アマリリスはアマリリス属に2種、ヒッペアストルム属に約90種があり、園芸では主にヒッペアストルム属にある雑種の園芸品種などが親しまれています。
このページでは様々な種や園芸品種を紹介しています。育て方へのリンクや購入方法のリンクなども用意しているため、そちらもよければご活用下さい。
目次
アマリリスの特徴や園芸品種
- 原産:南アメリカ/南アフリカ
- 学名:Amaryllis/Hippeastrum
- 草丈:約30~70cm
- 分類:多年草
- 開花時期:4月~7月(休眠させる事で開花時期を制御できる)
- 花色:赤色●桃色●橙色●黄色●白色〇
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:普通
- 貯蔵方法:乾燥貯蔵(おがくずを入れ完全に乾燥させない)
- 植付け時期:春植え球根
- 誕生花:5月28日・5月30日・6月21日
- 花言葉:内気・誇り・虚栄心・臆病な心・おしゃべり・輝くほどの美しさ
- 用途:切り花/球根植物
- 購入方法:アマリリスを楽天で購入
アマリリスとは!?
アマリリスと呼ばれる植物は、アマリリス(Amaryllis)属とヒッペアストルム(Hippeastrum)属の二種類あります。上記の二つの属は、元々同一のアマリリス属の中にありましたが、18世紀頃から二つの属の分離が試みられており、長年に渡り多くの植物学者の間で混乱がみられました。
現在は1987年の第14回国際植物会議(International Botanical Congress)により、南アフリカを原産とする、べラドンナリリー(amaryllis belladonna)と1998年の最近に発見されたパラディシコーラ種(Amaryllis paradisicola)の二種だけがアマリリス属に残されており、南アメリカを原産とする約90の種はヒッペアストルム(Hippeastrum)属に分離されています。
アマリリス(Amaryllis)属とヒッペアストルム(Hippeastrum)属の植物は、どちらもアマリリスと呼ばれています。さらに、一般的にアマリリスとして栽培されているのはヒッペアストルム(Hippeastrum)属の方であり、ヒッペアストルムは名前付きの園芸品種が600以上あります。そのため、一般的にアマリリスの学名というとヒッペアストルムをさしている事が多いようです。
アマリリスの語源(由来)
- 種小名のHippeastrumは、古代ギリシア語で「騎兵」を意味する「ἱππεύς(hippeús)」と、古代ギリシア語で「太陽」「星座」を意味する「ᾰ̓́στρον(astron)」の二語で構成されています。この名前がついた由来は、葉の間から突き出る芽が馬に似ているなど諸説あるようです。
- アマリリスの由来は、ウェルギリウスの牧歌エクローグに登場する羊飼いの娘である「Amaryllis」からきています。
アマリリス(ヒッペアストルム)の特徴(魅力)
- アマリリス(ヒッペアストルム)の特徴は、球根の植付けから開花まで6~8週間程度と早い所、花茎が太く寸胴な見た目をしている所、花が直径10~20cmと大きくて茎の頂部に2~6個つくため、豪華な花姿が楽しめる所、葉の展開が普通は花茎が出て開花してからおこる所などにあります。
- アマリリスは豪華な花を鑑賞する目的で育てられます。例えば、花壇に植えて豪華な花を楽しみながら翌年の球根のためにエネルギーを蓄えさせたり、開花期間中だけ鉢植えに植えて屋内で花を楽しまれたり、花を収穫して切り花として楽しまれたりします。
- 地面下には鱗茎があり、鱗茎から花茎を1~3個と葉を2~7枚つけます。
- 鱗茎は直径が約5~12cmあり、大きい程に複数(1~3本)の花茎を生成して沢山の花を咲かせます。そのため、球根を購入する場合は大きい球根を選ぶとよいでしょう。
- 開花期間は一般的に春から夏にありますが、球根を約6~10週間ほど休眠させる事で開花時期を制御する事ができます。
- またいくつかの原種は開花期間が春ではなく秋にある場合もあります。
