- 原産:南アフリカ
- 科:キジカクシ(Asparagaceae)
- 亜科:ツルボ(Scilloideae)
- 属:ユーコミス(Eucomis)
- 種:ホシオモト(Eucomis comosa)
- 同義語:Eucomis punctata
- 別名:ユーコミス・コモサ/ユーコミス・プンクタータ/ワイン・ユーコミス(wine eucomis)/パイナップルフラワー(pineapple flower)/パイナップルリリー(pineapple lily)
- 開花時期:6月~8月
- 花の色:黄色●緑色●白色〇
- 葉の色:緑色●赤紫色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 草丈:約20~60cm(花序含め最大120cm)
- 貯蔵方法:乾燥貯蔵
- 植付け時期:春植え球根
- 誕生花:8月4日・10月5日
- 花言葉:完全・完璧・あなたは完璧
- 用途:カラーリーフ/切り花/球根植物/ロックガーデン
- 購入方法:ユーコミス・コモサを楽天で購入
目次 | ||
| ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ユーコミス・コモサとは!?
ユーコミス・コモサの学名はEucomis comosa、同義語としてEucomis punctataがあります。和名のホシオモトや別名のユーコミス・プンクタータ(Eucomis punctata)の名称などがそれぞれ利用されている事がありますが同一の植物です。
ホシオモトとは!?
ホシオモトの学名はEucomis comosaまたは同義語でEucomis punctata、別名では「ユーコミス・コモサ」や「ユーコミス・プンクタータ」等とも呼ばれる多年草です。ホシオモトの原産地は南アフリカにあり、自生地は岩場・草原・湿地などにあります。
ホシオモトの語源(由来)
- 属名のEucomisは古代ギリシア語で「よい」を意味する「εὖ(eû)」と、古代ギリシア語で「髪」を意味する「κόμη(kómē)」の二語で構成されており、美しい髪を意味しています。
- Eucomisの由来はユーコミスの花序の頂部で広がる苞葉が髪の毛を想像させる所からきます。
- 種小名のcomosaはラテン語で「毛深い」「房がある」「葉が多い」などを意味しており、花序の頂部にある苞葉に由来します。
- ホシオモトは「ホシ」と「オモト」の二語で構成されており、星のように沢山の花が咲き、オモトを思わせるような葉の形をしている所に由来しています。
ホシオモトの特徴(魅力)
- ホシオモトは海外では単に「パイナップルフラワー(pineapple flower)」や「パイナップルリリー(pineapple lily)」と呼ばれており、パイナップルのような見た目をした花姿が魅力の植物です。
- 一方で、日本でパイナップルリリーと言うとユーコミス属の中の一種であるEucomis Autumnalisの方を指している事が多いようで、こちらは海外では「秋咲きのパイナップルリリー(autumn pineapple lily)」と呼ばれています。
- ホシオモトの特徴は、花の形が果物のパイナップルのように見える所、花茎には赤紫色の斑点が入ったり全体が赤紫色を帯びていたりする所、花茎が太くて大きな花が密につくためボリュームのよい花姿をつくる所、花序の頂部に房状に小振りな苞葉がつく所、鱗茎が地面下にあり葉をロゼット状に展開する所、葉の裏面に赤紫色の斑点が入る所、葉はとても大きくて葉挿しから簡単に増やせる所、ユーコミス属の中でも耐寒性が高い方のため育てやすい所などにあります。
- ホシオモトは南国の果物のパイナップルを思わせるような花を咲かせるため、トロピカルガーデンなどによくあいます。また品種によっては茎や葉が全体的に赤紫色になるため、カラーリーフとして楽しまれることもあります。
- 鱗茎が地面下にあり、鱗茎は自然分球で増えていくため、年々株が増えて群生をつくり、密集した花姿を楽しめるようになります。
- 鱗茎は春になると花茎と葉を直接展開して、秋から冬になると地上部が枯れて休眠します。
- 葉は鱗茎から根生しており、ロゼット状に展開して広がります。
- 葉の形は長楕円形で長さが20~90cmに達することもあり、シャープな見た目をしています。
- 葉の色は緑色、葉の裏面には赤紫色の斑点が入っています。また幾つかの品種では葉全体が赤紫色になるため、品種を選べば上品さを演出するカラーリーフとしても楽しめます。
