- 原産:アルゼンチン/ウルグアイ
- 科:ヒガンバナ(Amaryllidaceae)
- 亜科:ネギ(Allioideae)
- 属:ハナニラ/イフェイオン(Ipheion)
- 種:ハナニラ/ユニフロルム(Ipheion uniflorum)
- 別名:イフェイオン・ユニフロルム/スプリングスター・プラント(springstar plant)/スプリング・スターフラワー(spring starflower)
- 品種:ウィズレイブルー(Ipheion uniflorum ’wisley blue’)
- 開花時期:3月~5月
- 花の色:紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:茎・ 葉
- 分類:多年草
- 草丈:約10~15cm
- 貯蔵方法:乾燥貯蔵
- 植付け時期:秋植え球根
- 誕生花:3月26日・2月22日
- 花言葉:恨み・卑劣・耐える愛・悲しい別れ
- 用途:グランドカバー/球根植物/ロックガーデン
- 購入方法:ハナニラ(ウィズレイブルー)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ハナニラ(ウィズレイブルー)とは!?
ハナニラ(ウィズレイブルー)の特徴は、花の大きさが最大4cmに達することがあり強い存在感がある所、花の色がライラックブルーをしていて上品さや落ち着きを感じさせる所、花に甘い香りがある所などにあります。
またウィズレイブルーは、他のハナニラと同様に自然分球でどんどん増えて群生をつくるため地被植物として利用することができます。
ハナニラとは!?
ハナニラの学名はIpheion uniflorum、別名では「イフェイオン・ユニフロルム」や「スプリングスター・プラント(springstar plant)」等とも呼ばれるアルゼンチンおよびウルグアイが原産の多年草です。
ハナニラの語源(由来)
- 属名のIpheionは語源不明です。
- 種小名のuniflorumは、ラテン語で「1」を意味する「uni」と、ラテン語で「花」を意味する「flos」の二語で構成されており、一輪の花を意味しています。
ハナニラの特徴(魅力)
- ハナニラの特徴は、花の形が星形で薄い紫色の上品な見た目をしている所、葉が長く地面に倒れ広がる所、茎葉は傷つけるとニラを思わせる香りを放つ所、球根(鱗茎)は丈夫なため植えっぱなしでも問題なく、自然分球でどんどん増えていき群生をつくる所などにあります。
- ハナニラは一般的に上品な花を鑑賞する目的で育てられますが、自然分球でどんどん増えて、葉を横に広げるため地被植物として利用されたりもします。
- 鱗茎が地面下にあり、鱗茎は自然分球で増えていき、鱗茎からは花茎と葉を直接展開します。
- 夏場休眠しているため地上部がありませんが、球根はとても丈夫で5年程度植えっぱなしでも問題なく育てることができます。
- 葉は細長い線形で地面に倒れ広がるため、地被植物として働くことができます。
- ただし、踏圧にはそこまで強くないため人通りの多い場所での利用は避けた方が良いでしょう。また夏場は休眠するため地面が剥き出しになります。
- 開花期間は春、花は直立する花茎に一個つき、花の形は花被片六個が下部で合着しており、先端が開いて星形をしています。
- 花の色は薄い紫色をしていて、上品な見た目をしている事からエレガントなお庭などによくあいます。
- ハナニラは単体で植えて数個の花が咲く姿も可憐な魅力を感じさせますが、群生する事で美しさが倍増して、また地被植物にもなります。そのため、地植えする場合は5cm間隔で球根を植え付けて大量植栽した方が良いでしょう。
ハナニラの草丈は約10~20cm、鱗茎の大きさは長さが約3~4cm、鱗茎の形は長球形、鱗茎は有皮鱗茎で褐色の外皮があり、鱗茎から1~数本の花茎と葉が展開する。
葉序は根生 、葉身の長さ約15~30cm、葉身の形は線形、葉の質感は肉厚、葉の色は緑色、葉は地面に倒れ横に広がる傾向がある。
花序は単生、花径は約3cm、花の形は合弁花で花被片が6個あり、筒部は合着しており先端で横に開きます。花被片の色は白色・紫色・青色・桃色、雄蕊は6個です。果実は蒴果、蒴果は成熟すると果皮が3裂して種子を放出します。
ハナニラの園芸品種の紹介
ハナニラ(イフェイオン)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ハナニラ(ウィズレイブルー)の育て方
花壇の土づくり
日当り
ハナニラ(ウィズレイブルー)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
ハナニラは、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