- 花序は散形花序、花茎の頂部に花が2~6個つき、花はユリのような外観をしており、直径が10~20cmあります。そのため、非常に大きく豪華な花姿が楽しめます。
- アマリリス(Hippeastrum)は休眠期が一般的に冬にありますが、夏に休眠する原種もあります。そのため、植付け時期が春ではなく夏や秋になる場合もあります。
アマリリスの草丈は約30~70cm、花茎は直立して内部は中空、鱗茎の大きさは直径が約5~12cm、鱗茎の形は球形、鱗茎は有皮鱗茎で褐色の外皮がある。※鱗茎は地下茎に養分を溜めて肉厚になった鱗片葉が重なり球状になったものです。
葉は1個の鱗茎に約2~7枚、葉序は根生葉、葉身の長さ約30~60cm(稀に90cm)、葉身の形は線形または剣形、葉の色は緑色、葉は多くの場合で花が開花した後に展開します。
花序は散形花序、散形花序は茎の頂部に約2~6個(最大14個)の花を付ける。花の直径は約10~20cm、花冠は漏斗状または鐘形状で花被片が六個ある、雄蕊は6本、雌蕊の花柱は先端で3裂します。
果実は蒴果、蒴果は三個の丸い玉が合着したようなユニークな形をしており、成熟すると果皮が3裂して種子を放出します。
アマリリスの切り花の楽しみ方
- 収穫タイミング
- 朝の涼しい時間帯もしくは夕方に収穫すると花に十分な水分が含まれており水揚げしやすいです。
- 水揚げ
- 水揚げの方法は水切りを行います。
- 花瓶に生ける
- 花瓶に水を入れて花を生けましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5日程度です。
アマリリスの主な種の紹介
ベラドンナリリー
ベラドンナリリーの学名はAmaryllis belladonna、別名では「アマリリス・ベラドンナ」や「アマリリス・ベラドンナ」等とも呼ばれる南アフリカが原産の多年草です。
ベラドンナリリーの特徴は、開花期間が秋から晩秋頃にある所、花の長さが約10cmあり、茎の頂部に約2個~12個の花がつくため豪華な花姿が楽しめる所、葉のない時期に花茎を長く伸ばして美しい花を咲かせるため、海外では花姿が裸の女性(belladonnaやnaked lady lily)に例えられる所、一般的なアマリリスと違い夏期は休眠しており夏から初秋に植え付けられる所などにあります。
園芸品種
パピリオ種
アマリリス・パピリオの学名はHippeastrum papilio、別名では「バタフライ・アマリリス(Butterfly Amaryllis)」とも呼ばれるブラジル南部が原産の多年草です。
アマリリス・パピリオの特徴は、花の形がアゲハ蝶に例えられる事があり優雅な見た目をしている所、花の大きさは直径約15cmあり大きく豪華な所、花の色は緑色と赤紫色で花の中に筆で描かれたような模様が入る所、花茎に2~3個の花を付ける所、開花期間は通常は春ですが秋にもある所、夏に休眠または休眠せずに常緑で過ごすこともできる所などにあります。
レティキュラータム種
アマリリス・レティキュラータムの学名はHippeastrum reticulatum、別名では「ヒッペアストルム・レティキュラータム」や「ネティッド・ベインド・アマリリス(netted-veined amaryllis)」とも呼ばれる多年草です。原産地は南アメリカにあり、分布はアルゼンチンからブラジル、有機物の入る砂地などに自生しています。
アマリリス・レティキュラータムの特徴は、一般的なアマリリスと違い開花期が秋にある所、花の色が白色と桃色の二色で構成されていて、花脈に桃色の脈班が入る所、葉の色が濃い緑色と白色の二色で構成されており、葉の中央脈が白色をしている所、冬の間は半休眠に入る所などにあります。
アマリリスの園芸品種の紹介
ホワイトニンフ
アマリリス(ホワイトニンフ)の特徴は、花の大きさが20cmを超える事もあり巨大で強い存在感を感じさせる所、花の形が八重咲きで花被片が波打ちながら優雅に広がるためお洒落な見た目をしている所、花の色が白色と緑色で、花芯部がほんのり緑色になるため明るくフレッシュな印象を感じさせる所などにあります。
アフロディーテ
