- 原産:南アメリカ
- 科:キク(Asteraceae)
- 属:マリーゴールド/コウオウソウ(Tagetes)
- 種:シオザキソウ(minuta)
- 別名:マスター・ジョン・ヘンリー(muster John Henry)/サザーン・マリーゴールド(southern marigold)/スティンキング・ロージャー(stinking roger)/ワイルド・マリーゴールド(wild marigold)
- 開花時期:9月~11月
- 花の色:白色〇黄色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:一年草
- 草丈:約50~200cm
- 誕生花:
- 花言葉:
- 用途:
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
シオザキソウとは!?
シオザキソウは学名Tagetes minuta、別名では「スティンキング・ロージャー(stinking roger)」や「ワイルド・マリーゴールド(wild marigold)」とも呼ばれる南アメリカ原産の一年草です。
シオザキソウの語源(由来)
- 属名のTagetesの由来はエトルリアの神の「Tages」に因みます。
- シオザキソウの由来は東京都の塩崎町で初めて帰化が確認された事に由来します。
シオザキソウの特徴(魅力)
- シオザキソウは精油を摂るために商業的に栽培される事がおります。
- 精油は香水やタバコや清涼飲料水などに利用されています。
- 花は緑色の長い総苞に包まれているためあまり目立たず鑑賞価値は低めです。
- 花は頭花が散房状もしくは円錐状に集まる複合花序です。
- 頭花は舌状花と筒状花の小花が組み合わさります。
- 葉は裏側の縁部分に黄色の目立つ腺があります。
- 葉を潰した時の香りは甘草に例えられることもありますが、多くの人は悪臭と感じることが多く英名ではstinking(臭い) rogerと呼ばれています。
- 腺に含まれる精油は触ると人によっては皮膚炎を引き起こす可能性があります。
- 自生地の南米では乾燥した葉を料理の調味料として利用しています。
シオザキソウは高さ約50(~200)cm、草姿は直立して上部で分枝します。葉序は対生葉序もしくは互生葉序(上部)、葉色は緑色(葉の裏の縁部分に黄色の目立つ腺がある)、葉身の長さ約5(~20)cm、葉身は羽状複葉、小葉は長さ約2(~4)cm、小葉は披針形もしくは狭楕円形、縁部分に鋸歯があります。花序は頭状散房花序もしくは頭状円錐花序、頭状散房花序は約20(~80)個の頭花が散房状に集まり咲く複合花序です。頭花は約3(~5)の総苞片が合着した長さ約1.5cmの総苞に囲まれています。頭花は舌状花と筒状花で構成されており、舌状花の数は3(~5)個、舌状花の色は黄色もしくは白色をしており、筒状花は約10(~15)個あります。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。
シオザキソウの園芸品種の紹介
マリーゴールドの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
マリーゴールドの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2020】
シオザキソウの育て方
花壇の土づくり
日当たり
シオザキソウは日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向が理想です。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。ただし日当たりの悪い環境で育てると茎が徒長したり花数が減ったりします。
作土層
シオザキソウがしっかり根を張り健康な成長するには、十分な深さの作土層(表層にある柔らかな土)が必要です。深さ約30cmまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除いておきましょう。
土壌の土質
シオザキソウは土質を選ばず育てる事が可能で、通気性がよければ幅広い土壌で育てる事が出来ます。ただし最もよく成長して、沢山の花を咲かせるのは通気性がよく有機物がしっかり入る肥沃な土壌のため、植え付け前にしっかり土壌診断を行い改善してから植え付けを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 土を適度に濡らして手にとり握って土塊を作り通気性・保水性を診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
シオザキソウは日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向が理想です。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。ただし日当たりの悪い環境で育てると茎が徒長したり花数が減ったりします。
培養土
シオザキソウは一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
地植え
シオザキソウは乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。ただし土の中に指を入れて湿り気がない場合、葉や茎が萎れている場合は直ちに水やりを行いましょう。
鉢植え
シオザキソウを鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
シオザキソウは適度に肥沃な土壌であれば肥料を必要としません。栄養が乏しい土壌に植える場合は、植付け時に堆肥を入れたり、元肥(緩効性肥料など)を混ぜこみましょう。
剪定のやり方
シオザキソウはこぼれ種を防ぐために花が終わったら花がら摘みを行いましょう。
夏越しする方法
シオザキソウは夏の暑さに強く基本的には夏越し対策不要です。
冬越しする方法
Hardiness:
挿し木や株分けで増やす
播種で増やす
シオザキソウの種蒔の方法
播種時期:3月~5月
発芽適温:約20~25度
発芽日数:約5日~7日
発芽条件:
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。
- もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
シオザキソウの病気
- 灰色カビ病
- 斑点病
- 青枯病
シオザキソウの害虫
- アブラムシ
- ヨトウムシ
- ハダニ