- 原産:南アメリカ
- 科:シソ(Lamiaceae)
- 属:サルビア/アキギリ(Salvia)
- 種:ガラニチカ(Salvia guaranitica)
- 別名:ブルーアニスセージ(Blue Anise Sage)/アニス センテッド セージ(anise scented sage)
- 開花時期:6月~11月
- 花の色:青色●紫色●黒色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:亜低木
- 草丈:約50~150cm
- 誕生花:10月5日/11月5日/12月18日
- 花言葉:知恵/尊敬/家族愛/良い家族/燃える思い
- 用途:
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
サルビア(ガラニチカ)とは!?
サルビア(ガラニチカ)は学名Salvia guaranitica、別名では「ブルーアニス セージ(Blue Anise Sage)」等とも呼ばれる南アメリカが原産の亜低木です。
サルビア(ガラニチカ)の語源(由来)
- 属名のSalviaの語源は、ラテン語で「安全」「健康」「安心」を意味する「salvus」や、ラテン語で「賢者(sage)」を意味する「salvia」や、ラテン語で「安全にする」「健康にする」等を意味する「salvere」等からきています。
- 種小名のguaraniticaの語源は、この種が発見された地域に住んでいるグアラニ族のインディアンから来ています。
- 英名のBlue Anise Sageは、青色の花と、葉の甘い香りに由来しますが、アニスとはまた違う香りがあります。
サルビア(ガラニチカ)の特徴(魅力)
- サルビア(ガラニチカ)は、黒色の萼と青色(紫色)の花で作られるシックな雰囲気と、葉に甘く爽やかな香りがある所、地面の下に球根状の塊茎をもっている所が特徴の植物です。
- 地面下にダリアを思わせるような球根状の塊茎をもっており、塊茎から直立する茎を伸ばし成長します。
- 葉は傷付けた時に甘く爽やかな香りを漂わせます。ただしその香りは英名Blue Anise Sageに関連するようなアニスとは違います。
- 葉を触ると心地よい香りが漂うため、ガーデンファーニチャーの近くに置いて、香りを楽しむのも良いかもしれません。
- ブラジルのグアラニ族のインディアンは、サルビア(グラニチカ)の葉を鎮静剤として使用していたと言われています。
- 花序は輪散花序、輪散花序は各節に複数の花がつき、花は片側を向いて咲く傾向があります。
- 花は長さが約5cm、黒色の萼と、青色または紫色の唇形花で構成されています。青色と黒色は知的で落ち着いた雰囲気を強く演出して、紫色と黒色はどちらも深い闇を連想させるため、神秘的な雰囲気を感じさせます。そのため、お庭の雰囲気に合わせて花色を選ぶと良いでしょう。
- サルビア(ガラニチカ)の基本的には丈夫で育てやすい植物です。
サルビア(ガラニチカ)の草丈は約100(~150)cm、地面下に塊茎があり、茎は直立または斜上します。茎の色は緑色または黒色(暗紫色)、茎には白色の毛が生えます。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身の大きさ長さ約4cm、幅は約4cm、葉身の形は卵形または心形、葉のふち部分に鋸歯があり、葉の表面に強い皺がよります。
花序は長さ約25cm、花序の形は輪散花序、輪散花序は各節に複数の花が付きます。萼は鐘形、萼の色は黒色または暗紫色、花冠の長さは約3(~5)cm、花冠の形は唇形花(2唇形)、唇形花は上唇と下唇があり、上唇花は外側に膨らみ半球状、下唇花は垂れ下がる、花冠の色は青色または紫色です。
サルビア(ガラニチカ)の園芸品種の紹介
サルビアの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
サルビア(ガラニチカ)の育て方
花壇の土づくり
日当り
サルビア(ガラニチカ)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため、基本的には直射日光が六時間以上当たる日向で育てましょう。また直射日光が三時間から五時間までの半日影迄で育てる事が可能です。
日当たりが適切な環境で育てる事で光合成が活発に行われるため、株の生育が良くなり、花付きや花の大きさも良くなります。そのため、適切な日当たりに植えてあげる事が非常に重要になります。
土壌の土質
サルビア(ガラニチカ)は、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物の入る肥沃な土壌を好みます。水分が停滞するようなジメジメした土壌では生育不良を引き起こしたり根腐れする事もあるため粘土質な土壌は避けた方が良いでしょう。植え付けの前に土壌診断を行い、通気性がよく適度に腐葉土等が入った土壌に改良しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
