原産:南東ヨーロッパ/トルコ/コーカサス地方
科:キンポウゲ(Ranunculaceae)
属:アネモネ(Anemone)
種:ブランダ(blanda)
別名:バルカン アネモネ(Balkan anemone)/グリーシアン ウィンドフラワー(Grecian windflower)
開花時期:2月~5月
花の色:白色〇青色●紫色●桃色●
葉色:緑色●
分類:多年草
草丈:約10~15cm
用途:
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
アネモネ(ブランダ)とは!?
アネモネ(ブランダ)は学名Anemone blanda、別名「グリーシアン ウィンドフラワー(Grecian windflower)」や「バルカン アネモネ(Balkan anemone)」とも呼ばれ南東ヨーロッパ及びトルコ、コーカサス地方を原産の多年草です。
アネモネ(ブランダ)の語源(由来)
- 属名のAnemoneはギリシャ語で「風」を意味する「ánemos」と、接尾辞で「娘」を意味する「-one」の2語からなり、「風の娘」を意味しています。
- ↳ギリシャ神話では、ゼファー(ゼピュロス)と風の娘であるアネモネは恋に落ちました。しかし嫉妬深いゼファーの妻により、アネモネは宮殿から追放され、花に変えられたと言われています。
- ↳また別の説ではアネモネの花(萼片)が風によって容易に飛ばされてしまう事から風の娘の名前がついたとも言われます。
- 種小名のblandaは「穏やかな」「柔らかな」「魅力的な」を意味しています。
アネモネ(ブランダ)の特徴(魅力)
- アネモネ(ブランダ)の花は菊を連想させる様な形をしています。
- 一般的なアネモネと比べ花色が豊富です。
- 花は花弁状の萼と球状の緑色の雌蕊と雌蕊を囲う雄蕊で構成されます。
- 花は冬から春にかけて咲き花が終わり夏に入ると休眠します。
- 地面下に短い根茎(塊茎)を持ちます。
- 葉は縁部分が深くカットされた装飾的な形をしています。
- 葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉があります。
アネモネ(ブランダ)は地面下に短い根茎(塊茎)を持っています。葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉がつきます。葉色は緑色、根生葉には葉柄があり、葉身の形は3~5出掌状複葉して小葉は縁部分が浅裂(~深裂)します。また苞葉は花の下で茎を巻くように輪生します。花茎は10(~15)cmの間で伸びて、花序は単頂花序、個々の花は大きさが直径3(~4)cmあり花弁状の萼片が7個以上あり、中央に小さく球状に盛り上がる緑色の多数の雌蕊、雌蕊を囲む多数の黄色の雄蕊があります。花後に出来る果実は痩果です。
開花時期は晩冬から晩春、花色は青色や紫色、桃色や白色があり、個々の花は直径約3(4)cmの大きさで、花弁状の萼片は7個以上、球状につく多数の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の雄蕊があり、花序は単頂花序つけます。草姿は直立して地面下に塊茎があり高さ約10(15)cm × 幅は10(15)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は3~5出掌状複葉して小葉は縁部分が浅裂(~深裂)してして、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
アネモネの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
アネモネの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種【2021】
アネモネ(ブランダ)の育て方
花壇の土づくり
アネモネ(ブランダ)は日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため植える場所は、直射日光が6時間以上当たる日向が理想です。
アネモネ(ブランダ)は土壌のPH5.5~6.5の間を好み、通気性が高く有機物(腐植)が豊富に入る肥沃な土壌を好みます。
植付けの前に土壌診断を行い、土壌が粘土質で硬かったりする場合は、必要に応じて通気性を高めるパーライト等の土壌改良材を入れたり、また肥沃さと膨軟性を高める目的で腐葉土やピートモスを入れ土壌改善を行いましょう。
鉢土づくり
アネモネ(ブランダ)は日向でも育てられますが、西日の当たらない半日影が理想です。
アネモネ(ブランダ)は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良い肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
水やりの仕方
アネモネ(ブランダ)は浸水する様な状態を嫌いますが、生育期間中はしっかり水やりを行いましょう。水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。
休眠中は乾かし気味に育てます。水のやりすぎや、長雨による浸水は根の腐敗の原因にもなるため注意が必要です。
肥料の与え方
アネモネ(ブランダ)は多くの肥料を必要としません。肥料は植付け時の元肥と開花期間中の追肥の2回です。
- アネモネ(ブランダ)の植付けは一般的に秋に行われるため、元肥は秋に入れます。
- 元肥は緩効性肥料を選び成分は窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料もしくは、リンが多めに入る山型肥料を選びましょう。
- 元肥の入れ方は全面施肥(培養土もしくは土に均一に混ぜ込む)しましょう。
- 追肥は開花期間中に行います。
- 追肥の種類は液肥でリンが多めの液肥を選びましょう。
- 液肥は規定よりも薄めて2週間に1度のペースで与えるといいでしょう。
剪定のやり方
アネモネ(ブランダ)は基本的に剪定不要です。
夏越しする方法
アネモネ(ブランダ)は夏の間、休眠します。
冬越しする方法
Hardiness:5b~9a
アネモネ(ブランダ)は耐寒性が高く基本的には冬越しの対策は必要ありません。
春からの成長に備えて株の周囲に穴を掘り寒肥(配合肥料)を入れたり、腐葉土を入れるかマルチングして上げるといいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
アネモネ(ブランダ)は初夏に掘りあげた球根を分球して増やす事ができます。
播種で増やす
アネモネ(ブランダ)の種蒔の方法
播種時期:3月~4月・9月~10月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:
発芽条件:
アネモネ(ブランダ)の種まき手順
- ポットに種まき用の培養土を準備するか、直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、必ず土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
アネモネ(ブランダ)の病気
- うどんこ病
アネモネ(ブランダ)の害虫
- アブラムシ