原産:熱帯アジア/熱帯アフリカ
科:ヒユ(Amaranthaceae)
属:ケイトウ(Celosia)
種:フサゲイトウ(argentea var. plumosa)
別名:ウモウゲイトウ
品種:サンデー(Sunday)
開花時期:6月~11月
花の色:赤色●桃色●黄色●橙色●
葉色:緑色●赤色●
分類:一年草/多年草(短命)
草丈:約100cm
誕生花:8月4日/8月29日/9月5日
花言葉:気取り/オシャレ/風変わり
用途:開花期間長い/カラーリーフ/切り花
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ケイトウ(サンデー)とは!?
ケイトウ(サンデー)は、背が高く長い茎をもつため、切り花やフラワーアレンジメントなどにも使いやすく、また約10~20cmの長い円錐状の花穂がボリューミーで魅力的な雰囲気をつくる園芸品種です。
開花時期は初夏から晩秋、花色は赤色や桃色、黄色や橙色があり、複穂状花序に花を咲かせます。草姿は直立で高さは約100cm × 幅約40cmまで成長します。葉色は緑色もしくは赤色、葉身は卵形もしくは披針形、葉序は互生葉序につきます。
フサゲイトウとは!?
フサゲイトウは学名Celosia argentea var. plumosa、別名「ウモウゲイトウ」とも呼ばれる熱帯アフリカおよび熱帯アジアが原産の一年草もしくは短命の多年草です。
フサゲイトウの語源(由来)
- 属名のCelosiaは古代ギリシア語で「燃えた」「乾燥した」を意味する「κήλεος(kḗleos)」からきており、燃える様な花の形に由来します。
- 種小名のargenteaは「銀色」を意味しています。
- 変種名のplumosaは「羽毛」を意味しており、花の形に由来します。
フサゲイトウの特徴(魅力)
- フサゲイトウは「炎」や「羽毛」等に例えられるボリューミーな花を咲かせる所が魅力です。
- ↳花は花穂(穂状花序)が円錐状に複数集まり複穂状花序をつくります。
- フサゲイトウは開花期間が非常に長く理想的な環境であれば何時でも開花する事が出来ます。
- 花は色鮮やかな花色からパステルカラーまで様々あるためお庭の雰囲気に合わせて品種選びが出来る所も魅力です。
- 花は個性的な形から切り花として花瓶に生けて利用されたりドライフラワーにしてフラワーアレンジメント等に利用されたりします。
- ↳切り花としては管理の仕方にも左右されますが日持ち7~10日程度です。
- 葉(茎)の色は通常緑色ですが幾つかの品種では赤色や紫色になるためカラーリーフとして楽しまれる事もあります。
- ケイトウは苗も安く種からも容易に育てられるため大量植栽するのも向きます。
- フサゲイトウは乾燥や栄養の乏しい土壌にも強く一度根付くと放ったらかしで育てられます。
フサゲイトウの根は直根です。茎の色は緑色もしくは赤みを帯び、茎は直立でしばしば分枝する草姿をつくり高さ約30(~100)cmの間で成長します。葉は茎に対して互生葉序につきます。葉色は緑色もしくは赤みを帯び、葉身の大きさは5(~8)cm、幅約1(~3)cmあり、葉身の形は卵形から披針形です。花序は長さ約10(~20)cmの円錐型に花が集まり複穂状花序を作り、個々の花は花被片が5個と、雄蕊が5個、花柱が1個ある。花後の果実は球形の胞果、熟すと割れ黒色の光沢のある種子が4~10個放出されます。
フサゲイトウの切り花の楽しみ方
- フサゲイトウの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫の前に水を入れたバケツを準備しておきます。
- フサゲイトウの収穫は一般的な切り花と違い完全に花が開き茎がある程度硬くなったものを選びましょう。
- ↳何故なら茎が柔らかいと萎れやすい からです。
- 収穫したフサゲイトウはバケツの中で不要な葉(花の水揚げに影響)を取り除きます。
- 葉を取り除いたら水に漬けて水切りを行いましょう。
- 水切りしたら花瓶に生けて楽しみます。
- ↳管理の方法でも左右されますが日持ちは7~10日程度です。
- 管理はで数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行います。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
フサゲイトウのドライフラワーの作り方
- フサゲイトウの収穫は乾燥が続く日の朝(朝露が消えた後)に行いましょう。
- 収穫のタイミングは花が完全に開いた後の最高の色が出ているタイミングで行います。
- 茎を好みの長さで剪定ハサミで切って収穫して下葉を取り除きましょう。
- 収穫した花はハンギング法で乾燥させます。
ハンギング法
ハンギング法とは、植物を壁や天井等から吊り下げて自然乾燥でドライフラワーをつくる方法です。ハンギング法は最も一般的に利用されるドライフラワーを作る手順で、用意する物も花材以外には殆ど要らず手軽に作れる所が魅力です。手順は花の茎の下部を固定する物(麻紐・洗濯バサミ等)で抑えて、逆さにし壁や天井から吊り下げます。管理する場所は基本的に直射日光の当たらない涼しく乾燥した場所です。乾燥させる時間は2~4週間程度で、自然乾燥させます。
フサゲイトウの栽培方法
園芸では、色鮮やかで大きく豪華な花を鑑賞する目的や、花を収穫して切り花として利用する目的で育てられます。草丈は最大180cmになる高性な品種から30cm程度の矮性な品種があるため、育てる品種に合わせて花壇の中央や後方等に植えて高さと立体感を出したり、花壇の前方や中央部に並べて縁どりとして楽しんだりすると良いでしょう。またケイトウは豊富な花色があるため、赤色や黄色等の色鮮やかな複数の花を組み合わせてカラフルなお庭をつくるのもいいかもしれません。
