- 原産:南アフリカ
- 科:キク(Asteraceae)
- 属:ガザニア(Gazania)
- 種:リゲンス(Gazania rigens)
- 別名:トレジャーフラワー(treasure flower)
- 開花時期:4月~10月(理想的な環境では周年)
- 花の色:赤色●桃色●橙色●黄色●紫色●白色〇黒色●
- 葉の色:緑色●白色〇
- 分類:多年草
- 草丈:約15~30cm
- 誕生花:1月28日/6月26日
- 花言葉:潔白/きらびやか/あなたを誇りに思う
- 用途:開花期間長い/カラーリーフ/グランドカバー
- 購入方法:ガザニア・リゲンスを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ガザニア・リゲンスとは!?
ガザニア・リゲンスは学名Gazania rigens、別名では「トレジャーフラワー(treasure flower)」とも呼ばれる南アフリカが原産の多年草です。
ガザニア・リゲンスの語源(由来)
- 属名のGazaniaはギリシャ人の人文主義者であったTheodorus Gazaへの献名です。
- 種小名のrigensはラテン語で「硬い」「曲がらない」などを意味します。
ガザニア・リゲンスの特徴(魅力)
- ガザニア・リゲンスは南アフリカが原産です。自然環境でリネアリス種と自然交配する事も多く、リゲンス種とリネアリス種との区別は難しくなっています。
- リゲンスは、葉の幅が均一でなくやや膨らみがあり、葉の表面にも羊毛状の毛があります。
- 草姿は叢生または匍匐性、地面を匍匐するように茎が伸びて広がり、花茎を立ち上げます。
- そのため、地被植物として利用されたり、またロックガーデンなどに利用されます。
- 茎は白色の毛が生えるため白色の外観をしている事があります。
- 葉は細長い剣形の形状をしているのが一般的ですが、葉のふち部分が羽状に裂けている事があります。
- 葉には蜘蛛の巣状の白色の毛が生えるため、白色の外観をしている事があります。
- 開花期間がとても長く、理想的な環境では周年、通常は春から秋まで花を咲かせます。そのため長く花を楽しみたい人におすすめの植物です。
- 花は匍匐する茎から、花茎を伸ばし直径5~10cmの花を咲かせます。
- 花は頭状花序、頭状花序は舌状花と筒状花の二種類の小花で構成されており、舌状花は外周に筒状花は中央に集まります。
- 舌状花の基部は暗色になっているため花に円環模様が出来るのが一般的です。
- 花は日光が当たると開き、夕方か夜は閉じる性質があります。基本的に直射日光がたっぷり当たる環境でないと、花の開花が中途半端になることがあるため、育てる場所には注意が必要です。
- 自生地は砂丘や岩場などにあり、乾燥しやすく栄養の乏しい土壌で生息しています。そのため、環境を整えてあげれば殆ど手をかけることなく育てる事が可能です。
ガザニア・リゲンスの草丈は約15(~30)cm、草姿は匍匐性または叢生(親株の周りに子株をつくる)、茎は匍匐して広がり、花茎は立ち上がる、茎の色は緑色、白色の毛がはえます。
葉序は根生葉または互生葉序、葉の色は緑色、葉身の長さ約10cm、幅は約2cm、葉身の形は剣形またはヘラ形かしばしは葉身のふち部分が裂けて羽状する、葉の表面に蜘蛛の巣状の毛が生えるため若い葉は特に白色の外観をしていることがある。
花序は頭状花序、頭状花序は直径が約5(~10)cm、花は舌状花と筒状花で構成されており、舌状花の色は黄色から橙色で基部が暗色、筒状花の色は黄色・橙色・褐色です。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。種子には冠毛があります。
ガザニア・リゲンスの園芸品種の紹介
ガザニアの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ガザニア・リゲンスの育て方
花壇の土づくり
日当り
ガザニア・リゲンスは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向(直射日光が6時間以上)で育てましょう。また半日影(直射日光3時間~5時間)までで育てる事が可能です。
ただし、日光が当たると花が開き、夕方から夜に閉じる性質があるガザニアは、しっかり光が当たらないと花の開花が中途半端になり上手く咲かない事があります。そのため、日向で育てる事がとても大切です。
土壌の土質
ガザニア・リゲンスは、通気性と排水性がとても良い土壌を好み、肥沃さはあまり求められません。
黒土や腐葉土が沢山入る肥沃すぎる土壌は夏場に蒸れる原因となる可能性があります。また粘土質な土壌では水分が停滞してジメジメするため、根腐れして生育不良を引き起こす可能性があります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、粘土質な土壌であれば、パーライトや川砂などを入れて通気性や排水性を改善して、適度に腐葉土等の有機物を入れましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ガザニア・リゲンスは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向(直射日光が6時間以上)で育てましょう。また半日影(直射日光3時間~5時間)までで育てる事が可能ですが、日当たりが悪い場所では花が上手く開かない可能性があります。
培養土
ガザニア・リゲンスは、通気性の高い培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=7:3
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
地植え
ガザニア・リゲンスは乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。雨が長く降らない場合、指を入れて土壌の表面(2~5cm)が乾燥している場合、葉や茎が萎れている場合などは、必要に応じて水やりを行いましょう。
水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
鉢植え
ガザニア・リゲンスを鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
ガザニア・リゲンスは、自生地が岩場や砂丘などの栄養が乏しい環境にあります。
そのため、土壌に肥沃さが少しあれば、肥料は基本的に不要です。極端に栄養が少ないと感じる場合は、必要に応じて一年に一度の頻度で緩効性肥料を春に与えましょう。
剪定のやり方
ガザニア・リゲンスの剪定は「摘芯」「花がら摘み」「切り戻し」の3つがあります。必ずしも必要な作業ではありませんが、剪定を行うメリットもあります。
摘芯とは!?