- 葉は輪切りにして切り口を倍土に挿すと、切り口に小さな球根ができます。この球根はしっかり育てると約2~5年後に花を咲かせるまでに育ちます。
- 開花期間は六月から八月頃、花茎は太く緑色に赤紫色の斑点が入り、花序は総状花序、総状花序は花が密につき、花がとても大きいためボリュームのよい花姿が楽しめます。また花序の頂部にある苞葉がロゼットのように広がるため、果物のパイナップルのような見た目をしている所も魅力です。
- 花は開花から結実後までとても魅力的で、収穫後の日持ちがとても良いことから、切り花として花瓶の中に入れて飾られることも多いです。
- 切り花の日持ちは、 管理の仕方などにも左右されますが花瓶の中で一般的に1~2週間の日持ちがあります。
ホシオモトの草丈は約20~60cm(花序含め最大120cm)、鱗茎が地面下にあり、鱗茎の形は卵形、鱗茎から花茎と葉を直接展開します。
葉は鱗茎から根生する、葉身の長さ約20~90cm、葉身の幅は約3~10cm、葉身の形は長楕円形、葉縁部分は波打つ事があり、葉の色は緑色、葉の裏面には紫色の斑点があり、葉全体が紫色をおびることもある。
花茎は鱗茎から出る、花茎の色は緑色に赤紫色の斑点が入るか、全体が赤紫色になることがある。花序は総状花序、総状花序は長く伸びる花序軸に多数の花柄のある花を付けており、花序の頂部には苞葉がロゼットのようにつきます。花は花被片の数が6枚・雄蕊の数が6本・雌蕊の数が1本です。花被片の形は楕円形または倒披針形、花被片の色は緑色・黄色・白色です。果実は蒴果、成熟すると果皮が3裂して種子を放出します。
ユーコミス(パイナップルリリー)の主な原種を紹介
パイナップルリリー
パイナップルリリーの学名はEucomis Autumnalis、広義ではユーコミス(Eucomis)属全体をさしていますが、狭義ではユーコミスの中の一種であるEucomis Autumnalisをさしています。
パイナップルリリーは別名では「ユーコミス・オータムナリス」や「オータムパイナップルリリー(autumn pineapple lily)」とも呼ばれており、原産地が南部アフリカ、自生地は山の斜面・草原・湿地などにある多年草です。
パイナップルリリーの特徴は、花の形が果物のパイナップルのように見える所、花茎が太くて大きな花が密につくためボリュームのよい花姿をつくる所、花序の頂部に房状に苞葉がつく所、鱗茎が地面下にあり葉をロゼット状に展開する所、葉の縁部分は上下に波打つ傾向があるため優雅な雰囲気を感じさせる所、葉はとても大きくて葉挿しから簡単に増やせる所などにあります。
パイナップルリリーは南国の果物のパイナップルを思わせるような花を咲かせるため、トロピカルガーデンなどによくあいます。また花は収穫後の日持ちがとても長いため、切り花としても楽しまれます。
ホシオモト
ホシオモトの学名はEucomis comosaまたは同義語でEucomis punctata、別名では「ユーコミス・コモサ」や「ユーコミス・プンクタータ」等とも呼ばれる多年草です。ホシオモトの原産地は南アフリカにあり、自生地は岩場・草原・湿地などにあります。
ホシオモトは海外では単に「パイナップルフラワー(pineapple flower)」や「パイナップルリリー(pineapple lily)」と呼ばれており、パイナップルのような見た目をした花姿が魅力の植物です。一方で、日本でパイナップルリリーと言うとユーコミス属の中の一種であるEucomis Autumnalisの方を指している事が多いようで、こちらは海外では「秋咲きのパイナップルリリー(autumn pineapple lily)」と呼ばれています。
ホシオモトの特徴は、花の形が果物のパイナップルのように見える所、花茎には赤紫色の斑点が入ったり全体が赤紫色を帯びていたりする所、花茎が太くて大きな花が密につくためボリュームのよい花姿をつくる所、花序の頂部に房状に小振りな苞葉がつく所、鱗茎が地面下にあり葉をロゼット状に展開する所、葉の裏面に赤紫色の斑点が入る所、葉はとても大きくて葉挿しから簡単に増やせる所、ユーコミス属の中でも耐寒性が高い方のため育てやすい所などにあります。ホシオモトは南国の果物のパイナップルを思わせるような花を咲かせるため、トロピカルガーデンなどによくあいます。また品種によっては茎や葉が全体的に赤紫色になるため、カラーリーフとして楽しまれることもあります。
