コルディリネは属の中に約23種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは3種類の原種と、10種類の園芸品種を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■コルディリネの簡易比較

学名:Cordyline fruticosa
生活形:常緑低木
樹高:約200~400cm
開花:5月~8月
花色:桃色・紫色・白色
葉色:緑色・黄色・赤色・桃色・紫色・茶色・白色・黒色
生育型:直立型・叢生型
備考:この植物は、熱帯のアジアやオセアニアの林床などに自生しており、日本では一般的に観葉植物として栽培されています。本種の最大の魅力は、葉のサイズが大きく強い存在感を感じさせながら、赤紫色などの色彩豊かな葉色が華やかさを感じさせる点にあります。また樹高は最大400cmまで成長し、ヤシの木のように茎に葉痕を残しながら上部に葉を茂らせるユニークな樹形も魅力です。本種はこのような魅力を持つため、インテリアとして飾ると、お部屋の中に南国のような雰囲気を演出してくれるでしょう。また自生地の熱帯アジアやオセアニアでは若い葉や根茎が食用として利用される事があり、さらに神聖な植物として儀式などに利用されています。

学名:Cordyline australis
生活形:常緑高木
樹高:約500~2000cm
開花:5月~8月
花色:白色・桃色
葉色:緑色・黄色・赤色・桃色・紫色・白色
生育型:直立型
備考:本種は、その和名が示す通り花に芳醇な香りがあります。花穂は最大で100cmの長さに達し、非常にボリューム感がある豪華な花姿が楽しめるため、これを鑑賞する目的で栽培されることもあります。樹高は最大20mまで成長する事があり、基本的に葉は茎の上部にのみつき、古い葉の落葉後はその場所に葉痕を残し、幹が露出するため、ヤシの木のようなユニークな樹形をつくります。本種は、このような魅力を持つためインテリアとしてお部屋の中に飾ると、南国のような雰囲気を演出してくれます。また茎と根茎は糖分が多く含まれるため、ニュージーランドの先住民であるマオリ族は食用・薬用として古くから利用していました。
学名:Cordyline banksii
生活形:常緑低木
樹高:約200~400cm
開花:5月~8月
花色:白色
葉色:緑色・黄色・桃色・紫色・茶色
生育型:直立型・叢生型
備考:本種は、葉が非常に細長くて最大200cmに達し、優雅に湾曲しながら広がります。また、この葉は茎の上部に高密度に集まりロゼット状の葉姿を形成し、茎の下部の古い葉は落葉して葉痕を残しながら幹が露出するため、ヤシの木のようなユニークな樹形をつくります。そのため、インテリアとしてお部屋の中に飾ると、南国のような雰囲気を演出してくれます。また園芸品種の中には黄色・桃色・紫色・茶色の斑入りもあるためカラーリーフとして楽しまれます。
■コルディリネの主な種と園芸品種の紹介
センネンボク



センネンボクとは!
センネンボク(学名: Cordyline fruticosa)は、別名では「コルディリネ・フルティコサ」「センネンソウ」「ティプラント(ti plant)」「パーム・リリィ(palm lily)」とも呼ばれる常緑低木です。
センネンボクの原産地は熱帯アジア、オセアニアにあり、自生地は森林の縁や林床などにあります。
センネンボクの特徴
- センネンボクの魅力:この植物は、熱帯のアジアやオセアニアの林床などに自生しており、日本では一般的に観葉植物として栽培されています。本種の最大の魅力は、葉のサイズが大きく強い存在感を感じさせながら、赤紫色などの色彩豊かな葉色が華やかさを感じさせる点にあります。また樹高は最大400cmまで成長し、ヤシの木のように茎に葉痕を残しながら上部に葉を茂らせるユニークな樹形も魅力です。本種はこのような魅力を持つため、インテリアとして飾ると、お部屋の中に南国のような雰囲気を演出してくれるでしょう。また自生地の熱帯アジアやオセアニアでは若い葉や根茎が食用として利用される事があり、さらに神聖な植物として儀式などに利用されています。
- 樹形:生育型は直立型または叢生型です。地面下に根茎があり、根茎から複数の茎が発生することがあります。茎は真っ直ぐ伸びる直立茎で、基本的に分枝をしません。落葉した部分からは新たな葉が発生しないため、茎の上部のみに葉を茂らせて、茎の下部は葉痕を残し裸になる。茎の色は赤紫色・灰褐色・淡褐色をしています。
- 葉の特徴:葉は互生葉序に密についており、茎の上部に集まる傾向がある。葉のサイズは長さ約30~60cm、葉の形は長楕円形から披針形をしています。葉の色は緑色・黄色・赤色・桃色・紫色・茶色・白色・黒色と非常に多彩で、南国を想像させるトロピカルで華やかな色彩が楽しめます。
- 花の特徴:開花期は晩春から夏頃、花序は円錐花序で、長さ約20~40cmのボリューム感のある花房となります。ただし、葉と比べると小さく目立たないため、花を鑑賞する目的で栽培される事はほとんどありません。
- カラーリーフ:センネンボクは、葉の色が品種により緑色・黄色・赤色・桃色・紫色・茶色・白色・黒色と非常に多彩で、斑の入り方でも様々な個性が出ます。そのため、お庭の雰囲気や室内の雰囲気に合わせて品種を選びカラーリーフとして楽しむとよいでしょう。例えば、お部屋に可愛らしい雰囲気を添えたい場合は桃色の葉を選んだり、上品な雰囲気を添えたい場合は紫色を選んだり、清潔感を演出したい場合は白色や緑色を選ぶと良いかもしれません。
- インドアグリーン:センネンボクは高い耐陰性があるため、太陽光が直接届かないような、窓際の明るい屋内でも栽培する事ができます。ただし、完全に太陽光が当たらない暗い環境で栽培するのは厳しいため、栽培環境のLuxがどの程度あるか計測して置き場を決めるとよいでしょう。基本的に照度が5000~20000Luxあれば、株が充実して美しい葉を展開しながら健康な成長を促す事が可能となります。完全に太陽光が届かない場所であれば、植物育成ライトを使用して栽培する事も可能です。
- 食用:自生地の熱帯アジアやオセアニアでは、若い葉を加熱調理して食べられたり、根茎は茹でて食べられたりしています。特に、ハワイでは本種の根を原料にしてOkolehaoと呼ばれるアルコール飲料が作られています。
- 文化:フィリピンの幾つかの部族は、本種に精霊が宿ると考えられているため、重要な儀式の中で葉を装飾に使ったり精霊に対する供物として利用されたり、また悪霊を追い払う目的で境界線に植栽されたりしています。またミクロネシアでは、邪悪な魔術から身を守るために本種の葉を家の下に埋めたり、シャーマンが死者との交信をする際の媒介として利用したりしている。さらに、古代ハワイではこの植物には霊的な強い力が宿ると考えられていたため、シャーマンが葉を身につけていました。これらの例が示すように、自生地である熱帯アジアやオセアニアでは、この植物に対する深い信仰と文化があります。
センネンボクの園芸品種の紹介
レッドシスター

