
- 原産:オーストラリア
- 科:キク(Asteraceae)
- 属:ブラキカム(Brachyscome)
- 種:イベリディフォリア(Brachyscome iberidifolia)
- 和名:ヒメコスモス
- 別名:スワンリバーデージー(Swan River daisy)
- 開花時期:2月~6月
- 花の色:桃色・黄色・青色・紫色・白色
- 葉の色:緑色
- 生活形:一年草
- 草丈:約20~40cm
- 誕生花:12月14日
- 花言葉:優美・野生美・いじらしい・可憐な仕草
- 用途:開花期間長い/グランドカバー/枝垂れる植物/切り花/ロックガーデン
- 購入方法:ブラキカム・イベリディフォリアを楽天で購入
■ブラキカム・イベリディフォリアとは!?
ブラキカム・イベリディフォリア(学名: Brachyscome iberidifolia)は、別名で「ヒメコスモス」「スワンリバーデージー(Swan River daisy)」とも呼ばれるキク科ブラキカム属に分類される一年草の種です。
ブラキカム・イベリディフォリアの原産地はオーストラリア(ノーザンテリトリー、南オーストラリア州、西オーストラリア州)で、自生地は痩せた土壌の草原や岩場などです。
■ブラキカム・イベリディフォリアの語源(由来)
- Brachyscomeの語源:ギリシャ語で「短い」を意味する「brachys」と、ギリシャ語で「髪の毛」を意味する「kome」の2語の造語になり、この植物の冠毛が短いことに由来します。
- iberidifoliaの語源:植物の属名である「Iberis」と、ラテン語で「葉」を意味する「folia」の二語の造語で、本種の葉がイベリスの葉に似ていることに由来します。
■ブラキカム・イベリディフォリアの特徴(魅力)

- 形態:草丈は約20~40cm、生育型は主軸が不明瞭な分枝型です。葉序は互生、葉の形は基本的に分裂葉で深裂から全裂し、裂片が線形から糸状になります。花序は頭状花序、直径約1~2cm、頭状花序の花は舌状花と筒状花で構成されています。
- ライフサイクル:生活形は一年草です。
- 春:暖かくなってくると枝葉を一気に伸長させ、株を覆うように花を咲かせます。
- 夏:開花が終わり結実後、種子を残して株は枯れます。
- 秋:種子が芽吹き、発芽後ロゼットを形成します。
- 冬:生育は緩慢で、ロゼットから緩やかに茎を伸ばし、晩冬頃になると開花が始まります。
- 近縁種の比較:本種は近縁種と比較して、生活形が一年草のため夏になると枯れます。草姿が分枝型でこんもりとしたドーム状の草姿をしており、分裂葉を構成する糸状の裂片が華奢で繊細な印象を感じやすいです。また筒状花の色が個体により黄色または珍しい黒色をしています。
- 花の魅力:本種は、花(頭花)の直径が約1~2cmと比較的小ぶりですが、非常に多花性で株を覆うように花が咲き誇るため、可愛らしさと賑やかさを感じさせる花姿が楽しめます。また花序を支える花梗が著しく長く伸び、針金のようなやや不安定な質感で、花のお顔をあっちこっちに向けるため、個性も感じさせる花姿となります。花の色は桃色・青色・紫色・白色と筒状花の黄色、好みに合わせて上品なお庭を演出したい場合は紫色を選んだり、かわいい雰囲気を演出したい場合は桃色を選べる所も魅力でしょう。
- 寄せ植え:本種は、比較的コンパクトでありながら、寄せ植えの中でボリューム感を出すことができます。花姿が非常に華やかで、控えめな部分もあるため、メインでも引き立て役でもどちらでも活躍するでしょう。
- 花壇の縁取り:本種は草丈が約20~40cmと背が低く、分枝型の性質があり、株はこんもりと広がるため小道や花壇の縁取りとして利用することができます。花壇の縁取りを作る場合は、品種によっても変わりますが、苗を30cm程度の間隔で植え付けると成長した時に美しい縁取りとなるでしょう。
- フラワーアレンジメント:本種は茎が短いため、本格的な切り花として楽しむのは難しいですが、花を花梗から収穫して、小さな花瓶に生けて切り花として楽しむことができます。
■ブラキカム・イベリディフォリアの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 生活形:一年草
- 草丈:約20~40cm
- 生育型:株の根元付近でよく分枝し主軸が不明瞭な分枝型です。
- 茎の毛:無毛または微細な毛が生えます。
- 茎の色:一般的に緑色ですが、アントシアニンの影響で赤紫色になることもあります。
●葉の形態
- 葉序:互生
- 葉柄:無柄
- 葉身の長さ:約1~7cm
- 葉身の概形:基本的に分裂葉、分裂葉は1~2回羽状深裂(~全裂)で、裂片は線形または糸状です。
