- 原産:南部アフリカ
- 科:ヒガンバナ(Amaryllidaceae)
- 属:ネリネ(Nerine)
- 別名:ダイヤモンドリリー/スパイダーリリー(spider lily)/ネリネス(nerines)
- 品種:秋の栄光(Nerine ’Aki no Eikou’)
- 開花時期:10月~12月
- 花の色:赤色●
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 草丈:約30~40cm
- 植付け時期:秋植え球根
- 誕生花:10月13日・10月17日
- 花言葉:忍耐・輝き・華やか・箱入り娘・幸せな思い出・また会う日を楽しみに
- 用途:切り花/球根植物/ロックガーデン
- 購入方法:ネリネ(秋の栄光)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ネリネ(秋の栄光)とは!?
ネリネ(秋の栄光)は小森谷ナーセリーオリジナル品種です。特徴は、花の色が鮮やかな真紅色をしているため派手で華やかな印象を与える所、花の表面が光っているようにも見えるため宝石を見るようなラグジュアリーな印象を感じさせる所、夏季に休眠する所などにあります。
また、秋の栄光は他のネリネと同様に、花の形が全体的に細くシャープなため繊細なカッコ良さがあり、花被片が優雅に反り返ったり波打つためお洒落で優雅な花姿が楽しめます。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)とは!?
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の学名はNerine、別名では「ダイヤモンドリリー」や「スパイダーリリー(spider lily)」とも呼ばれている多年草です。ネリネは属の中に約24~25種があり、原産地は南部アフリカ、自生地は岩の多い斜面などの乾燥した場所等にあります。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)は観賞用として広く栽培されており、主にボウデニー(Nerine bowdenii)・サルニエンシス(Nerine sarniensis)・ウンドゥラタ(Nerine undulata)・マソニオルム(nerine masoniorum)と、その交雑種のハイブリッド品種等が利用されています。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の語源(由来)
- 属名のNerineは、船乗りや海の生き物の守護神としてギリシャ神話に出てくる「ネーレーイス(Nereids)」に因みます。
- 1820年、ネリネの球根が入る箱を積んだ船が、南アフリカからオランダへと輸送中に、チャネル諸島で難破しました。ウィリアム・ハーバートは海岸で美しく咲くネリネの花を見て、皮肉を込めてこの植物の名前をネーレーイス(Nereids)に因むネリネと名付けたといわれています。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の特徴(魅力)
- ネリネ(ダイヤモンドリリー)の特徴は、花の形が全体的に細くシャープなため繊細なカッコ良さがある所、花被片が優雅に反り返ったり波打つためお洒落で優雅な花姿をしている所、花の表面が光っているようにも見えるため宝石を見るようなラグジュアリーな印象を感じさせる所、地面下の鱗茎から直接に葉と花を展開する所等にあります。
- ネリネは、主にお洒落でエレガントな花を鑑賞する目的で栽培されており、また花は収穫して切り花として利用されることもあります。
- 鱗茎が地面下にあり、鱗茎は自然分球で増えていくため、年々株が増えて群生をつくり、密集した華やかな花姿を楽しめるようになります。
- 鱗茎は花茎と葉を直接展開します。葉の展開は種によってことなり、葉が展開した後に花芽がつく種もあれば、花と同時に展開する種もあり、花の後に葉が展開する種もあります。
- 開花期間は秋から初冬にかけて、花序は散形花序、散形花序は茎の上部に数個から十数個の花を付けるため、豪華な花姿が楽しめます。
- 花の形は漏斗形、花被片が六個あり、花被片は線形から狭倒披針形で外側に湾曲したり縁部分が波打っており、雄蕊が突出しています。そのため、花はシャープなカッコ良さや遊び心のあるお洒落な見た目をしています。
- 花は収穫後の日持ちが良いことから、切り花として花瓶の中に入れて飾られることも多いです。
- 切り花の日持ちは、 管理の仕方などにも左右されますが花瓶の中で凡そ1週間~2週間程度の日持ちがあります。
- ネリネ(ダイヤモンドリリー)は、冬休眠・夏休眠・常緑性の3種類があります。生育期間中は水やりなどの管理が必要になるため、注意が必要になります。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の草丈は約20~60cm、鱗茎の形は卵形または楕円形、鱗茎は有皮鱗茎で淡褐色の外皮があり、鱗茎から花茎(無毛または有毛)と葉が展開する。