注意することは粘土質な土壌を避けることです。ある程度の水分を保った土壌で、最もよく成長しますが、水分が停滞するような土壌では根腐れを引き起こします。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れ肥沃な土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け方法
- 植え付け時期
- 9月~10月頃です。
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは約5~10cmです。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は5cm程度離します。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
鉢土づくり
日当り
ハナニラ(ウィズレイブルー)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
ハナニラの培養土は、一般的な草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性・保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+ピートモス+腐葉土=5:2:3
植付け方法
- 植え付け時期
- 9月~10月頃です。
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは約5~10cmです。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
水やりの仕方
秋から春の水やり
ハナニラ(ウィズレイブルー)の生育期間中の秋から春は、土の表面が乾いてきたら、水やりを行うといいでしょう。
水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
夏の水やり
夏の間は水やりを控えます。地上部が枯れて休眠に入ったら、成長が始まる秋まで水やりを止めることが出来ます。
肥料の与え方
ハナニラ(ウィズレイブルー)は、土壌に十分な肥沃さがあれば肥料を与えなくても育てることが出来ます。
肥料の効果はあり、生育期間中に肥料を与える事で、球根に栄養が溜まり、翌年の開花によい影響を与えることが出来ます。そのため必要に応じて肥料をあたえることも出来ます。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 肥料は秋から春の生育期間中に与えます。
- 肥料の選び方
- 追肥は球根用の肥料を与えるか、一般的な化成肥料または液肥を利用します。
- 肥料の成分はカリが多めに入る製品か、窒素・リン・カリの三要素がバランス良く入る製品を選びましょう。
- 追肥の与え方
- 液体肥料を規定された分量で希釈して、約14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
夏越しする方法
ハナニラ(ウィズレイブルー)は夏場に休眠しているため、お世話は特に必要ありません。
球根も基本的に植えっぱなしで問題ありませんが、水捌けの悪い場所に球根が埋まってる場合などは腐敗してしまうことがあります。
そのため、必要に応じて夏越し対策をしましょう。
夏越しで重要なポイント
- 地植えしている場合
- 球根を植えている場所の土壌の通気性・排水性が高ければ植えっぱなしで問題ありません。
- 長雨に当たったりジメジメした場所に植えている場合は、必要に応じて球根を掘り起こして乾燥貯蔵することも出来ます。
- 鉢植えで管理している場合
- 鉢植えで管理している場合は、軒下などの雨の当たらない場所に移動しましょう。株が休眠したら秋まで水やりを止めます。
乾燥貯蔵
乾燥貯蔵とは、球根を乾燥させた状態で保存する方法です。球根を通気性の良いネット等の中に入れて、風通しの良い場所で冷暗所等で管理します。
乾燥貯蔵の方法の例
- 掘りあげ時期
- 植物が休眠してからおこないます。
- 球根を綺麗にする
- 球根を傷つけないように土を落とします。方法は、手やブラシ、流水などを使いましょう。
- 乾燥
- 球根が湿った状態では雑菌が繁殖して腐敗するため、貯蔵する前に、外側を乾燥させ、傷ついている部分にはカルスを形成させましょう。
- 直射日光を避けた日陰の風通しのよい場所に仮置きして、数日から一週間程度、乾燥させます。
- 球根から葉・根を外します。葉・根は残したままにしておくと、そこから腐敗して球根が病気になる可能性があります。
- 球根を保管する
- 植え付け時期まで、直射日光を避けた日陰の風通しのよい場所に保管します。