- 葉の毛:無毛または微小な毛が生えます。
- 葉の色:緑色・灰緑色
●花の形態
- 花序:頭状花序で、頭状花序の直径は約1~2cm、花序軸の先端は短縮して花托になり、花托の基部に総苞があり上面に花が密集します。
- 花梗:約5~15cm
- 花托:花托の形は半球形で、総苞・花を支えています。花托の基部に総苞、上面に花(舌状花・筒状花)があります。
- 総苞:花托の基部で花を保護しており、複数の総苞片が重なるように集まります。総苞の形は半球形、総苞片は1~数層程度に重なり、総苞片の形は線形、総苞片の色は緑色をしていますが赤みを帯びることもあります。
- 筒状花:5枚の花弁が合着している合弁花冠で、長い花冠筒部と、小さな花冠裂片が5個あり、色は黄色または黒色、雄蕊(集葯雄蕊)は5本、雌蕊は1本です。
- 舌状花:花弁が合着している合弁花冠で、花冠筒部は短く、花冠裂片は舌状に伸長し長楕円形から倒披針形、色は桃色・青色・紫色・白色になります。
●果実・種子の形態
- 果実の分類:痩果です。痩果は果皮が乾燥していて1個の種子を包んでおり、乾燥しても裂開しません。
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■ブラキカム・イベリディフォリアの園芸品種を紹介
●ヒメコスモス

ヒメコスモス(学名: Brachyscome iberidifolia)は、別名で「ブラキカム・イベリディフォリア」「スワンリバーデージー(Swan River daisy)」とも呼ばれるキク科ブラキカム属に分類される一年草の種です。
■ブラキカム属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■ブラキカム・イベリディフォリアの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
- 主なバイオーム:地中海植生・乾燥性灌木地・温帯草原・ヒース
- 原産地:オーストラリア(ノーザンテリトリー、南オーストラリア州、西オーストラリア州)
- 自生地:痩せた土壌の草原や岩場など
- 気候:主に砂漠気候(BWh)・ステップ気候(BSh)・地中海性気候に属します。
- 砂漠気候(BWh):年平均気温が18度以上あり、夏の気温は高温です。降水量は少なく常に乾いていて蒸発量が降水量を上回ります。
- ステップ気候(BSh):夏の気温は高温で、冬の気温も比較的温暖です。降水量は少なく乾燥気味です。
- 地中海性気候:夏の気温は高温で、冬の最寒月の平均気温が18度未満かつ-3℃以上と比較的温暖です。降水量は夏場は少なく乾燥しており、冬の最多雨月の降水量が夏の最少雨月の3倍以上の降水量があり比較的湿潤です。
- 日照:日向から半日陰
- 土壌:主にアレノソル(Arenosols)・カルシソル(Calcisols)・レゴソル(Regosols)・レプトソル(Leptosols)などが分布します。
- アレノソル:砂質の土壌で、非常に水はけが良く、養分を保持する力が弱いのが特徴です。西オーストラリアの沿岸部や内陸の砂地に広く分布します。
- カルシソル:石灰が集積する土壌で、土壌中の水分が乾燥する際に、水に溶けていた炭酸カルシウムが特定の層で沈殿・集積します。そのため、有機物が少なく痩せた土壌となります。また石灰が集積しているためpHはアルカリ性を示します。
- レゴソル:母材が砂または非固結岩屑土からなり、風化が弱く層位の発達がほとんど見られない。基本的に砂礫質で通気性・排水性が高く、保水性・保肥力が低いです。
- レプトソル:連続した岩石の上にある非常に浅い土壌の層で深さ25cm未満です。そのため、砂礫質で通気性・排水性に優れており、基本的に有機物の堆積が少なく、腐植層もほとんどなく、保水能力も低いです。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
ブラキカム・イベリディフォリアは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が一日を通して6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的には、午前中のみ日が当たり、午後から日陰になる場所となります。そのため、お庭の向きは東向き、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度までしか当たらないか、殆ど当たらずに間接光だけで明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または建物の影など日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に高い通気性と排水性を兼ね備える土壌を好みます。日照条件・周囲の水捌け具合などを考慮して、土質は水捌けのよい【砂土から砂壌土】に調節すると良いでしょう。水分が停滞してジメジメと湿りやすい粘土質の土質は適さず、根腐れを引き起こすため避けて下さい。
