テイカカズラは属の中に約11種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、花にジャスミンの様な香りがあり園芸品種の中には人気の高いハツユキカズラ等もあるテイカカズラ、テイカカズラよりも花色が白くジャスミンのような香りが魅力的なトウキョウチクトウ等が親しまれています。
テイカカズラ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
テイカカズラの主な種の目次
テイカカズラの特徴や園芸品種
- 原産:日本/朝鮮/中国
- 学名:Trachelospermum asiaticum
- 草丈:約30~600cm
- 分類:常緑ツル性木本
- 開花時期:5月~6月
- 花色:桃色●黄色●白色〇
- 葉色:緑色●黄色●桃色●赤色●橙色●白色〇
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 誕生花:6月10日
- 花言葉:依存/栄誉/優雅/優美な女性
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/壁面緑化/香りが良い
テイカカズラとは!?
テイカカズラは学名Trachelospermum asiaticum、別名「マサキノカズラ」や「アジアチックジャスミン(Asiatic jasmine)」とも呼ばれる日本および朝鮮、中国が原産の常緑ツル性木本です。日本では本州・四国・九州に分布しており山野などに自生しています。
テイカカズラの語源(由来)
- 属名のTrachelospermumはギリシャ語で「首」を意味する「Trachelos」と「種」を意味する「spermum」の2語からきており種の形に由来しています。
- 種小名のasiaticumは「アジアの」を意味しており自生地に由来しています。
- 和名テイカカズラの由来は、藤原定家が死んだ後も愛する式子内親王の事を忘れられず、彼女の墓に絡みついたという伝説からきています。
テイカカズラの特徴(魅力)
- テイカカズラは、花にジャスミンを思わせる様な香りがある事から英名では「Asiatic jasmine」と呼ばれており、プロペラの羽根のような外観をした花の形と、明るい印象や柔らかな印象を与えるクリーム色の花が魅力の植物です。
- 樹形はツル性、茎は基本的に自立せず、巻き付き茎もしくは気根(付着根)を他の植物や物体に絡ませるか接着して自らの体を固定します。
- 巻き付き茎とは、茎自体が他の植物や物体に巻きついて登る習慣がある茎の事です。巻き付き茎は茎頂が物体に接触すると、茎の先端が右か左に旋回するように動き、他の植物や物体に茎を巻き付けて体を固定して登る事が出来ます。※巻き付く事が出来ない岩壁等は登る事が出来ません。
- 気根(付着根)とは、地上部の茎から伸びる根(気根)のうち、他の植物や物体に張り付き、植物体を支える気根(付着根)の事をさしています。茎から出る根は、浸透もしくは付着して物体に張り付く事が出来るため、岩壁や木造の構造物などを登る事が出来ます。
- 開花時期は5月~6月、花は集散花序のように花が集まり咲くため開花期には沢山の花が咲きます。
- 花はプロペラの羽根の様な外観をしており、花の形は筒状で上部が平開して5裂しています。
- 花は甘い「ジャスミン」の様な香りがあります。
- 葉は通常光沢のある緑色をしていますが、冬になると赤みを帯びた茶色または橙色へと変わります。
- 葉はふつう緑色ですが、明るく爽やかな印象を与える黄色の葉色や、可愛らしい印象を与える桃色の葉色等があるため、品種を選んでカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。
- テイカカズラの実は袋果(1枚の心皮からなり、成熟すると果皮は乾燥して、癒合してできた縫合線から縦に裂けて種子を放出します)と呼ばれており、形は鞘状の楕円形をしています。
- テイカカズラはツル性の茎が壁面を登る能力がある事から、岩壁などを登らせて壁面緑化などに利用されることがあります。
- テイカカズラは鉢植えやハンギングバスケットなどに植えられて下垂する優雅な樹形を鑑賞する目的で育てられたりします。
- テイカカズラは登る資材や岩壁などがない場合は、茎が匍匐するように伸びるため地被植物として利用する事ができます。また花壇の縁どりなどに植えると縁部分を枝葉がナチュラルに覆うため自然な印象を与えます。
- テイカカズラは全草に有毒物質のトラチェロシドを含有しているため、食べられません。
- 間違えて摂取すると量によっては、呼吸困難や心臓麻痺を起こす恐れがあります。
- また茎葉を傷付けるとトラチェロシドを含んだ乳白色の乳液が出てきますが、触ると人によっては被れる事があります。
テイカカズラの樹形はツル性(巻き付き茎・気根)、茎の長さは約30(~600)cm、茎の色は緑色もしくは赤みを帯びた褐色、成熟すると木質化して灰色から灰褐色になります。
