- 原産:南アフリカ
- 科:ゴマノハグサ (Scrophulariaceae)
- 属:カエノストマ(Chaenostoma)
- 種:コルダツム(Chaenostoma cordatum)
- 同義語:Sutera cordata
- 流通名:バコパ(Bacopa)
- 別名:ステラ/ピクミン・フラワー(pikmin flower)/バコパ・コルダータ(Bacopa Cordata)
- 品種:ライラックミスト(Chaenostoma cordatum ’Lilac Mist’)
- 開花時期:1月~6月・9月~12月
- 花の色:紫色●
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:短命な多年草
- 被覆方法:ほふく性
- 草丈:約20cm
- 株張り:約
- 誕生花:1月16日
- 花言葉:忘れられた恋人・小さな強さ・愛らしい・知恵
- 用途:開花期間長い/カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物
- 購入方法:バコパ(ライラックミスト)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
バコパ(ライラックミスト)とは!?
バコパ(ライラックミスト)の特徴は、花の色が淡い紫色をしているため上品さや癒しを感じさせる所、草姿がほふく性で横に広がる所などにあります。
バコパとは!?
バコパの学名はChaenostoma cordatumまたは同義語でSutera cordata、別名では「ステラ」や「ピクミン・フラワー(pikmin flower)」等とも呼ばれる短命な多年草です。
バコパの原産地は南アフリカにあり、海岸沿いや山脈の崖地などに自生しています。
バコパの語源(由来)
- 属名のChaenostomaは、ギリシャ語で「開いた」を意味する「chaeno」と、ギリシャ語で「口」を意味する「stoma」の二語で構成されており、花の形が口を開いたようにみえる所に由来します。
- 種小名のcordatumは、ラテン語で「心臓形の」を意味しています。
バコパの特徴(魅力)
- バコパの特徴は、草姿がほふく性で、茎が横に移動したり下垂したりする所、開花期間が長いため、お庭の中を長く彩ることが出来る所、花径は2~3cm程度とかなり小さいですが、花数が多く株を覆うように沢山咲くため花絨毯のような見た目になる所などにあります。
- 園芸では、地被植物として利用して花絨毯のように仕立てられたり、またハンギング仕立てにして上から下へと下垂する優雅な草姿と花が楽しまれたりします。
- 草姿はほふく性、茎は横に移動したり下垂したり斜上するため、園芸では地被植物やハンギング仕立てにされる事が多いです。
- 葉の色は緑色をしていますが、品種によっては白色や黄色の班が入るため、カラーリーフとしてたのしむ事も出来ます。
- 開花期間は秋から翌年の初夏頃までと、とても長いため長く花を楽しみたい人におすすめの植物です。
- 花は直径が2~3cm程度と小ぶりですが、多花性で株を覆うように沢山の花が咲くため、開花期になると花の絨毯を敷いたような景観をつくる事が可能です。
- バコパの仕立て方には「被覆植物(グランドカバー)」「花壇の縁取り」「寄せ植え」「ハンギング」等があります。
- 被覆植物(グランドカバー)とは、地表面を覆う目的で、草丈が低く、茎葉が横へと広がる習慣がある植物を植え付ける事です。
- 花壇の縁取りとは、花壇の外縁に沿って、または花壇の外縁を作るように、草丈の低い植物を並べて植えて、花壇外縁のデザインを作る方法です。花壇の中に統一感やリズムを作り、美しい景観を作り出す事が出来ます。
- 寄せ植えとは、鉢の中や花壇の中に異なる種類の植物を密植するように植えて、狭い空間の中に形と色の変化を作り、美しくデザインする植栽方法です。寄せ植えはデザインによってお庭の雰囲気に統一性を出したり、季節を感じさせたりする事が出来ます。
- ハンギングとは、植物をハンギングバスケットや吊り鉢に入れて上や横の目線から、鑑賞出来るようにする仕立て方です。
バコパの草丈は約10~30cm、株張りは約30~60cm、草姿はほふく性、茎は横に広がったり、斜上したり、下垂したりする、茎の色は緑色です。
葉序は対生葉序、葉身の長さ約1~3cm、葉身の形は卵形または腎形、葉縁部分には鋸歯があり、葉の色は緑色です。
花序は腋生、花径は約2~3cm、花の形は筒状で先端で開き5裂している、花の色は白色・桃色・紫色があります。果実は痩果です。
カエノストマ(バコパ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
バコパ(ライラックミスト)の育て方
花壇の土づくり
日当り
バコパ(ライラックミスト)は、日向もしくは半日影で育てる事が出来ます。日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせますが、夏の暑さが厳しい地域では強光や乾燥などの複合的なストレスにより生育不良を引き起こしやすいです。
理想的な環境は気温にも左右されるため、夏の暑さが厳しい地域では西日の当たらない半日影で育てたり、冷涼な地域であれば日向で管理してあげると良いでしょう。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
バコパは、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
注意することは粘土質な土壌を避けることです。ある程度の水分を保った土壌で、最もよく成長しますが、水分が停滞するような土壌では根腐れを引き起こします。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れ肥沃な土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け時の注意点
- 植付け間隔
- 植付け間隔は15~25cm程度の間隔で離します。
- 植え付け方法