- 肥沃さ:過度な肥沃さは必要ありません。土壌の状態を見ながら、痩せていると感じる場合は適度に堆肥を入れるとよいでしょう。
- pH:pHは5.5~7.0の弱酸性から中性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
- 元肥:砂質の痩せ地に自生しており、栄養の乏しい土壌で問題なく育ちます。ただし持続的な開花に影響があるため、リン酸・カリの含有量が多い緩効性肥料を適度に混ぜ込んだ方が良いでしょう。
- 植え付け:苗はやや浅植え寄りの標準植えします。標準植えは、根鉢の肩の部分と地表面を同じ高さに合わせて、植物の根っこが完全に土に覆われるように植え付けます。
土壌診断と改善の行い方(参考)
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
ブラキカム・イベリディフォリアは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
●培養土
ブラキカム・イベリディフォリアの培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土よりも少し通気性・排水性を高めた培養土がおすすめです。※一般的な培養土に通気性・排水性を高める改良用土を混ぜるのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:自生地がオーストラリア(ノーザンテリトリー、南オーストラリア州、西オーストラリア州)の痩せた土壌の草原や岩場などにあり、土壌は基本的に栄養が少なめで土質は砂質です。そのため、培養土を作成する場合は、通気性・排水性を重視しながら、水やりの頻度も考えて適度な保水性も確保することが大切です。また堆肥も適度に入れる事で植物の成長がよくなります。また本種は弱酸性から中性の土壌を好むため、pHの値にも注意しながら培養土を作成しましょう。
- 無機質の用土:一般的な植物の培養土よりも、特に通気性と排水性を改善する目的で、赤玉土や日向土などを8割前後を目安にして多めに配合します。土粒は基本的に小粒を利用します。大きすぎる土粒を使うと、培養土の中に大きな空隙が出来て根の活着が悪くなり、保水性の低下や植物の生育不良の原因となるため避けてください。
- 有機質の用土:腐葉土などの堆肥は、一般的な植物よりも少なめに2割前後を目安にしながら培養土の中に配合します。
- 元肥:砂質の痩せ地に自生しており、栄養の乏しい土壌で問題なく育ちます。ただし持続的な開花に影響があるため、リン酸・カリの含有量が多い緩効性肥料を適度に混ぜ込んだ方が良いでしょう。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)8割+腐葉土2割+元肥適量
- 培養土が劣化しにくい配合:日向土(細粒・小粒)5割+赤玉土(小粒)3割+ピートモス(酸度調整済)2割+元肥適量
- 比重が軽い配合:赤玉土(小粒)4割+パーライト4割+腐葉土2割+元肥適量
水やりの仕方
ブラキカム・イベリディフォリアは、オーストラリア(ノーザンテリトリー、南オーストラリア州、西オーストラリア州)の痩せた土壌の草原や岩場などにあり、気候は乾燥気味の地中海性気候・砂漠気候・ステップ気候に分布します。
基本的に耐乾性が非常に高くて、過湿は許容しません。ジメジメした状態が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりするため、水やりの頻度には十分な注意が必要となります。
●栽培環境での違い
- 地植え:基本的に降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、根系が未発達で株が定着していなかったり、高温や強光で乾燥しやすい季節だったり、雨が降らず土壌が乾燥していたり、土壌が砂質で乾燥しやすい状態にあったり、日向などの乾燥しやすい場所で育てたりしている場合は、必要に応じて水やりが必要となるでしょう。
