
- 原産:ヨーロッパ/コーカサス地方
- 科:キョウチクトウ(Apocynaceae)
- 属:ツルニチニチソウ/ビンカ(Vinca)
- 種:ヒメツルニチニチソウ/ミノール(Vinca minor)
- 別名:ビンカ・ミノール/ドワーフ・ペリウィンクル(dwarf periwinkle)/レッサー・ペリウィンクル(lesser periwinkle)/スモール・ペリウィンクル(small periwinkle)/コモン・ペンウィクル(common periwinkle)
- 品種:イルミネーション(Vinca minor ‘illumination’)
- 開花時期:3月~6月
- 花の色:青紫色
- 葉の色:緑色・黄色
- 香り:
- 生活形:多年草
- 草丈:約15~15cm
- 誕生花:
- 花言葉:
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物/日陰植物
- 購入方法:ヒメツルニチニチソウ(イルミネーション)を楽天で購入
■ヒメツルニチニチソウ(イルミネーション)の特徴
- 学名:Vinca minor ‘illumination’
- 花の色:青紫色
- 葉の色:緑色・黄色
- 草丈:約10~15cm
- 備考:葉の色は鮮やかな緑色・黄色の複色で、強い光沢があり、発光しているような美しさがある品種です。そのため、明るさを感じさせるカラーリーフとしてたのしめます。
■ヒメツルニチニチソウとは!?


ヒメツルニチニチソウ(学名: Vinca minor)は 、別名では「ビンカ・ミノール」「ドワーフ ペリウィンクル(dwarf periwinkle)」「レッサー ペリウィンクル(lesser periwinkle)」「スモール・ペリウィンクル(small periwinkle)」「コモン・ペンウィクル(common periwinkle)」とも呼ばれるキョウチクトウ科ツルニチニチソウ属の多年草です。
ヒメツルニチニチソウの原産地はヨーロッパからコーカサス地方にあり、自生地は林床などにあります。
■ヒメツルニチニチソウの語源(由来)
- Vincaの由来:古代名のvincapervincaからの短縮名からきており、vincaはラテン語で「縛る」「絡みつく」を意味する「vincire」に由来します。
- minorの由来:ラテン語で「より小さい」を意味しており、ツルニチニチソウ(Vinca major)と比べて、ヒメツルニチニチソウ(Vinca minor)が全体的に小さい事に由来します。
■ヒメツルニチニチソウの特徴(魅力)
- ヒメツルニチニチソウの魅力:この植物は、草姿が匍匐型で、樹木の下などの日陰で、地表をマット状に覆うように成長する性質があります。近縁種のツルニチニチソウ(Vinca major)と比べて草丈・茎・葉・花が小さく、特に葉が細くて小さいため繊細な見た目をしています。また開花期に咲く青紫色の花は花弁が捻れプロペラのような個性的な見た目をしています。園芸においては、この青紫色の上品な花を鑑賞したり、葉色が黄色の品種(バリエガータ等)をカラーリーフとして鑑賞したりする目的で栽培されたり、また地被植物や枝垂れる植物、日陰の植物として幅広く活用されています。ただし、繁殖力が強くて雑草化してしまい、在来種を駆逐することがあるため、栽培する際は適切な管理を行い逸出させない事が大切です。
- 草姿:匍匐型になり、茎の種類は匍匐茎・直立茎があり、基本的に茎は地表面を這い節から不定根を出して定着したり、壁面を下垂したりしますが、直立茎が伸びて叢生する事もあります。
- 葉の特徴:葉のサイズは長さが約1.5~4.5cm、葉の概形は披針形または楕円形で、葉表面には光沢があり、葉縁部分に毛がない、葉の色は緑色で、品種により黄色の品種もあります。近縁種のツルニチニチソウ(Vinca major)は、葉が長さ9cmに達する事もあり、葉の概形も卵形と幅広で、葉縁部分に毛があります。そのため、これと比較して両方の種を区別する事が可能です。
- 花の特徴:開花期は主に3月~6月頃にあり、花序は茎の葉腋から花が単生します。花のサイズは約2.5cm、花は5枚の裂片が捩れるように配置されるため、プロペラのような個性的な外観をしており、花の色は青紫色となります。そのため、花は上品な印象を与え、エレガントなお庭などによく調和します。
- カラーリーフ:葉の色は緑色の他、品種を選べば黄色の葉色も楽しめます。そのため、開花期以外もカラーリーフとして明るく元気な印象をお庭に添える事が出来るでしょう。
- 地被植物:ヒメツルニチニチソウは、地表面をマット状に広がるため、主に地被植物として利用されています。基本的に草丈が低く、葉が密生するため絨毯のような外観となります。またアレロパシー物質が根から分泌されているため、雑草の繁殖の抑制や成長の抑制に高い効果が期待できる点もこの植物の魅力のひとつでしょう。
- 枝垂れ植物:茎は柔軟で這うように広がるため、ハンギング鉢などに植えると鉢縁から真下に枝垂れる草姿が鑑賞できます。これらの仕立て方で、人工物などが植物に覆われていく様は、優美な雰囲気を演出するだけでなく、時の流れや、自然の脅威や荒廃を演出するのにも一役買い、独特な演出をする事が可能です。
