- 原産:南アフリカ
- 科:キジカクシ(Asparagaceae)
- 亜科:ツルボ(Scilloideae)
- 属:オーニソガラム(Ornithogalum)
- 種:ダビウム(Ornithogalum dubium)
- 別名:サンスタープラント(sun star plant)/イエロー・チンチェリンチー(yellow chincherinchee)
- 開花時期:3月~5月
- 花の色:橙色●黄色●
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 草丈:約10~50cm
- 貯蔵方法:乾燥貯蔵
- 植付け時期:秋植え球根
- 誕生花:1月14日・2月27日
- 花言葉:純粋・才能
- 用途:切り花/球根植物/ロックガーデン
- 購入方法:オーニソガラム・ダビウムを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
オーニソガラム・ダビウムとは!?
オーニソガラム・ダビウムの学名はOrnithogalum dubium、別名では「サンスタープラント(sun star plant)」や「イエロー・チンチェリンチー(yellow chincherinchee)」とも呼ばれる多年草です。
オーニソガラム・ダビウムの原産地は南アフリカ、分布は西・東ケープ州にあり、岩場や砂地に自生しています。
オーニソガラム・ダビウムの語源(由来)
- 属名のOrnithogalumは、古代ギリシア語で「鳥」を意味する「ὄρνις(órnis)」と、古代ギリシア語で「ミルク」を意味する「γάλα(gála)」の二語で構成されており、恐らく植物の樹液を鳥のヒナに与えていた事に由来すると考えられています。
- 種小名のdubiumはラテン語で「疑い」を意味しています。
オーニソガラム・ダビウムの特徴(魅力)
- オーニソガラム・ダビウムの特徴は、花が茎の上部に集まりボリュームのよい花姿をつくる所、花の色が橙色で中心部が緑色または暗褐色をしていて目のようになっている所、地面下に鱗茎がある所、南アフリカを原産としておりやや寒さに弱い所などにあります。
- 地面下には鱗茎があり、鱗茎は自然分球で増えていき、鱗茎からは花茎と葉を3~8枚展開します。
- 開花期間は早春から晩春頃、花は散房状に茎の上部に花が集まる傾向があり、花の直径は約2.5cm、花被片は6個、花被片の色は橙色で基部が緑色または暗褐色です。
- そのため、カジュアルな印象をあたえたり、ポップな明るさを感じさせたりする植物です。
- 花は収穫後の日持ちがとても良いことから、切り花として花瓶の中に入れて飾られることも多いです。
- 切り花の日持ちは、 管理の仕方などにも左右されますが花瓶の中で凡そ2週間~3週間程度の日持ちがあります。
- オーニソガラム・ダビウムは、夏場休眠しており、冬の寒さを苦手にしていますが、秋から春にかけては生育期間です。
オーニソガラム・ダビウムの草丈は約10~50cm、花茎は直立、鱗茎の大きさは直径が約3cm、鱗茎の形は卵形、鱗茎は有皮鱗茎で淡褐色の外皮がある。※鱗茎は地下茎に養分を溜めて肉厚になった鱗片葉が重なり球状になったものです。
鱗茎に葉は約3~8枚付く、葉序は根生、葉身の長さ約10~25cm、葉身の形は線形または剣形、葉の色は緑色です。
花序は総状花序または散房花序、茎の下部ほど花柄が長く頂部に花が集まる傾向が強いため散房花序に近い、花序には花が約5~25個付き、花柄の基部に苞があり、苞の形は卵形です。花の大きさは2.5cm程度、花の形は花被片が6個で平開する、花被片の形は卵形、花被片の色は橙色で基部は緑色または暗褐色です。果実は蒴果、成熟すると果皮が裂開して種子を放出します。
オーニソガラム・ダビウムの園芸品種の紹介
オーニソガラムの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
オーニソガラム・ダビウムの育て方
花壇の土づくり
日当り
オーニソガラム・ダビウムは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
オーニソガラム・ダビウムは、自生地が砂地や岩場などにある事からも分かる通り、通気性と排水性が良い土壌を好みます。肥沃さは、多湿になる原因にもなるため、あまり必要とされません。
基本的に、水分が停滞して過湿する土壌では球根の腐敗を引き起こして、生育不良となったり、枯れる原因となったりします。そのため、排水性が悪い土壌は避けた方がいいでしょう。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性の高い土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け方法
- 植え付け時期
- 9月~10月頃です。
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは球根の大きさに合わせて、球根の約2倍の深さ、または地面から3~10cm穴を掘ります。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は5~15cm程度離します。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
鉢土づくり
日当り
オーニソガラム・ダビウムは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
オーニソガラム・ダビウムの培養土は、通気性が高めの草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性が高めのバランスが良い培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒)+腐葉土=7:3