アマリリス(アフロディーテ)の特徴は、花の大きさが20cmに達する事もあり巨大で強い存在感を感じさせる所、花の形が八重咲きで花被片が波打ちながら優雅に広がるためお洒落な見た目をしている所、花の色が白色と赤ピンク色をしており、花被片縁部分と花脈に赤ピンク色の班が入る所などにあります。そのため、優雅さをテーマにするエレガントガーデンや愛をテーマにするロマンチックガーデンなどにピッタリな園芸品種です。
エルバス
アマリリス(エルバス)の特徴は、花の大きさが15cm程度あり大きく華やかな印象を感じさせる所、花の形が八重咲きで花被片が規則正しく広がるため、華やかで洗練された印象を感じさせる所、花の色が白色と赤色をしているため華やかさを感じさせる所などにあります。
アイスクイーン
アマリリス(アイスクイーン)の特徴は、花の大きさが18cmに達する事もあり巨大で強い存在感を感じさせる所、花の形が八重咲きで花被片が何枚も重なりフリル状になるためお洒落な見た目をしている所、花の色が白色でほんのりと緑色に染まるため、明るさとさわやかさを感じさせる所などにあります。そのため、優雅さをテーマにするエレガントガーデンなどにピッタリな園芸品種です。
パーティニンフ
アマリリス(パーティニンフ)の特徴は、花の形が八重咲きで花被片が波打ちながら優雅に広がるためお洒落な見た目をしている所、花の色が白色と赤色で、ライン状の班が入り派手さと華やかさを感じさせる所などにあります。
アマデウスキャンディ
アマリリス(アマデウスキャンディ)の特徴は、花の大きさが20cmに達する事もあり巨大で強い存在感を感じさせる所、花の形が八重咲きをしていて、花被片の先端が捻れフリルするため遊び心あるお洒落な花姿をしている所、花の色が赤色と白色で、花被片の先端に赤色の爪班が入る所などにあります。
ビューティフル エモーション
アマリリス(ビューティフル エモーション)の特徴は、花の形が八重咲きで華やかな印象を感じさせる所、花の色が白色と橙色で、ストライプ状の絞りが入りカジュアルでポップな明るさを感じさせる所などにあります。
レディジェーン
アマリリス(レディジェーン)の特徴は、花の大きさが20cmに達する事もあり巨大で強い存在感を感じさせる所、花の形が八重咲きで花被片がフリルするため遊び心のあるお洒落な見た目をしている所、花の色がアプリコット色と白色で、花全体が掠れたような色合いをしている所などにあります。
クラウン
アマリリス(クラウン)の特徴は、花は大輪で茎の頂部に複数咲くため豪華な見た目をしている所、花の色が赤色と白色の絞り模様をしているため、紅白のおめでたい印象を感じさせる所などにあります。
スザンナ
アマリリス(スザンナ)の特徴は、花の形が一重咲きで花被片が丸弁で可愛らしい印象を感じさせる所、花の色が赤ピンク色をしており、可愛らしさや元気よさを感じさせる所、花は大輪で茎の頂部に複数咲くため豪華な見た目をしている所などにあります。
ピカソ
アマリリス(ピカソ)は、花の形が一重咲きで整った見た目をしており、花の色が白色と赤色で花被片縁部分に赤色の糸覆輪がはいります。そのため、華やかさと上品さを感じさせる園芸品種です。
グランディーバ
アマリリス(グランディーバ)の特徴は、花の大きさが20cmに達する事もあり巨大で強い存在感を感じさせる所、花の色が濃い赤色でベルベットのような質感を感じさせる所などにあります。そのため、上品さや華やかさを感じさせるエレガントガーデンなどによく合います。
イエローラスカル
アマリリス(イエローラスカル)の特徴は、耐寒性が高いため平地や暖地であれば植えっぱなしで育てやすい所、花の色が透明感のあるレモンイエローをしているため、明るさやフレッシュさを感じさせる所などにあります。
ホワイトラスカル
アマリリス(ホワイトラスカル)の特徴は、耐寒性が高いため平地や暖地であれば植えっぱなしで育てやすい所、花の色が純白をしているため明るさや清潔感などを感じさせる所などにあります。
ピンクラスカル
アマリリス(ピンクラスカル)の特徴は、耐寒性が高いため平地や暖地であれば植えっぱなしで育てやすい所、花の色が桃色と白色で構成されていて、ストライプ状の模様が入る所などにあります。そのため、可愛らしさを感じさせるお庭などによくあいます。
