- 原産:ヨーロッパ/西アジア
- 科:サクラソウ(Primulaceae)
- 属:サクラソウ/プリムラ(Primula)
- 種:べリス(Primula veris)
- 和名:キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)
- 別名:カウスリップ(cowslip)/カウスリップ・プリムローズ(cowslip primrose)/プリムラ・べリス
- 開花時期:3月~5月
- 花の色:黄色●
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 被覆方法:ロゼット状
- 草丈:約25cm
- 株張り:
- 誕生花:5月1日
- 花言葉:青春の始まりと悲しみ・憂愁・若い時代と悲しみ・豊かさに恵まれる
- 用途:
- 購入方法:キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)とは!?
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の学名はPrimula veris、別名では「カウスリップ(cowslip)」や「プリムラ・べリス」とも呼ばれているヨーロッパおよび西アジアが原産の多年草です。
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の語源(由来)
- 属名のPrimulaはラテン語で「早い」を意味する「primus」から来ており、プリムラ属の開花が早いことに因んで、植物学者のCarl von Linnaeus (1707-1778)が命名しました。
- 種小名のverisはラテン語で「春」を意味しており開花期に由来します。
- 英名のカウスリップ(cowslip)は古英語で「牛糞」を意味する「cu(牛)+slyppe(糞)」からきており、おそらくこの植物が牛の放牧地でよく見られ、牛糞の中でよく育っていた事に由来します。
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の特徴(魅力)
- キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の特徴は、花が茎の頂部に密に集まり咲くため花姿がボリューミーな所、花の色が黄色で明るさや元気の良さを感じさせる所、花は食用になりハーブティーや蜂蜜漬けにされる所、葉は食用になりスペインの伝統料理で使われている所、草姿がロゼット状で大きな葉が基部から放射状に広がる所などにあります。
- 草姿はロゼット状、葉は株の根元から放射状に行儀よく広がります。
- 葉は長さが約5~15cmと大きくて、葉の表面に深い皺が寄っています。そのため、強い存在感があります。
- 開花期間は3月~5月頃です。
- 花序は散形花序、花茎の頂部に複数の花を付けます。そのため、とてもボリューミーで華やかな花姿が楽しめます。
- 花の色は黄色、黄色は「太陽」や「光」を象徴する色です。光を反射する力が強く、明るさを強調するため輝くような印象を与える事が出来ます。そのため、元気よく活力を感じさせるお庭によくあいます。
- 花や葉は食用として利用されます。
- 葉はスペインの伝統料理等に利用されており、味はやや苦味があり、サラダに入れてドレッシングで食べられたり、天ぷらにして食べられます。
- 花は乾燥させた後にハーブティーにされたり、花を砂糖漬けにして、お菓子に入れて食べられたりします。
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の草丈は約25cm、草姿はロゼット状、葉序は根生葉、葉身の長さ約5~15cm、葉身の形は楕円形、葉の表面には皺が寄り、葉の色は緑色です。花序は散形花序、茎の頂部に約10~30個の花がつきます。花冠の形は高盆形花冠で、花冠の先端の裂片は五個、裂片は中央に浅い切れ込みが入る、花の色は黄色です。
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の園芸品種
カウスリップの学名はPrimula veris、一般的に学名の「プリムラ・べリス」や和名の「キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)」で流通しているヨーロッパおよび西アジアが原産の多年草です。 |
プリムラの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の育て方
花壇の土づくり
日当り
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)は、半日影から明るい日陰までで育てる事が出来ます。※理想的な環境は気温にも左右されるため、夏の暑さが厳しい地域では西日の当たらない半日陰や明るい日陰で管理したり、冷涼な気候は半日影で管理してあげると良いでしょう。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)は、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性を改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
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水やりの仕方
水やり
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)は、やや湿り気のある土壌を好みます。ただし水分の多い過湿状態が続くと腐敗したり根腐れをおこしたりする事もあるため、水やりのタイミングは注意が必要です。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境にも左右されますが、基本的には土の表面から2cm程が乾いてきたら水やりを行うといいでしょう。乾燥の確認は指を入れる、または土の色の変化などを見ることで行えます。
水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)は、ある程度肥沃な土壌であれば、多くの肥料は必要ありません。
ただし、春は成長が活発になり、花を咲かせるために沢山の肥料を必要とします。そのため、春の期間だけ、二週間に一度の頻度で液肥を与えましょう。
剪定のやり方
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の剪定は、花がら摘みを行います。
花がら摘み
花がら摘みとは、花色が悪くなったり花の外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みのやり方は、花が咲き終わったら、花茎の根元をハサミなどの道具を使って剪定しましょう。
花がら摘みを行う事で、新しい花や葉に栄養が回り、次の花が咲きやすくなります。また花がらを摘む事で、腐敗した物が好きな灰色カビ病などの病気が予防出来たり、外観が良くなったりする効果もあります。
夏越しする方法
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)は、多年草のため夏越しさせて育てる事が出来ます。ただし日本の高温多湿環境を苦手にしているため、夏越しさせる場合は強い日差しを避けて、涼しい環境で育てる等の対策が必要です。
夏越しで重要なポイント
- 西日の当たらない半日影、または直射日光が二時間程度の明るい日陰で管理する。
- 土壌が完全に乾燥しないように土壌の状態を見ながら定期的に水やりをおこなう。
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと根腐れを引き起こします。そのため、土壌の保水性・通気性・排水性・保肥力のバランスをよく
冬越しする方法
Hardiness:5~9
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
播種で増やす
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の種蒔の方法
播種時期:5月~7月・9月~10月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:約
発芽条件:好光性種子
種まき手順
- 種まきの時期
- 5月~7月
- 9月~10月に撒く場合は自家採取から播種までに時間があるため、袋の中に湿らせたバーミキュライトと種を入れて冷蔵庫(約4度)の中で保管しておきます。
- 土の準備
- ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減るでしょう。自分で用土を作成する場合は、弱酸性のピートモスなどを使うと良いでしょう。
- 種の撒き方
- 種は重ならないように点まき、またはばら撒きします。
- 好光性種子のため、光がないと発芽しません。そのため、種の上に土を被せないか、乾燥を抑えるため極薄く土を被せます。
- 種まき後の管理
- 風通しがよく西日の当たらない半日影で管理します。
- 種が乾燥すると発芽率が落ちるため、土と種が乾燥しないように水やりをしっかり行いましょう。
- 仮植え
- 本葉が2枚~4枚になったタイミングで、個別のポット等に植え替えを行い育てましょう。
- 葉色等も観察しながら液肥を与えはじめます。
- 定植
- ポットの苗が十分に大きくなったり、蕾が付いてきたりしたら、花壇やプランターに定植する事が出来ます。
植物の病気
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の病気
- 灰色カビ病
- 根腐れ病
キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)の害虫
- アブラムシ
- ヨトウムシ
- ナメクジ