※気根(付着根)は、地上部の茎から伸びる根(気根)のうち、他の植物や物体に張り付き、植物体を支える気根(付着根)の事をさしています。茎から出る根は、浸透もしくは付着して物体に張り付き体を固定します。
※巻き付き茎は茎頂が物体に接触すると、茎の先端が旋回するように動き、他の植物や物体に茎を巻き付けて体を固定します。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉柄の長さは約0.2(~1)cm、葉身の長さ約2(~10)cm、幅は約1(~5)cm、葉身の形は楕円形(~狭楕円形)または卵形か披針形をしています。※葉の色は冬になると赤みを帯びた茶色または橙色になります。
花序は腋性または頂性で集散花序のように花をつけます。花冠は高杯形、高杯形は筒部が長く先端が皿状に開き裂片は5個、花冠の長さは約0.6(~1)cm、花冠の色は白色または黄色です。
果実は袋果(1枚の心皮からなり、成熟すると果皮は乾燥して、癒合してできた縫合線から縦に裂けて種子を放出します)、袋果は長さ約10(~30)cm、幅は0.3(~0.5)cm、形は鞘状の楕円形、色は緑色から成熟すると淡褐色になります。
テイカカズラの園芸品種の紹介
- ハツユキカズラ(Trachelospermum asiaticum ‘Tricolor’)は、ひとつの株の中に桃色・白色・緑色の3色の葉色が入り交じるため、ロマンチックな印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。葉の色は、新葉が桃色をしており、成熟するにつれて白色(薄い黄色)から緑色へと変化してきます。樹形はツル性、ツルの長さは約30~150cmまで伸びます。
- ハツユキカズラ(初雪っ子)の特徴は、葉の色が緑色・白色・桃色の三色で構成されていて、新葉が桃色になる所や、コンパクトな成長習慣がある所などにあります。桃色の葉は可愛らしい印象を与えることからロマンチックなお庭等におすすめな品種です。
- 黄金錦(Trachelospermum asiaticum ‘Ogon Nishiki’)は、ひとつの株の中に橙色・黄色・緑色の3色の葉色が入り交じるため、明るくカラフルな印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。葉の色は、新葉では橙色をしており、成熟するにつれて橙色の葉色は薄れて黄色の班が入る緑色と黄色の二色の葉色となります。樹形はツル性、ツルの長さは約30~60cmに成長します。
- 桃香は、テイカカズラでは珍しい桃色の花を咲かせるためロマンチックな雰囲気を作る花姿が楽しめます。また葉の縁部分には不規則に入る黄色の班が入るため、カラーリーフとしても楽しめる園芸品種です。樹形はツル性、ツルの長さは約600cmに成長します。
- サマーサンセット(trachelospermum asiaticum ‘summer sunset’)は、ひとつの株の中に橙色・黄色・緑色の3色の葉色が入り交じるため、明るくカラフルな印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。葉の色は、新葉では橙色をしており、成熟するにつれて橙色の葉色は薄れて黄色の班が入る緑色と黄色の二色の葉色となります。樹形はツル性、ツルの長さは約300cmに成長します。
- ピンクシャワー(trachelospermum asiaticum ‘pink showers’)は、テイカカズラでは珍しい桃色の花を咲かせる園芸品種です。桃色の花は香りがよく、開花期には株を覆うように沢山の桃色の花が咲くためロマンチックな雰囲気をつくります。樹形はツル性、ツルの長さは約600cmに成長します。
- フラットマット(trachelospermum asiaticum ‘flat mat’)は、より平で迅速に広がり優れた地被植物として機能する園芸品種です。花は白色、ジャスミンのような心地よい香りがあり、葉色は緑色、樹形はツル性、高さ約15~30cm、幅は約200~400cmに成長します。
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トウキョウチクトウの特徴や園芸品種
- 原産:
- 学名:Trachelospermum jasminoides
- 草丈:約50~300cm
- 分類:常緑ツル性木本
- 開花時期:5月~6月
- 花色:桃色●白色〇
- 葉色:緑色●黄色●白色〇
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:普通
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/壁面緑化/香りが良い
トウキョウチクトウとは!?