ロージースター
アマリリス(ロージースター)の特徴は、花の大きさが20cmを超える事もあり巨大で強い存在感を感じさせる所、花の色が白色と赤色で、花全体にブラシで描かれたような掠れた班が入る所などにあります。
バレンチノ
アマリリス(バレンチノ)の特徴は、花の形がユリのような見た目をしており、茎の頂部に複数咲くため上品で豪華な見た目をしている所、花の色が鮮やかな赤色をしているため派手で華やかな印象を感じさせる所などにあります。
カランバ
アマリリス(カランバ)の特徴は、花が小輪で可愛らしさを感じさせる所、花の色が濃い赤色でベルベットのような質感を感じさせる所、耐寒性が高いため平地や暖地であれば植えっぱなしで育てやすい所などにあります。
ラタトゥイユ
アマリリス(ラタトゥイユ)は、屋外の栽培に適しており、一つの球根あたり少なくとも二本以上の花茎を出すソナティニ・シリーズの中の一品種です。ラタトゥイユは、花の形が一重咲き、花の色が緑色と赤色の二色で構成されており、赤色のストライプ状の班がはいります。
フォレストサンセット
アマリリス(フォレストサンセット)は、花の大きさが中輪、花の色がライムグリーンとピンク色の二色で構成されており、薄らと花脈に沿いピンクの班がはいります。そのため、柔らかで優しい雰囲気をつくる園芸品種です。
マウントエベレスト
アマリリス(マウントエベレスト)の特徴は、花の大きさが中輪で、花の色が白色でほんのりと緑色をしているため、明るさやフレッシュさを感じさせる所にあります。
ナイトダンス
アマリリス(ナイトダンス)の特徴は、耐寒性が高いため屋外でも育てやすい所、花の大きさが中輪で一重咲きな所、花の色が濃い赤色をしていて、ベルベットのような質感を感じさせる所などにあります。そのため、上品でお洒落な印象を感じさせるエレガントガーデンなどにおすすめの品種です。
マンデラ
アマリリス(マンデラ)は、高級ワインを想像させるような濃い赤色の花色が特徴の園芸品種です。そのため、上品でお洒落な印象を感じさせるエレガントガーデンなどにおすすめの品種です。
テンプテーション
アマリリス(テンプテーション)の特徴は、花の大きさが20cmに達する事もあり巨大で強い存在感を感じさせる所、花の色が白色と赤色で構成されていて、派手さや華やかさを感じさせる所などにあります。
マジックタッチ
アマリリス(マジックタッチ)は、花の色が赤色と白色で構成されていて、縁部分に白色の糸覆輪が入ります。そのため、華やかさと上品さを感じさせる園芸品種です。
デヴィルスマイル
アマリリス(デヴィルスマイル)は小森谷慧氏育種のアマリリスの園芸品種です。特徴は、花の大きさが大輪で、花の色が赤色・赤褐色・緑色の三色で構成されている所にあり、花の中に赤褐色の脈班、基部が緑色をしています。
はじらい姿
アマリリス(はじらい姿)は小森谷慧氏育種のアマリリスの園芸品種です。はじらい姿は、花の色が白色と赤ピンク色で、ほんのりと縁部分が赤ピンク色に染まるため、恥じらい頬が染まっているように見える所が特徴です。
初夏の輝き
アマリリス(初夏の輝き)は小森谷慧氏育種のアマリリスの園芸品種です。初夏の輝きは、花の形が一重咲きでシュッとしたシャープな見た目をしており、太陽の輝きを思わせるような真っ赤な花を咲かせます。
白いリボン
アマリリス(白いリボン)は小森谷慧氏育種のアマリリスの園芸品種です。白いリボンは、花の形が一重咲きで、花の大きさは中輪、花の色は純白をしています。そのため、明るさや清潔感を感じさせるお庭などにおすすめな園芸品種です。
リトルオレンジスター
アマリリス(リトルオレンジスター)は小森谷慧氏育種のアマリリスの園芸品種です。初夏の輝きは、花の形が一重咲き、花の色は鮮やかな橙色と黄色で南国の太陽を想像させるような園芸品種です。
ウィンターバタフライ
アマリリス(ウィンターバタフライ)は小森谷慧氏育種のアマリリスの園芸品種です。ウィンターバタフライは、花の大きさが12cm程度、花の形が一重咲き、花の色は紅色と緑色の二色で、花の中にストライプ状の模様がはいります。