ユーコミス・ビカラー
ユーコミス・ビカラーの学名はEucomis bicolor、別名では「バリエガータ・パイナップルリリー(variegated pineapple lily)」や「パイナップルリリー(pineapple lily)」等とも呼ばれる多年草です。ユーコミス・ビカラーの原産地は南部アフリカにあり、自生地は湿潤な草原や小川の傍などにあります。
ユーコミス・ビカラーの特徴は、花の形が果物のパイナップルのように見える所、花茎には紫色の斑点が密に入る所、花茎が太くて大きな花が密につくためボリュームのよい花姿をつくる所、花序の頂部に房状に苞葉がつき、苞葉の縁部分には紫色の細覆輪が入る所、花は雄蕊の花糸が幅広のため王冠のようにも見える所、花には強い香りがある所、鱗茎が地面下にあり葉をロゼット状に展開する所、葉には紫色の斑点が入る(日当りが悪いと消える)所、葉はとても大きくて葉挿しから簡単に増やせる所などにあります。
ユーコミス・バンデルメルウェイ
ユーコミス・バンデルメルウェイの学名はEucomis vandermerwei、別名では「スポッテッドリーフ・ユーコミス(spotted-leaf eucomis)」とも呼ばれる多年草です。ユーコミス・バンデルメルウェイの原産地は南アフリカにあり、自生地は高原や丘の斜面など、砂質の土壌などに生息しています。
ユーコミス・バンデルメルウェイの特徴は、花の形が果物のパイナップルのように見える所、花茎には赤紫色をしている所、花茎が太くて大きな花が密につくためボリュームのよい花姿をつくる所、花序の頂部に房状に苞葉がつき、苞葉には紫色の斑点が入る所、花は雄蕊の花糸が幅広のため王冠のようにも見える所、花には強い香りがある所、鱗茎が地面下にあり葉をロゼット状に展開する所、葉には紫色の斑点が密に入る所、葉はとても大きくて葉挿しから簡単に増やせる所などにあります。
ユーコミス(パイナップルリリー)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ユーコミス・コモサの育て方
花壇の土づくり
日当り
ユーコミス・コモサは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
ユーコミスは、一部の変種が湿潤地帯に自生していたりしますが、基本的には乾燥地帯に自生しています。そのため、十分な水捌けのある、通気性・排水性・保水性のバランスが良い、有機物がしっかり入る適度に肥沃な土壌を好みます。
注意することは水捌けの悪い場所で育てたり、粘土質な土壌で育てる事です。水分が停滞するような土壌で育てると根腐れを引き起こして生育不良になったり、枯れたりすることがあります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れ肥沃な土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け方法
- 植え付け時期
- 3月~5月頃です。
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは球根の大きさに合わせて、球根の約2倍の深さ、または地面から7~10cmです。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は15cm程度離します。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
鉢土づくり
日当り
ユーコミス・コモサは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
ユーコミスの培養土は、一般的な草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性・保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+ピートモス+腐葉土=5:2:3
植付け方法
- 植え付け時期
- 3月~5月頃です。
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは球根の大きさに合わせて、球根の約2倍の深さ、または地面から7~10cmです。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
