- 原産:ヨーロッパ/西アジア
- 科:キク(Asteraceae)
- 属:マトリカリア(Matricaria)
- 種:カモミール(Matricaria chamomilla)
- 同義語:Chamomilla recutita
- 英名:カモミール(camomile)
- 別名:カミツレ/マトリカリア・レクティータ/ジャーマンカモミール(German chamomile)/ハンガリアンカモミール(Hungarian chamomile)
- 開花時期:5月~7月
- 花の色:黄色・白色
- 葉の色:緑色
- 香り:花・葉
- 分類:一年草
- 草丈:約15~60cm
- 誕生花:逆境に耐える・苦難の中の力
- 花言葉:2月14日・3月14日・11月3日
- 用途:切り花/ドライフラワー/香りが良い/種から育てる植物
- 購入方法:カモミールを楽天で購入
■カモミールとは!?
カモミールの学名は Matricaria chamomilla 、または同義語で Chamomilla recutita 、別名では「カミツレ」「マトリカリア・レクティータ」「ジャーマンカモミール(German chamomile)」「ハンガリアンカモミール(Hungarian chamomile)」とも呼ばれる一年草です。
カモミールの原産地はヨーロッパと西アジアにあり、自生地は野原や牧草地などにあります。
■カモミールの語源(由来)
- 属名のMatricariaは、ラテン語で「子宮」を意味する「matrix」からきており、女性の病気(月経困難症や睡眠障害等)のために広く使われてきた所に由来します。
- 種小名のchamomillaは、古代ギリシア語で「地面」を意味する「khamai」と、古代ギリシア語で「リンゴ」を意味する「mēlon」の二語で出来ており、カモミールの香りがリンゴに似ている所に由来します。
- 英名のカモミール(camomile)は、古代ギリシア語で「大地のリンゴ」を意味する「χαμαίμηλον (chamaimēlon)」からきており、植物の香りがリンゴの香りに似ている所に由来しています。
■カモミールの特徴(魅力)
- 主な特徴と魅力
- カモミールの特徴は、多年草のローマンカモミールと違い一年草である所、草姿は直立して分枝が多い所、葉は羽状に細かく分裂しているためレース飾りのようなお洒落な見た目をしている所、茎・葉にも花と同様に心地よい香りがあり苦味のある味がする所、花は多花性でキク科でよく見られる頭花が円錐状に並んで華やかな花房をつくる所、花弁は成熟するに従い水平から斜め下へと垂れ下がる傾向がある所、花にはカマズレン・α-ビサボロール・β-ファルネセンなどの精油が含まれており甘くフルーティーな香りと薬効がある所、カモミールは薬用ハーブとして知られていますが紀元前4000年以上前のバビロニアで既に薬草として用いられていた所などにあります。
- カモミールは、花を鑑賞したり収穫して利用する目的で栽培されています。用途としては、ヨーロッパで伝統的に育てられていたことからイングリッシュガーデンなどで育てられたり、カモミールティーは世界で人気のあるハーブティーの一つであるためハーブガーデンなどで育てられたり、花を収穫してドライフラワーやポプリなどに利用されたりして楽しまれます。
- 外観の特徴
- 草丈は15cm~60cm、茎の向きは直立茎、茎は分枝が多く、分枝は斜上する、茎の質感は滑らかで、茎の色は緑色です。
- 葉序は互生葉序、葉身の長さは約0.5~7.8cm、葉身の形は羽状複葉・二回羽状複葉・三回羽状複葉、小葉(または裂片)の形は線形・糸状、葉の色は緑色です。
- 花序は頭状円錐花序、頭状円錐花序は頭状花序が円錐状に複数並んで花序を形成するもので、頭状花序は無柄の花が平面上の花軸に並び花序を形成しています。頭状花序のサイズは直径1.3~2.5cm、花は総苞・花冠・雄蕊・雌蕊で構成されてます。
- 総苞:総苞は花の基部にある特殊化した葉です。カモミールの総苞の形状は皿状、総苞片の形は線形、総苞片の色は緑色をしている。
- 花冠:花冠は花弁の集合体です。カモミールの花冠は舌状花冠と筒状花冠の二種類で構成されてます。
- 舌状花冠:舌状花冠は一般的に頭状花序の周辺部に位置している、舌状花冠は合弁花冠の一種で5枚の花弁が合着しており、上部では1枚の花弁が舌状に伸びる。カモミールの舌状花冠は外周に一列に並び、舌状花の向きは成熟度により水平~斜下へと変化する、形状は長楕円形、色は白色です。
- 筒状花冠:筒状花冠は一般的に頭状花序の中心部に位置している、筒状花冠は合弁花冠の一種で5枚の花弁が合着して筒状の形をしており、先端が五つに裂けている。カモミールの筒状花冠の色は黄色です。
- 主な用途
- カモミールの花に含まれるカマズレンやα-ビサボロール等の精油には、甘くフルーティーな香りと薬効がある事から、古くから薬用ハーブティーとして多くの人に飲用されている人気の高いハーブティーです。※カモミールティーは基本的に安全性の高い飲料ですが、ブタクサアレルギーをもつ人はカモミールでもアレルギー症状を引き起こす可能性があります。また薬物との相互作用を引き起こす可能性が指摘されているため病院にかかっている場合はお医者に相談してから飲んだ方が良いでしょう。
- カモミールティーの作り方
- 花を収穫して茎から花を切り離し、ザルの上に花を並べて明るい日陰で数日から1週間乾燥させる。
- ポットの中に乾燥した花を大さじ一杯と半分くらい入れて、お湯(180~200ml)を注ぎ、ポットの蓋を閉める。
- ポットの中で1~3分ほどカモミールの花をお湯で蒸らしましょう。
- 蒸らし終わったらカップに注ぎ、お好みで蜂蜜やレモン等を加えて飲みます。
