- 原産:北アメリカ
- 科:アジサイ(Hydrangeaceae)
- 属:アジサイ/ハイドランジア(Hydrangea)
- 種:カシワバアジサイ(quercifolia)
- 別名:ピラミッドアジサイ/オークリーフ・ハイドランジア(oakleaf hydrangea)
- 品種:ライムライト(hydrangea quercifolia ‘limelight’)
- 開花時期:5月~7月
- 花の色:緑色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 分類:落葉低木
- 草丈:約180~240cm
- 誕生花:5月24日/6月16日
- 花言葉:慈愛/優美/元気な女性/汚れなき心/皆を引きつける魅力
- 用途:日陰植物/切り花
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
カシワバアジサイ(ライムライト)とは!?
カシワバアジサイ(ライムライト)は爽やかな印象を与えるライムグリーンの花色から、清潔感を感じさせる白色へと変化する花色が魅力の園芸品種です。花は円錐花序、円錐花序は長さ約20~30cm、殆どがで構成されおり、装飾花は黄緑色から白色へと徐々に変化します。また葉は秋になると赤色から濃い紫色へと色が変わるため、紅葉も楽しめる所も魅力です。樹形は株立ち状、高さは約180(~240)cm、幅は約180(~240)cmまで成長します。
カシワバアジサイとは!?
カシワバアジサイは学名Hydrangea quercifolia、別名「ピラミッドアジサイ」や「オークリーフ・ハイドランジア(oakleaf hydrangea)」等とも呼ばれる北アメリカ原産の落葉低木です。
カシワバアジサイの語源(由来)
- 属名のHydrangeaは、古代ギリシア語で「水」を意味する「ὕδωρ(húdōr)」と、「容器」を意味する「ἀγγεῖον(angeîon)」の2語からきており、水を入れるカップの様な形状をした果実の形に由来すると言われています。
- 種小名のquercifoliaは「コナラの木」「オークツリー」を意味する「querci」と、「葉」を意味する「folia」の2語からきており、カシワバアジサイの葉の形に由来します。
- カシワバアジサイの名前の由来は、葉の縁部分が裂ける形がカシワの葉を思わる所にあります。
カシワバアジサイの特徴(魅力)
- カシワバアジサイは葉が非常に大きく縁部分に切れ込みの入る個性的な葉の形をしている所が特徴で、またカシワバアジサイとノリウツギだけがアジサイの中で円錐形の花を咲かせます。
- また葉は秋になると赤色や紫色に強く色づくため、カシワバアジサイは紅葉する葉も楽しめる所が魅力です。
- カシワバアジサイの樹形は地面から複数の茎が伸びる株立ち状で、茎は枝分かれして不規則に広がる傾向にあります。
- 樹皮は薄く、古くなると薄皮のように剥がれます。
- カシワバアジサイの花は両性花と装飾花で構成されており長さ約15~32cmの円錐形の巨大な花を咲かせます。
- 装飾花は雄蕊・雌蕊が不完全なため果実を作らない小花で、花弁(萼片)が大きく発達しているため非常に目立ち、直径約2.5~3cmの大きさがあります。
- カシワバアジサイの花色は、普通のアジサイと違ってPHの影響を殆ど受けないため、花色がPHによって左右されることはありません。
- カシワバアジサイの葉は非常に大きく長さ幅ともに30cmに達する事があります。
- 葉は縁部分が3~7回、浅~深裂の切れ込みが入ります。
- 葉は秋になると赤色から濃い紫色へと変わり強く紅葉するため、遠くからでも目立つ美しい景観をつくります。
- カシワバアジサイの花は収穫して切り花やドライフラワーなど、フラワーアレンジメントの素材として利用されます。
- 花は非常に大きく豪華なため、切り花を部屋に飾ることで華やかな印象を与えます。
- ドライフラワーとしては乾燥後も萼片が落ちにくくふんわりとしたボリュームある外観を長く保つため、存在感のあるフラワーアレンジメントとして利用できます。
- また新鮮な花を着色液に漬け込んでブリザードフラワーにすると綺麗な花色のまま長く楽しむ事ができます。
- カシワバアジサイは基本的に丈夫で育てやすい植物です。
- ただし強い日差しによって葉焼け(葉の先端や縁部分等が褐色に変色して萎れや落葉を招く症状)を引き起こしたり、乾燥によって萎れるなど弱る事もあるため植え付け場所には注意が必要です。
- カシワバアジサイは耐陰性が強いためシェードガーデン等に利用する事が可能です。
カシワバアジサイの樹高は約100(~250)cm、樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)です。茎は枝分かれして不規則に広がり、樹皮の色は灰褐色もしくは黄褐色、樹皮は層状で薄く剥がれます。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉柄は1(~8)cm、葉身の大きさは長さ約6(~30)cm、幅約6(~30)cm、葉身の形は楕円形もしくは卵形、縁部分が3~7回浅裂(~深裂)します。
