい日陰などの乾燥しにくい環境で管理するのもひとつの対策になります。
挿し木や株分けで増やす
ネペタ・カタリナは挿し木や株分けによって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂の長さ7~10cm程度にわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂の1/3程を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
株分け手順
- 株分け時期は春が最適です。
- 根を出来るだけ傷つけないように株を掘りあげます。
- 株から土を落として手で解しながら、分割出来そうな株を確認します。
- 根を出来るだけ大切に扱い、株と株を解しながら、必要に応じてナイフやハサミ等も使い、株を分割しましょう。
- 株を分割したら、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えます。