- 原産:日本/中国/朝鮮/ロシア/台湾
- 科:シソ(Lamiaceae)
- 属:アガスターシェ/カワミドリ(Agastache)
- 種:ルゴサ/カワミドリ(Agastache rugosa)
- 和名:カワミドリ
- 別名:リンクル・ジャイアントヒソップ(wrinkled giant hyssop)/コリアンミント(Korean mint)/パープルジャイアントヒソップ(Purple giant hyssop)
- 品種:ビーリシャスパープル(Agastache rugosa ‘beelicious purple’)
- 開花時期:6月~10月
- 花の色:紫色・赤紫色
- 葉の色:緑色
- 香り:葉
- 分類:多年草
- 草丈:約80cm
- 誕生花:
- 花言葉:澄んだ心・思いやり
- 用途:開花期間長い/カラーリーフ/背が高い花/切り花/香りが良い
- 購入方法:アガスターシェ(ビーリシャスパープル)を楽天で購入
■アガスターシェ(ビーリシャスパープル)の特徴
- 学名:Agastache rugosa ‘beelicious purple’
- 花の色:紫色
- 萼の色:赤紫色
- 草丈:約80cm
- 備考:花は赤紫色の萼と紫色の花で構成されているため、高貴さや神秘性を感じさせる品種になります。そのため、格式高い上品なお庭や神秘的な雰囲気のお庭などによくあいます。
■アガスターシェ・ルゴサとは!?
アガスターシェ・ルゴサの学名は Agastache rugosa 、別名では「カワミドリ」「リンクル・ジャイアントヒソップ(wrinkled giant hyssop)」「コリアンミント(Korean mint)」「パープルジャイアントヒソップ(Purple giant hyssop)」等とも呼ばれる多年草です。
アガスターシェ・ルゴサの原産地は日本・中国・朝鮮・ロシア・台湾、日本では北海道・本州・四国・九州に分布しており、自生地は山地の湿った環境などにあります。
■アガスターシェ・ルゴサの語源(由来)
- 属名のAgastacheは、古代ギリシア語で「過度に」「非常に」を意味する「ἄγαν (ágan)」と、古代ギリシア語で「穀物の穂」を意味する「στάχυς ( stákhus)」の二語で構成されており、花穂に由来します。
- 種小名のrugosaは、ラテン語で「しわのある」を意味します。
■アガスターシェ・ルゴサの特徴(魅力)
- 主な特徴と魅力
- アガスターシェ・ルゴサの特徴は、草姿が直立して茎は節間が長いため空間の広いスッキリとした外観になりやすい所、花穂は円筒型で猫のしっぽの様なふさふさした外観をしている所、花穂の中には複数の集散花序があり、集散花序の中で順番に花が咲くため、花穂の中では上や下で疎らに花が咲く所、萼は花と同様に赤色・紫色・黒色に色づいているため花が落ちた後も長く装飾的な外観を保つ所、植物にはエストラゴールを主にしてリモネンやチモール等の精油が含まれており葉を揉むとアニスに似た香りが広がる所などにあります。
- 一般的な用途としては、上品な印象を感じさせる紫花を咲かせる事からエレガントなお庭で利用されたり、いくつかの品種では黄色の葉もあるためカラーリーフとして楽しめたり、草姿が直立して背が高くなるため花壇の中で高さとボリュームを出す素材として利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、花蜂がよく遊びに来るため生き物が集まるお庭で利用されたり、花は小花が落ちやすい傾向がありますが収穫して切り花やフラワーアレンジメントの素材として利用されたりします。
- その他の用途としては、韓国では葉がチヂミなどに入れられて食べられたり、中国では薬用植物として利用されたりしています。
- 外観の特徴
- 草丈は約40~100cm、草姿は直立、茎の向きは直立・斜上に伸びる、茎の節間は長く、茎の断面は四角形、茎の色は緑色です。
- 葉序は対生葉序、葉柄の長さは約1.5~3.5cm、葉身の長さは約5~10cm・幅は約3~6.5cm、葉身の形は卵形・心形、葉縁部分は鋸歯があり、葉の色は緑色です。
- 花序は輪散花序、輪散花序は葉腋ごとに集散花序がつく複合花序で、輪散花序の形状は円筒型です。
- 花:花は一般的に雄蕊・雌蕊・花弁・萼・花托で構成されています。アガスターシェ・ルゴサの花は萼・花冠(花弁)・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 萼:萼は花の最も外側に配置され葉的な要素を残している。萼は開花前の花を保護する役割を持っていたり、植物によっては著しく発達して花弁の役割を担い昆虫を引き寄せる働きをもつ場合もある。アガスターシェ・ルゴサの萼の長さ約0.5~0.6cm、形状は筒状、萼片の数は5個、萼片の色は緑色・赤色・紫色・黒色をしている。
- 花冠(花弁):花冠は花弁の集合体です。アガスターシェ・ルゴサの花冠の長さ約0.8~1cm、花冠の形状は唇形、唇形は上唇・下唇があり、上唇は筒部に沿って真っ直ぐ伸び、下唇は筒部に逆らってほぼ垂直に曲がって伸びる、花弁の色は紫色・青色・桃色・白色です。
