- 原産:トルコ/コーカサス地方/イラン
- 科:アヤメ(Iridaceae)
- 属:アヤメ/アイリス(Iris)
- 種:レティキュラータ(Iris reticulata)
- 別名:ネッテッド・アイリス(netted iris)/ゴールデン・ネッテッド・アイリス(golden netted iris)
- 開花時期:3月~5月
- 花の色:青色●紫色●黄色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 草丈:約10~15cm
- 貯蔵方法:乾燥貯蔵
- 植付け時期:秋植え球根
- 誕生花:4月5日・4月11日・5月16日
- 花言葉:使命・伝令・優しい心・よい便り
- 用途:切り花/球根植物
- 購入方法:イリス・レティキュラータを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
イリス・レティキュラータとは!?
イリス・レティキュラータの学名はiris reticulata、別名では「ネッテッド・アイリス(netted iris)」や「ゴールデン・ネッテッド・アイリス(golden netted iris)」とも呼ばれるトルコおよびコーカサス地方、イランが原産の多年草です。
イリス・レティキュラータの語源(由来)
- 属名のIrisは、ギリシャ語で「虹」を意味する「ἶρις(îris)」からきており、またギリシャ神話に出てくる虹の女神(Iris)にも因んでいます。
- アイリスの名前の由来は花の色が虹のように多種多様にある所からきています。
- 種小名のreticulataはラテン語で「網状の」を意味しており、球根の外皮が網のように見える所に由来します。
イリス・レティキュラータの特徴(魅力)
- イリス・レティキュラータの特徴は、開花は早春から晩春にあり、花の大きさと茎の短さのアンバランスな花姿がクロックスの花を想像させる所、花の萼片には黄色と白色の班が網目状に入り独特な模様をつくる所、乾燥にとても強いためロックガーデンなどによく利用される所などにあります。
- イリス・レティキュラータは球根アイリスに分類されており、地面下には卵形をした鱗茎があります。
- 葉の形は管状で細い線形をしているためシャープで洗練された見た目をしており、直立するためお庭の中でも行儀良い印象をあたえます。
- 開花期間は早春から晩春、花は萼片が最も大きくて3個が湾曲しながら垂れ下がり、花弁と雌蕊は大きさが同程度で垂直に立ち上がるか、斜上するように倒れる傾向があります。
- 花の色は多彩で青・紫・黄・白があり、萼片の基部には黄色の白色の網目状の班が入ります。
イリス・レティキュラータの主な園芸品種の紹介
アイリス(ピクシー)
- 花の色が濃い紫色をしているため、格式高い雰囲気のお庭や上品さのあるエレガントなお庭などによく合います。
- 花は直径が約8cmあり、草丈は10~15cm程度しかありません。花の大きさと茎の短さのアンバランスさがユニークな雰囲気を作り出します。
アイリス(アヤメ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
イリス・レティキュラータの育て方
花壇の土づくり
日当り
イリス・レティキュラータは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事も出来ますが、日向と比べると花数が少なくなったり、生育が悪くなったりする傾向があります。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
イリス・レティキュラータは、水捌けがよい土壌であれば土質は殆ど選びません。基本的には通気性と排水性がよく、適度に肥沃な土壌で育てると良いでしょう。
注意することは水捌けの悪い場所で育てたり、粘土質な土壌で育てる事です。水分が停滞するような土壌で育てると根腐れを引き起こして生育不良になったり、枯れたりすることがあります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性を良くしたり、通気性と保水性のバランスを改善したり、腐葉土等の有機物を入れて適度に肥沃な土壌にした方が良いでしょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け方法
- 植え付け時期
- 植え付け適期は9月~12月頃になります。
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは球根を置いた時に、球根から地表面までが5cm程度です。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は5cm程度離します。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
鉢土づくり
日当り
イリス・レティキュラータは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事も出来ますが、日向と比べると花数が少なくなったり、生育が悪くなったりする傾向があります。
培養土
イリス・レティキュラータの培養土は、一般的な草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性が高めのバランスが良い培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=7:3
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
植付け方法
- 植え付け時期
- 植え付け適期は10月~12月頃になります。
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは球根を置いた時に、球根から地表面までが5cm程度です。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
水やりの仕方
イリス・レティキュラータは、秋から翌年の晩春頃までが生育期間になり、夏は休眠します。
生育期間と休眠期では水やりのやり方が違うため、注意してください。
生育期間の水やり
イリス・レティキュラータは基本的に乾燥に強い植物のため、水やりの頻度は少なめな傾向にあります。一方で、水のやりすぎは球根の腐敗に繋がるため土壌の状態を見ながら水やりをする事が大切になります。
水やり方法
生育期間中は、土の表面から下に約2cm~5cmが乾いてきたら、水やりを行うといいでしょう。
水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
休眠期の水やり
夏の休眠期は水やりを止めて管理しましょう。
球根を排水性の悪い場所や長雨に当たるような場所に植えている場合は、掘りあげて貯蔵します。
肥料の与え方
イリス・レティキュラータは、適した季節に適量の肥料を与えることで、成長を促進させる効果があります。
また土壌の中にある程度の肥沃さがあれば肥料を与えなくても育てることが可能です。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 三月から四月いっぱいの間で肥料を定期的に与えます。
- 追肥の選び方
- 基本的には球根用の肥料がおすすめです。また一般的な化成肥料または液肥を利用することも出来ます。
- 肥料の成分はカリとリンが多めに入る製品を選びます。窒素が多い製品はさけましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を与える場合は、規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
イリス・レティキュラータの剪定は、花がら摘みを行います。
花がら摘み
花がら摘みとは、花色が悪くなったり花の外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みを行う事で、花がらを摘む事で、腐敗した物が好きな灰色カビ病などの病気が予防出来たり、外観が良くなったりする効果があったりします。
花がら摘みのやり方
花の開花が終わったら、葉の上まで戻り茎を剪定しましょう。葉は成長に必要なエネルギーを補充するのに役立つため、残しておきます。
夏越しする方法
イリス・レティキュラータは、夏の間は休眠期になります。地植えで乾燥気味に管理するか、掘り上げて乾燥貯蔵しましょう。
球根の貯蔵のやり方
- 掘りあげ時期
- 球根の掘りあげは休眠期に行います。茎や葉が黄色くなり、枯れてきたら行いましょう。
- 球根を綺麗にする
- 球根を傷つけないように、手やブラシ、流水などを使い土を落としましょう。
- 乾燥
- 球根が湿った状態では雑菌が繁殖して腐敗するため、貯蔵する前に、外側を乾燥させ、傷ついている部分にはカルスを形成させましょう。
- 直射日光を避けた日陰の風通しのよい場所に仮置きして、数日から一週間程度、乾燥させます。
- 球根から茎葉や根を外します。茎葉や根は残したままにしておくと、そこから腐敗して球根が病気になる可能性があります。
- 球根を保管する
- 通気性の良い棒ネットまたは紙袋の中に乾燥した球根を入れて秋の植え付け時期まで保管します。
冬越しする方法
Hardiness:5~8
イリス・レティキュラータは、耐寒性がとても高いため基本的には冬越し対策不要です。
挿し木や株分けで増やす
イリス・レティキュラータは分球によって増やす事ができます。
播種で増やす
イリス・レティキュラータの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
イリス・レティキュラータの病気
イリス・レティキュラータの害虫
- アブラムシ
- ヨトウムシ