葉序は根生 、葉身の形は線形、 葉の色は緑色、葉の展開は種類により花と一緒にか、または花の後になります。
花序は散形花序、花径は4cm程度、花の形は漏斗形、花被片は6個、花被片の形は線形または狭倒披針形で湾曲したり縁部分が波打ち縮れた見た目をしている傾向にある、雄蕊は6本、雄蕊の花糸は直立または先端で曲がる、雄蕊の葯は楕円形、雌蕊は1本、子房は3個です。果実は蒴果、蒴果は三個の心皮からなり、成熟すると果皮が三裂して種子を放出します。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の切り花の楽しみ方
- 収穫タイミング
- 朝の涼しい時間帯もしくは夕方に収穫すると花に十分な水分が含まれており水揚げしやすいです。
- 若い蕾は収穫後に展開しにくいため蕾が十分成長しているか、花が展開しているものを収穫しましょう。
- 水揚げ
- 水揚げの方法は水切りを行います。
- 花瓶に生ける
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 延命剤の効果により蕾が開きやすくなり花持ちがよくなります。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約7~14日です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
ネリネの主な原種を紹介
ボウデニー
ネリネ・ボウデニーの学名はNerine bowdenii、別名では「ボウデンリリー(Bowden lily)」や「コーニッシュリリー(Cornish lily)」や「ガーンジーリリー(Guernsey lily)」等とも呼ばれる多年草です。ネリネ・ボウデニーの原産地は南アフリカ、自生地は岩の多い斜面などの乾燥した場所等にあります。
ネリネ・ボウデニーの特徴は、一般的なネリネと違い夏も葉があり冬に落葉する所、花の形が全体的に細くシャープなため繊細なカッコ良さがあり、花被片が優雅に反り返り縁部分波打つためお洒落で優雅な花姿をしている所、地面下の鱗茎から直接に葉と花を展開する所等にあります。
ウンドゥラタ
ネリネ・ウンドゥラタの学名はNerine undulata、別名では「ネリネ・ウンズラータ」等とも呼ばれる南アフリカが原産の多年草です。
ネリネ・ウンドゥラタの特徴は、ほぼ常緑(冬場に短い期間休眠することもある)で一年を通して葉がついたままな所、花の花被片が極端に細くて縁部分が強く波打つため繊細でお洒落な花姿をしている所、地面下の鱗茎から直接に葉と花を展開する所等にあります。
フミリス
ネリネ・フミリスの学名はNerine humilis、別名では「ドワーフネリネ(dwarf nerine)」とも呼ばれる多年草です。原産地は南アフリカ、自生地は山岳地帯や岩場などの砂地等にあります。
ネリネ・フミリスの特徴は、秋から冬にかけて成長して夏に休眠する所、花序の中の花は少なめで緩い花姿をつくる所、花の中に濃い桃色のライン状の絞りがはいる所、花の形が全体的に細くシャープなため繊細なカッコ良さがある所、花被片が優雅に反り返ったり波打つためお洒落で優雅な花姿をしている所、地面下の鱗茎から花茎と葉を直接展開する所等にあります。
ネリネの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ネリネ(秋の栄光)の育て方
花壇の土づくり
日当り
ネリネ(秋の栄光)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
ネリネは、自生地が岩の多い斜面などの乾燥した場所などにある事からも分かる通り、通気性と排水性が良い土壌を好みます。肥沃さは、多湿になる原因にもなるため、あまり必要とされません。
基本的に、水分が停滞して過湿する土壌では球根の腐敗を引き起こして、生育不良となったり、枯れる原因となったりします。そのため、排水性が悪い土壌は避けた方がいいでしょう。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性の高い土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け方法
- 植え付け時期
- 7月~9月頃です。
- 植え穴の深さ
- 基本的に浅植え、球根の半分から三分の一が埋まる程度の深さで植えます。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は10~15cm程度離します。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
鉢土づくり
日当り