摘芯とは、成長の早い段階で、植物の成長点を指で摘むかハサミを使い切り取って、分枝を促す方法です。
摘芯のメリット
- 茎の数が増えてふさふさとボリュームのある草姿になる。
- 範囲が抑えられるためコンパクトに管理出来る。
- 茎の数が増えるため、花の数が増える。
摘芯のデメリット
- 開花時期が遅くなる事がある。
- エネルギーが分散するため、個々の花房の大きさが小さくなる可能性がある。
- 茎の数が増えて繁茂するため多湿になる可能性がある。
摘芯のやり方
ガザニアの摘芯のやり方は、成長が始まる春頃に、株の成長を見ながら一回から数回、茎の先端を指で摘んで取り除きます。
花がら摘みとは!?
花がら摘みとは、色褪せたり外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みのメリット
- 種を作るエネルギーが、花に向かうため、花の数が増えたり、開花期間が伸びたり、株の寿命が伸びるなどします。
- 種が作られないため、こぼれ種による雑草化を防ぐ事が出来ます。
- 花にカビ(真菌)等がついて腐敗することを防ぐため、病気の予防に繋がります。
- 花がらはカビが生えたり、褐色になったり、乾燥して縮んだりして外観を悪くするため、花がら摘みを行うことで清潔感を保つことが出来ます。
花がら摘みのデメリット
- 種を採取できません。
花がら摘みのやり方
ガザニアの花がら摘みのやり方は、色褪せたり外観が崩れた花を、花茎の下からハサミで剪定して摘み取ります。
切り戻し剪定とは!?
切り戻し剪定とは、長く伸びすぎたり外観を悪くする茎などを、茎の途中で剪定して形を整える剪定方法です。
切り戻し剪定のメリット
- 切り戻し剪定を行う事で茎の長さなどが均一になり、外観が整います。
- 剪定によって分枝が促されるため、茎の数が増えて株がボリューミーになり、花の数も増えます。
- 生産性の低い古い茎を切り戻す事で、生産性の高い新しい成長が促されるため、株が若返り、花が咲きやすくなるなど生産性が高まります。
- 茎を切り戻す事で茎の数と葉の数が減るため、株全体または土壌にも日が当たり、日当たりの改善・多湿の改善に寄与します。
- 多湿を改善する事で蒸れによる根腐れを防止、多湿を好むカビ(真菌)の発生を抑制して病気予防、多湿により集まってくる害虫の発生予防等が期待出来ます。
切り戻し剪定のデメリット
- 株のボリュームがなくなり、葉の数も減るため、一時的に見た目が悪くなる事があります。
- 傷口が病気の感染ルートになる可能性があります。
切り戻し剪定のやり方
ガザニアの切り戻し剪定は春に行います。冬越しして、古く見た目の悪い茎や傷んだ茎を切り戻し剪定して、外観を良くして、生産性の高い新しい茎の成長を促しましょう。
夏越しする方法
ガザニア・リゲンスは夏の暑さに強く基本的には夏越し対策不要です。ただし、多湿を苦手にしているため、多湿対策は必要です。
夏越し対策
- 雨に当たることが少ない場所
- 鉢植えの場合は長雨に当たらない軒下などの場所に移動すると良いでしょう。
- 日光がよく当たる場所
- 太陽の直射日光が6時間以上当たる場所が理想です。日当たりの悪い場所では土壌がいつまでも乾燥せず、ジメジメとした環境が続き、病気になりやすくなります。
- 土壌の排水性がよい場所
- 植付けの際に土壌改良をしっかりおこないましょう。水捌けの悪い土壌では、水分が何時までも保持されてしまいジメジメした環境が続き、根腐れを引き起こしやすくなります。
- 多湿を改善しましょう
- 風通しのよい場所で管理しましょう。周りが壁に囲まれていたり、草が繁茂してる場所で管理すると、空気が停滞してしまい、湿気が溜まり、真菌(カビ)などが繁殖して病気になりやすくなります。風通しよく改善しましょう。
- 春からの強い成長で、茎葉が繁茂して、日当たり・風通しが悪くなっている場合は初夏頃に切り戻し剪定を行い風通しをよくましょう。
冬越しする方法
Hardiness:9~11
ガザニア・リゲンスは軽い霜であれば耐えられるため、暖地であれば地植えでも冬越しできます。ただし基本的に寒さと霜に弱いため冬越し対策を行った方が良いでしょう。
冬越し対策
- 屋外で育てている場合は、霜が降りる前に霜対策として不織布などを被せます。
- また霜が降りる前に株を掘り起こして鉢植えに植え直した後に、軒下に移動したり、温室に移動するなどして管理する事も可能です。
- 鉢植えで育てている場合は、霜の当たらない軒下に移動したり、凍結が心配な場合は屋内や温室に移動したりするとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
ガザニア・リゲンスは株分けによって増やす事ができます。
株分け手順
- ガザニア・リゲンスの株分け時期は早春もしくは秋が最適です。
- スコップを使い株を掘りあげます。
- 株から少し土を落として根と芽の位置を確認します。
- 根と芽を残すようにしてナイフやハサミ等を使い個々に切り分けましょう。
- 株分けした株は、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えます。
播種で増やす
- ガザニア・リゲンスの種蒔の方法
- 播種時期:3月~5月・9月~10月
- 発芽適温:約15~20度
- 発芽日数:3~7日
- 発芽条件:
種まき手順
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。
- もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
ガザニア・リゲンスの病気
- うどんこ病
ガザニア・リゲンスの害虫
- アブラムシ