- カモミールは乾燥しても装飾性が高くて香りが良いため、ドライフラワーやポプリなどにして楽しまれる事も多いです。
- ドライフラワー(ハンギング法)の作り方
- カモミールは花穂の中の花が三分の二以上開いた時、または見栄えが最もよいタイミングで収穫します。
- 花穂の茎を好みの高さで切って下部の葉を取り除きます。
- 花穂を数本束ねて茎の下部を輪ゴムやリボンの様な物で固定します。
- 風通しの良い明るい日陰で逆さまに吊り下げて自然乾燥させましょう。
■カモミールの園芸品種を紹介
■カモミールの種類を紹介しています。
■マトリカリアの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■カモミールの育て方
花壇の土づくり
環境
カモミールは、自生地が野原や牧草地などにあります。
そのため、育てる環境も普通の花壇の中などで上手く適応して成長します。
日当り
カモミールは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
カモミールは、痩せ地や乾燥に強く幅広い土壌で育てることが出来ますが、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌で育てるとよく花を咲かせます。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土質を壌土あたりに調節して育てると良いでしょう。また有機物を含む肥沃な土壌は生育を促進する働きがあるため、堆肥もしっかりと入れてください。
注意することは水捌けの悪い場所で育てたり、粘土質な土壌で育てる事です。水分が停滞するような土壌で育てると根腐れを引き起こして生育不良になったり、枯れたりすることがあります。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け時の注意点
- 植付け間隔
- 植付け間隔は25~30cm程度の間隔で離します。
- 植え付け方法
- 植付け方法は標準植えで行います。苗(根鉢)の1.5~2倍の深さまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除き、標準植えで植え付けを行いましょう。
鉢土づくり
日当り
カモミールは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 植物の好む環境に合わせて通気性・ 排水性・保水性のバランスを考えた用土の構成にする。
- 堆肥は土壌の物理性を改善して根張りをよくするだけでなく、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあったりします。そのため、腐葉土などの堆肥をしっかり入れて植物の生育を促進しましょう。
- 鉢植えを移動する場合を考えて比重の軽い用土を利用したり、植物が倒れる可能性も考えて比重の重めの用土を選んだりする。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を利用したり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
- 日向土(細粒・小粒)+ピートモス+くん炭=5:4:1
培養土は基本用土を単体で使うか、または基本用土をベースにしながら改良用土を組み合わせて作ります。
植物の育ってきた環境、水やりの頻度、用土の費用などを考えて培養土を作ると良いでしょう。
基本用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた用土です。
- 赤玉土の特徴は、通気性・排水性・保水性のバランスが抜群によく、鹿沼土と比べるとより保水性・保肥力にすぐれている所にあります。ただし、赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすく、微塵が出ることで通気性・排水性が悪化しやすい傾向にあります。そのため長く使い続けるのには向きません。
- 赤玉土は通気性・排水性・保水性に優れている事から、万能な園芸用土として多くの植物に利用されています。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。そのため、多肉植物・サボテン・山野草などに使われることが多い用土になります。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 鹿沼土の特徴は、軽石と同様に通気性や排水性に優れている所、軽石と比べると保水性に優れている所、赤玉土と比較すると鹿沼土の方が形状が崩れにくい所、酸性度が強めな所などにあります。※ただし赤玉土よりも強度は強めですが、軽石と比べると脆いです。
- 鹿沼土はどの植物にも利用出来ますが、酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよいでしょう。どうしても使う場合はアルカリ性の改良用土を配合します。一般的に酸性度が強めな事から、酸性土壌を好むツツジやサツキ等の植物によく利用されています。
- 硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 日向土の特徴は、通気性と排水性に非常に優れていいる所、多孔質なため保水性も適度に確保出来る所、鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくく、PHが殆ど中性なため扱いやすい所などにあります。※鹿沼土と比べると保水性は高くありません。