- 植付け方法は標準植えで行います。苗(根鉢)の1.5~2倍の深さまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除き、標準植えで植え付けを行いましょう。
鉢土づくり
日当り
バコパ(ライラックミスト)は、日向もしくは半日影で育てる事が出来ます。日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせますが、夏の暑さが厳しい地域では強光や乾燥などの複合的なストレスにより生育不良を引き起こしやすいです。
理想的な環境は気温にも左右されるため、夏場は西日の当たらない半日影で育てたり、その他の季節であれば日向で管理してあげると良いでしょう。
培養土
バコパの培養土は、一般的な草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性・保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
楽天で人気の高い培養土を購入する
- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
バコパ(ライラックミスト)は、基本的にやや湿り気のある土壌を好みます。
乾燥に比較的に耐えますが、乾燥すると花がぽろぽろと落ちる傾向にあります。
また水分の多い過湿状態が続くと根腐れをおこす事があります。そのため水やりのタイミングは注意が必要です。
地植え
地植えしている場合も、生育が活発な期間、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時には、必要に応じて水やりが必要になります。土壌の表面が乾いたら水やりを行いましょう。
鉢植え
鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて土の乾燥が早くなるため注意が必要になります。
水やりのタイミングは、基本的に土の表面から数cmが乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
バコパ(ライラックミスト)は、生育期間中にしっかり肥料を与える事で、株がしっかりと育ち沢山の花を咲かせます。
そのため、生育期間中はしっかりと肥料を与えるようにしましょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 生育期間中に与えます。
- 肥料の選び方
- 肥料は化成肥料(固形肥料)、または液肥がおすすめです。
- 肥料の成分はリン酸が多めに入る山型肥料、または窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料を選びましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を与える場合は、規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
バコパ(ライラックミスト)は、決められた範囲を逸出して成長する事があるため、必要に応じて切り戻し剪定を行い株の形を整えます。花は基本的に自浄作用があり、自ら落ちるため花がら摘みは不要です。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定の時期
- 生育期間中であれば、何時でもおこなえます。
- 剪定方法
- 枯れた茎・古い茎・病気の茎・弱々しい茎などは、根元から剪定するか、健康な部分まで切り戻し剪定しましょう。
- 茎葉が決められた範囲を逸出して成長しようとしてる場合は、茎葉を短く切り戻し剪定して形を維持しましょう。
夏越しする方法
バコパ(ライラックミスト)は、夏の高温・乾燥・多湿を苦手にしています。そのため、夏の暑さが厳しい地域では夏越し対策が必要になってきます。
夏越しで重要なポイント
- 夏場は、西日の当たらない半日影や明るい日陰で育てた方が、株が弱りにくいでしょう。
- 鉢植えであれば西日の当たらない場所に移動します。
- 地植えであれば西日の当たらない場所に植えたり遮光ネットを利用したりしましょう。
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと、根腐れをして枯れる事があります。
- 土壌の通気性・排水性をよくしておきましょう。
- 乾燥が続くと葉が萎れたり落ちたりする事があります。
- 土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
- 半日影や明るい日陰などの乾燥しにくい環境で管理するのもひとつの対策になります。
冬越しする方法
Hardiness:9~11
バコパ(ライラックミスト)は、軽い霜であれば耐えられるため、暖地や平地であれば地植えでも冬越し出来る事があります。
ただし基本的に霜や凍結に弱いため、冬越し対策を行った方が良いでしょう。
冬越し対策
- 花壇で育てている場合は、寒さが厳しくなる日は不織布などをかけて対応しましょう。
- 鉢植えで育てている場合は、温室や屋内の窓辺で管理するか、霜の当たらない軒下で管理するとよいでしょう。
播種で増やす
バコパの種蒔の方法
播種時期:3月~5月
発芽適温:約20度
発芽日数:約3~14日
発芽条件:
- 種まきの時期
- 3月から5月に行います。
- 土の準備
- ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減るでしょう。花壇の土に撒くことも可能です。
- 種の撒き方
- 種は重ならないように、土の上に点まき、または条まきします。
- 種を指で軽く押し込み、土との密着させて、上から土を薄く被せます。※鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくします。
- 種まき後の管理
- 種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。