- 鉢植え:地植えと比べて、土の容量が限られるため乾燥がかなり早いです。そのため、定期的な水やりが必要となります。
●水やりの方法
- 春の水やり:株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 夏の水やり:高温期になると種子を残して枯れるため、水やりは不要です。
- 秋の水やり:種子が発芽し、葉はロゼットを形成します。生育期のため、土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 冬の水やり:生育緩慢な季節のため、植物はあまり水を必要としませんが、土壌が完全に乾燥すると枯れてしまうため、土壌の表面が乾燥して数日経ったタイミングで水を与えると良いでしょう。
注意点
- 水やり時間帯:水やりの時間帯は、基本的に植物が水を欲しがりだす朝に与えるのが最適です。夕方に水やりを行うと、夜間に土壌が過湿状態になり、病原菌(真菌)の繁殖や呼吸の邪魔となり、根腐れを引き起こす原因になったり、過剰な水分で徒長し株姿が乱れる原因にもなります。そのため、基本的に朝に水をやることが正しいです。
- 水を与える量:1回に与える水の量はたっぷりです。鉢植えで植物を栽培している場合は、鉢底から水がしっかり流れるまで与えます。その際、水を与える場所が1箇所になると水の道が出来てしまい、特定の場所に水が流れないこともあるため水を与える場所を変えながら与えましょう。地植えで水やりを行う場合は、土壌の表面だけでなく奥まで水を染み込ませるつもりでしっかりと水を与えて下さい。
- 水を与える場所:水を与える場所は基本的に株元から少し離れた場所で、植物に直接かけないようにします。植物上に水が溜まると、そこから真菌などが植物の中に侵入し、病気を引き起こし腐敗させる原因になるため注意して下さい。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
ブラキカム・イベリディフォリアは自生地が痩せた土壌の草原や岩場などにあり、栄養の少ない痩せた土壌にも生育しています。そのため、栄養の少ない環境でも育てられます。ただし、持続的に花を沢山咲かせるためには十分な栄養を必要とするため、「控えめ」ながらも追肥を必要とします。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前または植付け時に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または花付きを良くするためにリン酸が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料・配合肥料がおすすめです。
- 施し方:基本的に全面施肥です。全面施肥とは、植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。※全面施肥は肥料が植物の根に触れて肥焼けを引き起こす可能性があるため、肥効が緩やかに出る緩効性肥料などを選ぶと良いでしょう。
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を施すことで補います。
- 肥料を与える時期:春・秋※夏に猛暑になる地域は肥料を止めます。また冬は成長が低温で止まるため肥料も止めます。
- 肥料の成分:リン酸とカリが多く入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:液肥・固形肥料(速効性肥料・緩効性肥料など)がおすすめです。
- 施し方(液肥):通常よりさらに薄めた液肥を、約10~14日の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の株元を中心に根が張っている範囲にまんべんなく、全ての根に液肥が行き渡るように施しましょう。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量より少なめの量で、規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定のやり方
ブラキカム・イベリディフォリアは剪定せずに育てることも出来ますが、より健康で美しい株を維持するために剪定が推奨されます。例えば、花がら摘みをすることにより、種作りのエネルギーが花芽に回り開花期間が伸びます。
剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
●剪定方法
- 概要:剪定の方法は「花がら摘み」などがあります。剪定の要否は、株の状態や栽培目的に応じて判断しましょう。