- 雄蕊:雄蕊は花糸と葯で構成されており、葯の中で花粉を形成して放出する働きがあります。アガスターシェ・ルゴサの雄蕊の数は4本、雄蕊の色は普通は花冠と同色です。
- 雌蕊:雌蕊は子房・花柱・柱頭で構成されており、花粉を受け入れて受粉する器官です。アガスターシェ・ルゴサの雌蕊の花柱は1本、柱頭は2裂する。
- 花:花は一般的に雄蕊・雌蕊・花弁・萼・花托で構成されています。アガスターシェ・ルゴサの花は萼・花冠(花弁)・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 果実は小堅果、小堅果の色は茶色・淡い茶色です。※小堅果とは、堅果の小型バージョンになり、木化した硬い果皮の中に一個の種子が包まれていて、成熟しても裂開しない果実です。
■アガスターシェ・ルゴサの園芸品種を紹介
カワミドリ
カワミドリの学名は Agastache rugosa 、別名では「アガスターシェ・ルゴサ」「リンクル・ジャイアントヒソップ(wrinkled giant hyssop)」「コリアンミント(Korean mint)」「パープルジャイアントヒソップ(Purple giant hyssop)」等とも呼ばれる多年草です。
ビーリシャスパープル
学名:Agastache rugosa ‘beelicious purple’
花の色:紫色
萼の色:赤紫色
草丈:約80cm
備考:花は赤紫色の萼と紫色の花で構成されているため、高貴さや神秘性を感じさせる品種になります。そのため、格式高い上品なお庭や神秘的な雰囲気のお庭などによくあいます。
■アガスターシェ(カワミドリ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■アガスターシェ・ルゴサの育て方
花壇の土づくり
日当り
アガスターシェ・ルゴサは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
- 基本的に通気性が高めであれば幅広い土壌に適応します。そのため壌土・砂壌土あたりにしておくとよいでしょう。
- 痩せ地でも問題なく成長する事からも分かる通り、肥沃さはそれほど重要でありません。堆肥は、土壌の物理性・生物性などを改善する働きがあり植物の成長を促進しますが、肥沃過ぎる土壌で育てると倒伏しやすくなったり、葉ばかりが茂る事があるため注意が必要です。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
アガスターシェ・ルゴサは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で良いでしょう。
また専門の培養土も販売されているため、これを利用するのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 植物の好む環境に合わせて通気性・ 排水性・保水性のバランスを考えた用土の構成にする。
- 痩せ地でも問題なく成長する事からも分かる通り、肥沃さはそれほど重要でありません。ただし堆肥は土壌の物理性を改善して根張りをよくするだけでなく、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあります。そのため、腐葉土などの堆肥を適度に入れて植物の生育を促進しましょう。
- 鉢植えを移動する場合を考えて比重の軽い用土を利用したり、植物が倒れる可能性も考えて比重の重めの用土を選んだりする。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を利用したり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 日向土(細粒・小粒)+赤玉土(小粒)+腐葉土=4:3:3
- 日向土(細粒・小粒)+ピートモス+くん炭=6:3:1
培養土は基本用土を単体で使うか、または基本用土をベースにしながら改良用土を組み合わせて作ります。
植物の育ってきた環境、水やりの頻度、用土の費用などを考えて培養土を作ると良いでしょう。
基本用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた用土です。
- 赤玉土の特徴は、通気性・排水性・保水性のバランスが抜群によく、鹿沼土と比べるとより保水性・保肥力にすぐれている所にあります。ただし、赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすく、微塵が出ることで通気性・排水性が悪化しやすい傾向にあります。そのため長く使い続けるのには向きません。