花序は円錐花序、円錐花序は長さ約15(~32)cm、幅約7(~14)cm、形は円錐形です。円錐花序は小花が約200(~1000)個つき、両性花と装飾花で構成されます。装飾花は直径約2.5(~3)cm、萼片は4個あります。両性花は直径約0.1(~0.2)cm、4~5個の花弁、雄蕊8(~10)個つきます。果実は蒴果(複数の心皮からなり果皮が裂開して種子を放出する)、蒴果は半球形です。
カシワバアジサイの切り花の楽しみ方
- 切り花の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫のタイミングは花が完全に開いた所で行います。
- 茎に付いた葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて全て取り外しましょう。
- 水揚げは水切りもしくは燃焼を行い、深水してしっかり水揚げを行います。
- 水切りした場合は茎の中の綿も取り除き、茎の外側の表皮も少し削ぎ落として吸水部分を増やしましょう。
- アジサイは水揚げが悪いことで知られています。水切りして切り戻しても上手く水揚げしない事もあるため、出来るだけ水揚げしやすいようにしておく事も大切です。
- 水切りした場合は茎の中の綿も取り除き、茎の外側の表皮も少し削ぎ落として吸水部分を増やしましょう。
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 延命剤の効果は高く日持ちが著しく長くなる傾向にあります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りもしくは燃焼を行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約7~10日です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
燃焼法
燃焼法とは、切り花の切り口の先端を火で炙り炭化させた後に、冷水に漬けて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
燃焼は、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。また火で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
燃焼は湯揚げと原理が似ていますが、燃焼な向いているのは、茎が硬く水揚げが悪い花材等に向きます。水分を多く含んでいて柔らかい茎の花材には向きません。
燃焼の方法
- 切り花の花や葉が熱気で弱らないように、濡れた新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分は火につけるため、茎の下部は濡れた新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- 切り口の先端(約1~3cm)を火で炙り、炭化するまで待ちます。
- 切り口が炭化したら、火から離して、冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
深水法
深水法とは、深い水の中に切り花を漬けて水揚げする方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
深水は、深い水の中に切り花をつけるため、水圧が高まり、水上がりがとてもよくなります。また茎や葉からも水分を吸水するため、萎れが素早く改善します。
深水は水の吸い上げが弱い花材(バラ・ダリア・ラナンキュラス等)でよく行われます。また茎や葉が繊細な植物で深水をすると傷むため、基本的に茎葉が丈夫な花材で行います。
深水のやり方
- バケツの中に切り花が半分程度浸かる程度の水をいれておきます。
- 切り花を新聞紙で包みながら、花や葉が潰れない程度で、しっかり立つように固定して、茎の下部数cmを新聞紙から出しておきます。
- 切り花の切り口を水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- バケツの中に切り花が半分以上浸かる様にして入れておき、水揚げのため一から数時間程度放置します。
- 水揚げが終わったら花瓶の中に生けて楽しみます。
カシワバアジサイのドライフラワーの楽しみ方
- カシワバアジサイのドライフラワーの収穫時期は梅雨明けの7月頃以降がいいでしょう。
- 開花したばかりの色鮮やかな花よりも少し時間が経ち色褪せてきた花の方が上手くいきます。
- 茎を好みの長さで剪定ハサミで切って収穫して下葉を取り除きましょう。
- カシワバアジサイは、ドライ・イン・ウォーター法もしくはハンギング法でドライフラワーが作れます。
- ドライ・イン・ウォーター法は花瓶に少し水を入れて、収穫したノリウツギをさしておき徐々に乾燥させる方法です。
- ハンギング法は花を逆さに吊るして乾燥させる方法です。
ハンギング法
ハンギング法とは、植物を壁や天井等から吊り下げて自然乾燥でドライフラワーをつくる方法です。ハンギング法は最も一般的に利用されるドライフラワーを作る手順で、用意する物も花材以外には殆ど要らず手軽に作れる所が魅力です。手順は花の茎の下部を固定する物(麻紐・洗濯バサミ等)で抑えて、逆さにし壁や天井から吊り下げます。管理する場所は基本的に直射日光の当たらない涼しく乾燥した場所です。乾燥させる時間は2~4週間程度で、自然乾燥させます。