- 花がら摘み:花がら摘みとは、色褪せたり外観が崩れたりした花を摘みとることです。花が種作りをすることを防ぎ、次の花芽に栄養が回り咲きやすくなります。そのため開花期間が伸びます。
- 花がら摘みの時期:開花期間中に行います。花の咲き終わったタイミングで行います。
- 花がら摘みの方法:花が色褪せたり萎れて鑑賞価値が落ちたタイミングで剪定します。剪定する場所は、花の下の次の脇芽が出ている節の上で剪定しましょう。
冬越しする方法

Hardiness:9~11
ブラキカム・イベリディフォリアは軽い霜に耐えられるため、気候が温帯であれば屋外での越冬が可能です。ただし、個体によっては寒さや軽い霜に耐えられずに枯れることもあるため、確実に冬越しさせたい場合は屋内で管理した方が無難でしょう。
●冬越しの条件
- 屋内環境:植物を育てるのに十分な光量があり、生育に必要な温度を十分に保てる場所です。
- 温度:0度を下回ると枯れる恐れがあるため、5度以上で管理しましょう。
- 光量の目安:5000~20000Lux/92.5~370μmol/m2・s ※光量を確保できない場所で栽培したい場合は、植物育成ライトが基本的に必要となります。
- 水やり頻度:土壌が完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層が乾燥した数日後を目安に、必要に応じて水を与えると良いでしょう。
●冬越し対策一覧
- 軒下に移動する:植物を植えている鉢植えを軒下に移動することで、霜を避けることができます。霜があまり降りない地域であれば、霜を避けるだけで冬越し出来ることもあります。
植物にカバー:植物にビニールや寒冷紗などをかけます。植物を寒風から保護したり、霜から保護したり、昼夜の急激な温度変化を防ぐ働きがあったりします。- ビニール・寒冷紗:植物の周りに支柱を立てて、ビニールまたは寒冷紗を支柱に巻き付けます。巻き付けたビニールまたは寒冷紗が落ちないように洗濯バサミや紐などを使い固定しましょう。※ビニールを巻く場合は穴を開けて通気性を確保してください。
- 苗キャップ:透明のカバーで苗や小さな植物を保護するための専用の製品です。専用のカバーを苗または小さな植物の上に被せて、風などで飛んでいかないように固定して利用します。
- 植物保護カバー:不織布などの保護カバーで植物を保護するための専用の製品です。大きめの植物や複数の植物を囲うのにも対応しており、専用の製品になるため、チャックなどがついていて扱いやすい所も魅力です。
温室:内部の温度を一定に保てるようにガラスやプラスチックフィルムなどで作られた建物です。植物を温室の中に入れることで、寒さの軽減や寒風対策、霜・凍結対策ができます。
屋内に取り込む:植物を建物の中に入れる方法です。冬の屋内は屋外と比べて温度が高く植物が凍結するリスクもありません。ただし屋内は太陽光が当たりにくくなるため、明るさなどには注意が必要になります。植物を窓辺で管理したり、植物育成ライトを活用して、植物が弱らないよう管理することが大切になるでしょう。
播種で増やす
- 播種時期:3月~4月・9月~10月
- 発芽適温:約15度
- 発芽日数:約14~21日
- 備考:
種まき手順
- 種まきの時期:寒冷地では3月~4月に春まきして、温暖地では9月~10に秋まきします。
- 培養土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:移植栽培をするため、容器(プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブン等)を準備し、その中に種まき用の培養土を入れます。
- 種の撒き方:点撒き・すじ撒き・バラ撒き
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 発芽後:発芽が揃ったら、株同士の間隔を見て、混んでる場所の苗を間引きます。また間引きした苗は別の場所に移植することもできます。※直播きする場合は成長に合わせて株同士がくっついているものを状態がいい方を残し間引きするとよいでしょう。
- 移植:小さなプラグトレーやポットで移植栽培をしている場合は、本葉が2枚以上になったタイミングでポットなどに移植します。出来るだけ根鉢を崩さないように注意しましょう。
- 定植:株がある程度の大きさになったら定植します。定植が遅れると移植時に根を傷付けるリスクが増えると同時に、苗が老化して定植後の成長も悪くなるリスクが高まります。
※鎮圧は土と種の密着度を高め水分の吸収をよくします。