- 赤玉土は通気性・排水性・保水性に優れている事から、万能な園芸用土として多くの植物に利用されています。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。そのため、多肉植物・サボテン・山野草などに使われることが多い用土になります。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 鹿沼土の特徴は、軽石と同様に通気性や排水性に優れている所、軽石と比べると保水性に優れている所、赤玉土と比較すると鹿沼土の方が形状が崩れにくい所、酸性度が強めな所などにあります。※ただし赤玉土よりも強度は強めですが、軽石と比べると脆いです。
- 鹿沼土はどの植物にも利用出来ますが、酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよいでしょう。どうしても使う場合はアルカリ性の改良用土を配合します。一般的に酸性度が強めな事から、酸性土壌を好むツツジやサツキ等の植物によく利用されています。
- 硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 日向土の特徴は、通気性と排水性に非常に優れていいる所、多孔質なため保水性も適度に確保出来る所、鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくく、PHが殆ど中性なため扱いやすい所などにあります。※鹿沼土と比べると保水性は高くありません。
- 日向土はどの植物にも使えますが、一般的な植物を育てる場合は日向土(細粒)を使ったり、腐葉土や改良用土を配合して保水性を高めた方がよいでしょう。形質が硬く繰り返し利用できるため重宝します。また一般的に通気性・排水性が高い事から軽石と同様に多肉・サボテン・山野草などの用土などにもよく利用されます。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 桐生砂の特徴は、通気性と排水性に非常に優れている所、また多孔質なため保水性も適度にある所、鹿沼土と比べると頑丈で形状が崩れにくく保水性はやや劣る所、PHはやや酸性に傾いた中性なため扱いやすい所等にあります。
- 桐生砂は通気性・排水性が高い事から、一般的に多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などによく利用されます。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 軽石の特徴は、通気性と排水性が非常に優れていてまた多孔質なため保水性も適度にある所、鹿沼土と比べると頑丈で形状が崩れにくいため繰り返し利用出来る所、鹿沼土と比べると保水性がやや劣る所などにあります。
- 軽石は通気性・排水性が高い事から、一般的に多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などによく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 川砂の特徴は通気性・排水性が優れている所、保水性と保肥力が殆どない所、比重が大きく安定感がある所などにあります。
- そのため、この用土がよく利用される植物は多肉・サボテン・山野草・盆栽等になります。
改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のあるものを選びましょう。完熟してる物は見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため土がふわふわになる所、土壌の通気性・保水性・保肥力を高める働きがある所、PHが中性のため扱いやすい所、腐葉土はピートモスと比べて微生物を活性化する働きがあるため土を肥沃にする所などにあります。
- 腐葉土は用土の通気性・排水性・保水性を改良して肥沃さを増す、万能な園芸用土として多くの植物に利用されています。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- ピートモスは腐葉土の代わりとして用いられることも多いですが、基本的に養分を殆ど含くまないため、腐葉土の様に微生物を活性化する力は弱く、無菌で清潔感があり腐敗しにくいです。そのため、挿し木や種まき用の土として使われたり、また屋内の観葉植物の用土として使われたりします。ただし無調整のピートモスは酸性度が強いため、アルカリ性の用土と組み合わせたり、酸性を好む植物に使ったりすると良いでしょう。
- パーライト:パーライトは真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- パーライトの特徴は、パーライトの中に真珠岩系と黒曜石系の2タイプがある所、黒曜石系は表面に光沢があり比較的に滑らかで通気性・排水性に非常に優れている所、真珠岩系は表面が粗く多孔質なため保水性も兼ね備えている所、比重が0.1程度と非常に軽いため用土の軽量化が出来る所などにあります。