カシワバアジサイのブリザードフラワーの楽しみ方
- ブリザードフラワーに必要なものを準備します。
- 脱色液・着色液・容器2個・新聞紙(キッチンペーパーも可)・手袋(加工液に触れると手が荒れるため)・ピンセット(加工液に触れると手が荒れるため)・新鮮な花材を準備します。
- アジサイの花から小花を数個付けた状態で取り外します。
- 容器の長さに合わせて長さをハサミで切って調節しましょう。
- 容器の中に脱水・脱色液を入れます。
- 脱水・脱色液の中にアジサイの小花数個をピンセットで摘み、空気が入らないようにしっかり漬け込みます。
- 製品ラベルに従いおおよそ数時間~1日漬け込んだままにしましょう。
- 脱水・脱色液の中にアジサイの小花数個をピンセットで摘み、空気が入らないようにしっかり漬け込みます。
- 脱水・脱色液を漬け込んだアジサイを容器の中からピンセットで取り出します。
- 脱水・脱色液に漬け込んだアジサイを、新聞紙(キッチンペーパー)の上に一旦置いて、液を少し落とします。
- 容器の中に着色液を入れます。
- 脱水・脱色液の染みこんだアジサイをピンセットで摘み、着色液の中に空気が入らないようにしっかりアジサイを漬け込みましょう。
- 製品ラベルに従いおおよそ数時間~数日漬け込みます。
- 脱水・脱色液の染みこんだアジサイをピンセットで摘み、着色液の中に空気が入らないようにしっかりアジサイを漬け込みましょう。
- 容器の中から着色液の染み込んだアジサイをピンセットで取り出します。
- 新聞紙(キッチンペーパー)の上に着色したアジサイを広げて直射日光のない風通しのよい場所で乾燥させましょう。
おすすめの加工液
カシワバアジサイの園芸品種の紹介
楽天で購入 スノーフレーク(hydrangea quercifolia ‘snowflake’)は、装飾花が八重咲きするため華やかな花姿と、白色から褪せた桃色へと変化する花色が特徴の園芸品種です。花序は円錐花序、円錐花序は長さ約30cm、花は殆ど装飾花で構成されており、花の色は白色ですが徐々に褪せた桃色へと変化します。葉は緑色、秋になると赤色から濃い紫色へと色紅葉します。樹形は株立ち状、株は高さ約200cm、幅は約250cmです。 | 楽天で購入 ハーモニー(hydrangea quercifolia ‘harmony’)は、花序の中に通常の数倍の装飾花が密に集まるため「モコモコ」とした可愛らしい外観の花姿をつくる魅力的な園芸品種です。花序は円錐花序、円錐花序は長さ約15~20cm、花は殆ど装飾花で構成されており、装飾花の色は黄緑色から白色です。葉は緑色、秋になると赤色から濃い紫色へと色紅葉します。樹形は株立ち状、株は高さ約150(~200)cm、幅は約150(~200)cmです。 |
楽天で購入 スノークイーン(Hydrangea quercifolia ‘snow queen’)は、長さ30cmに達する巨大な花穂と、行儀よく直立する傾向が強い茎が特徴の園芸品種です。花序は円錐花序、円錐花序は長さ約20~30cm、花は装飾花と両性花で構成されています。葉は緑色、秋になると赤色から濃い紫色へと色紅葉します。樹形は株立ち状、株は高さ約180cm、幅は約240cmまで成長します。 | 楽天で購入 ピーウィ(Hydrangea quercifolia ‘Pee Wee’)は、成熟してもあまり背が高くならずコンパクトな樹形を保つため、小さな花壇や鉢植えでも育てやすい品種です。花序は円錐花序、円錐花序は長さ約20~30cm、花は装飾花と両性花で構成されおり、装飾花は清潔感を感じさせる綺麗な白色をしています。葉は緑色、秋になると赤色から濃い紫色へと色紅葉します。樹形は株立ち状、株は高さ約90(~120)cm、幅は約90(~120)cmです。 |
楽天で購入 ルビースリッパーズ(hydrangea quercifolia ‘ruby slippers’)は、花が咲き進むにつれて、白色から徐々に桃色、桃色から最後に濃い桃色(赤色)へと変化します。そのため、飽きのこない花色を楽しみたい人におすすめの園芸品種です。花序は円錐花序、円錐花序は長さ約20~25cm、花は殆どがで装飾花で構成されおり、装飾花は白色から桃色、桃色から濃い桃色(赤色)へと徐々に変化します。葉は緑色、秋になると赤色から濃い紫色へと色紅葉します。樹形は株立ち状、株は高さ約90(~120)cm、幅は約120(~150)cmまで成長します。 |
アジサイ(ハイドランジア)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
アジサイ(ハイドランジア)の珍しい種類、主な種と園芸品種の紹介【2022】
カシワバアジサイ(ライムライト)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
カシワバアジサイ(ライムライト)は野生では森林の中などに自生しているため、日陰で育てる事ができます。基本的には日向(直射日光6時間以上)から明るい日陰(直射日光が当たらない)まで育てられます。理想的な環境は西日の当たらない半日影です。
土壌の土質