ネリネ(秋の栄光)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
ネリネの培養土は、通気性が高めの草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性が高めのバランスが良い培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=7:3
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
植付け方法
- 植え付け時期
- 7月~9月頃です。
- 植え穴の深さ
- 基本的に浅植え、球根の半分から三分の一が埋まる程度の深さで植えます。
- 植付け間隔
- 三号鉢に一球程度
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
水やりの仕方
ネリネ(秋の栄光)は乾燥に比較的に強い一方で、過湿を許容しません。土がジメジメとした状態が続くと、球根が腐敗することがあります。そのため、水やりの頻度には注意が必要でしょう。
秋から春の水やり
生育期間中の秋から春は、しっかりと水やりを行います。
水やりのタイミングは、土の表面から約2cm~5cmが乾いてきたら、水やりを行うといいでしょう。
水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
夏の水やり
夏の間は水やりを控えます。地上部が枯れて休眠に入ったら、成長が始まる秋まで水やりを止めます。
※夏の間も休眠しない葉がついてるネリネは、土壌を完全に乾燥させずに水やりを行い管理しましょう。
肥料の与え方
ネリネ(秋の栄光)は、自生地が岩の多い、乾燥した肥沃でない場所にある事からも分かる通り、あまり肥料を必要としません。
基本的に、土壌にある程度の肥沃さがあれば肥料を与えなくても育てられますが、球根にエネルギーを蓄え肥えさせるために、生育期間中に肥料を与えることも出来ます。
肥料を与える場合は、規定の量の半分程度を目安に与えると良いでしょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 肥料は秋から春の生育期間中に与えます。夏になったら水やりと一緒に肥料も止めましょう。
- 肥料の選び方
- 基本的には球根用の肥料がおすすめです。また一般的な化成肥料または液肥を利用することも出来ます。
- 肥料の成分はカリが多めに入る製品か、窒素・リン・カリの三要素がバランス良く入る製品を選びましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を与える場合は、規定された分量の半分で希釈して、1ヶ月に一度の頻度で、水やりと一緒に液肥を与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量の半分を目安にして、規定された頻度で与えましょう。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
ネリネ(秋の栄光)の剪定は、花がら摘みを行います。
花がら摘みをする事で、見た目が良くなるとともに、種作りに使われる栄養が球根にまわるため翌年の開花にも影響します。
花がら摘みのやり方
花が全部終わったら、花茎を根元から切り取ります。
夏越しする方法
ネリネ(秋の栄光)は、夏場は休眠しているため、基本的にお世話は必要ありません。ただし管理のやり方によっては球根が腐敗してしまうことがあります。そのため、必要に応じた夏越し対策をしましょう。
※1部のネリネは葉が落ちず休眠しない場合があるため、その場合は定期的な水やりが必要です。
夏越しで重要なポイント
- 地植えしている場合
- 球根を植えている場所の土壌の排水性が高く、乾燥気味で管理出来る場合は植えっぱなしでも問題ありません。
- 長雨に当たるような場所に植えている場合は、球根を掘り起こして、鉢植えに土と一緒に入れます。鉢植えを軒下などの雨の当たらない場所に移動して、乾燥状態のまま植え付け時期まで管理しましょう。
- 鉢植えで管理している場合
- 鉢植えで管理している場合は、軒下などの雨の当たらない場所に移動しましょう。株が休眠したら休眠がとけるまで水やりを止めます。
冬越しする方法
Hardiness:8~10
ネリネ(秋の栄光)は、軽い霜であれば耐えられる事もあるため、暖地であれば屋外で越冬させる事も可能です。
ただし、基本的に球根が凍結すると腐れるため、冬越し対策が必要でしょう。
冬越し対策
- 地植えしている場合
- 霜が降りる前に、支柱を立ててビニールを張りトンネルを作ったり、ミニ温室を作って上げるのもひとつの対策になります。
- 鉢植えで管理している場合
- 鉢植えを軒下に移動して、霜から株を守りましょう。
- 寒さの厳しい地域では、日当たりの良い屋内や温室に移動して、5度以下にならない場所で管理しましょう。