- パーライトは通気性・排水性・保水性の改善に使われたり、また軽量化が必要なハンギングバスケットの基本用土として使われる事もあります。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- べラボンの特徴は、非常に軽く空気を多く含んでいる所、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため用土などに混ぜ込むと通気性が改善して根張りがよくなる所、保水性もあるため水もちがよくなる所等にあります。
- べラボンは樹木に着生する植物などによく利用されますが、土の変わりとして普通の植物にも利用されます。比重が小さく軽量のため、ハンギングバスケットの基本用土として使われる事もあります。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- くん炭の特徴は、通気性と透水性が抜群によい所、PH8.0前後の高いアルカリ性を示す所、適度に保水性と保肥力も兼ね備えている所、植物の成長に必要とされるミネラルを含有しているため茎葉が丈夫になる所、菌根菌などの有用微生物を活性化させる所などにあります。またくん炭は木炭と比べると、粒が細かいため扱いやすさがあり、ケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなるかもしれません。
- くん炭は、主に根腐れ防止・酸性土壌の改善などに使われる事が多いです。ただしあまり混ぜすぎると土壌がアルカリ性に傾きすぎるため、使う量は培養土の中の10%程度にとどめた方が良いでしょう。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 木炭(竹炭)の特徴は、通気性と透水性が抜群によい所、PH8.0~10の高いアルカリ性を示す所、適度に保水性と保肥力も兼ね備えている所、植物の成長に必要とされるミネラルを含有しているため茎葉が丈夫になる所、菌根菌などの有用微生物を活性化させる所などにあります。
- 木炭(竹炭)の主な用途としては、根腐れ防止・酸性土壌の改善などに使われる事が多いです。ただしあまり混ぜすぎると土壌がアルカリ性に傾きすぎるため、使う量は培養土の中の10%程度にとどめた方が良いでしょう。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴は水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットもあるため注意が必要です。
水やりの仕方
アガスターシェ・ルゴサは、一度根付いてしまえば乾燥にとても強くなります。そのため、基本的には降雨に任せて水やりは不要です。
ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時、地植えよりも乾燥が早い鉢植えで育てている場合などには、必要に応じて水やりが必要になります。
注意する事は、極端に過湿状態にしてしまうことです。過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりする頻度などには注意が必要となります。
水やりの方法
土の表土または表層(数センチ)が乾いたタイミングで水を与えます。特に、成長期に水を与える事で、株がしっかりと成長します。
水やりのタイミング
- 表土の乾いたタイミング
- 土の表土(表面)の色が、濡れているなら黒っぽく、乾いたら白っぽくなるため、目視で乾いたのを確認する。
- 目視で確認が難しい場合は、表土を触って乾燥を確認する。
- サスティーを鉢土に差して、色の変化を確認してから水やりをする。
- 鉢内または表層が乾いたタイミング
- 透明な鉢植えで育てると土の色の変化が分かるため、目視で確認する。
- 鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、持ち上げてみて土の乾きを判断する。
- 割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串を色と湿り気を見て確認する。
- サスティーを鉢土に差して、色の変化を確認してから水やりをする。
肥料の与え方
アガスターシェ・ルゴサは、栄養の少ない痩せ地でも問題なく成長することからも分かる通り、肥料はそれほど必要としません。
肥料は、土壌が極端に痩せていたり、鉢植えで育てていたりする場合に、年に一度だけ肥料を与えます。
※注意することは、肥料を与え過ぎる事です。肥料が多いと茎が徒長したり、軟弱になったりして茎が倒伏して外観が悪くなったり、葉ばかりが茂り花数が減る事があります。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 晩冬から早春
- 肥料の選び方
- 緩効性肥料
- 肥料の与え方
- 緩効性肥料を与える場合は、規定された分量を規定された場所に与えます。基本的には株から少し離れた場所に根があるため、肥料は株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。
剪定のやり方