- 日向土はどの植物にも使えますが、一般的な植物を育てる場合は日向土(細粒)を使ったり、腐葉土や改良用土を配合して保水性を高めた方がよいでしょう。形質が硬く繰り返し利用できるため重宝します。また一般的に通気性・排水性が高い事から軽石と同様に多肉・サボテン・山野草などの用土などにもよく利用されます。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 桐生砂の特徴は、通気性と排水性に非常に優れている所、また多孔質なため保水性も適度にある所、鹿沼土と比べると頑丈で形状が崩れにくく保水性はやや劣る所、PHはやや酸性に傾いた中性なため扱いやすい所等にあります。
- 桐生砂は通気性・排水性が高い事から、一般的に多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などによく利用されます。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 軽石の特徴は、通気性と排水性が非常に優れていてまた多孔質なため保水性も適度にある所、鹿沼土と比べると頑丈で形状が崩れにくいため繰り返し利用出来る所、鹿沼土と比べると保水性がやや劣る所などにあります。
- 軽石は通気性・排水性が高い事から、一般的に多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などによく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 川砂の特徴は通気性・排水性が優れている所、保水性と保肥力が殆どない所、比重が大きく安定感がある所などにあります。
- そのため、この用土がよく利用される植物は多肉・サボテン・山野草・盆栽等になります。
改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のあるものを選びましょう。完熟してる物は見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため土がふわふわになる所、土壌の通気性・保水性・保肥力を高める働きがある所、PHが中性のため扱いやすい所、腐葉土はピートモスと比べて微生物を活性化する働きがあるため土を肥沃にする所などにあります。
- 腐葉土は用土の通気性・排水性・保水性を改良して肥沃さを増す、万能な園芸用土として多くの植物に利用されています。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- ピートモスは腐葉土の代わりとして用いられることも多いですが、基本的に養分を殆ど含くまないため、腐葉土の様に微生物を活性化する力は弱く、無菌で清潔感があり腐敗しにくいです。そのため、挿し木や種まき用の土として使われたり、また屋内の観葉植物の用土として使われたりします。ただし無調整のピートモスは酸性度が強いため、アルカリ性の用土と組み合わせたり、酸性を好む植物に使ったりすると良いでしょう。
- パーライト:パーライトは真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- パーライトの特徴は、パーライトの中に真珠岩系と黒曜石系の2タイプがある所、黒曜石系は表面に光沢があり比較的に滑らかで通気性・排水性に非常に優れている所、真珠岩系は表面が粗く多孔質なため保水性も兼ね備えている所、比重が0.1程度と非常に軽いため用土の軽量化が出来る所などにあります。
- パーライトは通気性・排水性・保水性の改善に使われたり、また軽量化が必要なハンギングバスケットの基本用土として使われる事もあります。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- べラボンの特徴は、非常に軽く空気を多く含んでいる所、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため用土などに混ぜ込むと通気性が改善して根張りがよくなる所、保水性もあるため水もちがよくなる所等にあります。
- べラボンは樹木に着生する植物などによく利用されますが、土の変わりとして普通の植物にも利用されます。比重が小さく軽量のため、ハンギングバスケットの基本用土として使われる事もあります。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- くん炭の特徴は、通気性と透水性が抜群によい所、PH8.0前後の高いアルカリ性を示す所、適度に保水性と保肥力も兼ね備えている所、植物の成長に必要とされるミネラルを含有しているため茎葉が丈夫になる所、菌根菌などの有用微生物を活性化させる所などにあります。またくん炭は木炭と比べると、粒が細かいため扱いやすさがあり、ケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなるかもしれません。
- くん炭は、主に根腐れ防止・酸性土壌の改善などに使われる事が多いです。ただしあまり混ぜすぎると土壌がアルカリ性に傾きすぎるため、使う量は培養土の中の10%程度にとどめた方が良いでしょう。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 木炭(竹炭)の特徴は、通気性と透水性が抜群によい所、PH8.0~10の高いアルカリ性を示す所、適度に保水性と保肥力も兼ね備えている所、植物の成長に必要とされるミネラルを含有しているため茎葉が丈夫になる所、菌根菌などの有用微生物を活性化させる所などにあります。