- シェードガーデン:耐陰性があるため、間接光しか入らないような明るい日陰から暗めの日陰でも育てることが可能です。
- 雑草化:ヒメツルニチニチソウは、強健で繁殖力がとても強く、匍匐性に伸びる茎が、不定根を伸ばして定着しながら、どんどん広がり在来種の生息環境を奪うことがあります。さらに、アレロパシー物質を根から分泌して、他の植物の繁殖や成長を阻害するため、雑草化した時に厄介な植物に変化します。そのため、この植物を栽培する際は逸出させないように管理に注意が必要でしょう。
■ヒメツルニチニチソウの生活形と形態
●生活形・茎の形態

- 草丈:約15~20cm
- 生育型:匍匐型で地面を這うように茎が伸びるもの。
- 株の外形:マット状に広がる
- 茎の種類:匍匐茎・直立茎
- 匍匐茎:茎が地表面を張って伸びるもので、節からは不定根が生じます。また広義で単に匍匐して広がる茎を呼ぶ場合もあります。
- 直立茎:茎がほとんど垂直に伸びる。
- 茎の節:不定根を出す
- 茎の色:緑色・淡褐色
●葉の形態

- 葉序:対生葉序
- 葉柄:有柄
- 葉身の概形:披針形・楕円形
- 葉身の長さ:約1.5~4.5cm
- 葉身の幅:約0.5~2.5cm
- 葉の縁部分:全縁
- 葉の質感:光沢がある
- 葉の色:緑色・黄色
●花の形態

- 花序:腋生
- 花:花托・萼・花冠(花弁)・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 萼:合片萼
- 萼片の形:針形
- 萼筒の色:緑色
- 花冠:合弁花冠で、花冠筒部は基部から先端にかけてやや広がる、花冠裂片は花冠筒部からほぼ水平に開出して、裂片の数は5枚、裂片の形は左右非対称で捻れがありプロペラのような外観をしている。
- 花冠の直径:約2.5cm
- 花冠裂片:左右非対称な片側が広い菱形または台形になり、捻れている。
- 花冠の色:青色・青紫色・白色
- 雄蕊:5本
- 雌蕊:1本
- 萼:合片萼
●果実・種子の形態
- 果実の分類:袋果
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■ヒメツルニチニチソウの園芸品種を紹介
イルミネーション

学名:Vinca minor ‘illumination’
花の色:青紫色
葉の色:緑色・黄色
草丈:約10~15cm
備考:葉の色は鮮やかな緑色・黄色の複色で、強い光沢があり、発光しているような美しさがある品種です。そのため、明るさを感じさせるカラーリーフとしてたのしめます。
アトロプルプレア

学名:Vinca minor ‘atropurpurea’
花の色:紫色・赤紫色
葉の色:緑色
草丈:約10~15cm
備考:花の色は非常に鮮やかな紫色または赤紫色をしており、お庭の中で上品な雰囲気的を演出するのに役立ちます。
スターリングシルバー

学名:Vinca minor ‘sterling silver’
花の色:灰青紫色
葉の色:緑色・クリーム色
草丈:約10~15cm
備考:灰みを帯びる上品な灰青紫色の花と、光で反射して輝いてるようなクリーム色の覆輪が魅力的な品種です。
■ツルニチニチソウ(ビンカ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■ヒメツルニチニチソウの育て方
花壇の土づくり
バイオーム
ヒメツルニチニチソウの原産地はヨーロッパからコーカサス地方にあり、自生地は林床などにあります。
気候は主に地中海性気候または西岸海洋性気候にあり、気温は夏季は暖かかで、冬季も比較的に温暖です。降水量は地域により差異がありますが、日陰の森林の中に生息するため比較的に湿潤です。土質に関しては水はけの良い砂礫質な場所から、腐植質の多い土壌まであり多様ですが、基本的に湿潤で通気性と排水性を兼ね備える土壌を好みます。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
日当り
ヒメツルニチニチソウは耐陰性が非常に高く、半日影・明るい日陰・暗い日陰の範囲で育てることが出来ます。日当たりの良い場所の方が花付きは良くなりますが、真夏の乾燥や強い日差しは株の生育を妨げ、最悪の場合枯れてしまうこともあります。そのため、基本的には西日の当たらない半日影から明るい日陰で育てる事が理想です。
日当りの分類
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日影:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的にお庭の向きが東向きになる、西向きも半日影になるが西日が当たる環境にもなるため注意が必要です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
- 土質:基本的に通気性と排水性が十分であれば幅広い土壌に適応します。理想的には砂壌土・壌土の土質で栽培するのがよいでしょう。極端に水捌けが良かったり、悪かったりする土壌は乾燥で株が枯れたり、根が上手く育たずに生育不良を引き起こしたりするため、避けた方が良いです。