学名:Cordyline fruticosa ‘red sister’
花の色:桃色
葉の色:赤ピンク色・黒色
草丈:約100~200cm
備考:葉の色が成熟するにつれて赤ピンク色から黒色(暗紫色)へと変化する品種です。そのため、インテリアとしてお部屋に飾るとゴス系の小悪魔っぽい雰囲気を演出したり、高級感あるラグジュアリーな雰囲気を演出したりすることが出来ます。
レッドエッジ
学名:Cordyline fruticosa ‘red edge’
花の色:桃色
葉の色:赤ピンク色・緑色(暗紫色)
草丈:約100~300cm
備考:葉の色は緑色または暗紫色を基調として、葉の縁部分に赤ピンク色の覆輪が入ります。
ニオイシュロラン

ニオイシュロランとは!
ニオイシュロラン(学名: Cordyline australis)は、別名では「コルディリネ・オーストラリス」「キャベッジ ツリー(cabbage tree)」「キャベッジ パーム(cabbage palm)」とも呼ばれる常緑高山です。
ニオイシュロランの原産地はニュージーランドにあり、自生地は沿岸地域や開けた潅木地などにあります。
ニオイシュロランの特徴
- ニオイシュロランの魅力:本種は、その和名が示す通り花に芳醇な香りがあります。花穂は最大で100cmの長さに達し、非常にボリューム感がある豪華な花姿が楽しめるため、これを鑑賞する目的で栽培されることもあります。樹高は最大20mまで成長する事があり、基本的に葉は茎の上部にのみつき、古い葉の落葉後はその場所に葉痕を残し、幹が露出するため、ヤシの木のようなユニークな樹形をつくります。本種は、このような魅力を持つためインテリアとしてお部屋の中に飾ると、南国のような雰囲気を演出してくれます。また茎と根茎は糖分が多く含まれるため、ニュージーランドの先住民であるマオリ族は食用・薬用として古くから利用していました。
- 樹形:生育型は直立型です。地面下に根茎があり、根茎から伸びる地上茎は真っ直ぐ伸びる直立茎で、基本的に分枝をせず、開花後にしばしば分枝します。落葉した部分からは新たな葉が発生せず幹が露出し、茎の上部のみに葉を茂らせる。
- 葉の特徴:葉は束生して高密度についており、茎の上部に集まる傾向がある。葉のサイズは長さ約40~100cm、葉の形は長楕円形から線状披針形をしています。葉の色は基本的に緑色ですが、品種により黄色・赤色・桃色・紫色・白色もあるためカラーリーフとして楽しむことも可能です。
- 花の特徴:開花期は晩春から夏頃、花序は円錐花序で、長さ約60~100cmのボリューム感のある花房となります。花は白色を基調に、桃色に染まる場合もある。花には強い芳香があり、人により、甘く芳醇な香りと感じたり、猫の尿のような不快な匂いに感じたりするようです。
- インドアグリーン:ニオイシュロランは高い耐陰性があるため、太陽光が直接届かないような、窓際の明るい屋内でも栽培する事ができます。ただし、完全に太陽光が当たらない暗い環境で栽培するのは厳しいため、栽培環境のLuxがどの程度あるか計測して置き場を決めるとよいでしょう。基本的に照度が5000~20000Luxあれば、株が充実して美しい葉を展開しながら健康な成長を促す事が可能となります。完全に太陽光が届かない場所であれば、植物育成ライトを使用して栽培する事も可能です。
ニオイシュロランの園芸品種の紹介
サウザンスプレンダー
学名:Cordyline australis ‘Thousand Splendor’
葉の色:オリーブ色・桃色・赤紫色・赤褐色
草丈:約200~400cm
備考:葉の色は個体差がありオリーブ色・桃色・赤紫色・赤褐色の範囲で、縞斑がはいる。
チョコレートミント
学名:Cordyline australis ‘chocolate mint’
葉の色:オリーブ色・暗赤褐色
草丈:約200~400cm
備考:葉の色はオリーブ色を基調にして、チョコレートのような暗赤褐色に大部分が染まります。
レッドスター