水やりの仕方
ユーコミス・コモサは、 春から秋にかけて成長して、冬に休眠する植物です。そのため、季節により水やりの方法が変わります。
また乾燥すると花が上手く咲かなかったり、葉が枯れてしまうなどの生育不良を引き起こすこともあります。そのため、生育期間中は水やりをしっかり行う事が大切でしょう。
春から秋の水やり
生育期間中の春から秋は、しっかりと水やりを行います。
水やりのタイミングは、土の表面から約2cm~5cmが乾いてきたら、水やりを行うといいでしょう。
水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
冬の水やり
冬の間は水やりを控えます。地上部が枯れて休眠に入ったら、成長が始まる春まで水やりを止めましょう。
※冬場の管理については冬越しの方法の欄をご覧下さい。
肥料の与え方
ユーコミス・コモサは、生育期間中にしっかり肥料を与える事で、株が大きくしっかりと育ち、球根に栄養が溜まります。
そのため、生育期間中はしっかり肥料を与えるようにしましょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 肥料は春から秋の生育期間中に与えます。
- 晩秋頃になったら水やりと一緒に肥料も止めましょう。
- 肥料の選び方
- 基本的には液肥がおすすめです。また 化成肥料も利用することも出来ます。
- 肥料の成分は窒素・リン・カリの三要素がバランス良く入る製品を選びましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を与える場合は、規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
ユーコミス・コモサの剪定は、基本的に不要です。
花が枯れたら必要に応じて花茎を切り戻して取り除き、地上部が枯れて休眠期に入ったら枯れ葉を取り除きます。
夏越しする方法
ユーコミス・コモサは、それほど夏越しが難しい植物ではありません。基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
夏越しで重要なポイント
- 夏場は、西日の当たらない半日影で育てた方が、株が弱りにくいでしょう。
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと、根腐れを引き起こして枯れ込む事があります。
- 土壌の通気性・排水性をよくしておきましょう。
- 乾燥が続くと葉が萎れたり落ちたりする事があります。
- 土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
冬越しする方法
Hardiness:6~9
ユーコミス・コモサは、寒さに強いため、暖地や平地であれば屋外で越冬させる事が可能です。
ただし、寒さの厳しい地域では球根が腐敗して枯れることもあるため、寒さ対策が必要でしょう。
冬越し対策
- 地植えしている場合
- 寒さが厳しくなる前に、株の上に落ち葉や腐葉土を盛り、凍結対策をおこないます。
- 寒さがより厳しい地域であれば、球根を掘りあげて氷点下にならない場所で貯蔵します。※詳しくは下記をご覧下さい。
- 鉢植えで管理している場合
- 鉢植えを霜の当たらない軒下に移動して、水を切り乾燥状態で管理する。
- 寒冷地であれば、屋内や温室に移動して、氷点下にならない場所で管理しましょう。
球根の貯蔵のやり方
- 掘りあげ時期
- 葉が黄色くなり地上部が枯れたら掘りあげを行います。
- 球根を綺麗にする
- 球根を傷つけないように土を落とします。
- 乾燥
- 球根が湿った状態では雑菌が繁殖して腐敗するため、貯蔵する前に、外側を乾燥させ、傷ついている部分にはカルスを形成させましょう。
- 直射日光を避けた日陰の風通しのよい場所に仮置きして、数日から一週間程度、乾燥させます。
- 球根から葉を外します。葉は残したままにしておくと、そこから腐敗して球根が病気になる可能性があります。
- 球根を保管する
- 箱の中に、おがくずを入れて、その中に球根を入れるか、球根を通気性の良い棒ネットの中に入れて保管します。
- 温度が氷点下を下回らない場所で球根を管理しましょう。
挿し木や株分けで増やす
ユーコミスは葉挿しまたは分球によって増やす事ができます。
葉挿しの方法
- 葉を選ぶ
- 健康で病気のない葉を選びましょう。新しすぎる葉・古過ぎる葉は避けて、成熟した葉を選びましょう。