- 肥沃さ:適度に肥沃な土壌を好みます。堆肥を入れる事で土壌の物理性・生物性などを改善する働きがあり植物の成長を促進します。そのため、土壌の色などをみて肥沃さが足りないと感じる場合は堆肥をいれましょう。
- PH:PHは中性から弱酸性を好みます。土壌のPHを診断して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてPHを調節しましょう。PHが極端に外れた土壌では微量要素などの栄養補給が上手くいかずに生育不良になる場合があります。
土壌診断と改善の行い方
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
日当り
ヒメツルニチニチソウは耐陰性が非常に高く、半日影・明るい日陰・暗い日陰の範囲で育てることが出来ます。日当たりの良い場所の方が花付きは良くなりますが、真夏の乾燥や強い日差しは株の生育を妨げ、最悪の場合枯れてしまうこともあります。そのため、基本的には西日の当たらない半日影から明るい日陰で育てる事が理想です。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 植物の好む環境に合わせて通気性・ 排水性・保水性のバランスを考えた用土の構成にする。
- 堆肥は土壌の物理性を改善して根張りをよくするだけでなく、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあったりします。そのため、腐葉土などの堆肥をしっかり入れて植物の生育を促進しましょう。
- 鉢植えを移動する場合を考えて比重の軽い用土を利用したり、植物が倒れる可能性も考えて比重の重めの用土を選んだりする。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を利用したり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土 +元肥=6:4:適量
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土 +元肥=4:2:4:適量
- 日向土(細粒・小粒)+ピートモス+くん炭 +元肥=5:4:1:適量
鉱石の土壌改良用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 特徴:鹿沼土は通気性・排水性が抜群に優れており保水性・保肥力も高いため、培養土の通気性・保水性・保肥力のバランスをとりたい時に重宝されます。PHが4~5と酸性になります。
- 比較:赤玉土と比べると鹿沼土は粒が頑丈で崩れにくいため再利用しやすく、PHは酸性に強く傾いており、保水性が劣ります。一般的な軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 注意点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよい。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。特にPHが酸性のため酸性土壌を好む植物に利用される事が多いです。
- ☆硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- バーミキュライト:バーミキュライトは、蛭石を高温処理して膨張させた土壌改良用土です。蛭石を膨張させた事で、薄板が層に重なりアコーディオンのような形状をしています。
- 特徴:保水性・保肥力が抜群に優れているため植物が欲しい時に水分や栄養を供給してくれる働きがあります。また何層にも重なり大きな隙間があるため通気性を改善する働きもあり、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 欠点:比重の重い用土と組み合わせると粒が破壊されて通気性が悪くなる事もあるため注意が必要です。
- 用途:土壌の保水性・保肥力を改善するのに利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などでも利用されます。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHがやや酸性に傾く中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・東洋ラン・盆栽等の育成でよく利用されます。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.4~0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくい、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などの育成でよく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 特徴:粒子が大きく通気性・排水性が優れており、保水性と保肥力が殆どない。比重が約2.5~2.6と大きく安定感があるため植物をしっかりと支える事が出来る。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽等の育成でよく利用されます。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