トウキョウチクトウは学名Trachelospermum jasminoides、別名「スタージャスミン(star jasmine)」や「コンフェデレート・ジャスミン(confederate jasmine)」とも呼ばれる日本および中国、朝鮮、ベトナムを原産とする常緑ツル性木本です。日本では本州・四国・九州に分布しており、林床や林縁等に自生しています。
トウキョウチクトウの語源(由来)
- 属名のTrachelospermumはギリシャ語で「首」を意味する「Trachelos」と「種」を意味する「spermum」の2語からきており種の形に由来しています。
- 種小名のjasminoidesは「ジャスミンの様な」を意味しており花の形と香りに由来します。
トウキョウチクトウの特徴(魅力)
- トウキョウチクトウは、英名(star jasmine)や種小名(jasminoides)からも分かる通りジャスミンに似た花の形と香りが特徴です。花はテイカカズラに似てプロペラの羽根のような外観をした花の形をしていますが、花の色はより白く明るく清楚な印象を与えます。
- 樹形はツル性、茎は基本的に自立せず、巻き付き茎もしくは気根(付着根)を他の植物や物体に絡ませるか接着して自らの体を固定します。
- 巻き付き茎とは、茎自体が他の植物や物体に巻きついて登る習慣がある茎の事です。巻き付き茎は茎頂が物体に接触すると、茎の先端が右か左に旋回するように動き、他の植物や物体に茎を巻き付けて体を固定して登る事が出来ます。※巻き付く事が出来ない岩壁等は登る事が出来ません。
- 気根(付着根)とは、地上部の茎から伸びる根(気根)のうち、他の植物や物体に張り付き、植物体を支える気根(付着根)の事をさしています。茎から出る根は、浸透もしくは付着して物体に張り付く事が出来るため、岩壁や木造の構造物などを登る事が出来ます。
- 開花時期は5月~6月、花は集散花序のように花が集まり咲くため開花期には沢山の花が咲きます。
- 花はプロペラの羽根の様な外観をしており、花の形は筒状で上部が平開して5裂しています。
- トウキョウチクトウは花色が真っ白なため、白色からクリーム色になるテイカカズラと比較する事が出来ます。
- 花は甘い「ジャスミン」の様な香りがあり、花に含まれる精油は水蒸気蒸留などで抽出されて高級な香水などで利用されます。
- 花に含まれる主な精油にはリナロール・リモネン等があります。
- リナロールは柑橘類やブルーベリーやバラ等に例えられる甘く華やかな香りがあり、風味は甘くフルーティーです。精油は化粧品やアロマテラピー等の様々な場面にも使われており、精油の効果にはイライラや興奮といった神経系の過活動を抑える働き(鎮静効果)や、不安や緊張を和らげる効果(抗不安効果)等があります。
- リモネンは「柑橘類」や「果物」等に例えられる甘い香りがあり、オレンジの様な風味を感じさせます。精油は食品(ガム・飲料等)の香料や洗剤、医薬品等に幅広く利用されており、リモネンの精油の効果には「肥満の改善」や「血行促進作用」「抗ウィルス作用」「抗がん作用」等があります。またリモネンの香りはイライラや興奮といった神経系の過活動を抑える働き(鎮静効果)や、不安や緊張を和らげる効果(抗不安効果)があるため、精油はアロマテラピーとしても利用されます。
- 葉は通常光沢のある緑色をしており常緑ですが、秋から冬になると赤色または橙色へと変わる事がよくあります。
- 葉はふつう緑色ですが、明るく爽やかな印象を与える黄色の葉色や、可愛らしい印象を与える桃色の葉色等があるため、品種を選んでカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。
- トウキョウチクトウの実は袋果(1枚の心皮からなり、成熟すると果皮は乾燥して、癒合してできた縫合線から縦に裂けて種子を放出します)と呼ばれており、形は鞘状の楕円形をしています。
- トウキョウチクトウはツル性の茎が壁面を登る能力がある事から、岩壁などを登らせて壁面緑化などに利用されることがあります。
- トウキョウチクトウは登る資材や岩壁などがない場合は、茎が匍匐するように伸びるため地被植物として利用する事ができます。また花壇の縁どりなどに植えると縁部分を枝葉がナチュラルに覆うため自然な印象を与えます。
トウキョウチクトウの樹形はツル性(巻き付き茎・気根)、茎の長さは約50(~300)cm、茎の色は緑色もしくは赤みを帯びた褐色、成熟すると木質化して灰色から灰褐色になります。
※気根(付着根)は、地上部の茎から伸びる根(気根)のうち、他の植物や物体に張り付き、植物体を支える気根(付着根)の事をさしています。茎から出る根は、浸透もしくは付着して物体に張り付き体を固定します。
※巻き付き茎は茎頂が物体に接触すると、茎の先端が旋回するように動き、他の植物や物体に茎を巻き付けて体を固定します。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉柄の長さは約0.3(~1.2)cm、葉身の長さ約2(~10)cm、幅は約1(~4)cm、葉身の形は楕円形(~狭楕円形)または卵形か披針形をしています。※葉の色は冬になると赤みを帯びた茶色または橙色になります。
花序は集散花序のように花をつけます。花冠は筒状で先端が皿状に開き裂片は5個、花冠の長さは約0.6(~1)cm、花冠の色は白色または黄色です。
果実は袋果(1枚の心皮からなり、成熟すると果皮は乾燥して、癒合してできた縫合線から縦に裂けて種子を放出します)、袋果は長さ約10(~25)cm、幅は約0.3(~1)cm、形は鞘状の楕円形、色は緑色から成熟すると淡褐色になります。
トウキョウチクトウの園芸品種の紹介
- 班入りトウキョウチクトウ(trachelospermum jasminoides ‘variegatum’)は、葉に白色または薄い黄色の班が入るため、明るい印象や柔らかな雰囲気をつくるカラーリーフとしても楽しめる園芸品種です。花は一重咲き、花色は白色、樹形はツル性、長さ約300cmまで成長します。
- スターオブミラノ(trachelospermum jasminoides ‘star of milano’)は、花の色が薄らと桃色に染まる白色をしているため可愛らしい印象を与えたりロマンチックな雰囲気をつくります。また葉の縁部分には黄色の覆輪が入るため、花のない時期もカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。
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