アガスターシェ・ルゴサは、剪定せずに育てる事も出来ますが、一般的に株をコンパクトにしたり、沢山の花を咲かせる目的などで剪定が行われます。
剪定を行う理由
- 茎が分枝せずに伸びると花の数が減る事があります。そのため、切り戻し剪定を行い分枝を促して、茎・花の数を増やします。
- 枯れた茎・古い茎を残すと、日当たりや風通しが悪くなり病害虫の被害が出やすいです。そのため、茎葉の量を減らして日当りと風通しを改善します。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定の時期
- 秋・晩冬
- 早春・春
- 開花期
- 秋・晩冬の剪定方法
- 株を観察して、枯れてる茎・損傷してる茎・病気の茎を探して健康な部分まで切り戻し剪定する。
- 株の高さの10~20cmの場所で剪定して、新芽にエネルギーが集中するようにする。
- 早春・春の剪定
- 新芽がある程度伸びてきたら、成長点を摘んで摘芯する。摘芯する事で分枝が促されて茎数が増える。
- 開花期
- 花がら摘みはしなくても問題ないですが、花がら摘みを行うことで、種作りによるエネルギーの損失が減り株が弱りにくくなったり、次の花が咲き開花期間が伸びたり、またこぼれ種による雑草化を防ぐことが出来ます。
挿し木や株分けで増やす
アガスターシェ・ルゴサは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期
- 挿し木する時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 培養土を準備します
- 挿し穂用の培養土には切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 培養土を容器に入れて事前に水をかけて湿らせておきます。
- 挿し穂を採取する
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。
- 挿し穂を整形する
- 挿し穂の長さを7~10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 培養土に挿し穂を挿す
- 挿し穂を挿す場所を決めて、培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を空けておきます。
- 挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程をいれます。
- 管理
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
アガスターシェ・ルゴサの種蒔の方法
- 播種時期:3月~5月
- 発芽適温:約15~20度
- 発芽日数:約14日~
- 備考:
種まき手順
- 種まきの時期
- 三月から五月
- 容器と培養土の準備
- 容器や培養土の準備は直播き・移植栽培のどちらを行うかでかわります。種の種類や環境に合わせて選びましょう。
- 直播き:花壇などに直接種を撒くため、土壌改良を行い整備しましょう。※病害虫に強い野生種などは強健なため失敗が少なく、低コストと低メンテナンスな直播きで育てられる。
- 移植栽培:幼苗の時期を育苗箱またはポット等の中で過ごさせるため、容器と培養土を準備しましょう。※品種改良などにより強健さが失われた品種は、幼苗の頃は育苗箱やポットで育てた方が失敗が少ない。
- 種の撒き方
- 種の撒き方は、すじまき・点まきします。
- すじまき:花壇に直播きしたり、育苗箱を使う時などに使う種まき方法です。培養土の中に直線状の溝を数mm(種の大きさの2倍~3倍)の深さで作ります。溝は定規や支柱を使って作るとよいでしょう。溝の中に種を1cm間隔で並べて、溝の両側にある土を寄せて、種の上に薄く土を被せます。最後に種を撒いた場所の上から手の平で軽く押して鎮圧※してあげると種の吸水がよくなります。
- 点まき:花壇に直播きしたり、ポットを使って育てる時などに使う種まき方法です。一定の間隔または一区画の中に、種を撒くための穴を1~5箇所開けます。穴の深さは数mm(種の大きさの2倍~3倍)程度になり、穴の中に一個の種を入れて種の上に薄く土を被せます。最後に種を撒いた場所の上から手の平で軽く押して鎮圧※してあげると種の吸水がよくなります。
- 種まき後の管理
- 種を撒いて水やりをした後に、乾燥させると発芽率が極端に落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりをしっかり行い管理しましょう。
- 定植の時期(移植栽培時)
- 定植は本葉が5~6枚以上になるか、ポットを触った時に土にある程度の一体感があり根が回っているのを感じたら行います。移植が遅れると根鉢をつくり、移植後の生育が悪くなるため注意が必要です。
※鎮圧とは、種を撒いた後に手・足・鎮圧ローラーなどを利用して、種の上から軽く加圧を加えて、種と土の密着度を上げる事です。鎮圧を行う事で土の中の水分が種に吸収されやすくなり、発芽率が格段に向上します。