有機物の土壌改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- バーク堆肥:バーク堆肥は、樹木の樹皮を発酵させて作られた土壌改良材または肥料です。
- 選ぶ基準:バーク堆肥は見た目が黒っぽく、断片が小さくなって、しっかりと発酵しているものを選びましょう。発酵が未熟なものは、株元にマルチして使用した方がよいでしょう。
- 特徴:バーク堆肥は繊維が多く土壌の膨軟性を高める効果が非常に高い、そのため空気の通りが良くなり根の成長を助けます。また土壌の保水性・保肥力を改善する効果も高めです。微量要素を多数含んでいるため、植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。C/N比が高くリグニンを含む難分解性有機物が含まれているため完全な分解まで時間がかかる傾向があり膨軟効果が長く続く。PHは弱酸性から中性です。
- 注意点:C/N比が高いためバーク堆肥を大量に土壌に入れると分解時に微生物が窒素を余計に使い窒素飢餓を引き起こす事がある、そのためバーク堆肥の入れ過ぎには注意です。リグニンが発芽抑制・生育障害等を引き起こす原因になる事があります。
- 用途:土壌の膨軟性を長期間に渡り高めて、保水性・保肥力・通気性を改善する目的、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする目的で、花壇の土壌改良材として利用されたり、またコンテナ栽培の改良用土として利用されたりしています。
- 牛糞堆肥:牛糞堆肥は、牛糞を主原料にして、籾殻・藁・オガクズなどを加えて、微生物の力で発酵さて作られた土壌改良材または肥料です。
- 選ぶ基準:牛糞堆肥は見た目が黒っぽく、悪臭がない、しっかりと発酵しているものを選びましょう。
- 特徴:牛糞堆肥には少量ですが窒素・リン・カリの肥料成分を含んでおり、また中量要素や微量要素の養分も含まれているため、植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌に団粒構造を作り肥沃な土壌を作り出す助けとなります。また土に混ぜるだけでも通気性・保水性・保肥力を高める効果があり植物が育ちやすい環境となります。
- 注意:牛糞堆肥は塩分濃度が高めで、分解も早いため、土量に制限のあるコンテナ栽培(プランター)ではあまり利用されません。
- 用途:培養土の中にひと握りほどの少量の牛糞を入れて肥沃さを高められることがある。土壌の保水性・保肥力・通気性を改善する目的、土の団粒化や土壌の肥沃化を促す目的で土壌改良で使用される事が多いです。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- 特徴:非常に軽く空気を多く含んでいて、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため、培養土などに混ぜ込むと通気性が大きく改善して根張りがよくなります。通気性はもちろん保水性・保肥力も高いため優れた土壌改善効果があり、単体でも植物を育てる事が出来る。
- 用途:土壌の膨軟性・通気性・保水性・保肥力を改善する目的で使用することができます。培養土としてべラボン単体で一般的な植物を育てる事ができます。非常に軽量なため吊り鉢やハンギングバスケットなどの培養土にもおすすめです。樹木に着生する洋ランなどの植物の培養土にも利用されます。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PHが8~10と高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
ヒメツルニチニチソウは、乾燥が続くと株が枯れる事もあり、基本的に一定の湿り気のある土壌を好みます。
水やりのタイミングは日当たり・土壌の土質・気温などで変化するため、水やりの頻度なども考慮に入れながら、適切な環境で栽培する事も大切になります。
水やりのタイミング
生育期間中は生育旺盛でたくさんの水を必要とするため、土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与えます。
冬の期間は生育が緩慢になるため、植物は水をそれほど必要としません。そのため、乾かし気味に管理してあげるとよいでしょう。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感・専用の道具があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみてます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土壌の表面より5cm以下にある事にして、また土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