学名:Cordyline australis ‘redstar’
葉の色:赤褐色・暗紫色
草丈:約100~300cm
備考:葉の色は赤褐色から暗紫色をしており、派手さの中に上品さを感じさせるカラーリーフとして楽しめる品種です。
サンダンス
学名:Cordyline australis ‘sundance’
葉の色:緑色・赤色
草丈:約200~400cm
備考:葉の色は緑色を基調にしながら、基部と中肋が赤色になる。
カンカン
学名:Cordyline australis ‘can can’
葉の色:緑色・クリーム色・赤色
草丈:約100~200cm
備考:葉の色は緑色・クリーム色・赤色の複色で、若葉は赤ピンク色をしており、成葉は緑色を基調にしてクリーム色の縞斑がはいる。そのため、明るくカラフルなカラーリーフとして楽しめる。
ブラックナイト
学名:Cordyline australis ‘black knight’
葉の色:黒色・暗紫色
草丈:約100~200cm
備考:葉の色はほとんど黒色に見える暗紫色をしていて、重厚的でシックな雰囲気を感じさせるカラーリーフとして楽しめる品種です。
トーベイダズラー
学名:Cordyline australis ‘torbay dazzler’
葉の色:灰緑色・白色(クリーム色)
草丈:約400~600cm
備考:樹高が600cm程まで成長し、ヤシの木のような外観となる。葉の色は灰緑色を基調として、白色(クリーム色)の縞斑が入る。そのため、明るく爽やかな印象を添えるカラーリーフとして楽しめます。
コルディリネ・バンクシー
コルディリネ・バンクシーとは!
コルディリネ・バンクシー(学名: Cordyline banksii)は、別名では「フォレスト・キャベッジ・ツリー(forest cabbage tree)」「ティ・ンガーヘレ(ti ngahere)」とも呼ばれる常緑低木です。
コルディリネ・バンクシーの原産地はニュージーランドにあり、自生地は海岸沿いや潅木地帯などにあります。
コルディリネ・バンクシーの特徴
- コルディリネ・バンクシーの魅力:本種は、葉が非常に細長くて最大200cmに達し、優雅に湾曲しながら広がります。また、この葉は茎の上部に高密度に集まりロゼット状の葉姿を形成し、茎の下部の古い葉は落葉して葉痕を残しながら幹が露出するため、ヤシの木のようなユニークな樹形をつくります。そのため、インテリアとしてお部屋の中に飾ると、南国のような雰囲気を演出してくれます。また園芸品種の中には黄色・桃色・紫色・茶色の斑入りもあるためカラーリーフとして楽しまれます。
- 樹形:生育型は直立型または叢生型です。茎は真っ直ぐ伸びる直立茎ですが、地際付近で枝分かれする事もある。ただし、基本的にほとんど分枝をしません。落葉した部分からは新たな葉が発生しないため、茎の上部のみに葉を茂らせて、茎の下部は葉痕を残し裸になる。
- 葉の特徴:葉は互生葉序に密についており、茎の上部に集まる傾向がある。葉のサイズは長さ最大200cm、葉の形は長楕円形から線状披針形をしています。葉の色は緑色・黄色・桃色・紫色・茶色と多彩で、南国を想像させるトロピカルで華やかな色彩が楽しめます。
- インドアグリーン:コルディリネ・バンクシーは高い耐陰性があるため、太陽光が直接届かないような、窓際の明るい屋内でも栽培する事ができます。ただし、完全に太陽光が当たらない暗い環境で栽培するのは厳しいため、栽培環境のLuxがどの程度あるか計測して置き場を決めるとよいでしょう。基本的に照度が5000~20000Luxあれば、株が充実して美しい葉を展開しながら健康な成長を促す事が可能となります。完全に太陽光が届かない場所であれば、植物育成ライトを使用して栽培する事も可能です。
コルディリネ・バンクシーの園芸品種の紹介