原産:南ヨーロッパ/北アフリカ 科:キク(Asteraceae) 属:ムギワラギク/ヘリクリサム(Helichrysum) 種:カレープラント/イタリカム(italicum) 英名:カレープラント(curry plant) 別名:ヘリクリサム・イタリカム/イモーテル(immortelle)/イタリアン・ストローフラワー(Italian strawflower) 分類:多年草/低木 開花時期:7月~9月 花の色:黄色● 葉色:緑色●白色〇 香る部位:茎・葉 草丈:30cm~60cm 草姿:直立 花言葉:「永遠」「刺激」「不滅の愛」 誕生花:12月26日 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
カレープラントは学名Helichrysum italicum、 別名「ヘリクリサム・イタリカム」や「イモーテル(不滅)」とも呼ばれる多年草です。カレープラントは南ヨーロッパ及び北アフリカを原産としており、地中海周辺の岩場や砂地等の乾燥した場所に自生しています。
カレープラントの語源(由来)
- 属名のヘリクリサム(Helichrysum)はギリシャ語で太陽を意味する「helios」と黄金を意味する「chrysos」の二語に由来しています。
- 種小名のイタリカム(italicum)は「イタリアの」を意味しており自生地に由来します。
- 英名のカレープラントの由来は独特な葉の香りからきています
- 別名のイモーテル(不滅)の由来は花を切っても形や色が変わらない姿からきています
カレープラントの特徴(魅力)
- カレープラントの名前からも分かる通り葉や茎には「カレー粉」や「焦げたキャラメル」を連想させる様な独特な香りがあります
- 乾燥させても花の色褪せがなく1年近く香りももつ事からドライフラワーとして高い人気があります
- ↳またポプリにも利用されます
- 茎や葉は白色の毛で覆われシルバーリーフとしても魅力的です
- ↳シルバーリーフはどんな色の花とでも調和がとりやすく名脇役となります
- 黄色の花は乾燥しても色褪せが殆どなくシルバーリーフとの相性も良い
カレープラントの茎は毛深く白色の毛が密生するため殆ど白色の灰緑色をした外観をしています。茎は基部で非常によく枝分かれして高さ60cmまでの茎を何本も伸ばしブッシュ状の草姿をつくります。葉は茎と同様に白色の毛で覆われるためシルバーリーフの美しい外観をつくり、葉の形は細く線形で茎に対して互生につけます。花は小さな黄色の小花(頭花)が茎の頂部で密集して散房花序にボリュームある花を咲かせます。
開花時期は夏から秋、花色は黄色で、個々の花は筒状花が集まる頭花、花序は小花(頭花)が茎の頂部に多数集まり散房花序に花を咲かせます。草姿はブッシュ状に直立する茎を何本も伸ばし高さ約30(60)cm × 幅は約60(90)cmまで成長します。葉色は緑色で白色の毛が密生しており、葉身は線形、葉序は互生葉序につきます。
カレープラントの香りと効果
カレープラントは葉や茎に強い香りがあり「カレー粉」や「焦げたキャラメル」を連想させるスパイシーな香りをもっています。カレープラントの香りの由来となる精油には「酢酸ネリル」「ネロール」「α-ピネン」「リモネン」等が含まれており、カレープラントの独特な香りの元になってます。
酢酸ネリルの香りは「石鹸」「フローラル」「フルーティ」「バラ」等に例えられる甘い香りがあり、風味(フレーバー)はフローラルで甘味を感じさせます。一般に植物ではナツメグやタイム等に含まれており、精油は食品の香料や香水等に利用されています。
ネロールの香りは「レモン」「ライム」「バラ」「フルーティ」「柑橘系」等に例えられる甘い香りがあり、風味(フレーバー)はフルーティーで苦味を感じさせます。一般に植物ではレモングラスやカレープラント等に含まれており、精油は香水等に利用されています。
α-ピネンの香りは「木の香り」「松」「樟脳」「甘い」等に例えられる香りがあります。一般に植物ではユーカリやローマンカモミール、ローズマリー等に含まれており、精油は香水等に利用されています。
リモネンの香りは「柑橘系(オレンジ)」「フルーティー」等に例えられる甘い香りがあり、風味(フレーバー)はオレンジの様な甘みを感じさせます。一般に植物ではディルやベルガモット等に含まれており、精油は食品(ガム・飲料等)の香料や洗剤、医薬品等に利用されています。リモネンの精油の効果には「肥満の改善」や「血行促進作用」「抗ウィルス作用」「抗がん作用」等があります。またリナロールの香りはイライラや興奮といった神経系の過活動を抑える働き(鎮静効果)や、不安や緊張を和らげる効果(抗不安効果)があるため、精油はアロマテラピーとしても利用されます。
カレープラントのドライフラワーのやり方(ハンギング法)
カレープラントをドライフラワーにする場合はハンギング法で行われるのが一般的です。ハンギング法とは、収穫した花を幾つか(数本)まとめて束ね、茎の下部を輪ゴムやリボンの様な物で固定し、風通しの良い明るい日陰で逆さまに吊り下げて自然乾燥させる方法です。
カレープラントの収穫タイミングは花穂が3分の2以上開いたタイミングがいいでしょう。好みの高さで茎を切り取り収穫して、ハンギング法を利用してドライフラワーにしてみましょう。
カレープラントの栽培
園芸では、カレープラントの美しいシルバーリーフと乾燥しても色あせの少ない花を鑑賞する目的だったり、収穫する目的で育てられます。育てる際は、太陽のよく当たる場所を好みますが、長雨などに当たったりジメジメとした過湿する場所では生育不良を起こしやすいため、出来るだけ雨の当たらない場所に植えたり土の排水性を高めておくといいかもしれません。また夏の暑さに強い一方で、冬の寒さをやや苦手にしています。強い霜の降りる地域では屋外での越冬が難しいため、屋内に入れるなどの対策が必要でしょう。増やし方は挿し木や種を撒く事で増やせます。