ヒメツルニチニチソウは、土壌に適度な肥沃さがあれば、基本的に追加の肥料を与える必要はありません。
ただし、土壌の状態や植物の状態が悪い場合は、堆肥や肥料を施すと良いでしょう。例えば、花壇の土壌であれば土の色を見て黒っぽくなく薄い色合いをしていたら冬から早春頃に堆肥を入れます。また培養土であれば根が回ったり土粒が割れて土が硬くなっていたりしたら早春頃に植え替えをします。さらに葉色が薄いなどの状態が見られたら緩効性肥料などを早春頃または生育期間中に施し必要もあるでしょう。
堆肥の与え方
- 堆肥を入れる時期:植え付け時、または冬から早春に堆肥を入れます。
- 堆肥の入れ方:堆肥の入れ方は地植えと鉢植えでかわります。
- 地植え:植付けや株分けする時などに土壌改良を行い堆肥をいれて混和する。または株の周囲に堆肥を盛ったり、株の周囲に穴を掘り堆肥を入れます。
- 鉢植え:植え替え時に堆肥がしっかり入った新しい培養土を使う。または古い土に二割から五割ほど新しい土を混ぜて再利用する。
剪定のやり方
ヒメツルニチニチソウは剪定せずに育てる事も出来ますが、株の成長を制御したりコンパクトにしたりする目的などで剪定が行われます。
剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
剪定を行う理由
- コンパクト化:コンパクト化は、株のサイズを小さくコンパクトにする事で管理をしやすくする事です。株を剪定して小さくなる事で管理が楽になったり、株がギュッと詰まった見た目になりやすくなります。
- 茎・花の数を増やす:剪定をする事で、分枝が促されるため、茎の数が増えて、結果的に花の数も増えます。
- 形を整える:株は剪定しないと茎が徒長して外観が崩れることがあります。剪定をする事で、全体的な形が整い、また分枝する事で回復後はギュッと中身の詰まった株姿になります。
剪定方法
- 剪定の時期:生育期間中
- 生育期間中の剪定:株を観察して決められた範囲から逸脱している匍匐茎を探します。逸脱している匍匐茎は剪定して取り除き、定着している株は掘り起こして株分けするか取り除きましょう。
夏越しする方法
ヒメツルニチニチソウは、それほど夏越しが難しい植物ではありません。ただし、乾燥を苦手にしているため、栽培している場所によっては注意する必要があるでしょう。
夏越しで重要なポイント
- 乾燥の改善:乾燥は水分が不足した状態や湿度が低い状態になることです。植物が乾燥して萎れやすいと感じる場合は、育てている環境や土壌の状態が悪い場合があります。乾燥対策は幾つかあるため下記を参考にして下さい。
- 灌水をする:植物と土壌の状態を見ながら、適切に水やりを行いましょう。
- 土壌の改善:土壌は土質により乾燥のしやすさが変わります。植物の植え付け時や植え替え時に、植物に合わせた土壌の改善をしましょう。詳しくは花壇土からご覧下さい。
- 日差しを避ける:強い日差しの当たらない場所で植物を管理します。植え付け時に日差しの当たる場所を避けたり、夏の期間だけ鉢植えを軒下に移動したりして対策するとよいでしょう。
- 日除けをつくる:植物と太陽の間に遮光ネットを張って強光を遮る方法があります。遮光ネットは雨避けにもなるため病気予防などにもおすすめです。
- マルチング:地面の表面をバークチップや藁などのマルチング資材で覆います。急激な地温の上昇を防ぎ、高温による蒸発、泥はねからの病気の感染なども防いでくれます。
- 切り戻し:植物の葉の量が多いと、蒸散量が増えて乾燥しやすくなったり、風や光の通りが悪くなり病害虫の発生の原因になったりすることがあります。そのため、必要に応じて剪定を行い株をコンパクトにするとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
ヒメツルニチニチソウは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期:発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを5~7cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を空けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度をいれます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
株分けの方法
- 株分け時期:春・秋
- 株を観察:株を観察して匍匐茎から不定根が出て活着している部分を探します。
- 株を掘りあげる:匍匐茎から不定根が出て活着している部分の周りをスコップで掘り起こし、親株から茎を切り離します。
- 株分け後:株分け後は根が乾燥する前に素早く植付けをおこないます。