- 赤玉土(小粒)+パーライト+腐葉土=4:3:3
植付け方法
- 植え付け時期
- 9月~10月頃です。
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは球根の大きさに合わせて、球根の約2倍の深さ、または地面から3~10cm穴を掘ります。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は5~15cm程度離します。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
水やりの仕方
オーニソガラム・ダビウムは、乾燥に比較的に強い一方で、過湿を許容しません。土がジメジメとした状態が続くと、球根が腐敗することがあります。そのため、水やりの頻度には注意が必要でしょう。
秋から春の水やり
生育期間中の秋から春は、土の表面から約2cm~5cmが乾いてきたら、水やりを行うといいでしょう。
水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
夏の水やり
夏の間は水やりを控えます。地上部が枯れて休眠に入ったら、成長が始まる秋まで水やりを止めます。
肥料の与え方
オーニソガラム・ダビウムは、自生地が砂地や岩場などにある事からもわかる通り、沢山の肥料を必要としません。
ただし球根にエネルギーを蓄え肥えさせて、翌年の開花を良くするために、肥料を与えることは重要です。
基本的には、生育期間中は定期的に肥料を与えます。その際、肥料は規定の量の半分程度を目安に与えると良いでしょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 肥料は秋から春の生育期間中に与えます。夏になったら水やりと一緒に肥料も止めましょう。
- 肥料の選び方
- 基本的には球根用の肥料がおすすめです。また一般的な化成肥料または液肥を利用することも出来ます。
- 肥料の成分はカリが多めに入る製品か、窒素・リン・カリの三要素がバランス良く入る製品を選びましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を与える場合は、規定された分量の半分で希釈して、1ヶ月に一度の頻度で、水やりと一緒に液肥を与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量の半分を目安にして、規定された頻度で与えましょう。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
肥料の与え方
剪定のやり方
オーニソガラム・ダビウムの剪定は、花がら摘みを行います。
花がら摘みをする事で、見た目が良くなるとともに、種作りに使われる栄養が球根にまわるため翌年の開花にも影響します。
花がら摘みのやり方
花が全部終わったら、花茎を根元から切り取ります。
夏越しする方法
オーニソガラム・ダビウムの夏場は休眠しているため、お世話は必要ありません。ただし管理のやり方によっては球根が腐敗してしまうことがあります。
そのため、必要に応じた夏越し対策をしましょう。
夏越しで重要なポイント
- 地植えしている場合
- 球根を植えている場所の土壌の排水性が高く、乾燥気味で管理出来る場合は植えっぱなしでも問題ありません。
- 長雨に当たるような場所に植えている場合は、球根を掘り起こして乾燥貯蔵をした方が良いでしょう。
- 鉢植えで管理している場合
- 鉢植えで管理している場合は、軒下などの雨の当たらない場所に移動しましょう。株が休眠したら秋まで水やりを止めます。
乾燥貯蔵
乾燥貯蔵とは、球根を乾燥させた状態で保存する方法です。球根を通気性の良いネット等の中に入れて、風通しの良い場所で冷暗所等で管理します。
乾燥貯蔵の方法の例
- 掘りあげ時期
- 植物が休眠してからおこないます。
- 球根を綺麗にする
- 球根を傷つけないように土を落とします。方法は、手やブラシ、流水などを使いましょう。
- 乾燥
- 球根が湿った状態では雑菌が繁殖して腐敗するため、貯蔵する前に、外側を乾燥させ、傷ついている部分にはカルスを形成させましょう。
- 直射日光を避けた日陰の風通しのよい場所に仮置きして、数日から一週間程度、乾燥させます。
- 球根から葉・根を外します。葉・根は残したままにしておくと、そこから腐敗して球根が病気になる可能性があります。
- 球根を保管する
- 植え付け時期まで、直射日光を避けた日陰の風通しのよい場所に保管します。
冬越しする方法
Hardiness:7~11
オーニソガラム・ダビウムは、軽い霜であれば耐えられるため、暖地や平地であれば屋外で越冬させる事も可能です。
ただし、葉が寒さで変色したり枯れたり、球根が凍結して腐れる事もあるため、必要に応じた冬越し対策が必要でしょう。
冬越し対策
- 地植えしている場合
- 寒さが厳しい地域で育てている場合は、支柱を立ててビニールを張りトンネルを作ったり、ミニ温室を作って上げるのもひとつの対策になります。
- 鉢植えで管理している場合
- 鉢植えを軒下に移動して、霜から株を守りましょう。
- 寒さの厳しい地域であれば、日当たりの良い屋内や、温室に移動して管理しましょう。
挿し木や株分けで増やす
オーニソガラム・ダビウムは分球によって増やす事ができます。
オーニソガラム・ダビウムの分球方法
オーニソガラム・ダビウムは自然分球します。自然分球とは自然に球根が分かれる球根です。
成長するに従い、親球の周りに子球が出来るため、球根を掘りあげた時に、子球を剥がしたり、分けたりして増やすとよいでしょう。
播種で増やす
オーニソガラム・ダビウムの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
オーニソガラム・ダビウムの病気
オーニソガラム・ダビウムの害虫