フサゲイトウを育てる際に注意する事は「日向に植える」くらいです。一度活着すれば水やりや肥料を与える事が基本的に不要になるため放ったらかしでも育ちます。
ケイトウの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ケイトウの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2020】
ケイトウ(サンデー)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
ケイトウ(サンデー)は日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には直射日光が6時間以上当たる日向で育てましょう。
土壌の土質
ケイトウ(サンデー)は土壌の土質をあまり選びません。基本的には通気性と排水性が良く、適度に肥沃な土壌であれば問題なく育ちます。
植付けの前に土壌診断を行いましょう。
①土を掘る時に硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
②土を濡らして握った時にバラバラと崩れる場合は保水性がない可能性があります。逆に土の塊が出来ても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。
③肥沃な土の場合は土の色が黒っぽくなるため、土の色が薄い場合は土壌の肥沃さが足りない場合があります。
土壌診断後、必要に応じて通気性を高めるパーライトや川砂を入れたり、保水性や保肥力を高める田土や黒土を混ぜたり、肥沃さが足りない場合は牛ふん堆肥や腐葉土等の堆肥を混ぜこみ土壌改善を行いましょう。
鉢土づくり
日当り
ケイトウ(サンデー)は日当り好むため、直射日光が6時間以上当たる日向で管理しましょう。
培養土
ケイトウ(サンデー)は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
生育初期(2~3週間)
ケイトウ(サンデー)の生育初期(2~3週間)は土が乾燥しないように水やりをしっかり行います。
地植え
ケイトウ(サンデー)を地植えしている場合は乾燥に強いため、極端に乾燥が続く場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。 ただし葉や花が萎れている場合は直ちに水やりを行いましょう。
鉢植え
ケイトウ(サンデー)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
ケイトウ(サンデー)は栄養の乏しい土壌でも育ち、基本的にそれほど肥料を必要としません。鉢植えで育てていて栄養が足りなくなると感じる場合は必要に応じて追肥を与えましょう。
追肥
ケイトウ(サンデー)の追肥は、開花期間中に行います。基本的には液肥で与えるといいでしょう。液肥で与える場合は14日に一度のペースで水やりの際に与えます。
また必要に応じて化成肥料や緩効性肥料を利用すると、省力化に繋がり追肥作業が楽になります。化成肥料や緩効性肥料は山型肥料(リン酸多め)を選び、株から少し離した場所に規定量を置肥しましょう。
剪定のやり方
ケイトウ(サンデー)の剪定は「摘芯」と「花がら摘み」の2つに分かれます。
摘芯
ケイトウ(サンデー)の摘芯とは、草丈が20cm程度の時に成長点を指もしくはハサミを使い取り除き、頂芽の成長を止めてしまい側芽の成長を促す方法です。
ケイトウ(サンデー)の摘芯は必ず必要な作業というわけではありませんが、摘芯を行う事で草丈を抑えて茎の数を増やしたり、また茎の数が増える事で花の数が増えます。ただし花が増えると花の大きさは小さくなります。また草丈が抑えられると切り花には使いにくくなるかもしれません。
花がら摘み
ケイトウ(サンデー)は開花期間中の花がら摘みが必要です。何故なら枯れた花を残すと見た目が悪いばかりか、種を作り初めて株が弱り枯れてしまったり、新しい花がつくられにくくなったりするからです。また枯れた花を摘む事は、新しい花の開花を促す事に繋がります。
夏越しする方法
ケイトウ(サンデー)は夏の暑さに強く基本的に夏越し対策は不要です。
冬越しする方法
Hardiness:10b~11a
ケイトウ(サンデー)は霜に耐えられないため、冬越しさせたい場合は屋内もしくは温室に入れて管理します。ただし一般的には冬に枯れる一年草として扱われています。
- 鉢植えで育てている場合は、明るい屋内もしくは温室に入れて管理しましょう。
- 地植えしている場合は、株を掘り起こし鉢植えにして温室などで管理するか、不織布等をかけて霜から株を守ります。
- 挿し木をとり冬越しさせた後に植え直される事もあります。
挿し木や株分けで増やす
ケイトウ(サンデー)は春に挿し木から増やす事が出来ます。
播種で増やす
フサゲイトウの種蒔の方法
播種時期:3月~6月
発芽適温:約20~25度
発芽日数:約7日~14日
発芽条件:
フサゲイトウは直根性で移植を嫌うためポット等に植えて移植する場合は根鉢を崩さない様にする等の注意が必要です。
種まき手順
- ポットに種まき用の培養土を準備するか、直播きする場所の土壌を整えます。
- ↳ケイトウは直根で移植を嫌うため、直播きがおすすめです。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
フサゲイトウの病気
- 斑点病
- 黒斑病
- 灰色カビ病
- 立枯病
- 茎腐病
- 軟腐病
- 根腐れ病
- モザイク病
フサゲイトウの害虫
- アブラムシ
- ハダニ
- ヨトウムシ