- 葉をカットする
- 一枚の葉から複数の苗をつくる事が可能です。葉の主脈にハサミを入れるように約4~6cmの幅で横向きにカットしましょう。
- 培土を準備
- 挿し穂用の用土を準備しましょう。バーミキュライトや鹿沼土等をブレンドした清潔感のある用土を使うのが一般的です。
- また楽天で販売している挿し芽用の用土を利用する事もできます。
- 倍土に植える
- 容器の中に倍土を入れて、倍土に葉を差し込む溝を、定規や割りばし等で作りましょう。
- 葉の切り口を下にして、溝の穴の中に葉を三分の一程度差し込み、土で覆います。
- 管理方法
- 倍土は湿らせておき、直射日光の当たらない所で管理します。
- 湿度を保つ事が大切なため、ビニールなどで容器を覆い、ミニ温室のようにして管理すると成功率が上がりやすいです。
- 切り口の部分に球根が出来たら、個別に分けて植え直します。
分球方法
ユーコミスを分球をする場合は、休眠期に行います。
球根は基本的に親球にくっついている事が多いため、手で剥がすか、ナイフなどで剥がして上げるとよいでしょう。
播種で増やす
ユーコミスの種蒔の方法
播種時期:4月~7月
発芽適温:約20~25度
発芽日数:14日以上
発芽条件:好光性種子
ユーコミスは光が当たると発芽が促進される好光性種子です。
そのため、種は覆土せずに指で鎮圧するだけにするか、種の表面に土がかかる程度で薄く覆土します。
種まき手順
- 種まき時期を確認
- 種のまきどきを確認して、まきどきになったら種を撒く準備をします。
- 屋内で種を撒いたり、温床装置を使ったり、マルチシートを使ったりする事で、まきどきよりも早く種を撒く事もできます。
- 容器を準備する
- 容器はプラグトレー・ピートポット・不織布育苗ポット・ポリポット等が適しています。種を撒く量や使いやすさ、値段などを考慮して選ぶと良いでしょう。
- 培土を準備する
- 培土は種まき用の培土・ジフィーセブン等が適しています。
- 倍土を自作する場合はピートモス・バーミキュライト・赤玉土・くん炭等が使われます。
- 培土①:バーミキュライトとパーライトを等量で配合する。
- 培土②:バーミキュライト・パーライト・赤玉土(小粒)を等量で配合する。
- また上記の配合にくん炭を少量入れる事で酸性のピートモスの中和や、根腐れ防止に働きます。
- 容器に培土を入れる
- 容器の中に培土を入れて、培土を平に慣らして、水を与えて湿らせます。
- 種を撒く
- 光が発芽を助ける種子のため、培土の上にそのまま種を撒き、上から指で軽く押して鎮圧※して、覆土しないか、乾燥しない程度にごく薄く覆土します。
- 発芽までの管理
- 発芽までは、軒下などの雨が当たらない風通しのよい半日影で、害虫の被害が出ないように台の上で管理しましょう。
- 1度吸水した種が乾燥すると、発芽率が極端に落ちるため、乾燥しないように水やりをしっかりと行ってください。
- 子葉が展開したら
- 植物に合わせて日向または半日陰で管理しましょう。またナメクジ等の害虫の被害が出ないように台の上で管理した方が良いでしょう。
- 発芽して子葉を展開したら、生育が一番いい苗を残して、周りにある他の苗をハサミで根元から切り取るか、ピンセットで取り別のポットに植え替えをします。
- プラグトレー等の小さな容器で栽培している場合は、子葉が展開した段階、または本葉が2~4枚でて移植出来るようになったら、ポットなどに移植します。移植が遅れると根鉢をつくり、移植後の生育が悪くなるため注意が必要です。
- 移植の際に、十分に水を含ませて、竹串やピンセットを培土に突き刺すと、苗をとりやすいです。
- 本葉が展開したら
- 本葉が展開したら種の中にある養分では丈夫に成長出来ないため、肥料を与えます。
- 肥料は1~2週間に1度の頻度で液肥を与えるか、または緩効性肥料を置き肥しましょう。
- 定植の時期
- 苗がある程度に大きく育って、ポットを触った時に土にある程度の一体感があり根が回っているのを感じたら行います。移植が遅れると根鉢をつくり、移植後の生育が悪くなるため注意が必要です。
※鎮圧とは、種を撒いた後に手・足・鎮圧ローラーなどを利用して、種の上から軽く加圧を加えて、種と土の密着度を上げる事です。鎮圧を行う事で土の中の水分が種に吸収されやすくなり、発芽率が格段に向上します。
植物の病気
ユーコミスの病気
ユーコミスの害虫
- アブラムシ
- ナメクジ