原産:地中海沿岸 科:シソ(Lamiaceae) 属:オレガノ(Origanum) 種:ブルガリ(vulgare) 品種:オーレム(aureum) 開花時期:6月~9月 花の色:桃色● 葉色:黄色●緑色● 香る部位:葉 分類:多年草 草丈:約30cm 誕生花:11月15日 花言葉:「富」「輝き」「財産」「自然の恵み」「あなたの苦痛を除きます」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
オレガノ(オーレム)は別名「ゴールデンオレガノ」とも呼ばれ、美しいイエローゴールドの葉が魅力的な園芸品種です。一般的に鑑賞用として扱われており、香りや風味は劣り食用としてはあまり利用されていません。
開花時期は初夏から秋、花色は桃色、個々の花は唇形で下唇が3裂して、花序は小花が穂状花序に集まり、さらに花穂が円錐状に集まり花を咲かせます。草姿は直立もしくは傾状茎で地下茎により広がり高さ約30cm × 幅は約45cmまで成長します。葉色は黄色(~黄緑色)、葉身は卵形で、葉序は対生葉序につきます。
オレガノ(ブルガリ種)は学名Origanum vulgare、一般的に「オレガノ」と呼ぶとこの種(O. vulgare)を指しており、別名「ハナハッカ」や「ワイルド マジョラム(wild marjoram)」とも呼ばれる地中海沿岸が原産の多年草です。
オレガノ(ブルガリ種)の語源(由来)
- 属名のオレガノ(Origanum)はギリシャ語で「山」を意味する「oros」と「喜び」を意味する「ganos」の2語からきており、山に自生している事と恐らく外観が美しい事に由来します。
- 種小名のブルガリ(vulgare)はラテン語で「普通の/ありふれた」を意味します。
オレガノ(ブルガリ種)の特徴(魅力)
- 葉の香りは「木の香り」「辛い」「樟脳」等に例えられます
- 料理用ハーブとして古くから利用されています
- ↳マジョラムと比べて刺激的で苦味と辛みのある風味が魅力です
- 薬効としては抗菌・殺菌作用や抗酸化作用等があります
- 個々の花は非常に小さく可憐な一方で大量に咲くため装飾的です
- ↳濃い色の萼と薄い色の花の対比が美しい
- ↳ただし花が咲くと葉の風味が落ちます
- ↳花が美しい鑑賞用の品種もある(概ね葉の味は落ちます)
- 地面下の根茎で広がる
- 種で容易に増やせるため大量植栽しやすい
- ほったらかしでも育つ程に丈夫で育てやすい
オレガノ(ブルガリ種)は地面下の根茎で広がりながら、直立する茎を約30~90cm伸ばし成長します。葉は毛が生えるものと生えないものがあり、葉の形は長さ1~4cmまでの卵形をしています。花は非常に小さく薄紫色の小花が穂状(穂状花序)に咲き、さらに円錐状に多数の花穂が集まりボリュームある花姿をつくります。
オレガノ(ブルガリ種)の香りと効果
オレガノ(ブルガリ種)の香りは、「辛い」「木の香り」「樟脳」と表現される香りで、風味(フレーバー)は辛味と苦味がありスッとした清涼感を感じさせます。オレガノ(ブルガリ種)の香りの由来となる精油には「カルバクロール(30~80%)」を主体にして「チモール」等が含まれており、特にカルバクロールの精油には、寒い季節も体を温かく保つ保温作用や、カビやバクテリアによる食品の腐敗を防ぐ抗菌・殺菌作用、また体内で増えた活性酸素を除去して老化やガンを防ぐ抗酸化作用等があります。
カルバクロールの香りは「辛い」「木の香り」「樟脳」等に例えられる刺激的な香りです。また口の中に入れるとウッディで辛く薬の様な風味(フレーバー)があります。一般に植物ではオレガノやタイム等に含まれており、食品(飲料等)の香料や化粧品等に利用されています。またカルバクロールの精油には様々な効果があり、寒い季節も体を温かく保つ保温作用や、カビやバクテリアによる食品の腐敗を防ぐ抗菌・殺菌作用、また体内で増えた活性酸素を除去して老化やガンを防ぐ抗酸化作用等があります。
チモールの香りは「薬」「タイム」「樟脳」等に例えられる爽やかな香りです。また口の中に入れるとウッディで薬の様な風味(フレーバー)があります。一般に植物ではジャコウソウやタイム等に含まれており、食品(飲料等)の香料、歯磨き粉やうがい薬等に利用されています。またチモールの精油は抗菌・殺菌作用があり、カビやバクテリアの増殖を抑制したり殺菌するため、食品の腐敗を防ぐ効果や、口内のバクテリアを退治して口の中を爽やかにする効果等が期待できます。
オレガノ(ブルガリ種)の利用方法
オレガノ(ブルガリ種)は葉の部分が食用として利用されています。一般的には乾燥させた葉を利用しますが、新鮮な葉を利用する事も可能です。
乾燥させた葉は一般的に調味料の様に使われます。例えばポテトサラダに混ぜ込んで風味を付けたり、肉や魚の下味として臭い消しと風味付けに使われたり、またハーブティーにして飲用される事もあります。
オレガノ(ブルガリ種)をハーブティーとして楽しむ場合は「乾燥させた葉」を利用します。マジョラムの葉を小さじ1杯とワンカップのお湯を(180~200ml)をポットに入れて3~4分間蒸らします。蒸らす間はポット蓋をきちんと閉めておかないと香り(揮発性分)が抜けて美味しくなくなるので注意して下さい。蒸らし終わったらポットのハーブティーをカップに移します。その際、お好みで蜂蜜やレモン等を加えるのもいいでしょう。
オレガノ(ブルガリ種)の栽培
園芸では、香りの良い葉を収穫する目的でハーブガーデン等で育てられたり、美しい花やカラーリーフ(イエローリーフ等)を鑑賞する目的で育てられます。園芸品種には美しいイエローリーフが魅力的な「ゴールデンオレガノ」や高さが約15cmと非常に背が低い「コンパクツム」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。※その他の種や園芸品種は下のリンクから見れます。
育てる際は、夏の暑さや冬の寒さに強く、病害虫の被害も殆どないため、ほったらかしで育つ程に丈夫です。ただし根茎やこぼれ種によって広範に広がり雑草化する可能性もあるため、そこは注意が必要でしょう。
オレガノ(ブルガリ種)の収穫
オレガノ(ブルガリ種)の葉の収穫は、植物の高さが15cm以上になったら必要に応じて切り戻しのついでに収穫を行いましょう。切り戻しする事で新しい成長も促され収穫出来る葉の量もふえます。また花が咲くと葉の味が著しく落ちるため、蕾が出来たら切り戻しを行い花が咲かないようにしましょう。
オレガノ属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。