カシワバアジサイ(ライムライト)は通気性と保水性のバランスがよく水分が均一に保たれる状態にあり、また有機物(腐植)がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。そのため植え付け前にしっかり土壌診断を行い、通気性と保水性のバランスがよい肥沃な壌土に改善してから植え付けを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
カシワバアジサイ(ライムライト)は野生では森林の中などに自生しているため、日陰で育てる事ができます。基本的には日向(直射日光6時間以上)から明るい日陰(直射日光が当たらない)まで育てられます。理想的な環境は西日の当たらない半日影です。
培養土
カシワバアジサイ(ライムライト)は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 黒土+腐葉土+パーライト(極小粒)=5:3:2
水やりの仕方
カシワバアジサイ(ライムライト)は茎葉の健康な成長や大きな花を咲かせる為にも、生育期間中は十分な水分を必要とします。過剰な水分の含まれるジメジメとした土壌はよくないですが、水分が均一に含まれる状態を好むため、土壌の表面が乾燥してきたら水をしっかり与えるようにしましょう。
肥料の与え方
カシワバアジサイ(ライムライト)の肥料は、晩冬から早春に1回、花後に1回、計2回行います。基本的に肥沃な土壌を好むことから、晩冬から早春は堆肥と寒肥を与え、花後には翌年の開花のためお礼肥を与えましょう。
カシワバアジサイの寒肥と堆肥の与え方
- 寒肥は晩冬から早春に与える肥料です。
- 肥料の種類は、肥沃な土を好むため有機肥料(配合肥料)が理想ですが、緩効性肥料でも問題ありません、成分は水平型肥料(肥料成分がバランスよく入る)を選びましょう。
- 寒肥は株元から少し離れた場所に穴を掘り肥料を入れるか置き肥しましょう。
- 有機肥料の場合は匂い等で虫がよってくる可能性があるため、株から少し離した場所に穴を掘り肥料を与えた方が良いでしょう。
- 緩効性肥料の場合は株の近くの土の上に置く、置き肥で問題ありません。
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
- 堆肥は寒肥を与える時期(初冬から早春の間)に、寒肥と一緒に与えると良いでしょう。株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を埋めましょう。
カシワバアジサイのお礼肥の与え方
- カシワバアジサイのお礼肥は開花後の初夏から夏に行います。
- お礼肥は翌年の開花のため株を充実させる目的で有機肥料(発酵油カス)もしくは配合肥料を与えると良いでしょう。追肥に近いため、効果が早く出る発酵済みのものがおすすめです。
- 有機肥料は匂い等で虫がよってくる可能性があるため、株から少し離れた場所に穴を掘り肥料を入れて土を上から被せましょう。
おすすめの発酵油カス
剪定のやり方
カシワバアジサイ(ライムライト)は基本的に剪定する必要ありません。
剪定して形を整えたい場合は花後直ぐに行います。カシワバアジサイは旧枝咲きのため、あまり剪定が遅くなると花芽を切り翌年の開花に影響を与えるからです。
剪定を行う方法は樹形を整える目的で、茎が間延びして逸出してる所などを必要に応じて軽く切り戻します。また株を若返らせる目的で切り戻したい場合は、地面から高さ60cmほどを目安にして強く切り戻しましょう。
夏越しする方法
カシワバアジサイ(ライムライト)は夏の暑さでも問題なく成長しますが、強い日差しで葉焼け(葉の縁部分や一部が褐色に変色して萎れや落葉を招く症状)を引き起こしたり、乾燥により株全体が萎れ元気がなくなることがあります。そのため必要に応じて夏越し対策を行いましょう。
カシワバアジサイの夏越し対策
- 西日の当たる環境は【強い暑さ・強い日差し・乾燥】などの複合的なストレスがかかり、茎葉が枯れたり萎れたりして株が弱りやすくなるため避けた方が良いでしょう。
- 鉢植えであれば西日の当たらない場所に移動します。
- 地植えであれば西日の当たらない場所に植えたり遮光ネットを利用したりしましょう。
- 乾燥を苦手にしていることから土の表面が乾燥してきたら水やりをしっかり行います。
- 特に鉢植えで育てている場合は、乾燥がより早くなるため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:5b~9a
カシワバアジサイ(ライムライト)は冬になると葉を落としますが、寒さに強く基本的に冬越し対策は不要です。
挿し木や株分けで増やす
カシワバアジサイは挿し木によって増やす事ができます。
- カシワバアジサイの挿し木時期は熟枝挿し(晩冬から早春)もしくは半熟枝(初夏)が適します。
- 挿し穂の長さ約15cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き、上部の葉は残しますが、大きいため葉の半分をカットしましょう。
- 熟枝挿しの場合は葉がありません。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
カシワバアジサイの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
カシワバアジサイの病気
- うどん粉病
- 斑点病
- 炭素病
- ウィルス病
カシワバアジサイの害虫
- ハダニ
- スリップス
- アブラムシ