サルビア(ガラニチカ)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため、基本的には直射日光が六時間以上当たる日向で育てましょう。また直射日光が三時間から五時間までの半日影迄で育てる事が可能です。
培養土
サルビア(ガラニチカ)は、一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
サルビア(ガラニチカ)は基本的にやや湿り気のある土壌を好みます。ただし、何時までも水分が停滞するジメジメした環境は塊茎が腐敗したり根腐れを引き起こす原因となるため、土質や水やりの頻度には注意が必要です。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
サルビア(ガラニチカ)は、 ある程度の肥沃な土壌で育てていれば肥料を必要としません。土壌の栄養が乏しい花壇の中で育てていたり、培養土の劣化や栄養がなくなるのが早い鉢植えで育ている場合は、必要に応じて堆肥を入れたり、春に肥料を与えましょう。
堆肥の与え方
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
- 地植えの場合は初冬から早春に株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を入れましょう。
- 株分けや植え替えを行う時に土壌改良して植え直しても問題ありません。
- 鉢植えの場合は、植え替えを行います。鉢から株を取り出して、風雨で劣化した古い土を軽く落とし、長い根や腐った根も軽く切り詰めます。株が大きい場合は株分けもしましょう。土は新しい物を使うか、古い土を再利用する場合は2~5割ほど新しい土を混ぜます。鉢の中に新しい土と株を植え直したら完成です。
- 地植えの場合は初冬から早春に株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を入れましょう。
追肥の与え方
- 追肥は成長の始まる春に与えます。
- 追肥は肥効が緩やかで長く続く緩効性肥料を選びましょう。
- 緩効性肥料などの固形肥料を与える場合は、袋に規定された量を一度だけ施します。
剪定のやり方
サルビア(ガラニチカ)の剪定には「春の剪定」「花がら摘み」があります。
春の剪定
春の剪定とは、冬の間に枯れた茎を根元から剪定して取り除き、古い枝も根元付近まで強く切り戻します。枯れた茎や古い茎を剪定して取り除く事で、新芽に光が当たり生産性の高い茎の成長が促進されます。
花がら摘み
花がら摘みとは、色褪せたり外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。花が終わった花穂を、花穂の下から剪定する事で、種作りへのエネルギーの損失を抑えられて、次の花芽の成長と開花を促す事が出来ます。そのため、花の数が増えたり、開花期間が伸びたりします。
夏越しする方法
サルビア(ガラニチカ)は、夏の暑さに強いため、基本的に夏越しせずに育てる事が可能です。
ただし、夏の暑さと日差しが非常に厳しい環境では、複合ストレスで株が弱り生育不良を引き起こす場合があったり、また乾燥で葉が落ちることもあります。そのため、夏の暑さが厳しい地域では、夏の間は午後の日差しが当たらない半日影に移動する等の対策が必要なこともあります。
冬越しする方法
Hardiness:7b~10a
サルビア(ガラニチカ)は、耐寒性が高いため、暖地や平地であれば地植えで越冬させる事が可能です。ただし寒さの厳しい地域や寒冷地では枯れてしまう事があるため、必要に応じて冬越し対策が必要になります。
冬越し対策
- 屋外で育てている場合は、寒さが厳しくなる前に不織布などを被せます。
- また必要に応じて株を掘り起こして鉢植えに植え直した後に、軒下に移動したり、温室に移動するなどして管理する事も可能です。
- 鉢植えで育てている場合は、軒下に移動したり、凍結が心配な場合は屋内や温室に移動したりするとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
サルビア(ガラニチカ)は挿し木や株分けによって増やす事ができます。
挿し木の方法
- サルビア(ガラニチカ)の挿し木時期は晩春から初夏が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂の長さ約7~10cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
サルビア(ガラニチカ)の種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:約
発芽条件:
植物の病気
サルビア(ガラニチカ)の病気
- うどんこ病
- 灰色カビ病
- 根腐れ病
サルビア(ガラニチカ)の害虫
- アブラムシ
- ハダニ