- 木炭(竹炭)の主な用途としては、根腐れ防止・酸性土壌の改善などに使われる事が多いです。ただしあまり混ぜすぎると土壌がアルカリ性に傾きすぎるため、使う量は培養土の中の10%程度にとどめた方が良いでしょう。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴は水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットもあるため注意が必要です。
水やりの仕方
カモミールは、一度根付いてしまえば乾燥に強くなるため、殆ど水やりをしなくてよくなります。
ただし、鉢植えで育てている場合は土壌の乾燥が早くなるため定期的に水やりをする必要があります。また水やりの効果で株も大きく成長しやすいため、生育期間中はしっかり水やりをしてあげる方が良いでしょう
注意する事は、極端に過湿状態にしてしまうことです。過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりする頻度などには注意が必要となります。
水やりの与え方
土の表土が乾いたタイミングで水を与えます。特に、成長期に水を与える事で、株がしっかりと成長します。
水やりのタイミング
- 表土の乾いたタイミング
- 土の表土(表面)の色が、濡れているなら黒っぽく、乾いたら白っぽくなるため、目視で乾いたのを確認する。
- 目視で確認が難しい場合は、表土を触って乾燥を確認する。
- サスティーを鉢土に差して、色の変化を確認してから水やりをする。
鉢内または表層が乾いたタイミング透明な鉢植えで育てると土の色の変化が分かるため、目視で確認する。鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、持ち上げてみて土の乾きを判断する。割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串を色と湿り気を見て確認する。サスティーを鉢土に差して、色の変化を確認してから水やりをする。
肥料の与え方
カモミールは、痩せ地でも育つ事からも分かる通り、基本的に肥料は不要です。
ただし、肥沃な土壌で花をよく咲かせる事から、植え付け時に一度だけ株の周りに堆肥を入れて上げたり、有機肥料または緩効性肥料を入れて上げるとよいでしょう。
剪定のやり方
カモミールの剪定は基本的に不要ですが、開花後に切り戻す事で再開花することもあります。
収穫する場合は、一個一個の花を個別に摘み取ることも出来ますが、一般的には花序の中の花が満開に近くなったタイミングで、花序の下から剪定して一気に収穫が行われます。
夏越しする方法
カモミールは、一年草タイプで花が咲いて夏になると枯れてしまいます。そのため、夏越し対策は不要です。
冬越しする方法
Hardiness:6~10
カモミールは耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
カモミールは種まきによって増やす事ができます。
播種で増やす
カモミールの種蒔の方法
- 播種時期:3月~5月・9月~10月
- 発芽適温:約15~20度
- 発芽日数:約7~10日
- 備考:好光性種子
種まき手順
- 種まきの時期
- 三月から五月
- 九月から十月
- 容器と培養土の準備
- 容器や培養土の準備は直播き・移植栽培のどちらを行うかでかわります。種の種類や環境に合わせて選びましょう。
- 直播き:花壇などに直接種を撒くため、土壌改良を行い整備しましょう。※病害虫に強い野生種などは強健なため失敗が少なく、低コストと低メンテナンスな直播きで育てられる。
- 移植栽培:幼苗の時期を育苗箱またはポット等の中で過ごさせるため、容器と培養土を準備しましょう。※品種改良などにより強健さが失われた品種は、幼苗の頃は育苗箱やポットで育てた方が失敗が少ない。
- 種の撒き方
- 種の撒き方は、ばら撒き・すじまきします。※カモミールは種が1mm程度と微細なため点まきされることは少ないですが、ポットで育てる場合は点まきする事もあります。
- ばら撒き:花壇に直播きしたり、育苗箱を使う時などに使う種まき方法です。培養土の表面に概ね均一に広がるように、種をパラパラと撒きます。種を撒いたら、ふるい等を使って上から薄く土を被せます。発芽には光が必要なため、土を厚くかけないようにしてください。少量の土であれば光を通すため問題ありません。
- すじまき:花壇に直播きしたり、育苗箱を使う時などに使う種まき方法です。培養土の中に直線状の溝を数mmの深さで作ります。溝は定規や支柱を使って作るとよいでしょう。溝の中に種を1cm間隔で並べて、溝の両側にある土を寄せて、種の上にごく薄く土を被せます。発芽には光が必要なため、土を厚くかけないようにしてください。少量の土であれば光を通すため問題ありません。
- 種まき後の管理
- 種を撒いて水やりをした後に、乾燥させると発芽率が極端に落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりをしっかり行い管理しましょう。
- 子葉が展開したら
- 子葉が展開したら、生育が一番いい苗を残して、周りにある他の苗をハサミで根元から切り取るか、ピンセットで取り別のポットに植え替えをします。
- 定植の時期(移植栽培時)
- 定植は本葉が5~6枚以上になるか、ポットを触った時に土にある程度の一体感があり根が回っているのを感じたら行います。移植が遅れると根鉢をつくり、移植後の生育が悪くなるため注意が必要です。
植物の病気
カモミールの病気
- うどんこ病
カモミールの害虫
- アブラムシ